カテゴリー別アーカイブ: ■鳥 List of birds

小笠原航路 カツオドリの「お見送り」

カツオドリ 小笠原航路の海鳥 (9)

2航海滞在した小笠原の旅もいよいよ終わりです。いつもジーンと感動する小笠原名物、お見送りタイム。

お見送り 小笠原航路の海鳥 (12)

お見送りをする船から見たおがさわら丸。今回は2航海滞在だったので、一度「お見送り」をすることが出きました。おがさわら丸の引き波、他のお見送りの船の引き波に気をつけながらポジション取りをします。

お見送り 小笠原航路の海鳥 (1)

おがさわら丸から見た、「お見送り」。海のツアーを展開する事業者が総出で見送ってくれます。「いってらっしゃーい」の声が響きます。

お見送り 小笠原航路の海鳥 (11)

私たちがお世話になったFisheyeのビーストマスター号と久保田君のバク転。このあと次々とみなさん海へ。アシヒレを付けないで海に飛び込むのは怖いものです。

聟島列島 カツオドリ 小笠原航路の海鳥 (6)

聟島列島付近でおがさわら丸につくカツオドリが一気に増えました。今日はトビウオフィーバーのようです。

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (6)

トビウオを追って海に飛び込んだカツオドリ。

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (7)

何とかギリギリキャッチ。

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (8)

でも横取りされそうになるカツオドリ。

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (9)

負けません!

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (1)

こちらでも潜水して魚を追うカツオドリ。

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (2)

無事に魚をくわえて上がってきました。

おがさわら丸 カツオドリのトビウオフィーバー (3)

でも気をぬくと魚ははねて逃げてしまいます。慌てるカツオドリ。

アカアシカツオドリ 小笠原航路の海鳥 (5)

群れにまじって、こんな子が。成鳥手前くらいのステージのアカアシカツオドリでしょうか。そしてどこで繁殖しているのでしょうか。

アカアシカツオドリ 小笠原航路の海鳥 (7)

夕陽のころ、アカアシカツオドリ成鳥も現れました。

アカアシカツオドリ 小笠原航路の海鳥 (8)

アイレベルで飛んでくれたアカアシカツオドリ。

カツオドリ 小笠原航路の海鳥 (10)

こんな光景をひたすら見続け、日没です。船の後方には20羽ほどのカツオドリがついて見送ってくれました。夕陽の中のカツオドリの「お見送り」に、甲板にいた皆様もうっとり。

夕陽 小笠原航路の海鳥 (13)

おがさわら丸からのサンセット。このあとトップデッキは星を眺めるカップルの場所となりました。我々は船室へ。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Sep 2020, おがさわら丸、小笠原航路

小笠原航路の海鳥(9月)

アオツラカツオドリ Masked Booby 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (3)

9月の第一便のおがさわら丸で出会った海鳥です。出向前は「悪天候に覚悟」と言われていました、そんなに荒れることもなく、甲板を閉ざされることもなく、明るい間はフルで観察できるコンディションでした。

オオミズナギドリ Streaked Shearwater 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (1)

御蔵島付近ではたくさんのオナガミズナギドリが飛んでいました。でもちょっと距離が遠く・・。大型のミズナギドリ、一度近くで見てみたいものです。

アオツラカツオドリ Masked Booby 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (4)

そして日没前に現れたのがアオツラカツオドリ。甲板にいたバードウォッチャーのシャッター音が響きます。

アオツラカツオドリ Masked Booby 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (2)

アオツラカツオドリ。この付近では小笠原諸島西之島で繁殖記録があるとのことですが、西之島は現在噴火中。昨年、千島列島のライコケ島の噴火で繁殖地を失った無数の海鳥を目撃しただけに、自然のこととはいえ胸が痛みます。どこからきたアオツラカツオドリでしょうか。

イソシギ Common Sandpiper 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (5)

おがさわら丸にタダ乗りしていたイソシギ。

イソシギ Common Sandpiper 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (6)

南へ向かって飛んでいきました。海も少し荒れ始め、そして日没です。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed Shearwater 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (10)

翌朝、朝からオナガミズナギドリ、アナドリの姿が船の周りに。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed Shearwater 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (12)

オナガミズナギドリは小笠原諸島の島で繁殖しており、島回りでも簡単に観察できるミズナギドリです。

アナドリ Bulwer's Petrel 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (13)

アナドリ。父島群島の南島・東島で繁殖しています。小さくウミツバメちっくです。

アナドリ Bulwer's Petrel 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (14)

ようやくアナドリが近くに!

カツオドリ Brown Booby 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (9)

そしてカツオドリの登場です。おがさわら丸がはね上げるトビウオなどを狙って、結構アイレベルの高さでも飛んでくれます。

カツオドリ Brown Booby 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (8)

この雄のカツオドリ、めっちゃ魚をロックオン。

カツオドリ Brown Booby 小笠原丸航路の海鳥 Sea birds from Ogasawaramaru (7)

海に飛び込んで魚を追うカツオドリです。

今回は甲板でHobby’s Worldの吉成さんと出会えて大変ラッキーでした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Sep 2020, おがさわら丸、小笠原航路

知床半島・羅臼のヒグマ、カラフトマスを獲る

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (9)

8月下旬、知床半島にカラフトマスが押し寄せてきました。でも雨が少なく、川に水量がないと鮭たちは川を上れず、河口に近い海に集まっています。

そこに定置網を設置するのが羅臼の漁師、そして同じ場所で鮭を獲るのがヒグマ。この季節のヒグマは一番お腹を空かせていてやせ細っています。なかなか川に上ってこないカラフトマスを求めて、ヒグマも海に入ります。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (12)

知床半島のペキンノ鼻付近で見た、ヒグマの鮭狩りの様子です。なんと背後にはオジロワシが「早う獲れ!」とばかりに控えています。そしてこのヒグマは海へ・・・。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (6)

海に入るヒグマ。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (2)

何度も顔をつけて海の中のカラフトマスを探して泳ぎます。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (10)

メスのカラフトマスを捕まえました!

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (8)

筋子が溢れだしています。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (11)

泳ぎながら食べるのはしんどいので海岸へ。しばらくは私たちにお尻をむけてむしゃむしゃとカラフトマスを食べていました。メインの部分を食べ終わると、再び海へ。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (1)

すかさず、オジロワシが食べ残しを押さえました。そしてそれをカラスたちが狙っています。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (4)

一方、ヒグマの方は、カラフトマスを獲るのかと思えば、定置網のブイで遊び始めました。まだ子供らしい一面を残した若い個体です。見ているお客さまも胸キュンな瞬間でした。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (5)

やがて遊ぶのにも飽きて海岸へ。夏の終わりのヒグマのひと時です。

 

Photo : Mariko SAWADA, Kiyoshi AOKI  *These photos were taken during a tour in late August 2020.  Text : Mariko SAWADA

Special Thanks : 天神幸吉さま、森田将平(知床サライ)

(動画)コアジサシの子育て(検見川浜コアジサシ繁殖地)

コアジサシの子育て

観察していた人たちも口々に「食べちゃったね・・・」。しばらく観察しているとこういうシーンが何度もありました。餌運びはお腹もすきますよね。

夏に日本で繁殖するコアジサシは、ニューギニア島の東岸、オーストラリア大陸の北岸からやってくるそうです。日本では開発により繁殖地が失われる中、多くの方々が保護のために活動されていることを知りました。

 

Video  & text : Mariko SAWADA

Observation : end of Jun 2020, 検見川浜 Kemigawahama, 千葉 Chiba, Japan

Special Thanks : Hobby’s World ロッキー松村さま

コアジサシの子育て(検見川浜コアジサシ繁殖地)

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(6)

6月下旬、検見川浜コアジサシ繁殖地へ行ってきました。コロナ自粛の解けた後の日曜日ということもあり、海岸には多くの「海を楽しむ人々」の姿がありました。その海岸の一画に大きなレンズのカメラマン、双眼鏡をのぞく「鳥を楽しむ人々」の姿が。

ロープを張って人が立ち入らないようにしてある場所がコアジサシ繁殖地です。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(4)

卵も雛もとてもカモフラ―ジュで最初は見つけるのに苦労しました。親鳥が餌を運んでくるとようやく見つけられた、という感じでしたが、しばらくすると目が慣れてきて、いたるところに卵や雛が確認できました。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(1)

雛と卵2つ。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(12)

2羽の雛と卵1つ。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(10)

少し大きくなった2羽の雛。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(2)

餌をもらう雛。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(5)

魚を運ぶ親鳥は必至でしょうが、見ている私たちは完全に幸せモード。観察している人たちから愛情たっぷりのつぶやき(独り言)が聞こえてきます。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(3)

孵化して間もない雛と、先輩の雛。

これが東京湾の海岸の出来事であることに驚かされます。身近な、こんな都会の片隅でたくましく繁殖しているコアジサシを見たことは大きな感動でした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : end of Jun 2020, 検見川浜 Kemigawahama, 千葉 Chiba, Japan

Special Thanks : Hobby’s World ロッキー松村さま

(動画)エゾフクロウの雛

エゾフクロウの雛 Ezo-ural owl chick Hokkaido Japan (4)

「もう山へ行っていないかもしれない」と言われながら訪れたエゾフクロウの雛のいる木。

生まれた巣のある木からはもう移動しており、私は自力で探すこともできず途方に暮れていたところ、鳥を愛でるおじ様が居場所を教えてくれました。

阿寒のエゾフクロウの雛|西遊旅行

エゾフクロウは巣立ってからもしばらくは両親フクロウと一緒に過ごし、餌の捕り方や飛び方を学び9月ごろ独り立ちするそうです。

エゾフクロウの雛 Ezo-ural owl chick Hokkaido Japan (1)

脚のお手入れは、本当にかわいらしいしぐさです。

 

Video & Text : Mariko SAWADA

Photo(top panel) : Shohei MORITA(知床サライ)

Observation : Jun 2020, Kushiro, Hokkaido, Japan

エゾフクロウの雛(知床サライ便り)

エゾフクロウの雛 Ural Owl 釧路 北海道 知床サライ (7)

知床サライからエゾフクロウの雛の写真が届きました!

エゾフクロウは、フクロウ Ural Owl の亜種、Strix uralensis japonica で、北海道と北方領土で繁殖しているフクロウです。3~4月に2~4個の卵を産み、メスが抱卵しておよそひと月で雛が誕生します。巣から出てきたけどまだ巣のある木にいる雛たち。親鳥と3羽の雛たちです。

エゾフクロウの雛 Ural Owl 釧路 北海道 知床サライ (5)

木の葉の隙間から・・・

エゾフクロウの雛 Ural Owl 釧路 北海道 知床サライ (2)

立派な脚、爪。

エゾフクロウの雛 Ural Owl 釧路 北海道 知床サライ (3)

翼も広げて。

エゾフクロウの雛 Ural Owl 釧路 北海道 知床サライ (6)

??。

エゾフクロウの雛 Ural Owl 釧路 北海道 知床サライ (4)

瞳孔が大きい、、、この大きな黒目が愛らしさを引き立てます!

 

Photo : Shohei MORITA (知床サライ)

Text :Mariko SAWADA

Observation : Jun 2020, Kushiro, Hokkaido, Japan

オナガミズナギドリ(小笠原諸島)

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (7)

小笠原諸島の島々で繁殖するオナガミズナギドリ Wedge-tailed Shearwater。暗色型と淡色型がありますが、小笠原で観察されるのは淡色型です。日本名の通り尾が長く、英名のWedge-tailed は「くさび型の尾」を意味しています。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (3)

嘴はピンク色を帯びた灰色で先端は少し黒色。

オナガミズナギドリ 繁殖 南島 小笠原諸島  (6)

オナガミズナギドリは太平洋・インド洋の熱帯から亜熱帯地域に分布し、日本では小笠原諸島のみで繁殖が確認されています。聟島列島から火山島列島(硫黄島列島)まで広範囲にわたって繁殖しているそうです。

4月上旬に南島の岩の隙間で見たペアです。オナガミズナギドリは岩の隙間や土に穴を掘ったりして営巣します。4~5月に営巣をはじめ、6月には卵を産み、50日ほどで雛がかえります。そして11~12月半ばまでに雛が巣立ち、次の繁殖期まで海で過ごします。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (2)

魚の群れを追って集まってきたオナガミズナギドリ。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (4)

めっちゃ魚を探しています。

オナガミズナギドリ 南島 小笠原諸島  (10)

南島の扇浜では悲しい運命のオナガミズナギドリの姿が。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (6)

4月上旬に聟島列島に行く途中や南島で観察したオナガミズナギドリですが、夏の育雛中のオナガミズナギドリにも出会いたいものです。

 

Photo & text :Mariko SAWADA

Observation : April2018, April2020 南島、聟島列島、小笠原諸島

Reference : 海鳥識別ハンドブック(文一総合出版)

とびうお桟橋のムナグロ(父島、小笠原諸島)

小笠原諸島 父島 トビウオ桟橋のムナグロ Pacific Golden Plover (5)

4月上旬の小笠原諸島、父島。ホエールウォッチングなどで船に乗る際に二見湾のとびうお桟橋でムナグロ Pacific Golden Plover を見ることができました。

とびうお桟橋は「とびうおの日時計のモニュメント」がある桟橋で、ダイビングや観光の船が係留している桟橋です。季節によっては夜に大きなマダラエイやシロワニが見られることでも知られています。

小笠原諸島 父島 トビウオ桟橋のムナグロ Pacific Golden Plover (3)

このとびうお桟橋には陸とつながっていないブロックがあり、ここでは朝に夕にムナグロたちを見ることができました。北極圏近いツンドラで夏に繁殖するムナグロは越冬のために東南アジアや遠いところでは東アフリカ、オーストラリアまで渡りを行いますが、日本ではこの小笠原諸島で越冬しています。

小笠原諸島 父島 トビウオ桟橋のムナグロ Pacific Golden Plover (2)

夏冬中間羽のムナグロ。

小笠原諸島 父島 トビウオ桟橋のムナグロ Pacific Golden Plover (6)

だいぶ夏羽に近いムナグロ。

小笠原諸島 父島 トビウオ桟橋のムナグロ Pacific Golden Plover (4)

個体によって差がありますが、冬羽と夏羽の中間期のムナグロを見れるのは、とびうお桟橋発着時の大きな楽しみでした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Early April, 2020, 父島、小笠原諸島

南島に上陸!小笠原一の美しさ、南島の自然(小笠原諸島)

南島 小笠原諸島  (18)

父島の南西約10キロにある無人島、南島。南島は父島や母島のように溶岩でできた島ではなく、サンゴ礁でできた石灰岩の島です。

”日本有数の沈水カルスト地形”で、約4000万から2000万年前に海底に堆積した石灰岩が氷期に海水面が下がり陸化した時に浸食が進み、間氷期に海水面が上がるとこの地形が海底に沈み浸食が止まりました。海水面の昇降が繰り返され、今から2万年ほど前の最終氷期の後、再び海水面が上昇して形成されたものが、現在の沈水カルスト地形であると考えられています。

南島では”ラピエ”と呼ばれる鋭く尖った岩や、”ドリーネ”と呼ばれるすり鉢状の窪地(扇池、鮫池等)が見られます。

扇池より上陸 南島 小笠原諸島  (16)

南島への上陸方法は船で「鮫池」から上陸する方法と泳ぐかカヤックで「扇池」から上陸する方法があります。いずれも悪天候だったり風の向きが悪い場合にはアクセスできず、父島滞在中は「南島は行けるときに行くこと!」です。

4月上旬に泳いで上陸したときの様子の動画です。

扇池のアーチを越えて上陸するビーチ、扇浜はとてもきれいです。上陸してからはガイド氏の指示に従い、定められたルートを歩き「最大2時間ルール」を守って行動します。

ムナグロ 南島 小笠原諸島  (8)

上陸した海岸にいたムナグロ Pacific Golden Plover。夏冬中間羽が素敵です。

イソヒヨドリ Blue rock thrush 南島 小笠原諸島  (5)

南島の”ラピエ”と呼ばれる鋭く尖った岩とイソヒヨドリ Blue rock thrush のオス。父島、母島ともに海辺で普通に見られる鳥です。

陰陽池 南島 小笠原諸島  (12)

これは陰陽池と呼ばれる淡水と海水の混ざった汽水湖。雨水と台風の時に流入する海水でなる池で、ここには、渡り鳥が運んだと考えられる水草の「カワツルモ」が育っています。

セイタカシギ 南島 小笠原諸島  (11)

陰陽池にいたセイタカシギ Black-winged stilt 、2羽いました。小笠原では旅鳥。陰陽池は旅鳥の数少ない休息場所になっているようです。

オナガミズナギドリ 繁殖 南島 小笠原諸島  (6)

鮫池から扇浜に向かう丘の岩場でみかけたオナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater のペア。4月上旬だったので、早めの繁殖開始です。4~5月に岩の隙間に営巣をはじめ、6月には卵を産むそうです。

ヒロベソカタマイマイ 南島 小笠原諸島  (13)

そして南島と言えばコレ、絶滅した小笠原の固有種ヒロベソカタマイマイの半化石です。かつてはここに森があったといいます。1000~2000年前に絶滅したそうですが、年代測定の結果300年位前まで生存してたのでは、とも言われています。

鮫池 南島 小笠原諸島  (17)

そして「鮫池」。名前のとおり、岩場にはネムリブカ White-tip reef shark が群れでいることがあるそうです。この鮫池も侵食によってできた”ドリーネ”です。

ザトウクジラ 南島 小笠原諸島  (1)

そして南島周辺の海では1~4月の間、たくさんのザトウクジラの親子の姿を見ることができます!

 

Photo/video & text : Mariko SAWADA

Observation : April 2018, 2020 南島,小笠原諸島

Special Thanks : Fisheye

Reference : 東京都文化情報データベース”小笠原南島の沈水カルスト地”、世界遺産小笠原(楽学ブックス)、小笠原ハンドブック(南方新社)