カテゴリー別アーカイブ: ◇ パキスタン Pakistan

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (1)

ユキヒョウ、狩りの後の姿(パキスタン)

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (1)

ユキヒョウの鳴き声を聞きその姿を探していたガイドが戻ってきて、「おめでとう」と。彼が双眼鏡を向けた方向に見たものは、仕留めたばかりのアイベックス(しかも頭ガチ割れ)と片目を傷めたユキヒョウの姿。息を飲む瞬間でした。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (7)

アイベックスの頭が割れている様子や切り立った崖の下にいたことから、かなりの高さからアイベックスとユキヒョウが落ちたことが想像されます。そこからこの岩のくぼみまでアイベックスを運んできたユキヒョウ。引きずった跡が残っていました。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (8)

片目が腫れていて、動きが非常に不自由な様子でした。ユキヒョウもこの狩りで大きなけがを負ったようです。ガイドが、このユキヒョウは死んでしまうのではないか、と心配し始めました。骨が折れている可能性があり、もう次の狩りができないのでは、と。

厳しい肉食獣の野生の姿を目の当たりにした瞬間でした。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (6)

それでも寝ている姿は猫らしい表情を見せてくれたりもしました。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (5)

狩りで疲れている+お腹いっぱい=爆睡です。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (2)

私たちのことはお構いなく、寝ています。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (13)

スコープでも観察。この春にHobby’s Worldさんに相談して購入したばかりのKOWAのスコープにiphoneをつけて撮影しました。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (11)

肉球が・・・。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (10)

猫ですー。

ユキヒョウ Snow Leopard Pakistan Indus Caravan saiyu Travel (9)

ドキッとする、ユキヒョウの灰色グレーの目。

この後、ユキヒョウは一度起き上がると穴の奥のほうへと行ってしまいました。歩くこともままならない傷ついたユキヒョウの姿に動揺しました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation :Apr 2022, KVO area, Gilgit-Baltistan, Pakistan

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (1)

カラコルムの自然を守る – クンジェラブ峠清掃活動

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (1)

この4月のパキスタンのユキヒョウツアーはサイティングにも恵まれ素敵な旅となりましたが、訪れたクンジュラブ峠付近はごみが散乱しマーモットがごみを巣穴に運ぶ姿もみかけました。ツアーご参加のみなさまのご支援を受け、アブル・ハーン氏とモルホン村のボーイスカウトが5月4日にクンジュラブ峠付近の清掃活動を行いました。行政へお願いしても迅速な対応は期待できず、パキスタン国内観光客のごみに対する意識改革にも時間を要します。今シーズンはあと2回の清掃活動を行う予定にしています。

ごみを巣穴へ運ぶマーモット

冬眠明けのお腹を空かせたマーモットがごみを食べる姿はつらいものでした。

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (2)

モルホン村のコミュニティホールで清掃活動についての説明をするアブル氏。

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (7)

中国との国境付近は観光客の最終目的地で一番ごみが多い場所です。標高4,600mを越える高所での作業は地元の人々の協力が強力が必要です。

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (8)

カラコルムハイウェイ添いの溝を清掃。お菓子のパッケージ、ペットボトル、オムツ、マスクなどが落ちていました。どうして車窓からごみを投げ捨てることができるのでしょうか。

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (3)

ごみ拾いに参加した子供。

カラコルムの自然を守る クンジェラブ峠清掃活動 save nature of karakorum saiyu travel (5)

集めたごみは、峠で焼却処分しました。

今年はシーズンの前と後の2回の清掃を行いたいと思っています。今なら美しい自然を取り戻すことができます。「世界の尾根」と称されるカラコルム山脈、パミール高原の自然と野生動物の環境を守るため、微力ですができるとことからやっていきたいと思います。

<ご支援のお願い>

西遊旅行の取り組み ”持続可能なツーリズムを目指して” カラコルムの自然を守る クンジェラブ国立公園 クリーンナップ募金のご案内

Image & text : Mariko SAWADA

※同じ記事をブログ「ディスカバーパキスタン」においても掲載しております。

(動画)ユキヒョウ・エクスペデイション Snow Leopard Expedition

(動画)ユキヒョウ・エクスペデイション Snow Leopard Expedition

パキスタン北部、クンジュラブ国立公園でのユキヒョウの観察をまとめた、ユキヒョウ・エクスペディション Snow Leopard ExpeditionのTour Vlogです。雪解けのクンジュラブ峠付近の斜面は、冬眠明けのオナガマーモットの姿、そしてそれを狙うアカギツネや猛禽類の姿、そして高地の草を求めて北上するヤクの群れが・・・そしてユキヒョウが。素晴らしい季節です。

Tour Vlog SNOW LEOPARD EXPEDITION SPRING2021

これまでの苦労が報われた、感謝の気持ちでいっぱいのツアーでした。

Videography : Mariko SAWADA
Observation : April 2021, Khunjerab National Park, Gilgit-Baltistan

デオサイ高原から見るナンガパルバット Nanga Parbat from Deosai Plateau (3)

(動画)冬眠前のヒマラヤヒグマとナンガパルバット

10月半ば、冬眠前のヒマラヤヒグマの映像と好天に恵まれた国内線から撮影したナンガパルバットの動画です。

Himalayan Brown Bear in Autumn|デオサイ高原のヒマラヤヒグマ

イスラマバードからスカルドゥへの国内線から撮影したナンガパルバット Nanga Parbat(8,126m)。ピークが近すぎてびっくりしました、機内もパキスタン人国内客が大騒ぎ。

Nanga Parbat from PK451|ナンガパルバット(空撮)

ナンガパルバットは世界第9位峰で主峰は8,126m。いくつものピークがありその姿はまさに「山塊」。ナンガパルバットを展望するいくつかのビューポイントがありますが、デオサイ高原もそのひとつです。

デオサイ高原から見るナンガパルバット Nanga Parbat from Deosai Plateau (3)

デオサイ高原の南端、ショーサル湖の奥に現れるナンガパルバット。

デオサイ高原から見るナンガパルバット Nanga Parbat from Deosai Plateau (1)

デオサイ高原からアストール谷へ下る道から見るナンガパルバット。

デオサイ高原から見るナンガパルバット Nanga Parbat from Deosai Plateau (2)

ナンガパルバットとの記念撮影もこんな感じです♪♪

 

Image & text :Mariko SAWADA

Observation : Oct 2021, Deosai National Park, Gilgit-Baltistan & PK451

Special Thanks : Deosai National Park, PIA

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (5)

10月のデオサイ高原へ、ヒマラヤヒグマにナンガパルバット!

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (5)

10月半ば、今年最初のまとまった雪が降ったデオサイ高原へ。平均標高4,200mにもなる高原は、雪の後オナガマーモットが一斉に冬眠に入ってしまいとても静かでした。

デオサイ高原がどこにあるかというと、パキスタンの首都イスラマバードから国内線でスカルドゥへ飛び、そこからオフロードの道を4WDで3時間かけて行きます。

ワイルドライフと関係ないのですが、このイスラマバードからスカルドゥへの国内線が世界第9位峰のナンガパルバットを望む大展望フライト。10月は晴天率も高く、本当にラッキーでした。

Nanga Parbat from PK451 ナンガパルバット PK451便スカルドゥ線より (1)

パキスタン航空PK451便から見るナンガパルバット Nanga Parbat のピーク(8,126m)です。これまでも何度も乗っている路線ですが、この日のフライトは一番ピークに近く飛んでくれました。本当に、登っている人がいたら見えるくらいの距離です。

Indus River from PK451 インダス川と渓谷 PK451便スカルドゥ線より (2)

到着前にはインダス川の景色が。インドのラダックから流れてくるインダス川はここからパキスタンの中央を南北に貫き、アラビア海へと注ぎます。この渓谷沿いは渡り鳥のルートでもあります。

Skardu Airport PK451 スカルドゥ空港 PK451便スカルドゥ線より (3)

そしてフライトはインダス川の河畔の砂漠にある空港へ着陸。スカルドゥへは冬を除き、イスラマバードだけでなくカラチやラホールからもフライトが飛ぶようになり、滑走路・空港の拡張工事が進められてました。「カトマンズ」のように観光のハブになる街にしたいとのこと。いやいや、自然を残し地元文化を大切にするツーリズムに注力してほしいものです。

10月の半ばのオフシーズンにも関わらずフライトはパキスタン人の国内客で満席、新興国のパワーを見せつけられました。

BARAPANI Deosai National Park Pakistan バラパニ デオサイ国立公園 (1)

そしてやってきた、雪化粧のデオサイ高原、バラパニ付近です。オナガマーモットはもう冬眠に入り、そしてデオサイ国立公園のスタッフももう下山の準備。

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (4)

朝、道路から比較的近い場所でヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear を発見。観光客が少ない朝と夕方は道路(川)の近くに現れることがあります。2021年はヒマラヤヒグマの個体調査は行われませんでしたが、およそ80頭が国立公園内に生息していると考えられています。

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (2)

冬眠前のまるまると太ったヒマラヤヒグマ。ヒマラヤヒグマは9月になると脂肪のたまったオナガマーモットを食べ、さらに太るのだといいます。

●P1288624

標高4,200mの高原でヒマラヤヒグマを観察。

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (7)

ヒマラヤヒグマは座り込んでしまいました。

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (6)

デオサイ国立公園のスタッフによると、ヒマラヤヒグマも間もなく標高の低い谷に移動し、冬眠の準備をするとのこと。デオサイ高原でヒマラヤヒグマを見るのはもうこれが最後の季節です。

Red Fox Deosai National Park Pakistan アカギツネ デオサイ国立公園 (3)

今回、オナガマーモット Log-tailed Marmotは冬眠してしまったため観察できませんでしたが、代わりにアカギツネ Red foxの姿を何度も見かけました。アカギツネは冬眠しませんが、きっともうすぐ標高の低い位置に移動するのでしょう。高原でヤギや羊などの家畜を追っていた人たちもみんな下山し、次の大雪が降ったら来年の6月頃までデオサイ高原は雪で閉ざされます。

Himalayan Brown Bear Deosai National Park Pakistan ヒマラヤヒグマ デオサイ国立公園 (8)

バラパニのキャンプ地にある看板です。 この数年、デオサイ国立公園を訪れるパキスタン人国内客が増え、キャンプ場のごみの処理が問題となっています。2018年、ヒグマの糞の80%がプラチックだったという衝撃的な報告がなされました。その後、国立公園のスタッフが毎週一度の清掃活動を行うようになりました。また国立公園内のキャンプ場のゴミ捨て場にヒグマが現れることが知られており、対策が求められます。

緑を背景にした、夏のデオサイ高原のヒマラヤヒグマにも出会いたいですね♪

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Oct 2021, Deosai National Park

Special Thanks : Deosai National Park

ユキヒョウの観察 パキスタン Snow Leopard observation Pakistan (1)

ユキヒョウの親子 (クンジュラブ国立公園・北部パキスタン)

春のユキヒョウ・エクスぺディションも残り2日となった日の朝の出来事です。クンジュラブ国立公園を走行中、至近距離でユキヒョウを発見。母と子供2頭、計3頭のユキヒョウがアイベックスを食べていました。

もちろんユキヒョウの親子は我々を見て驚いて、崖を登っていきます。時間にして3分くらいでしょうか、誰もが息をのみ、シャッター音だけが響き渡りました。

Snow leopards sighted from the Karakoram highway

親子が視界から消えた後、角度を変えてこの親子を探し、この日は一日彼らを追うことにしました。

ユキヒョウの観察 パキスタン Snow Leopard observation Pakistan (1)

親子が食べ残したアイベックス。夕方、確実にここに戻ってきます。

ユキヒョウの観察 パキスタン Snow Leopard observation Pakistan (2)

目立たないところからユキヒョウを観察。

日中のユキヒョウの様子動画です。獲物から遠くないところにいなくてはならないし、いい日陰はないし・・・日が当たるようになると何度も移動していました。ずっと寝ているわけではありませんでした。

Snow leopards during the daytime

そしてお待ちかねの夕方です。お母さんユキヒョウが動き出しました。

Snow leopard at dusk

暗くなって見えるギリギリまで観察し、その場を去りました。2頭の子供たちは崖の上から様子をうかがっていました。

翌朝、アイベックスは見事なまでに「完食」されていました。

 

Videography & text :Mariko SAWADA

Observation : April 2021, Khunejrab National Park, Gilgit-Baltistan

Special Thanks : Hussain Ali Khan & Abul Khan, Khunjerab National Park

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (4)

クンジュラブ峠のユキヒョウ(北部パキスタン)

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (4)

パキスタン北部、中国との国境となるクンジュラブ峠付近で観察したユキヒョウの記録です。

クンジュラブ峠はパキスタンと中国との国境で「カラコルム・ハイウェイ」が貫いていますが国立公園でもあります。1960年~70年代の「カラコルム・ハイウェイ」建設時には多くのマルコポーロ羊やアイベックスが殺され、川沿いの木々が切られるなど自然破壊が起こりましたが、その後の植樹や野生動物の保護によりアイベックスやユキヒョウの数は回復してきています(マルコポーロ羊は戻っていません)。

ユキヒョウに襲われたヤク Injured Yak, attacked by Snow Leopard (1)

朝、カラコルム・ハイウェイを峠へ向けて登っていて見たのは、全身傷ついた、血だらけのヤクの姿。標高4,500m付近の斜面におり、明らかにユキヒョウに襲われたものでした。おそらく、ユキヒョウの狩りの最中に私たちが現れたため、仕留め切れずにその場を去ったのでしょう。

ガイドがすぐにヤクの持ち主に連絡をし、スストの家畜病院へと運ばれることになりました。このヤクは妊娠しており、ユキヒョウはこういった弱っているヤクや子供のヤクを狙うとのことでした。とは言っても、ここは国立公園の中。上部フンザの村でクンジュラブ国立公園に家畜を連れてきている人々は、ヤクが襲われるリスクを承知で連れてきており、国立公園内であることを理解しています。逆に、国立公園外で家畜が襲われるとユキヒョウに「復讐」することもあり、ユキヒョウの保護のためにはまだまだ政府やNGOの活動が求められる状況です。

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (6)

ヤクを仕留めることができなかったユキヒョウは、きっとそばにいるはずです。みんなで捜索。

遠~くに2匹を発見。仲のいい2匹で、おそらく母親と2年目になる子供でしょうか。

Snow leopards Khunjerab national park top area 1

一旦、見失いましたが、再び岩の上にいる2匹を発見。

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (2)

 

Snow leopards Khunjerab national park top area 2

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (5)

日没時刻になりました。もう観察できるギリギリの暗さで、ユキヒョウも獲物を求めて移動していきました。

スストの町に降りると、今日襲われていた、あのヤクのニュースが入ってきました。もう回復の見込みがないとのことで、出産と同時にと殺されたとのことでした。そして子供も助からなかったと。あのまま放置していてもユキヒョウの糧となっていたヤクですが、何か、とても悲しい結果を聞いてしまいました。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Observation : April 2021, Khunjerab National Park, Gilgit-Baltistan, Pakistan

Special Thanks : Hussain Ali Khan & Abul Khan, Khunjerab National Park

ユキヒョウ カラコルム山脈 クンジュラブ国立公園 パキスタン Snow leopard Khunjerab national park pakistan

岩に描かれたユキヒョウ(北部パキスタン)

ユキヒョウ カラコルム山脈 クンジュラブ国立公園 パキスタン Snow leopard Khunjerab national park pakistan

パキスタン北部のインダス川(ギルギット川・フンザ川)流域、特にシャティアールからフンザにかけての河岸の岩場には多くの岩刻画が見られ、その数は5万点を越えると言います。

古いものは紀元前に遡り、狩猟の様子やアイベックスが描かれ、後にシルクロードを旅した商人や巡礼者、侵略者まで様々な人々によって「岩絵」は刻まれてきました。チラス周辺のインダス河畔はまさに「岩刻画ギャラリー」。一般のツアーでは移動途中に道沿いにある仏教徒が描いたものを見ますが、今回は「岩に描かれたユキヒョウ」を探してみました。

アイベックスとユキヒョウ Ibex & Snow leopard チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (1)

カラコルムハイウェイから見ることができる「アイベックスを追うユキヒョウ」。

チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (15)

仏教のイメージを嫌う地元の人により石灰のようなものが塗られていたので、洗ってきれいにしました。

アイベックスとユキヒョウ Ibex & Snow leopardチラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (4)

耳と体はオオカミっぽいフォルムですが、長くて太い尻尾はしっかりユキヒョウです。

チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (16)

カラコルムハイウェイ沿いの岩刻画は、地元の人たちによりペイントで消されたりしてかなりのダメージがありますが、橋を渡った反対側の河岸はこういった被害が少なく、比較的良い状態で岩刻画を探すことができました。

チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (7)

仏塔を描いた岩刻画。初期の岩刻画は固い石で刻まれましたが、仏教巡礼者の時代のものはノミを使って繊細な表現がなされています。「ガンダーラ」を目指した巡礼者たちはここでインダス川の水位が下がり渡渉できるのを待つ間、仏陀や仏塔のイメージを刻んだのでしょう。

チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (10)

仏教徒だけでなく、いろんな民族・宗教の人がこの地を越えていきました。これはアイベックスを仕留めた人物像、中央アジアから来た人でしょうか?

チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (9)

そしてこれは・・・ある資料には「神話の生き物」と説明がありましたが、角はマーコールですね!

チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (17)

無数の絵が刻まれた岩。

アイベックスとユキヒョウ Ibex & Snow leopard チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (8)

見えにくいですが、獲物を襲うユキヒョウ。

アイベックスとユキヒョウ Ibex & Snow leopard チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (11)

そしてこれは、さらにわかりにくいのですが、崖でアイベックスを襲うユキヒョウです。崖を岩のキャンバスに描いている珍しいデザイン。

アイベックスとユキヒョウ Ibex & Snow leopard チラス岩絵 Chilas Rock carving Petroglyph (12)

右がアイベックス、左がユキヒョウ。

今回は2時間歩いて3つのユキヒョウの岩刻画を見つけることができました。

残念なことに、このチラス周辺の岩刻画は、あと数年で完成するディアメールバシャダムにより水没してしまいます。一部の有名な岩刻画は移設されると聞いていますが、多くはこのまま永久に失われてしまうのです。

古代の人が描いた野生動物の姿とその時代を生きた証。何とか保存できないものでしょうか。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : April 2021, Chilas, Gilgit-Baltistan, Pakistan

村に現れたユキヒョウ(北部パキスタン)

村に現れたユキヒョウ(北部パキスタン)

パキスタン北部、上部フンザのモルホン村に現れたユキヒョウの動画です。村人が「あそこにいる!」というけど、なかなか見つけられませんでした。

アイベックスを食べた後、川の対岸で寝ていたユキヒョウをモルホンの村人と観察。

ユキヒョウはどこ?Snow Leopard in Pakistan

午前にアイベックスを仕留めたユキヒョウは肉を食べて、残りを茂みに隠して岩場に上り寝ていました。ユキヒョウが起きた15時ごろの動画です。村人があちこちにいて、困っているユキヒョウです。

村人がいて困っているユキヒョウ Snow Leopard appeared in Morkhun Village

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Jan 2019, Morkhun Village, Gojar, Gilgit-Baltistan

Special Thanks to Mr.Sultan Gohar (Khunjerab National Park)

アイベックス 冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (5)

冬の上部フンザ、カイバル村のアイベックス(パキスタン)

アイベックス 冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (5)

パキスタンと中国の国境に近いワヒ族の暮らすカイバル村。この時期はたくさんのヒマラヤアイベックスが村近くに降りてくるとのことで行ってみました。村の畑にもやってくるのだといいます。

カイバル村は人口1100人、150家族が暮らす村ですが、冬のこの季節は寒さを避けるためにカラチなど大都市へ移動している人も多く、冬の人口は300~400人ほど。きれいな水が流れていますが1日の日照時間がとても短い村です。そして野生動物の保護とコントロールされたトロフィーハンティングを、1997年にパキスタンで最初に初めた村なのだそうです。

アイベックス 冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (2)

クンジュラーブ川の対岸にある岩場へ。本当にいました。そしてクンジュラーブ国立公園よりもより近くに。ヒマラヤアイベックスの群れです。

アイベックス 冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (3)

繁殖の季節でオスがメスを追いかけています。12月~1月が繁殖シーズンで6月に子供が生まれます。

冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (14)

観察の距離はこれくらい。

冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (8)

シロガシラジョウビタキ White-winged redstartのつがいです。シロガシラジョウビタキはヒマラヤ・カラコルム・パミール・中央アジアの山で見られる野鳥。パキスタンでは夏は標高4,000~5,000mで繁殖しますが冬は村のある標高まで下りてきます。

冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (10)

白い帽子と翼のホワイトパッチが特徴のシロガシラジョウビタキのオス。およそ18センチと大型です。

冬のカイバル村 北部パキスタン Khyber village winter Northern Pakistan (13)

カイバル村のジュニパーバレーと呼ばれる谷。谷の入口に水力発電所があり、カイバル村は電気が24時間ある上部フンザでは恵まれた村です。宿泊していた村のコミュニティーゲストハウスではほかの上部フンザの村からは考えられないネットスピードの良さでした。冬は村人の多くが町に行ってしまいネットを使う人も少ないからだと思いますが・・・。

Photo& Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jan 2019, Khyber village – GB, Pakistan

Reference : Mr.Irfan – Khyber,  Mr.Sultan Gohar – Khunjerab National Park