夏のパキスタン、デオサイ高原で出会ったキガシラセキレイ Citrine Wagtail。 繁殖羽のオスは黄色い頭と黒い翼のコントラストが美しく、花咲き乱れる高原を飛ぶ姿をあちこちで見かけました。
パキスタンのキガシラセキレイは夏の繁殖期は北部山岳地帯、ヒマラヤの川沿いや湖沼地帯で過ごし、冬は南のインダス平野部に渡り越冬します。写真はデオサイ高原のバラパニ付近(標高4,000m)。キャンプ地に近い河原でキガシラセキレイたちを観察することができました。
河原に現れた繁殖羽のキガシラセキレイのオス。頭の毛が濡れています。
繁殖期のオスは黄色い頭、メスは薄い黄色い色をしていますが、幼鳥や、1年目の若鳥は灰色の体をしています。
キガシラセキレイの若鳥
キガシラセキレイの若鳥、河原の石の間の虫を捕まえていました。
繁殖羽のオス
虫を捕食
緑の草原のキガシラセキレイ
満月の夜でした。バラパニのキャンプ地の光景です。標高4,000m、透きとおる、冷たい空気の夜。
朝、霜が降りていました。7月でも十分な防寒が必要です。
霜が降りて、キラキラ光る草原。日が昇って氷が解けるまでの、ほんの短い時間だけの輝きです。
快晴のデオサイ高原、バラパニから東にハイキングに出かけると、途中の丘からは世界第9位峰のナンガパルバット 8,125mが姿を現しました。大きなヒマラヤの「山塊」の頂上まできれいに見えました。
Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子
Observation : Jul 2016 , Deosai National Park – Pakistan
Reference : Helm Field Guide “Birds of Pakistan”, Wikipedia(EN) (JP)
★★冬眠前・観光客のいないデオサイ高原へヒマラヤヒグマを求めて・6名様限定★★
動物スペシャリスト 秋山知伸氏同行 デオサイ高原にヒマラヤヒグマを求めて
クンジュラブ峠・ナルタル谷・ナティアガリの丘でも動物観察
★デオサイ高原でのキャンプ&野生動物観察の手配は西遊旅行、西遊旅行のパキスタン支店SAIYAH(サイヤ)にて承ります。ヒマラヤヒグマの観察&撮影シーズンは7月半ば~10月前半です。
★2016年7月15日~22日、デオサイ高原クリーンナップキャラバンを実施しました。北部パキスタンの急激な国内旅行客の増加によりごみ問題が深刻になってきました。デオサイ高原も例外ではなく、「今なら間に合う」とパキスタン人参加者30名、日本人3名でデオサイ高原縦断キャンプで清掃活動を行いました。