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ハシブトウミガラス Brünnich’s Guillemot (スピッツベルゲン島アルケフィエッレ)

スピッツベルゲン島とノールアウストランネ(北東島)の間に広がるヒンローペン海峡。その西岸にそびえる断崖アルケフィエッレ(Alkefjellet)は、スヴァールバル諸島を代表する海鳥の一大コロニーです。Alke=ハシブトウミガラス、Fiellet=山で「ハシブトウミガラスの山」を意味します。

ゾディアックに乗りこみ、断崖で営巣するハシブトウミガラスを観察します。

ハシブトウミガラスの糞で断崖が白とピンクに染まります。ピンク色は甲殻類を食べている影響でしょうか。

高さ100mもの垂直な崖には、およそ6万のハシブトウミガラスのつがいが、短い夏に命をつなぐ営みが繰り広げられます。シロカモメやミツユビカモメも少数ながらこの断崖を利用しています。

崖の周囲では、ハシブトウミガラスが絶え間なく飛び交います。この光景が見られるのは、氷が解ける夏の営巣期だけ。わずかな期間に求愛・産卵・抱卵・雛の巣立ちまでを終えなければなりません。夏の繁殖シーズンが終わるとこの断崖には一羽もいなくなり、また翌年同じ個体が同じ場所に戻ってきます。

断崖は玄武岩の一種であるドレライト(粗粒玄武岩)でできており、自然に形成された柱上の台の上が産卵場所になります。


上の写真はハシブトウミガラスの卵です。抱卵していないので放棄された卵に見えます。ハシブトウミガラスは巣を作りません。巣材は使わず、岩の上に直接卵を産みます。その卵は先端が細くなった楕円形で、転がっても海へ落ちず、くるくると回って元の位置に戻る仕組みで、崖から落下しにくくなっています。

ハシブトウミガラスは優れた潜水能力を持ち、翼を使って水中を飛ぶように泳ぎ、小魚や甲殻類を捕らえます。獲物をくちばしにくわえて断崖の巣まで運び、雛に与えます。

7月のこの時期はまだ抱卵中でしたが、雛が巣立つ時は、まだ飛ぶ力が弱いので真っ逆さまに海へ飛び降ります。そのため海から近い断崖に卵を産みます。海から遠い断崖の場合は、ヒナは歩いて海までたどり着かないといけません。海まで辿り付けないとその間にシロカモメやホッキョクグツネなどに食べられてしまうこともあります。その後、沖合で親から餌をもらいながら成長します。


ハシブトウミガラスを捕食するシロカモメ

営巣地の背後には氷河が広がり、雪解け水が無数の小さな滝となって断崖を流れ落ちています。澄んだ水と黒い玄武岩、そして空を舞う海鳥たち――この時期だけの北極の絶景です。

Photo & Text : Wataru YAMOTO

Observation : Jul 2025, Alkefjellet, Spitsbergen, Svalbard, Norway

北極海に浮かぶ野生動物の聖域 スピッツベルゲン北極圏の野生動物・野鳥の観察・撮影をチャーター船で楽しむ10泊11日の究極のワイルドライフクルーズ

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アンデスイワドリ Andean Cock-of-the-rock(エクアドル)


アンデスの雲霧林で、アンデスイワドリ(Andean Cock-of-the-rock)に出会えました。鮮やかなオレンジ色の羽に、大きな扇形の冠羽が特徴です。

ペルーの国鳥にも指定されているこの鳥は、アンデスを象徴する存在。特にオスの派手な見た目と独特な求愛行動で、鳥好きの間では“憧れの種”とされています。

嘴が見えないのでどちらを向いているのかわからず、一瞬戸惑います。

少しだけかわいい嘴が見えることも。

一方でメスは、茶色とオレンジがかった地味な羽色。巣作りや抱卵に集中するため、目立たない姿で過ごします。実際、今回も橋の下のコンクリート壁に巣を作り、ひとりで抱卵するメスを見かけました。オスは一切営巣にかかわらないため、メスの孤独な子育てが印象的でした。

アンデスイワドリの観察といえば、やはり「レック(lek)」です。レックはオスが集団で求愛ディスプレイを繰り広げる場所で、集団求愛場とも言います。川近くの岩場や洞窟などメスが巣作りできる場所の近くにある森林です。決まった場所で毎年同じように行われます。

観察に適した時間帯は早朝と日暮れ前の1日2回。光の加減がディスプレイの行われる時間と関係していると言われています。

ガイドさんによると、ミンド周辺だけでも観察できるレック用のハイド(観察小屋)が5ヶ所ほど設置されており、その年の活動状況や季節に応じて案内してもらえます。

レックでは、複数のオスたちが激しいパフォーマンスを繰り広げます。
大きく羽ばたいたり、跳ねたり、独特な鳴き声を響かせながら、メスの関心を引こうと必死です。

今回の観察中、運よくメスが近づいた瞬間がありました。そのとたん、オスたちの動きは一気に激しさを増し、鳴き声もいっそう大きくなりました。私からはメスの姿は見えませんでしたが、オスたちの反応からメスの存在をはっきりと感じ取ることができました。

なお、オスは繁殖においてディスプレイと交尾のみを担当し、巣作りや抱卵など子育てには一切関与しません。彼らは一年中レックに現れ、求愛とその“練習”を続けているのです。

英名の「Andean Cock-of-the-rock」は、“アンデスの岩場の雄のニワトリ”という意味です。写真だけ見るとなんでニワトリと思いますが、レックでのメスへアピールする鳴き声を実際に聞けば、その名前にも納得です。

なお、近縁種としてギアナ高地に生息する「ギアナイワドリ」もいますが、アンデスイワドリとは生息域が重なっていません。

↑↑↑ は2019年にガイアナで出会ったイワドリ(ギアナイワドリ)です。

今回出会えたアンデスイワドリは、見た目も動きも、想像以上にインパクトのある鳥でした。鮮やかな羽の色や変わった頭の形はもちろん、あの全力のアピールや鳴き声まで含めて、「本当にこんな鳥がいるんだな」と思わせてくれる、忘れられない出会いになりました。

 

Photo & Text : Wataru YAMOTO

Observation : May 2025, Mindo Valley, Ecuador

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トキイロコンドル King Vulture (コスタリカ)

以前の記事にてコスタリカの「ケツァール」に出会った記事を書きましたが、同じくコスタリカのボカ・タパダで出会った鮮やかな色彩が美しい「トキイロコンドル」をご紹介します。

トキイロコンドルは中南米に生息し、メキシコ南部からアルゼンチン北部に広がる熱帯低地林や開けた草地に生息しています。

トキイロコンドルは全長約80cmとコンドル科(New World vultures)の中では3番目に大きく、生息地の異なるアンデス山脈周辺に生息するコンドルとアメリカを中心に生息するカリフォルニアコンドルを除くと、中南米の低地のエリアではトキイロコンドルがコンドル科の中で最大の種です。

他にもクロコンドル(上の写真)とヒメコンドルがコスタリカではよく見られます。
ヒメコンドルは低い位置を飛び「嗅覚」によって死骸を探し、クロコンドルは少し高い場所を飛び「視覚」によって獲物を探し、トキイロコンドルはさらに高い場所を飛び「他のコンドルが群がっている場所」を探すと言われています。

上の写真は別の場所(ブラジルの南パンタナールのアキダウアナ近郊)にて、上空を飛び「他のコンドルが群がっている場所」を見つけた時のトキイロコンドルです。

英語ではキング・バルチャー(King vulture) と呼ばれ、コンドルの王様を意味します。スカベンジャー(腐肉食動物)であるトキイロコンドルが王様と呼ばれる理由は、他のコンドルが死肉を食べていても横取りをし、他のコンドルはトキイロコンドルが食べ終わるのを待っている様子からコンドルの王様と呼ばれるようです。

それ以外にも、マヤの伝説の中でトキイロコンドルは人間と神との間でメッセージを運ぶ「王」であったとも言われています。またマヤ暦の暦の一つ「ツォルキン」という260日周期の祭祀用の暦において、16番目の月コスカクアウトリがこのトキイロコンドルだと言われてます。

かぎ状のクチバシが強力なため、他のコンドルでは食べられない固い皮膚なども切り裂くことができます。

頭から首のあたりまで羽毛がないのは、他のコンドルやハゲワシなどと同じく腐肉食という食性に関連したもので、死体に頭から首を突っ込んで食事する際に腐った肉や血が頭の毛について有毒な細菌などが繁殖してしまうのを防ぐ効果があります。また日光が直接、頭皮に当たることでの殺菌効果もあります。

特徴的なのが何といってもこのクチバシの上のオレンジ色の肉垂。まるでウニの様にも見えます。
肉垂はオス、メスどちらにもあり見分けるのは難しいのですが、体のサイズはオスの方が少し大きいです。

トキイロコンドルが成鳥になるのに4年~5年、寿命は野生下で20年~30年ほどと言われています。

この個体は喉元にある素嚢(そのう)が膨らんでいる様子が見られます。素嚢は食道にある鳥に特有な消化器官です。胃に入る前に食べ物を蓄えたり、水分を加え軟らかくしたりする場所で、鳥の祖先である恐竜にもあったといわれています。

ここが膨らんでいるトキイロコンドルは満腹なことが分かります。素嚢が大きく膨らんだ状態の時は、眠ったり、しばらくじっと動かなかったりします。

最後にはトキイロコンドルが飛び立ってしまい、ボカ・タパダでの観察は終了です。

 

Photo & Text : Wataru YAMOTO

Observation : Jan 2023, Boca Tapada, Costa Rica

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天売島、渡り鳥の季節

2024年5月に天売島で観察した野鳥たちの紹介です。

渡り鳥たちにとって忙しいこの時期、天売島では毎日といってよいほど鳥たちの顔ぶれは変わっていきます。今週は島の各地にたくさんいた種でも、次の週には全くいなくなってしまいます。渡りの通り道にある5月の天売島は、毎日の探鳥が本当に楽しみです。

まずは5月初め、桜が満開を迎えるころにやってくる鳥たちです。天売島では5月に桜が咲きます。メジロとウソが懸命に餌を啄んでいました。

メジロ Japanese White-eye(Zosterops japonicus)

ウソ Eurasian Bullfinch(Pyrrhula pyrrhula)

針葉樹林では、オオルリ(Blue-and-white Flycatcher)、ルリビタキ(Red-flanked Bluetail)などの青い色の鳥たちが輝きます。

オオルリ  Blue-and-white Flycatcher  (Cyanoptila cyanomelana)

ルリビタキ  Red-flanked Bluetail  (Tarsiger cyanurus)

少し開けた場所には、シメがいました。

シメ Hawfinch(Coccothraustes coccothraustes)

餌となる種子が多い場所には、マヒワ(Eurasian Siskin)やベニヒワ(Common redpoll)、ベニマシコ(Rosefinch)、アトリ(Brambling)もやってきます。アトリは、島のいたるところで観察できますが島に滞在するのは1週間ほどです。

マヒワ Eurasian Siskin  (Carduelis spinus)

ベニヒワ Common redpoll  (Carduelis flammea)

ベニマシコ  Long-tailed Rosefinch  (Uragus sibiricus)

アトリ  Brambling  (Fringilla montifringilla)

海岸線の水たまりには、アカエリヒレアシシギ(Red-necked Phalaropeの姿が。

アカエリヒレアシシギ   Red-necked Phalarope  (Phalaropus lobatus)

人家の裏にやってきたムラサキサギ(Purple heron)。

ムラサキサギ  Perple heron  (Ardea purpurea )

草原では、カッコウ(Common cuckoo)の声が響き渡ります。

カッコウ   Common cuckoo  (Cuculus canorus)

シノリガモ(Harlequin duck)も海岸線で確認できました。

シノリガモ   Harlequin duck  (Histrionicus histrionicus)

次々に天売島を訪れる野鳥たち!今年はバライロムクドリ(Rosy Starling)もやってきました!

マミチャジナイ   Eyebrowed Thrush  (Turdus obscurus)

コサメビタキ   Asian brown flycatcher  (Muscicapa dauurica)

クロツグミ   Japanese Thrush  (Turdus cardis)

オシドリ   Mandarin duck  (Aix galericulata)

バライロムクドリ   Rosy Starling  (Sturnus roseus)

5月の後半~6月の前半は天売島に渡ってきて繁殖をする鳥たちが恋人探しや巣作りに励み大忙しです。

トラフズク   Long eared owl  (Asio otus)

ノゴマ   Siberian rubythroat  (Calliope calliope)

コムクドリ   Chestnut-cheeked Starling  (Sturnus philippensis)

ヤマシギ   Eurasian Woodcock  (Scolopax rusticola)

ノビタキ   Siberian Stonechat  (Saxicola torquata)

オーストラリアから飲まず食わずでやってくるオオジシギ(Latham’s Snipeなども比較的観察しやすい季節です。

オオジシギ   Latham’s Snipe  (Gallinago hardwickii)

天売島では、渡り鳥たちが多くやってくる5月は、毎日といってよいほど顔ぶれが変わります。美しい鳥たちと運命の出会いを求めてぜひ5月の天売島へ!

 

Photo &Text : Wataru HIMENO

Observation:May 2024, Teuri Island, Hokkaido

★ TEURI ISLAND. ☜天売島のHPを公開しています!

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ケツァール [カザリキヌバネドリ] Resplendent quetzal(コスタリカ)

コスタリカのサン・ヘラルド・デ・ドタにて幻の鳥「ケツァール」(カザリキヌバネドリ Resplendent Quetzal)の観察をしてきました。英名のResplendentは「まばゆく輝く」を意味し、世界一美しい鳥ケツァールにふさわしい名前です。

ケツァールは幻の鳥と呼ばれ、手塚治虫の漫画「火の鳥」のモデルともいわれます。

ケツァールはアステカ神話の「ケツァルコアトル」、マヤ神話の「ククルカン」として崇拝された羽毛の生えた蛇の神様としても知られます。マヤ文明では王族の羽飾りとしてケツァールの尾羽が使われていました。

現在でも中米のグアテマラでは、ケツァールは国鳥に指定されていて、通貨の単位も「ケツァル」となっています。

グアテマラの全ての紙幣にも描かれるケツァール(上は200ケツァレス)

キヌバネドリ科のケツァール属には、ケツァール(カザリキヌバネドリ)の他に、南米にいる以下の4種が含まれます。南米アンデス山中の「カンムリカザリキヌバネドリ」「キンガシラカザリキヌバネドリ」、ベネズエラ・コロンビアの海岸地帯に生息する「オジロカザリキヌバネドリ」、アマゾン側を中心に生息する「アカハシカザリキヌバネドリ」。

ケツァール(カザリキヌバネドリ)は中央アメリカ一帯、メキシコ南部からパナマの標高1,000m~3,000m程の熱帯雨林や雲霧林に生息しています。
今回観察したのはコスタリカのサン・ヘラルド・デ・ドタの雲霧林でした。
同じくコスタリカの中ではセロ・デ・ラ・ムエルテやモンテベルデ自然保護区などでも観察のチャンスがあります。

朝早くに宿を出発し、ケツァールがよく現れるというポイントへ。
しばらく待っていると早速ケツァールのメスがやってきました。

オスとメスで見た目が違うケツァール。
一般的にイメージするのは長い尾羽と、緑・赤・白が混じる派手な色のオスです。
メスは全体的に地味なカラーリングで、尾羽も短く、胸元の灰色が目立ちます。

その後、念願のオスのケツァールも姿を現してくれました。

しばらく観察した後、また別の場所に移動しました。ケツァールが大好きなリトルアボカドの木をたくさん植えているお宅へ。ケツァールが落としていった尾羽を見せてくれました。

リトルアボカドLittle Avocado は、アボカドの仲間(クスノキ科)でケツァールの大好物です。現地の言葉であるスペイン語ではアボカドを意味するアグアカテAguacateに、「小ささ」や「可愛さ」を表すイージョ illoをつけ、小さなアボカドを意味するアグアカティージョ Aguacatillo と呼ばれます。

大きさ3cmほどしかありませんが、ケツァールにとっては大きな実です。それを丸ごと飲み込みます。

私たちの食べるアボカドとは違い実の部分は非常に少ないので、ケツァール達はたくさんのリトルアボカドを食べる必要があります。

種ごと飲み込んだ後はこの澄ました表情。ただ実際には消化するのに時間がかかるので、しばらく動かなくなり、じっくりと観察&撮影するチャンスになります。
しばらくすると種だけを吐き出します。ケツァールに一度食べられた種は発芽しやすくなるので、種子散布も含めて相利共生の関係と言われています。

尾羽がひらひらと揺れる

それぞれ別方向に尾羽が動くことも

光の当たり具合で冠羽が金色に輝きます

体長は約36~40cm程ですがオスの長い飾り羽を含めると全長70cm~140cmとになり、キヌバネドリ科の最大種です。

またメスのケツァールにも出会えました。キヌバネドリの仲間であることがよくわかります。

ケツァールは檻で飼うと死んでしまうため、長年、飼育できない鳥だと考えられてきました。自由を奪われると死んでしまうので、自由を象徴する「自由の鳥」としても知られています。
ただ近年、この鳥が鉄分に弱いという発見があり、捕獲されて檻に入れられると水に含まれるわずかな鉄分を吸収するだけで死んでしまうことがわかってきたそうです。
今ではメキシコ・チアパス州のミゲル・アルバレス・デル・トロ動物園でケツァールの孵化と繁殖に成功したとのことです。

美しいケツァールたちが動物園ではなく自然の中で生きている姿を見られるのはとても幸せな時間でした。

Photo & Text : Wataru YAMOTO

Observation : Jan 2023, San Gerardo de Dota, Costa Rica

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ハシビロコウ Shoebill(ウガンダ)

ビクトリア湖北岸のマバンバ湿地 Mabamba swamp にてハシビロコウの観察です。
ハシビロコウは、アフリカ大陸東部から中部の淡水の池や沼に生息していますが、湿地ならどこでも見られるというわけではなく、カミガヤツリ(パピルスpapyrus)と他の植生が混在した湿地を好みます。

今回観察したのは、ウガンダのエンテベ郊外にあるビクトリア湖北岸のマバンバ湿地で、世界的にもハシビロコウの生息地として有名な場所、ラムサール条約にも登録されている湿地帯です。

湿地帯の中では小回りの利く3人乗りの小さな船に分かれて、ハシビロコウを探しに行きます。

紫の花が咲くスイレンやカミガヤツリ(パピルス)の中をかき分けながら進んでいきます。

道中に見られたカミガヤツリとヒメヤマセミ Pied Kingfisher

水蓮の上を歩くアフリカレンカク African jacana

ハダダトキ Hadada Ibis

カミガヤツリにとまるカンムリカワセミ Malachite Kingfisher

事前にボートの船長さんがハシビロコウを見つけて目途をつけてくれていたようで、思ったより簡単に見つかりました。

「動かない鳥」として有名なだけあり、場所さえ分かっていれば見つけるのは難しくありません。飛び立ってしまっては困るのでエンジンを止めて手漕ぎで静かに近寄ります。

足から頭までの高さが1.2m。翼開長(翼を広げたときの幅)が2m以上もあります。
ハシビロコウの特徴は、英名でShoebillと呼ばれるような靴のような嘴。
クチバシにある模様が1羽1羽違うため、人間の指紋と同じようにハシビロコウの個体識別に役立ちます。
上のクチバシ先端の尖ったかぎ状の部分で魚やカエルなどを突き刺して捕らえます。

ハシビロコウの目(虹彩)は成長と共に色が変わります。
幼鳥の時は茶色で、成鳥になると黄色、年を取ってくると薄い水色。
今回出会ったハシビロコウは黄色なので若い個体であることが分かります。

このエリアにはハシビロコウの好物であるハイギョ(肺魚)が棲息しているエリア。
ハイギョは魚でエラもありますが、大人のハイギョは名前の通り「肺」を持っていて空気呼吸をします。
「動かない鳥」として有名なハシビロコウですが、動かない理由はこのハイギョが呼吸するために水面に上がってくるのをじっくりと待っているからとのこと。

今回観察できたのは10分ちょっとでしたが、その間だけでも4回も魚を捕まえようと水面に頭を突っ込む動きを見せてくれました。

魚を捕まえられたかは確認できませんでしたが、一度は激しく泥水が飛び散っていました。
水に顔を突っ込む瞬間にはいつも瞬膜を閉じています。
狩りの成功率は1日かけても1~3匹ほどで、失敗するとすぐに数百メートル離れた別の場所に移動することがあります。

この場所では捕まえられないと思ったのか、最後には飛び立っていってしまいました。動かない鳥として有名なハシビロコウのハンティングの光景まで見れて満足なサイティングとなりました。

Photo & Text : Wataru YAMOTO

Observation : Feb 2024, Mabamba swamp, Uganda

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ウガンダ・ルワンダ マウンテンゴリラ&ゴールデンモンキートレッキング

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ヒマラヤの野鳥にカンチェンジュンガ!シンガリラ国立公園(インド)

インドの首都デリーから国内線で西ベンガル州のバグドグラ空港へ。晴れるとネパール・インド・ブータンにまたがるヒマラヤも展望できるフライトです(往路は左側(A側)の席がお勧めです)。バグドグラ空港からネパール国境へと4時間ほど走ると到着するのがマネイバンジャン。ここがシンガリラ国立公園訪問のベースとなる町です。

シンガリラ国立公園(Singalila National Park)はネパールに接する国立公園で、世界第3位峰のカンチェンジュンガ 8,586m展望地としても有名で、多くのインド人トレッカーが訪れる場所でもあります。

この国立公園はレッサーパンダ (Red Panda)が見られることでも知られています。もちろん観察は容易ではなく、秋の実のなる季節に5日ほどかけて探すことになります。運がいいと、樹冠のキウィの実を食べているレッサーパンダを車道から観察できることもるようです。2022年はキウィの実がならず、レッサーパンダ受難の年となりました。ただでさえ、「エキゾチック・ペット」としての密猟が絶えないのが現状です。インド側では厳しく取り締まられていますが、国境を接するネパール側では密猟が横行していると聞きました。

シンガリラ国立公園に入ったカンチェンジュンガ展望地の道ですが、右側の森林が広がるのがインド側、左の気が伐採されているのがネパール側。この景色はちょっとショックでした。

この道は本当に「国境」を走っており、通過する山小屋は「インド側」だったり、「ネパール側」だったりします。インド人はネパール側のロッジに宿泊することができますが、外国人はインド側のロッジにしか泊まることができないそうです。

マネイバンジャンからカンチェンジュンガ展望地のトングルーへ向かう途中に何度も道路で見かけたセボシエンビシキチョウ Spotted Forktail 。

「地べた系」の鳥は写真が難しいです、ミヤマハッカン Kalij Pheasant のオスとメス。オスもメスも目の周りの皮膚が赤く、とても大きな尾羽をしています。

ノドジロシマドリ Hoary-throated Barwing

ノドジマコバシチメドリ throated-winged Siva (またはBar-throated Minla)

ノドジロチメドリ White-browed Fulvetta

ヤマガラモドキ Rufous-Fronted Tit

シロスジガビチョウ Striated Laughingthrush

ロッジや村の周りで容易に観察できる、キンバネガビチョウ Black-faced laughingthrush。

ズアカガビチョウ Chestnut-crowned laughingthrush はキンバネガビチョウの群れに1~2羽混じって採餌していました。

キバラシジュウカラ Green-backed tit

キバシサンジャク Yellow-billed blue magpie はキンバネガビチョウと同じく、ロッジや村の周りに現れます。飛んでいる姿が美しい鳥です。

キバラアカゲラ Darjeeling Woodpecker

地べた系、藪の中系の野鳥には苦労しました。しっかり観察・撮影できなかったのがヒマラヤダルマエナガ Brown Parrotbill。竹の皮をはがす音の方向をしっかりさがしましたが一瞬しか姿を見せてくれませんでした。

シンガリラ国立公園内のトレッカーロッジは本当にシンプルな作りです。電機はソーラー蓄電のささやかなものだけで、トイレは共同。

ロッジを経営しているのはネパール人です。食事に凝っているロッジのキッチン。

地元ビールHIT SUPER STRONG(8%!)とパコラのおつまみ。

満点の星空に包まれたロッジ夜。

夜明けには町の明かりと紫色に染まるカンチェンジュンガの姿。ダージリンの町から見るカンチェンジュンガとは一味違う景色とヒマラヤの鳥を楽しめます。

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2022, Singalila National Park, West Bengal – Nepal border, INDIA

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夏のインドで探鳥!スルタンプール編

久しぶりにインドの探鳥です!しかも夏。インドの探鳥は冬がメインですが、夏に繁殖期を迎える野鳥も多く、バードフォトグラファーにとってはなかなかの被写体もいます。まずはデリー国際空港からわずか1時間のスルタンプールへ。「スルタンプール国立公園」自体は5月半ばから9月半ばまで水源を減らすために休園中ですが、周囲の湿地・農耕地には様々な野鳥が見られ、休日となるとインド人野鳥フォトグラファーが集まります。

場所はデリーとグルガオンの間、住宅地、マンションと隣り合わせの湿地。インドトキコウ Painted Stork、ダイサギ  Great Egret、チュウサギ Intermediate Egret  の集団が。まさにインドの野鳥の姿、たくましい。

そこにインド人のバーダーさんたちの姿が。行ってみると昨日、シロエリハサミアジサシ Indian Skimmer が観察されたとの情報で集まっていた人々でした。シロエリハサミアジサシはチャンバル国立公園のチャンバル川で観察できるアジサシとして知られていますが、この都会に隣接する場所にやってきました。

いました、しかもシロエリハサミアジサシ Indian Skimmer は、カワアジサシ River Tern とレアなハジロクロハラアジサシ  White-winged Tern と一緒にいました。

シロエリハサミアジサシ(Indian Skimmer)

カワアジサシ(River tern)、シロエリハサミアジサシ(Indian Skimmer)

インドでもFacebookやコミュニティサイトであっというまに目撃情報が出回ります。

ハイバラカッコウ(Grey-bellied Cuckoo)

これは写真撮影が難しいハイバラカッコウ Grey-billed Cuckoo。鳴くのが7~8月だけでそれ以外の季節はほぼ見ることができない鳥です。

ハイバラカッコウ(Grey-bellied Cuckoo)

ハイバラカッコウは「電線」系でなかなか木にとまっているのを撮影するのが難しい鳥です。

そして夏のスルタンプールといえばこの子、コブガモ Knob-billed Duck。繁殖羽の雄を見れる、唯一の機会です。冬は見れたとしても「コブ」がありません。夏の繁殖中の雄スペシャル。

雄だけのグループ!しかも立派なコブをお持ちです♪ 一昔前のインドでは、当たり前の光景だったそうですが、開発が進みコブガモが繁殖できる場所も限られてきました。鳥ガイド氏によると、コブガモは水辺ではなく木の穴や廃屋で繁殖しているのが観察されているそうです。

コブが小さいですが、美し羽色を見せてくれた子。

オオヅル Saus Crane

インドの夏はオオズル Sarus Craneの繁殖です。この鳥も、コブガモと同様、繁殖地が脅かされています。ダンスは見れませんでしたが求愛の鳴き声が響いていました。

そのほか、スルタンプールらしい、夏に出会った野鳥たちです ↓↓

ベニスズメ Red Avadavat

ムナグロシャコ Black Francolin

 

建築材にとまっている、アオショウビン White throated Kingfisher とインダススズメ Sind sparrow 。

インドコキンメフクロウ(Spotted Owlet)

スルタンプールの野鳥は、人間が作ったものを最大に利用して暮らしています。ハイイロハッカ(Bank Myna) の巣。

高架の下はハイイロハッカのアパートになっていました。ハイイロハッカは冬に繁殖するのでそのころにはさらに賑わいます。

ハイイロハッカ Bank Myna のペア。

農道のアカアシトキ Red-naped Ibis とインドトサカゲリ Red-wattled Lapwing。人の暮らす場所にこれだけの野鳥が一緒に暮らしている、スルタンプールです。

<今回の訪問(7月下旬)の午前中の間に観察できた野鳥>

ムナグロシャコ(Black Francolin)、シマシャコ(Grey Francolin)、コブガモ(Knob-billed Duck)、カルガモ(Indian Spot-billed Duck)、カイツブリ(Little Grebe)、インドトキコウ(Painted Stork)、シロスキハシコウ(Asian Openbill)、シロエリコウ(Wolly-necked Stork)、オオフラミンゴ(Greater Flamingo)、アカアシトキ(Red-naped Ibis)、クロトキ(Black-headed Ibis)、リュウキュウヨシゴイ(Cinnamon Bittern)、ムラサキサギ(Purple Heron)、アマサギ(Cattle Egret)、ダイサギ(Great Egret)、チュウサギ(Intermediate Egret)、コサギ(Little Egret)、アジアコビトウ(Little Cormorant)、トビ(Black Kite)、エジプトハゲワシ(Egyptian Vulture)、シロハラクイナ(White-breasted Waterhen)、オオバン(Common Coot)、オオヅル(Sarus Crane)、インドイシチドリ(Indian Thick-knee)、レンカク(Pheasant-tailed Jacana)、カタグロツバメゲリ(River Lapwing)、インドトサカゲリ(Red-wattled Lapwing)、コチドリ(Little Ringed Plover)、エリマキシギ(Ruff)、アカアシシギ(Common Redshank)、タカブシギ(Wood Sandpiper)、オジロトウネン(Temminck’s Stint)、カワアジサシ(River tern)、ハジロクロハラアジサシ(White-winged Tern)、シロエリハサミアジサシ(Indian Skimmer)、カワラバト(Rock Pigeon)、シラコバト(Eurasian Collared Dove)、ベニバト(Red Collared Dove)、ワライバト(Laughing Dove)、ワカケホンセイインコ(Rose-ringed Parakeet)、ハイバラカッコウ(Grey-bellied Cuckoo)、オオバンケン(Greater Coucal)、インドコキンメフクロウ(Spotted Owlet)、インドブッポウソウ(Indian Roller)、ニシブッポウソウ(Eurasian Roller)、コウハシショウビン(Stork-billed Kingfisher)、アオショウビン(White-throated Kingfisher)、ミドリハチクイ(Green Bee-eater)、ルリホオハチクイ(Blue-cheeked Bee-eater)、ムネアカゴシキドリ(Coppersmith Barbet)、ミナミオオモズ(Iberian Grey Shrike (Southern Grey Shrike))、オウチュウ(Black Drongo)、イエガラス(House Crow)、コチャバネヤブヒバリ(Indian Bushlark)、シリアカヒヨドリ(Red-vented Bulbul)、シロハラハウチワドリ(Ashy Prinia)、アジアマミハウチワドリ(Plain Prinia)、オナガサイホウチョウ(Common Tailorbird)、ハイイロハッカ(Bank Myna)、インドハッカ(Common Myna)、ホオジロムクドリ(Asian Pied Starling)、バライロムクドリ(Rosy Starling)、シキチョウ(oriental Magpie Robin)、クロノビタキ(Pied Bushchat)、インダススズメ(Sind Sparrow)、キムネコウヨウジャク(Baya Weaver)、ギンバシ(Indan Silverbill)、ベニスズメ(Red Avadavat)、マミジロタヒバリ(Paddyfield Pipit)

インドの探鳥、夏もおすすめです!

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation: End of July 2022, Sultanpur area, Haryana, India

★インドでのバードウォッチング/サファリ/野生動物撮影手配を承っています。西遊インディア、または西遊旅行へのご依頼をお待ちしてます。

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ガラパゴス諸島-5 イサベラ島タグス・コーブ上陸

ガラパゴス諸島 ガラパゴスコバネウ Flightless cormorant イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (8)

ガラパゴス諸島最大の島、イサベラ島 Isabela Island、タグス・コーブ Tagus Coveに上陸です。この日は朝から「この海域はいろいろ出るよー」と言われ、みんな空が明るくなるころには屋上デッキへ。まずは「マイルカ」が登場。そして「マンタ」。

ガラパゴス諸島 マンタ イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (12)

朝日の海面を泳ぐマンタの群れ。

ガラパゴス諸島 マンタ イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (13)

透けて見えました!この日の海は本当に穏やかでした。ほかにもマダラトビエイの群れも見れました。

ガラパゴス諸島 ガラパゴスミズナギドリ Galapagps Shearwater イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (1)

ガラパゴスミズナギドリ Galapagos Shearwaterです。

ガラパゴス諸島 ガラパゴスコバネウ Flightless cormorant イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (7)

そしていよいよイサベラ島のタグス・コーブ Tagus Coveに上陸です。タグス・コーブは昔この島を訪れた船の名が記されている岸壁があり、昔から船が寄港した場所です。ディンギーで上陸するとガラパゴスコバネウ Flightless Cormorant が群れがいました。みんな海岸を離れることができません。

ガラパゴス諸島 ガラパゴスコバネウ Flightless cormorant イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (3)

青い目、絶対飛べない感じの翼をもつガラパゴスコバネウ Flighless Cormorant。世界で唯一飛べない鵜で、ガラパゴス諸島でも生息するのはイサベラ島とフェルナンディナ島だけ。地上に捕食動物がいなかったことから飛ぶことをやめてしまった鳥です。退化した翼を「鵜らしく」広げて乾かしていました。

タグス・コーブ Tagus Coveの訪問は海岸から山道を登り、イサベラ島の火山活動の跡を見学できるポイントまで登ります。

ガラパゴス諸島 ダーウィンフィンチ Dawin's Finches イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (4)

途中、もちろん、ダーウィンフィンチ たち Darwin’s Finches との出会い。

ガラパゴス諸島 ガラパゴスマネシツグミ Galapagos Mockingbird イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (6)

ガラパゴスマネシツグミ Galapagos Mockingbird。

ガラパゴス諸島 ガラパゴスヒタキモドキ Galapagos Flycatcher イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (5)

ガラパゴスヒタキモドキ Galapagos Flycatcher。

ガラパゴス諸島 イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (9)

塩水のダーウィン湖を望むトレイルで記念撮影。

ガラパゴス諸島 イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove

ビューポイントから見る火山活動の跡。

ガラパゴス諸島 イサベラ島 タグス・コーブ Isabela Island Tagus Cove (11)

そしてガラパゴスコバネウの待つ海岸に向けて山を下りました!

Photo & Text  :Mariko SAWADA

Observation : April 2019, Tagus Cove – Isabela Island, Galapagos Islands, Ecuador

Reference : Angelito Ⅱ & Maja Homberger,  Tomo Akiyama 秋山知伸

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette(トリニダード・トバゴ)

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (8)

トリニダード・トバゴの野鳥観察です。トリニダード島にあるASA Write Nature Centerで観察したホオカザリハチドリ Tufted Coquetteです。

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (3)

庭の花を移動するホオカザリハチドリを追いかけました。トリニダードで見られるハチドリの中でも最小種で7cmほどの大きさです。そしてくちばしはまっすぐでハチドリとしては短いめ。

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (7)

今日は小雨が降っていましたが、時々光があたるとキラキラに見えます。この赤茶色の冠羽と飾り、はじめて写真で見たとき、こんな鳥がいるんだと驚いたものです。

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (10)

ホオカザリハチドリはトリニダード島、ベネズエラ東部、ガイアナ、ブラジル北部で繁殖するハチドリで、トリニダード島では森の縁や花のある庭で見ることができます。

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (9)

飾り羽が動きました!

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (5)

そしてまた花を回ります。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Special Thanks 写真協力:Morihiko HAYAKAWA  早川守彦

Observation : April 2018, ASA Wright Nature Center, Trinidad Island – Trinidad and Tobago

Reference : ASA Wright Nature Center,Helm Field Guides – Trinidad & Tobago

★★10名様限定のトリニダード&トバゴの自然に触れる季節限定企画2019年3~4月★★

南米に最も近いカリブの自然トリニダード&トバゴ ショウジョウトキ★オサガメ観察のシーズンです!