10月、小笠原・父島沖で出会った子マッコウ。怒っているようにも見えるし、船に興味を持っているようにも見えました。船の上は、みんな大興奮です!
この季節、母マッコウが深海へ採餌に行っている間に一人でいる子供マッコウをしばしば目撃しました。
Video & text : Mariko SAWADA
Observation : Oct 2020, 父島沖、小笠原諸島
Special Thanks to 笠井船長、くぼちゃん – FISH EYE
10月、小笠原・父島沖で出会った子マッコウ。怒っているようにも見えるし、船に興味を持っているようにも見えました。船の上は、みんな大興奮です!
この季節、母マッコウが深海へ採餌に行っている間に一人でいる子供マッコウをしばしば目撃しました。
Video & text : Mariko SAWADA
Observation : Oct 2020, 父島沖、小笠原諸島
Special Thanks to 笠井船長、くぼちゃん – FISH EYE
10月、海のコンディションの良い日に父島沖のマッコウクジラ海域へ。この日は探し始めて間もなくいくつかの群れと出会いました。それぞれ、3~6頭くらいで行動していました。
そして、母マッコウが深海に行っている間、一人で待っている子供マッコウを発見。
もう、飛んでいるかのようにスケスケ。子供は体色は明るい色をしていますが、しっかりマッコウクジラらしい、皮膚のしわがあり、ダルマザメに噛まれたと思われる跡も。
こちらの子供マッコウは逆さまに向いて船へ向かってきました、ここまで近づくとカチカチというクリック音も船上まで聞こえます!
マッコウの下あごがクッキリ見えます!!
一度離れましたが、また船へ向かってきました。今度は口が空いています。
子供マッコウの開いた口。カチカチカチとクリック音もガッツリ聞こえています。
なんと船のきわでヒレを閉じて回転、コバンサメが慌てていました。これは攻撃態勢?
父島の方向へと向かうマッコウクジラ。
この子供マッコウは船のそばにきて顔をあげたり、船の上を見ようとするしぐさも。
子供マッコウはしばらく船といると離れていき、やがて母マッコウや群れに合流していきました。小笠原ではメスと子供からなる群れが見られますが、いつか交尾にやってきた雄マッコウとも出会えるのでしょうか?この透明度の海で雄のマッコウクジラを拝みたいものです!
Photo & text :Mariko SAWADA
Observation : Oct 2020, 父島・小笠原諸島
Special Thanks to 笠井船長、くぼちゃん – FISH EYE
9月、小笠原諸島の海で出会った親子マッコウクジラです。
おがさわら丸は東京竹芝桟橋を出る時に「大型台風が直撃した場合には復路の折り返し便がなくなることを承知で乗船してください」と。そんな心配の中出航しましたが、父島滞在中は大きく荒れることはありませんでした。ただ、「マッコウ海域」に行くために、海況が落ち着くのを待たなくてはなりませんでした。
ようやくマッコウ海域へ。マッコウクジラのクリック音をひろい、たくさん音のする方向へ船を走らせます。ちらばった方向からクリック音が聞こえてきました。
みんなでブローが上がるのをあがるのを探します。
親子クジラです。お母さんクジラのブロー。マッコウクジラのブローホールはひとつで、体の中心より左側にあり、斜めに噴き出します。この海域にはマッコウクジラが散らばっており、いろんな方向からブローが上がるのが観察されました。
子供クジラのブローです ♪
マッコウクジラは血縁の近い雌同士で群れを作り、暖かい海に生息します。この群れで生まれた雌はそのまま母親と同じ群れにとどまり、70年ほどと考えられる一生をその群れで過ごします。雄は成熟すると生まれた群れを離れて同じくらいの年齢の雄と群れを作り、餌を求めて徐々に寒い海域に海遊するようになります。成長するに伴い群れの個体数は減っていき、より高緯度の海へ。知床の根室海峡や千島列島で見られる大きなマッコウクジラはすべて雄です。
これまで雄のマッコウクジラを観察する機会が多かったので、小笠原の雌のマッコウクジラのグループは小ぶりで可愛らしいものでした。そして3mほどの超かわいい赤ちゃんまで!
笠井船長は小笠原で雄のマッコウクジラを見たことないとおっしゃってました。大きく成長した雄は時々南の海域に戻り、雌の群れを渡り泳いで交尾を行うということなのですが・・・。
この子は頭にコバンザメをつけています、潜航したり浮上してくるときにひっつくのですね。
お母さんクジラがヒレを上げました。
お母さんクジラは深海へとイカなどを求めて潜航していきますが、子クジラはまだ潜れません。このあとしばらく一人で海上で待つことになります。
まだ3mもない小さな赤ちゃんマッコウクジラ。
なんと船の方へ近づいていてお腹を見せてくれたりしました。しばらくは船から遠のいたり、近寄ったりしていましたが、一定方向に泳ぎだし、私たちもちょっと後をつけさせてもらいました。
そして浮上してきたお母さんクジラと合流です。
マッコウクジラの親子の時間。
あまりしつこくしてはいけません、このくらいで親子から離れ、二見港へ戻りました。さぁ、つぎはシロワニだ(笑)!
Photo & text : Mariko SAWADA
Observation : Sep 2020, 父島海域・小笠原諸島
Special Thanks : Fisheye のみなさま
知床半島と国後島の間、根室海峡の海にマッコウクジラがやってきました。毎夏、7~9月いっぱいくらい滞在していますが、今年は8月の半ばに一週間ほど見られなくなっていました。
この日、久しぶりにマッコウクジラのブローを確認、5頭が確認できました。
国後島をバックに、マッコウクジラのブロー。
深海1,000メートル以上を潜るマッコウクジラが浮上している時間は数分~10分。間もなく尾びれをを高くあげて潜航していきます。この潜航角度も大きな個体ほど鋭角になるとか。確かに、中にはのけぞっているくらいの子もいました!
羅臼に来るマッコウクジラはオスで単独だったり2~5頭のグループだったりします。
船の近くに浮上したマッコウクジラの背びれ、間もなく潜航です。
尾びれが上がると、このあとで会えるのは早くて40分後。クルーズもタイムアウトです。
Photo & text : Mariko SAWADA * These photos were taken during a tour in late August 2020.
Special Thanks : はまなすの皆様
千島列島の「中千島」にあるヤンキッチャ島で見た座礁したマッコウクジラ。この時、大きな嵐があり2日待って千島列島に入り、ようやくたどり着いたヤンキッチャ島で最初に見た光景でした。
嵐の時に島のクレーター湾に入り込み、出られなくなったのか、その前に漂着し力尽きたのか。
ヤンキッチャ島のクレーターに入ったところで見つけたマッコウクジラ。
この表は知床半島、羅臼の「羅臼ビジターセンター」にある、マッコウクジラに関する展示です。根室海峡から以北で見られる個体は成長したオスで1~2頭で行動しています。この死んだマッコウクジラも大きなオスでした。
小笠原で見られるマッコウクジラの群れはメスと子供の群れ、時々交尾にやってくるオスなんですね。
恐る恐る近づいて観察。中千島の島にはヒグマはいないので安心ではありますが、傷つき死んだ生き物を見るのは悲しいものです。
水温・気温が低いからでしょうか、この時は匂いは気になりませんでした。近寄って観察。
15mは軽く越えるであろう、オス。
マッコウクジラの口。マッコウクジラは歯を持つ地球上最大の生き物であり、最大のハクジラ。歯は1個1キロの円錐形で間隔を開けて並んでいます。上の歯は表面上はありません。この下の歯をオス同士の戦いに利用したり、深海でイカを噛み切って歯にひっかけて子クジラに与えたり・・・マッコウクジラなりの使用方法があるようです。
私たちが離れるとオオセグロカモメが集まり始めました。
この島にはかつて日本人が「ブルーフォックスの毛皮」の養狐のために連れてきたコマンダー諸島のアオギツネ(ホッキョクギツネ)が暮らしています。いずれは彼らの糧となるのでしょうか。
これはその一週間後に訪れたときの写真です。かなりの悪臭になっていました。そして私が想像したような「アオギツネの糧」にはなっていませんでした。アオギツネは新鮮な海鳥にありつけるので、クジラの死肉は関係なかったようです。
今年の夏に同じ場所に行ったら骨になったマッコウクジラが見られるのかと期待していましたが、コロナでそれも1年延期になってしまいました。
死んだマッコウクジラの写真だけだと悲しいので、千島列島のライコケ島付近で出会った元気なマッコウクジラの写真です。大きなオスのマッコウクジラでした。
千島の深い海へと潜っていくマッコウクジラです。
Photo & Text : Mariko SAWADA
Observation : Jun 2019, Yankicha Island, 千島列島 Kuril Islands, Russian Far East
ダイビング中にザトウクジラに出会えたら・・・そんな夢が実現した小笠原。これまでも水中で「歌」を聞き、その声の大きさにすぐそばにいるんじゃないのかとドキドキしたこともありました。
南島~閂島の間にあるポイント、閂ロック。入る前から親子クジラがそばにいたので、気にはしていましたが、水中で遭遇することになるとは。
向かっている方向に「棒」のようなものが。じっとしている母クジラの尾でした。そこへ呼吸しておりてきたクジラの赤ちゃんが。私たちを見てしまい、親子で泳ぎ去っていきました。
時間にして40秒の出来事です。
水底から見上げたザトウクジラの大きさ!
最後に小笠原固有種「ミナミイカナゴ」の舞。閂ロックは白砂の美しいポイントで、ミナミイカナゴが雪が降るように舞う姿は大変美しいものでした。
Photo/video & text : Mariko SAWADA
Observation : April 2020, 南島-閂島、小笠原諸島
Special Thanks : Fisheye
知床のシャチ Vol 03 シャチのファミリー、子供が超かわいい!|西遊旅行
6月の知床、根室海峡のシャチのドローン撮影で見たものは・・・シャチの家族、そして子供のとても愛らしい動き。親でしょうか、大人シャチの上に乗り上げるようなしぐさも。船から見ていた時は子供は白い部分の「黄色っぽさ」が目立つのですが、ドローンからだと「灰色」に見えるんですね。
知床のシャチ Vol 04 シャチのポッド|西遊旅行
船のそばを悠々と通り過ぎるシャチのポッド。さすが海の王者といいたいところですが、どうも他の行動で忙しいようです。
Video & text : Mariko SAWADA
Observation : Jun 2020, Rausu, Nemuro starit, Hokkaido
Special Thanks to Hamanasu はまなすの皆様
知床のシャチ Vol 06 シャチのポッド国後島をバックに|西遊旅行
シャチのシーズン真っただ中の知床、羅臼。この日は終日クルーズでシャチのポッドに出会うことができました。午前中は濃霧、午後になってようやく視界が広がりました。そして国後島背景にシャチのポッド出現!
知床のシャチ Vol 07 シャチの水面行動 テイルスラップ|西遊旅行
3日間の滞在中、お腹を上にしたり、テイルスラップのような行動が頻繁に見られました。
霧の晴れた根室海峡から見た知床半島、知床連山。半島の麓はまだ霧がかかっています。6月のシャチのシーズンはこの海霧との戦い。服は防水・防寒の上下、カメラは防水カバーをかけて、レンズや双眼鏡がふけるようにミニタオルとレンズ拭きは必携です。
国後側も晴れました。根室海峡を知床岬の方へ船を走らせると、国後島最高峰、爺爺岳(ちゃちゃだけ、1,822m)が見えてきます。海にいるのはハシボソミズナギドリ。今年は少ない、と聞きました。かわりにフルマカモメを多く見た気がします。
これまで爺爺岳は船で行かないと見えないと思っていたのですが、羅臼から知床峠に向かう途中の道からも見えるのですね!
知床峠手前’(羅臼より)からの景色。根室海峡、国後島、そして満月。
国後国道(国道335号、羅臼町から標津町の海に面した国道)沿いにある、「知床サライ」の前から見た、夕方の国後島。海霧の上に羅臼山、泊山が現れました。
Video & text : Mariko SAWADA
Observation : Jun 2020, Rausu, Nemuro Strait, Hokkaido
Special Thanks to Hamanasu はまなすの皆様
知床のシャチ Vol 02 シャチの交尾?疑似交尾?|西遊旅行
知床半島と国後島の間、根室海峡の海にやってくるシャチの群れ。どうしてここに集まるのか、調査・研究が進められています。羅臼から知床岬にかけての海域では、複数のシャチのポッドが集まることが観察されています。
ドローンからの映像には普段は体に収められているペニスが出ている様子が写っています。交尾の場合もあるし、練習?や遊びのこともあるとのこと。
船から見えたシャチのペニス。はじめは何かの肉を食べてるのかと思いました。
この根室海峡が”お見合いの場になっている”、”繁殖の場になっている”という説も。ドローンで見た光景は、交尾なのでしょうか、専門の方、ぜひ教えてください。
Video & text : Mariko SAWADA
Photo : Morihiko HAYAKAWA
Observation : Jun 2020, Rausu, Shiretoko Peninsula, Nemuro Strait 羅臼、知床半島、根室海峡
Special Thanks : Hamanasu はまなすの皆様
知床のシャチ Vol 01 シャチのポッド浮上&ブロー|西遊旅行
6月、シャチのシーズンを迎えた知床半島・根室海峡。浮上してくるシャチのポッドをドローンでとらえました。
毎度思うのですが、船からドローンを飛ばすのは本当に怖いです。風がないと思っても吹いてきます。センサーが敏感で船の上でのハンドキャッチも難しい。絶対にドローンが海洋ゴミにならないよう、生き物に迷惑をかけないよう、震えながら飛ばしています。
Video & text : Mariko SAWADA
Observation : Jun 2020, 羅臼、根室海峡 Rausu, Nemuro Strait, Hokkaido
Special Thanks : Hamanasu はまなすの皆様