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尾瀬フラワートレッキングの魅力 ~尾瀬で過ごす3日間

本日も私がおすすめしたい場所をご紹介します。第3弾は「尾瀬国立公園」です。

 

■関連ツアー
花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く

 

■ブログ『世界の花だより』
尾瀬の花 尾瀬の花

 

■ツアーブログ
花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く

 

尾瀬と言えば、思い出されるのは童謡・唱歌『夏の思い出』でしょうか。雄大な湿原の風景でしょうか。
私が真っ先に思い浮かべるのは、高山植物の花々です。高山植物への興味を抱くようになったきっかけを作ってくれた場所の1つが「尾瀬国立公園」なのです。

 

尾瀬国立公園は、2007(平成19)年に日光国立公園から分割、会津駒ケ岳、田代山などを新たに編入し、福島県、栃木県、群馬県、新潟県の4県に跨る、29番目の国立公園として誕生しました。それ以前には、1960(昭和35)年に国の特別天然記念物に指定され、自然生態系の価値が評価されて2005(平成17)年にラムサール条約湿地に登録されました。

 

尾瀬のツアーと言えば、日帰り(●時間滞在)で散策を楽しむスタイルが大半です。
西遊旅行「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」では、鳩待峠からスタートし、尾瀬ヶ原・見晴、尾瀬沼それぞれの山小屋で宿泊し、2泊3日でのんびりと縦走するプランとし、魅力ある尾瀬の花を楽しむための日程としております。

 

1.時間に追われず尾瀬の風景や花の観察を楽しむ
これまで屋久島、上高地をご紹介した際にもお伝えした通り、自然・花の観察では時間的に十分な余裕を確保したいという点が、ツアーのポイントとして最も重要な点でした。
特に尾瀬ヶ原では様々な高山植物が観察でき、先々の時間を気にしながら歩くと、ゆっくりと花の観察を楽しめず、また思いがけない花を見逃す結果になってしまうこともあります。
6月にツアーを実施した際には、群生するコバイケイソウ(シュロソウ科)の「両性花と雄性花の違い」をゆっくり観察したり、大小1800とも言われている池塘(ちとう)と呼ばれる池の水面に咲く1輪のオゼコウホネ(スイレン科)を見つけることができました。水面のオゼホオコケは黙々と歩いていると、確実に見逃していました。

 

尾瀬ヶ原~尾瀬沼を縦走するプランは1泊2日が通常プランとして紹介されています。尾瀬沼でも宿泊する2泊3日プランとした理由は、上記1のポイントも理由の1つですが、観光客の少ない朝夕の風景を楽しむためでもあり、山小屋周辺の花々をのんびりと観察するため、到着後に周辺を散策するためでもあります。
尾瀬は歩く先々で咲いている花に変化があります。歩いている道中で咲いていない花も、1時間ほど先に進むと観察できることもよくあることです。それは山小屋周辺をのんびりと散策していても同じです。山小屋に荷物を置き、のんびりと周辺を散策する中で目的の花を見つけた際の喜びは格別です。6月の際には、お客様と尾瀬ヶ原・見晴の山小屋周辺をのんびり散策していると、念願のトキソウ(ラン科)を見つけて、歓喜したのが思い出です。残念ながら、6月には夕焼けに染まる尾瀬の風景は楽しめませんでしたが、こういった点も山小屋に早く入り、のんびりと散策を楽しむことのメリットです。

 

3.1日の歩行時間・距離を短くし、体力的な不安を軽減する
尾瀬を2泊3日プランとすることで、1日の歩行距離を10km以内、歩行時間も4~5時間としています。
尾瀬ヶ原・見晴から白砂峠を越え、尾瀬沼に入った後、頑張ればゴールの大清水までは時間的には問題なく歩くことができますが、花の観察を楽しむにあたり、尾瀬沼で大江湿原の散策は絶対に外すことができません。
6月にも、大江湿原でレンゲツツジとコバイケイソウが同じ場所で群生しており、朱色と白色の色合いが相まって美しい風景を見学でき、さらにはミツガシワ(ミツガシワ科)アマドコロ(キジカクシ科)など、道中で観察できなかった花々も観察できました。

 

せっかく2泊3日プランなので「●●方面にも足を伸ばしたい」というお気持ちの方もいるかもしれません。
2022年も発表させていただいた「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」では、あえて多方面に足を伸ばさず、シンプルな縦走ルートとしています。目一杯歩くプランではなく、時間に追われることのないシンプルな日程であるプランだからこそ、また山小屋の周辺をのんびり散策できるプランだからこそ、初めて尾瀬に訪れる方には尾瀬の魅力を十分に感じることができ、尾瀬へ再訪される方にも尾瀬の新たな魅力を感じていただけるプランになっています。
ツアーは、尾瀬に咲く花が最盛期を迎える6月末尾瀬にニッコウキスゲが咲く7月中旬に設定しております。
2022年は是非一度尾瀬を訪れてみてください。