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カラファテ(Calafate:Berberis buxifolia)

本日も前回に引き続き、パタゴニアの花を紹介させていただきます。

「その実を食べると再びパタゴニアに戻ってくる」
パタゴニアには、そういう1つの神話が残る花が1つあります。それが本日紹介するメギ科の花「カラファテ(Calafate: Berberis buxifolia)」です。

カラファテ(Calafate: Berberis buxifolia)

被子植物 双子葉類
学名:Berberis buxifolia 英名:Calafate(カラファテ)
科名:メギ科(Berberidaceae)  属名:メギ属(Calceolaria)

 

「カラファテの実を食べたものは、必ずここに戻って来る」
この言葉は、南テウェツチェ族の神話の1つ「魔女クーネックの物語」に出てくる言葉です。「魔女クーネック」の物語は下記のようなお話です。

 

冬になると部族の人々や鳥などの動物達たちは暖かい地を求めて北へ移動を始めました(南半球のため北に行くにつれて暖かいのです)が、年老いた魔女クーネックは、北の地へ移住するには少々体が弱かったそうです。
初雪が降り始めたころ、1人残されたクーネックは小屋で一人で座り、寂しい思いをしていました。
やがて季節が変わり、人々や動物たちが戻って来ると、クーネックは「なぜ私をこんなに長く置き去りにしたの」と人々や動物たちを非難し始めました。
動物たちは「北へ渡ったのは食料が無かったからだよ」と説明と、クーネックは棘のある美しいカラファテの花に変身そうです。
やがて部族の人々や動物たちは秋になると、その紫色の甘酸っぱい実を食べ、あまりの美味しさにそこを去ろうとはしなくなったそうです。
こうしてクーネックは孤独から解放されたのでありました。
※パタゴニアを代表する観光地「ロス・グラシアレス国立国立公園」のベースタウ
ンである「カラファテ」の街の名は、このカラファテの花が多く自生しているため、名付けられたそうです。

 

小ぶりで黄色い(山吹色)の花は、11~12月頃に咲き、甘酸っぱい実は年が明けて1月頃に実を付け始めます。
この甘酸っぱい実は、現地ではジャムなどに加工されカラファテの街で販売されており、観光客へも人気の一品となっております。
私がおススメなのは「カラファテのジェラード」です。カラファテの街にいくつかジェラード店がありますので、是非のぞいてみてください。

 

パタゴニアの地へ訪れた際、是非観察してほしい花の1つ「カラファテ」。
まずは、このカラファテの花を観察するため、パタゴニアの地へ訪れてください。

カラファテの実

<カラファテ(Calafate:Berberis buxifolia)に出会えるツアー>
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