カテゴリー別アーカイブ: ■動物を観察した地域・国

インドの森 ベンガルトラの保護の歴史

Bengal Tiger - Forest of India (4)

20世紀初頭、インドには約4万頭のベンガルタイガーがいたと言われています。

現在では、約2200頭(2015年1月インド政府発表)しか残っていません。トラの個体数がこれほどまでにも減ってしまった大きな原因は森林の減少ですが、近代に行われた過剰なのハンティングや現在まで続く密猟も大きな理由です。トラは、毛皮や壁掛け、絨毯などに利用され、上流階級の人々の地位や権力を表すものでした。また、漢方薬としての需要も高く、密猟の大きな原因となってきました。かつて、日本はトラを使った漢方薬を売る最も大きな市場だったそうです。現在はワシントン条約によって絶滅の危機に瀕する動植物の取引は禁止されていますが、密猟は無くなっていません。公園内では、警備隊によるパトロールが行われ、公園関係者は「国立公園内での密猟はありえない」と言いますが、国立公園のトラの生息数・縄張りが飽和状態にあるため、新しい縄張りを探すため公園から出たトラは密猟者の手にかかり犠牲になっています。

バンダウガル国立公園の話

2010年以前、バンダウガル国立公園の周りの村では、トラは家畜や人を襲うという理由で毒を盛って殺したりする出来事がありました。しかし、村人への自然保護教育と、殺された家畜や人への保証(2014年現在、牛1頭1万ルピー)が政府により支払われるようになったため、村人の手によりトラが殺されることはほとんどなくなったといいます。地元でサファリに従事する関係者や森林局職員は、トラの保護に対する村人の理解を得るために、ノートや蚊帳、薬などを持って村を回って説明していました。2000年頃に始めた時には全く受け入れられなかったのが、2010年頃から「トラは守るべき動物」という認識になってきたと村人の意識の変化を感じると言いますが、人間とトラとの衝突が無くなることはありません。

Bengal Tiger - Forest of India (3)

1972年、インドの時の首相インディラ・ガンディー女史は「このインドで最も美しい動物、トラを犠牲にしてまで我々は利益を追求しようとはしない」と、プロジェクト・タイガー(トラ保護活動)に取り組みました。まず、トラの保護区を設置し、コア・ゾーンとバッファ・ゾーン(緩衝地帯)を設定し森林伐採を制限しました。これによりインドの森林産業収入は1400万USドルも減ったといわれますが、代えることのできない価値のあるプロジェクトでした。1983年、プロジェクト開始時約2000頭だったトラが約3000頭にまで回復を遂げました。しかし、成功ばかりが強調され、失敗や残された課題に目が向けられず、また数はすぐに減少してしまったのです(もともとの個体数の確認方法にも疑問が残されています)。

保護区の設置は、水源となる流域を保全し、土壌の浸食が止まり、その恩恵を受けた人々もいますが、森の利用を制限され、野生動物が農作物を荒らすなどの被害を受けた人もいます。こういったプロジェクトを成功させるには、地域社会の理解を得ることが不可欠です。保護区や、近隣に住み昔からトラの生息地を利用して暮らしてきた人々のことを考慮しなくてはなりません。関係者と森の資源で生計を立てている人々、双方の努力と関与が必要です。トラ保護の関心を持たせ、また、生活を支える報酬も必要です。

各地の国立公園では、関係者が「トラは守るべき動物」であることの理解を深めるための教育活動を行い、また保護区での「サファリガイド、レンジャー」として公園内での仕事の提供も行っています。

Bengal Tiger - Forest of India (1)

サファリに訪れるツーリストが増えることは、収入により国立公園とその環境で働く人々を潤し、また野生動物についての知識・興味を提供し、さらなる保護へつながると、思っています。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : April 2009,  Apri 2014  Bandhavgarh, Rnathambore  National Park – India

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インドの森 バンダウガル国立公園 Bandhavgarh National Park

Bandhavgarh (2)

バンダウガル国立公園はマディヤ・プラデーシュ州の国立公園。1968年、マハラジャが狩猟地をマッディヤ・プラデーシュ州に寄贈したことが始まりとされています。当時の広さは105㎢。現在までに、コア・エリア、バッファ・ゾーン(人と野生動物との緩衝地帯)を含め1600㎢に拡大されてきました。コア・エリアの広さは、6~700㎢で、そこには約20頭が、バンダウガル全体では約60頭が生息しているといいます(2014年現在)。

公園内には7㎢のテーブルマウンテンにヒンドゥー寺院(ラーマ神)を含む要塞がありますが、3年前、観光客とトラの遭遇事故があり、それ以来この要塞エリアへの立ち入りは巡礼の時期以外は禁止されています。

Bandhavgarh (3)

バッファゾーンには80程の村があり、人とトラとの事故が絶えませんでした。1997~2000年のトラの数はたったの7頭、密猟や家畜が襲われることに腹を立てた村人が毒殺したりしたためでした。まさにバンガウガルの森からトラの姿が消えようとしていたとき、政府により家畜を襲われた村人への補償と教育が行なわれ、厳しい密猟対策が行なわれ、徐々にその数を回復させ、今では公園内に60頭が生息する、世界で最もトラの生息密度が高く、遭遇率が高い公園と呼ばれるようになったのです。

この数はこの公園の広さで暮らすことができるトラの最大数に達しており、親から離れたトラが公園外の森に移動したりするほか、作為的にトラのいない他の公園に移動(パンナ国立公園など)させることも行われています。

Bandhavgarh (4)

バンダウガルの森のサファリについて

バンダウガルには現在3つのゾーンでサファリが行われています。Tala Zone(タラ・ゾーン)、Magdhi Zone(マグディ・ゾーン)、キタウリ・ゾーン(Khitauli Zone)で、サファリの予約・支払い時にこのゾーンも指定することになり、予約・支払い後にゾーンやサファリカーに乗る人の変更や追加はできません。外国人は予約の人と同一人物かパスポートで照合されることもあるのです。

一番人気のあるゾーンはプレミアム・ゾーンとも呼ばれてサファリ料金も高価なタラ・ゾーン。バンダウガル砦を望む森は美しく、トラのサイティングもいいと言われています。最近はマグディ・ゾーンやキタウリ・ゾーンでのサイティングも良くなってきているようです。実際に私自身は3つのゾーンすべてでトラを観察できています。

美しいバンダウガルの森と野生動物をご紹介します。

Bandhavgarh -Peakok

森の中でたたずむインドクジャク Indian Peafowl

Bandhavgarh (1)

まるで人?仕草のかわいいハヌマーン・ラングール Hanuman Langur (Grey Langur)

Brown Fish Owl

木陰でうとうとしている ミナミシマフクロウ Brown Fish Owl  インドの森に広く生息するフクロウです。

Crested Serpent Eagle

こちらもインド大陸の森に広く生息するCrested Serpent Eagle カンムリワシ

Malabar Pied Hornbill

バンダウガルではカササギサイチョウ Malabar Pied Hornbill を見かけることも。

Asian Paradise Flycatcher

森の中で最も美しい鳥、カワリサンコウチョウ Asian Paradise flycatcher のオス。

Indian Vulture-Long billed Vulture

マグディゾーンではインドハゲワシ Indian Vulture(Long-billed Vulture) をよく見かけます。彼らはかつてインド大陸で「普通に見られる野鳥」でしたが、1990年代後半からの10年の間にその個体数を95-99%失うという悲劇がありました。ジクロフェナクという鎮痛剤兼抗炎症薬を与えられた家畜の死骸を食べたことが原因で24時間ほどで死んでいきました。現在ではもちろんこの薬の使用は禁止されていますが、まだまだ保護が必要な厳しい状態です。

Green Bee eater

そしてインドのあちこちで見られるミドリハチクイ Green Bee-eater、彼らの虫の食べ方はちょっと残酷です。

Chital11

その他、森にはたくさんのアクシスジカ Spotted Deer (Chital) やイノシシWild Boar、そして出会うことは難しいですが、レオパード Indian leopard、ナマケグマ Sloth Bear など、多様な野生動物・野鳥が暮らしています。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : April 2009,  May 2013, April 2014  Bandhavgarh  National Park, Madhya Pradesh, India

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インドオオコノハズク Indian Scops Owl(スリランカ)

Indian Scops Owl (3)

スリランカのウダワラウェ国立公園にある、Elephant Transit Homeにある木で出会った、インドオオコノハズク Indian Scops Owlの幼鳥です。

Elephant Transit Homeはその名の通り、象をトランジット(一時滞在)させる場所で、保護された野生の象を治療し、育て、再び野生へ戻すための施設です。毎日、子象にミルクをあげる時間には観光客が集まります。それまでの間、インドオオコノハズクを観察。

Indian Scops Owl (2)

遠くから見たら、こんな感じ。3羽いました。

インドオオコノハズクはヒマラヤの南のインド、スリランカの広範囲の森に暮らしています。オオコノハズクCollared Scops Owl との見分けが難しいのですが、胸元の模様が少なくよりクリーム色っぽいのがインドオオコノハズクとガイドさん。本によると、正式な判別は「鳴き声」 で、と。

Indian Scops Owl (1)

もこもこです。大きくなると23-25Cmくらいになります。ふくろうとしては小型ですがコノハズクの中では最大です。

Indian Scops Owl (4)

1羽が木の中に沈んで行き、2羽になり、

Indian Scops Owl (6)

最後は1羽になりました。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jul 2014 , Udawarawe NP – Sri Lanka

Reference : Helm Field Guides “Bird of the Indian Subcontinent”

シモフリオオリス (1) Grizzled giant squirrel(シギリヤ、スリランカ)

Sri Lanka Giant Squirrel (6)

スリランカ中央部、シギリヤの森で出会ったシモフリオオリス Grizzled giant squirrel です。

Sri Lanka Giant Squirrel (3)

お腹がクリーム色、お鼻がピンク色なのが特徴的です。頭から体の大きさは33~37Cm、尻尾は33~38Cm、頭から尻尾の先までで60Cmを越える、大きなリスです。

Sri Lanka Giant Squirrel (4)

スリランカの中央山地の森や南のヤーラ国立公園など各地で見かけることができますが、意外と観察しやすいのはシギリヤ。自然に囲まれたホテルや民家の庭の木でも観察できることがあります。

Sri Lanka Giant Squirrel (10)

スリランカと南インドのカルナータカ州、タミル・ナードゥ州、ケララ州の森に生息している、「スリランカ・南インド固有種」。生活する森の減少を受けその個体数は減っているといいます。

Sri Lanka Giant Squirrel (8)

ひたすらかわいらしい、シモフリオオリスです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jul 2014 , Sigiriya, Sri Lanka

シロナガスクジラ Blue Whale in スリランカ -2

Blue Whale - Trincomalee (19)

9月にスリランカのトリンコマリーを訪れたツアーリーダーから届いた、シロナガスクジラ Blue Whale 観察の記録です。9月としては幸運にも6頭のシロナガスクジラと遭遇。ブロ-Blow、尾ぶれアップ Fluke Upなど近くで観察することができました。

Blue Whale - Trincomalee (15)

シロナガスクジラの潮が上がります。高く上がり、虹も。

Blue Whale - Trincomalee (11)

Fluke Upを後方から見たところ。

Blue Whale - Trincomalee (12)

Blue Whale - Trincomalee (13)

きれいに尾びれが出て、海の中へと静かに入っていきます。

Blue Whale - Trincomalee (17)

“Blue” の名の通り青灰色のボディ。

Blue Whale - Trincomalee (18)

背骨の形までくっきり!

Blue Whale - Trincomalee (16)

後ろから見た背びれ付近ですが、右側にしっかりコバンザメ科の魚 Remora Fishが。

近代捕鯨の結果、激減したシロナガスクジラも少しずつその個体数を取り戻しつつあります。このスリランカの海にやってくるということがわかり、ホエールウォッチングがはじまったのも最近のこと。回遊のシーズンなど細かなことがまだよくわかっていないのが現状のようですが、クジラの数が増えている、という事実だけでもうれしくなります。

Photo : Toru SATAKE,   Text : Mariko SAWADA

Observation :Sep 2015 , Trincomalee – Sri Lanka

Reference : Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia

シロナガスクジラ Blue Whale in スリランカ -1

Blue Whale - Trincomalee (5)

スリランカは、海に暮らす地球上最大の生き物シロナガスクジラ Blue Whale と 陸上に暮らす最大の生き物 ゾウ Elephant の両方が暮らす国としてアピールしています。

地球上最大の生き物シロナガスクジラ Blue Whaleは記録によると全長34mの固体が確認されたことがあるそうですが、通常観察されるのは25mまでの固体がほとんどとか。

青灰色の体の色からBlue Whaleと呼ばれています。9月にトリンコマリーを訪れたツアーリーダーから素敵な写真とレポートが届きました。

ホエールウォッチングの様子です。

Blue Whale - Trincomalee (1)

トリンコマリーの海ではハシナガイルカ Spinner Dolphinやハンドウイルカ Bottlenose Dolphinの群れをよくみかけます。彼らは「まぐろ」のいる場所の上を泳いでいるといると考えられ、漁師の船とイルカは同じ場所にいることが多いのです。そして、クジラも。

Blue Whale - Trincomalee (8)

この日は6頭のシロナガスクジラのグループと遭遇です。9月としては非常にラッキーなケース。

Blue Whale - Trincomalee (9)

噴気孔 Blow Holeは2つ。シロナガスクジラの潮は高く上がるのが特徴です。

Blue Whale - Trincomalee (3)

そしてシロナガスクジラ特有の小さな背びれ。この背びれは体の後ろの方にあるので、ダイブするまえにこの背びれが出てくると続いて尾びれが出て Fluke Up。

Blue Whale - Trincomalee (4)

尾びれが出てきました。体や尾びれにはコバンザメ科Remora Fishの魚がもれなくついています。

Blue Whale - Trincomalee (6)

この尻尾の付け根部分の太さもシロナガスクジラの特徴です。

Blue Whale - Trincomalee (7)

尾びれが静かに水の中に入っていくと、シロナガスクジラは深い海へとダイブし、次に浮上してくるのは15分くらい後。どこから浮上するのか、みんなで目をみはって海面を探します。

Photo : Toru SATAKE,   Text : Mariko SAWADA

Observation :Sep 2015 , Trincomalee – Sri Lanka

Reference : Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia

インドヒョウ -1 (ランタンボール国立公園、インド)

Indian leopard - Ranthambore NP (4)

インドヒョウ Indian leopard は、インド各地の森に暮らしていますが、見ることは難しい動物。

ラッキーなことにもランタンボール国立公園で地面を歩くインドヒョウと出会うことができました。インドヒョウを観察できる場合はほとんどが離れた岩の上で寝そべっていたり、木の枝で寝ていることが多いです。

インドに暮らす大型ネコ科動物のうち、ベンガルトラとアジア・ライオンは同じ場所に生息できませんが、インドヒョウはいずれとも同じ森で生息しています。なので、ベンガルトラの観察の際に、インドヒョウも観察できるチャンスがあります。

ランタンボール国立公園のゾーン5で閉園時間になり、今日はベンガルトラのチャンスがなかったかとあきらめてカメラをしまい、サファリカーでゲートへ向かっていたところ、急に視界にインドヒョウが現われました。ベンガルトラかと思うほどの大きなオスでした。

Indian leopard - Ranthambore NP (1)

あわててカメラを取り出します。待って、いかないで・・・。最後までカメラはしまってはいけません。

Indian leopard - Ranthambore NP (2)

道の脇で出会いましたが、どんどん森の中へと入っていきます。夕方になり、水を飲みに行った帰りでしょうか、口から水がしたたっていました。

Indian leopard - Ranthambore NP (3)

結構近い場所で横たわってくれました!

Indian leopard - Ranthambore NP (5)

こんなに至近でレオパードと出会ったのは初めてのことでした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation :May 2015 , Ranthambore National Park,Rajasthan, India

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インドの森 ペンチ国立公園 Pench National Park

Pench National Park - Bengal Tiger (3)

ペンチ国立公園Pench National Park はマディーヤ・プラデーシュ州の南にある国立公園。公園内をペンチ川が南北に貫く豊かな森を持つ国立公園です。

チークの木、沙羅双樹、インディアン・ゴースト・ツリーと呼ばれる幹の白いクルの木、竹林など変化に富んだ植生を持つ公園内にはベンガルタイガーをはじめとする野生動物が暮らしています。

ペンチの森は、1977年に保護区となり1983年に国立公園に、1992年に「トラ保護区 Tiger Reserve」に指定されました。2011年には国立公園としてBest Management Awardを受賞し、2014年冬~2015年春のシーズンには“インドで最もベンガルタイガーのサイティングのいい国立公園”としてインドのサファリ・ファンの間で話題になりました。

2015年6月現在、コア・ゾーンには33頭のベンガルタイガーと17頭の子供トラ、33頭のレオパードが確認されています。

サファリのベストシーズンは雨期のおわった11月から5月いっぱいです。

私はあいにく、雨期の始まった6月にペンチの森を訪れる機会がありました。5月いっぱいまでは外国人やインド人のカメラマンさんが多いのですが、6月に入ると普通のインド人ツーリストでにぎわっています。

モンスーンの季節ですから、雨の中でのサファリも。雨が降ると正直なところ動物のサイティングは非常に下がります。特に、トラは。

雨にもかかわらずがんばった3回のサファリで、写真こそ取れませんでしたがインドヒョウ Indian Leopard 、いまや貴重な存在になったドール(アカオオカミ)Dhole、コジャコウネコ Small Indian Civet Catなどの珍しい動物、そしてもちろんベンガルトラBengal Tiger にも出会いました。

Pench National Park -Dhole (5)

Dhole ドール(アカオオカミ) 害獣として駆除された過去もあり、その数が激減してしまいました。インドの森で戯れるドールを見たのはこれが初めてでした。

Pench National Park (9)

Spotted Deer (Chital) アクシスジカ の群れ ペンチ国立公園には20,000頭のアクシスジカが生息していると言われています。

Pench National Park -White rumped vulture

White Rumped Vulture ベンガルワシ

Pench National Park (17)

Jackal ジャッカルが道を横切っていきました

Pench National Park -Small Indian Civet Cat

Small Indian Civet Cat インドコジャコウネコ 動きが早く、観察も撮影も難しい動物です。

Pench National Park (18)

Bengal Tiger ベンガルトラのメスが草陰で獲物を食べていました。こっち見て怒ってます。

Pench National Park (1) Bengal Tiger

お腹いっぱいになったベンガルトラ、時間は朝の10時、気温も高くなってきました。もう寝る時間です。

ペンチの森は、キップリングの名作「ジャングルブック」の舞台としても知られています。確かに、ペンチの森は、インドの森の美しさを凝縮したような森です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2015 , Pench National Park, Madhya Pradesh, India

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インドの森のドール(アカオオカミ) (1)

Pench National Park -Dhole (3)

インド、マディーヤ・プラデーシュ州のペンチ国立公園で、ドール(アカオオカミ)の家族と出会いました。

ドールは、英語ではDhole、Asian Wild Dog、Red Dogと呼ばれ日本ではアカオオカミとも表記されます。アジア(ユーラシア大陸東部~南アジア)に生息するドールのうちのインド亜種です。

赤茶色の毛、黒っぽい尻尾をもち、オオカミより小さくジャッカルよりも大きいドール。インドの森に群れをなして暮らしますが、その集団での狩りはすさまじいらしく、国立公園のガイドによると獲物の腹などの柔らかい部位にくらいつき、生きたまま食べ始めると。

ドールは害獣として駆除されたり、森の開発による生息地を奪われ、その数を激減させました。インドの森のサファリでもドールと出会うことは決して多くありません。

Pench National Park -Dhole (6)

じゃれあうドール

Pench National Park -Dhole (4)

じゃれあったりこちらを見つめたり、やがて森の中へと入っていきました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2015 , Pench National Park, Madhya Pradesh, India

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オマーン アオウミガメの産卵 Green Sea Turtle in Oman

Green Sea Turtle アオウミガメ (5)

オマーンの海岸でのアオウミガメ Green Sea Turtle の産卵の観察記録です。

オマーンは世界でも有数のアオウミガメの産卵地として知られています。アラビア海、ソマリア海、紅海の浅い海生息するアオウミガメが産卵のためにオマーンの海岸へとやってきます。

オマーンでは世界に存在する7種のウミガメのうち4種 ( Hawksbill Sea Turtle タイマイ、Green Sea Turtle アオウミガメ、Loggerhead Sea Turtle アカウミガメ、Olive Ridley Sea Turtle ヒメウミガメ ) が産卵で上陸することで知られ、Letherback Sea Turtle オサガメがオマーンの海域で見られます。

観察に訪問した海岸はアオウミガメ Green Sea Turtle が産卵に訪れる海岸でした。観光客が訪問できる観察ビーチは Ras Al Jinz turtle Reserve ラス・アル・ジンのウミガメ保護区。オマーンの海岸はインド洋でも最も重要なウミガメの産卵地であり、1996年に保護区が作られました。2008年にはウミガメ・センターが作られ、ここからのガイドツアーが行われています。

Green Sea Turtle アオウミガメ (12)

時間になるとガイドが観察に集まった人を集め説明、1キロ離れた海岸へとバスで移動します。バスを降りるとガイドの指示に従い、静かに観察。参加者が懐中電灯を使うことは禁止です。ガイドが照らして説明し、一人ひとりに間近に見せてくれます。

Green Sea Turtle アオウミガメ (1)

ガイドがひとしきり、アオウミガメの産卵について説明してくれますが、あちこちで穴を掘り産卵するウミガメのシルエットが見え、気が気でありません。

ウミガメは夜に海岸へ上陸し、60センチほどの穴を掘り、100個のほどの卵を産みます。産んだ後もただ穴を砂でカバーするだけでなく、もうひとつ穴を掘ってカモフラージュ。そして海へと戻っていきます。

訪問した7月は産卵のシーズンで、多い日には50匹以上のアオウミガメが上陸するといいます。

Green Sea Turtle アオウミガメ (10)

Green Sea Turtle アオウミガメ (13)

子ガメが誕生するのは60日後。100匹の子カメが砂からわくように出てきて海岸を目指しますが、出てきたところをキツネに捕食されたり、海岸にたどり着いてもカモメが待っていたり、その99%が死んでしまうといいます。不思議だったのは、砂の温度で生まれてくる子ガメの性別が決まるということ。温度が高いとメスが、低いとオスになるのだそうです。

Green Sea Turtle アオウミガメ (3)

Green Sea Turtle アオウミガメ (8)

ウミガメは、自分が生まれた海岸へ戻ってきて卵を産むといいます。ウミガメの寿命ははっきりわからないそうですが、ウミガメの戻るべき海岸を守らなくては、と考えさせられます。

Photo & Text  :  Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation :  Mid of July 2015 , Ras Al Jinz Turtle Reserve – Oman

Reference : Lecture from Guide of Ras Al Jinz Turtle Reserve, Oman Tourism, Times of Oman,