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オオカワウソ Giatn Otter (パンタナール)


“川のオオカミ”とも呼ばれるオオカワウソに出会いました。
北パンタナールのポルトジョフレからクイアバ川をボートで進んでいると、水音とともに現れたのは4頭のオオカワウソの家族でした。

オオカワウソは体長が1.5~1.8メートルにも達し、現生のカワウソ13種の中で最大の種です。
「川のジャガー」や「川のオオカミ」とも呼ばれ、群れで連携しながら魚を追い込み、俊敏に捕らえる姿はまさに水中のハンターです。

食物連鎖の頂点に君臨する捕食者で、集団だとジャガーすら追い払うほどです。


今回、観察した家族も見事な連携を見せ、ナマズを捕まえて水面に浮かび上がりました。

獲物としてピラニアやナマズだけでなく、大きなウナギの仲間(Marbled Swamp Eal)を捕らえることもあります。(2018年9月撮影)


水かきのある手でしっかりと押さえて食べます。

オオカワウソは非常に社会性が高く、群れの中では常に鳴き声でコミュニケーションを取ります。10種類以上の音声を使い分けるとも言われ、観察中も親と子が短い鳴き声でやり取りする様子が見られました。

白い喉の模様は個体ごとに異なり、個体識別の手がかりとなります。

パンタナールでは比較的安定した個体群が維持されていますが、生息地の開発や水質汚染が脅威となっています。この地域でオオカワウソが見られること自体、環境の健全性を示す指標とされています。

今回観察した4頭の家族は人への警戒心はとても薄い印象でした。


水中とは違い、陸上で見るオオカワウソの顔はとても可愛らしいかったです。

 

Photo & Text : Wataru YAMOTO

Observation : Sep 2025, Cuiaba River, Porto Jofre, Pantanal, Mato Grosso, Brazil

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