カテゴリー別アーカイブ: クイナ科

ティッサ湖畔の水鳥(ティッサマハーラーマ、スリランカ)

ホシバシペリカン Spot-billed Pelican Tissa Lake ティッサ湖 (2)

ティッサマハーラーマはスリランカのヤーラ国立公園に近い、湖と畑に囲まれた町。夕方のティッサ湖畔の野鳥たちです。ホシバシペリカン Spot-billed pelican とアジアコウビトウ Little Cormorantです。ウはアジアコビトウのほか、インドヒメウ Indian Cormorantとアジアヘビウ Darterも確認。

ホシバシペリカン Spot-billed Pelican Tissa Lake ティッサ湖 (3)

ホシバシペリカンSpot-billed pelicanはスリランカで繁殖しています。

クロトキ Black-headed ibis  Tissa Lake ティッサ湖 (10)

クロトキ Black-headed Ibisがどんどん木に帰ってきます。

Tissa Lake ティッサ湖 (7)

そして一番多いのはこのフルーツバット。聞いたところ、インドオオコウモリ Indian Flying Foxとのこと。暗くなると鳥たちが木に戻っていますが、フルーツバットは一斉に飛び立っていくのです。

セイケイ Purple Swamphen Tissa Lake ティッサ湖 (1)

湖畔のセイケイ Purple Swamphen。

アオサギ Grey Heron Tissa Lake ティッサ湖 (8)

アオサギ Grey Heron。繁殖期を迎え美しい姿です。

チュウサギ 繁殖羽 Tissa Lake ティッサ湖 (9)

こちらも繁殖期のチュウサギ Intermediate Egret。顔が美しい青色に染まります。2羽がディスプレイ。

アマサギ Cattle Egret Tissa Lake ティッサ湖 (11)

どんどん群れで帰ってくるアマサギ Cattle Egret。日中は周辺の畑・田んぼで過ごします。スリランカの農村で見る幸せの光景 は、畑で働く人とその周りで虫がでてくるのを待っているアマサギたちの姿。人間一人を20羽ほどのアマサギが囲んでいるのを見たことがあります。

アマサギ cattle Egret Tissa Lake ティッサ湖 (12)

大きな木の下半分はアマサギ、上はウやホシバシペリカンが占めます。日没時には水鳥が帰巣し、フルーツバットが出かけていく、一大絵巻のような光景が。

Tissa Lake ティッサ湖 (13)

翌日の昼に同じ場所を通りました。鳥たちがでかけていった後のティッサ湖畔。昨日の夕方がウソみたいに静かでした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Jan 2020,  Tissa Lake, Tissamaharama, Sri Lanka

ガラパゴス諸島-12 イサベラ島 プエルトヴィジャミル

ガラパゴスアシカ Galapagos Sea Lion ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (16)

イサベラ島はガラパゴス諸島で1番大きな島ですが、人が住む島としては3番目。サンタクルス島のプエルトアヨーラと違い、人と動物たちの距離が近い「イメージしていたガラパゴスの港町」がプエルトヴィジャミル Puerto Villamil です。

ガラパゴスアシカ Galapagos Sea Lion ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (14)

上陸すると海岸のベンチではガラパゴスアシカ Galapagos Sea Lion がヒトと同じ行動をしていました。

ウミイグアナ Marine Iguanaガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (12)

ウミイグアナ Marine Iguanaも道路でひなたぼっこ。港から少し歩いたところからバスに乗り、アルセド火山を目指しました。

ガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (4)

アルセド火山を目指し上陸しましたが、お天気が悪く火山の火口は雲の中。火山口へと歩く手前の廃屋の付近でガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher が見られるかも・・との情報で探してみると、いました。 オスのガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher 、雨で羽が濡れていました。個体数が減っていて種の存続が心配されている鳥です。

ガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (3)

森の中にメスのガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher 。

ガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (2)

そばまで来てくれました ♪

ガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (1)

お客さまの撮影された、オスのガラパゴスベニタイランチョウ Galapagos Vermilion Flycatcher。アルセド火山では景色が見れず残念でしたが、そのぶんガラパゴスベニタイランチョウの観察に時間が取れました。

オオフラミンゴ Greater Flamingo ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (7)

ガラパゴスゾウガメの繁殖センターから海岸にかけて散策路があり、ラグーンに集まる生き物を観察できます。ベニイロフラミンゴ American Flamingo。

バン Common Gallinue ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (9)

バン Common Gallinule

ガラパゴスホオジロオナガガモ Galapagos White-cheeked Pintail ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (6)

ガラパゴスホオジロオナガガモ  Galapagos White-cheeked Pintail 。ホオジロオナガガモの3亜種の一種だそうです。

ウミイグアナ Marine Iguana ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (10)

海岸へ行くと小さいサイズのウミイグアナたちが。その後ろでは観光客がビーチに寝そべっています。

ウミイグアナ Marine Iguana ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (15)

港に近いビーチにある Iguana Guesthouse 。ウミイグアナがまるでオブジェのように並び日光浴をしていました。

ウミイグアナ Marine Iguana ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (11)

ゲストハウスの塀でひなたぼっこ、ウミイグアナ。

ガラパゴスアシカ Galapagos Sea Lion ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (13)

港へ戻ると、公園のベンチではやはりガラパゴスアシカが寝ていました。

ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (17)

船着き場を占拠するガラパゴスアシカ。ここは彼らのものです。

ガラパゴス諸島 イサベラ島 プエルト・ビジャミル Puerto Villamil (18)

夕日がイサベラ島に落ちていきます。雲に覆われたアルセド火山、雨の中でのガラパゴスベニタイランチョウ探し、人と動物が一緒にいるプエルトヴィジャミルの海岸・・・。

イサベラ島ともこれでお別れです。

Photo & Text  :Mariko SAWADA

Observation : April 2019, Puerto Villamil – Isabela Island, Galapagos Islands, Ecuador

Reference : Angelito Ⅱ & Maja Homberger,  Tomo Akiyama 秋山知伸

参考文献:「ガラパゴス博物学」-孤島に生まれた進化の楽園 写真・文:藤原幸一氏

インド ハリヤナ州の自然 スルタンプール国立公園の野鳥(1)Sultanpur National Park

●スルタンプール007A7989

デリー、グルガオンからいける「野鳥の楽園」スルタンプール。デリーから50キロ、グルガオンから15キロという距離にある、身近な自然です。

今回の観察は3月2日と3日。冬には100種を越える渡り鳥がシベリア、ヨーロッパ、中央アジアから訪れるスルタンプールも、既に北帰がはじまり、カモ類など少なっていると聞かされました。そして、今年(2016年3月)は例年より気温が高いと誰もが感じています。

Sultanpur National Park スルタンプール国立公園

1970年、熱心なバードウォッチャーであり鳥類学者であったPeter Jacksonが時の首相インディラ・ガンディーに、このスルタンプールの重要性・保護を訴え、1972年に鳥類保護区となり(Peter Jacsonがインドを去った後だったそうです)、1989年に1,43平方キロメートルの小さな国立公園になりました。

ハリヤナ州の野生動物保護庁は、保護区に水を運び、マウンドを作り、植林をし、環境を整えていきました。現在ではハリヤナ州で確認された450種の鳥類のうち250種がスルタンプール国立公園で記録されています。

公園は7時にOpen(火曜日は休園)のはずですが、係員は来ておらず、バードウォッチャーを待っていた地元のガイドが係員を呼んでくれました。

●スルタンプール007A8013

朝もや包まれた公園は、美しく、ニルガイが水辺で草をはみ、水鳥たちが活動。ムネアカゴシキドリ Copper Smith Berbat の声が響いています。

スルタンプールの3月の水辺の鳥たちの様子です。

●Purple Swamphen セイケイ007A7947

水辺を彩るセイケイ Purple Swamphen インドの水辺で一般的な鳥ですが、光が当たった羽の色は大変美しい。

●Common Moorhen バン007A8026

バン Common Moorhen

●Tufted Duck キンクロハジロ007A8008

キンクロハジロ Tufted Duck がいました。スルタンプールでは3半ばごろまではカモたちが観察できるそうですが、今年のように気温が高い年は早く北(ユーラシア大陸北部)へ帰ってしまうこともあります。出会えてよかった~。

●Northern Pintail オナガガモ007A7960

オナガガモのオス Northern Pintail オスはチョコレート色の頭をしています。

●Northern Shoveler ハシビロガモ雌007A7967

雌のハシビロガモ Northern Shoveler

●Little Grebe カイツムリ007A7988

カイツブリ Little Grebe この子は冬鳥ではなく、インドの留鳥です。頭から首が赤茶色の繁殖羽。

●Indian Spotbilled Duck アカボシカルガモ007A7929

カルガモ Indian Spot-billed Duck。カルガモのインド・スリランカ亜種で、インドの留鳥です。

●Ferruginous Duck メジロガモ007A7996

メジロガモ Ferruginous Duck。スルタンプールで冬を過ごしたメジロガモはカシミールやラダックに戻り繁殖するそうです。

スルタンプール国立公園はグルガオンから簡単に行くことができ、11~3月半ばまでは冬鳥も多く、観察のベストシーズン。早起きして、朝の公園のバードウォッチング、素敵です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Mar 2016 Sultanpur National Park, Haryana, India

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インレー湖のオオバン(ミャンマー)

オオバン インレー湖 Common Coot (5)

ミャンマーのインレー湖で出会ったオオバンたちです。

オオバン(Common Coot またはEurasian Cootとも)は夏はユーラシア大陸北部の湖沼地帯で繁殖し、夏に東南アジア、アラビア半島、アフリカの一部、そして日本に渡り越冬します。日本では琵琶湖にで越冬するオオバンが増えた、とニュースで見たことがあります。

ミャンマーのシャン州にあるインレー湖にはInle Wetland Wildlife Sanctuary という野鳥保護区があります。以前はたくさんの野鳥が観察できたそうですが、インレー湖の「フローティング・ガーデン」で使用される農薬の影響で野鳥が減ってしまったとも言われています。

オオバン インレー湖 Common Coot (1)

12月半ばのインレー湖です。厳しい朝もやの中、オオバンたちの群れに出会いました。この時期のインレー湖は朝から9時頃まで朝もやで覆われます。

オオバン インレー湖 Common Coot (3)

私たちがボートで近づくとオオバンたちが水面を走り始めます。

オオバン インレー湖 Common Coot (4)

大きな水かきのついた足で水面を走る姿は見事。

オオバン インレー湖 Common Coot (11)

朝もやの中、ボートからオオバンを狙うカメラマンさんの姿。

オオバン インレー湖 Common Coot (2)

このオオバン、一番気になるのは「足」。木の葉状の水かきがついています。

オオバン インレー湖 Common Coot (6)

気になる「木の葉状の水かき」の足。

オオバン インレー湖 Common Coot (7)

水面を走るように飛び立っていく姿は何度見ても、何度見ても飽きません。

オオバン インレー湖 Common Coot (9)

朝もやが上がりました。チュウサギ Intermediate Egretのそばをオオバンの団体さんが泳いでいきます。冬の季節のインレー湖は朝9時ごろまでは霧で覆われていますが徐々に晴れてきました。

オオバン インレー湖 Common Coot (10)

オオバンたちが、晴れたインレー湖の空に飛び立っていきました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Dec 2015, Inle Lake, Shan State, Myanmar

Reference : Helm Field Guids” Birds of South East Asia”, Birds of Myanmar, Wikipedia(JP)