カテゴリー別アーカイブ: インドの野鳥 Birds of India

インド ハリヤナ州の自然 スルタンプール国立公園の野鳥(1)Sultanpur National Park

●スルタンプール007A7989

デリー、グルガオンからいける「野鳥の楽園」スルタンプール。デリーから50キロ、グルガオンから15キロという距離にある、身近な自然です。

今回の観察は3月2日と3日。冬には100種を越える渡り鳥がシベリア、ヨーロッパ、中央アジアから訪れるスルタンプールも、既に北帰がはじまり、カモ類など少なっていると聞かされました。そして、今年(2016年3月)は例年より気温が高いと誰もが感じています。

Sultanpur National Park スルタンプール国立公園

1970年、熱心なバードウォッチャーであり鳥類学者であったPeter Jacksonが時の首相インディラ・ガンディーに、このスルタンプールの重要性・保護を訴え、1972年に鳥類保護区となり(Peter Jacsonがインドを去った後だったそうです)、1989年に1,43平方キロメートルの小さな国立公園になりました。

ハリヤナ州の野生動物保護庁は、保護区に水を運び、マウンドを作り、植林をし、環境を整えていきました。現在ではハリヤナ州で確認された450種の鳥類のうち250種がスルタンプール国立公園で記録されています。

公園は7時にOpen(火曜日は休園)のはずですが、係員は来ておらず、バードウォッチャーを待っていた地元のガイドが係員を呼んでくれました。

●スルタンプール007A8013

朝もや包まれた公園は、美しく、ニルガイが水辺で草をはみ、水鳥たちが活動。ムネアカゴシキドリ Copper Smith Berbat の声が響いています。

スルタンプールの3月の水辺の鳥たちの様子です。

●Purple Swamphen セイケイ007A7947

水辺を彩るセイケイ Purple Swamphen インドの水辺で一般的な鳥ですが、光が当たった羽の色は大変美しい。

●Common Moorhen バン007A8026

バン Common Moorhen

●Tufted Duck キンクロハジロ007A8008

キンクロハジロ Tufted Duck がいました。スルタンプールでは3半ばごろまではカモたちが観察できるそうですが、今年のように気温が高い年は早く北(ユーラシア大陸北部)へ帰ってしまうこともあります。出会えてよかった~。

●Northern Pintail オナガガモ007A7960

オナガガモのオス Northern Pintail オスはチョコレート色の頭をしています。

●Northern Shoveler ハシビロガモ雌007A7967

雌のハシビロガモ Northern Shoveler

●Little Grebe カイツムリ007A7988

カイツブリ Little Grebe この子は冬鳥ではなく、インドの留鳥です。頭から首が赤茶色の繁殖羽。

●Indian Spotbilled Duck アカボシカルガモ007A7929

カルガモ Indian Spot-billed Duck。カルガモのインド・スリランカ亜種で、インドの留鳥です。

●Ferruginous Duck メジロガモ007A7996

メジロガモ Ferruginous Duck。スルタンプールで冬を過ごしたメジロガモはカシミールやラダックに戻り繁殖するそうです。

スルタンプール国立公園はグルガオンから簡単に行くことができ、11~3月半ばまでは冬鳥も多く、観察のベストシーズン。早起きして、朝の公園のバードウォッチング、素敵です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Mar 2016 Sultanpur National Park, Haryana, India

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インドの野鳥 ランタンボール国立公園(2) Ranthambore National Park

Indian Pitta

インドの森、5月のランタンボ-ル国立公園で出合った、野鳥たちです。この時期はインドヤイロチョウIndian Pittaが観察できる季節。ランタンボールへはほとんどの人が「ベンガルトラ」目当てで来ますが、野鳥の観察にも素晴らしい森です。

ランタンボール国立公園ついてはこちら

カワリサンコウチョウ

カワリサンコウチョウ Asian Paradise Flycatcher。インドの森を代表する美しい鳥です。

ランタンボール (9)

レイクエリアではヌマワニが泳ぐと小魚がはねていました。

ヒメヤマセミ (2)

ヒメヤマセミ Pied Kingfisher が捕食に成功。

ランタンボール (6)

ダイサギ Great Egret も捕食中。夏羽でくちばしが黒くなっていました。

ランタンボール Little heron

ササゴイ Striated Heron

Purple Heron

首の色が茶と紫で美しい、ムラサキサギ Purple Heron

ランタンボール Lesser Golden Back

ヒメコガネゲラ Lesser Golden Back

ミナミシマフクロウ

ミナミシマフクロウ Brown Fish Owl は昼の止まり木に。

インドオオコノハズク

インドオオコノハズク Indian Scops Owl は巣の中にいました。

Yellow footed green Pigeon

キアシアオバト Yellow Footed Green Pigeon

White-browed fantail

マミジロオウギビタキ White-Browed Fantail

Painted Spurfowl

クロアシケズメシャコ Painted Spurfowl  ランタンボール国立公園のレイクエリアへのゲート入口付近でたくさん観察することができました。

Eurasian Golden oriol

ニシコウライウグイス Eurasian Golden Oriol も夏の訪れを告げる鳥。

Crested bunting

レンジャクノジコ Crested Bunting

Coppersmith Barvet

ムネアカゴアシキドリ Coppersmith Barbet とも出会えました。インドの野鳥図鑑の表紙にもなったりしている鳥です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : May 2015  Ranthambore  National Park, Rajasthan, India

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インドブッポウソウ Indian Roller

Indian Roller (1)

まるでインドの空を舞う大きな宝石のように美しいインドブッポウソウ、Indian Roller。

インドでは一般的で幅広く分布し、ほとんどの国立公園でサファリ中に観察することができる鳥です。オリッサ州、カルナータカ州、テランガーナ州の「州の鳥 State Bird」に定められる、一度見たら忘れることのできない美しい鳥です。

インドでは2亜種が確認され、西アジア~ヴィンディヤ山脈以北のインド北部に見られる C. b. benghalensisと、中~南インド・スリランカで見られるC. b. indicusです。この写真のインドブッポウソウはいずれも広義のヴィンディヤ山脈にある場所で撮影しました。

Indian Roller (5)

捕食中。草原や草地など開けた場所の木や電線にいることが多く、目につきやすい鳥です。

Indian Roller (6)

耳羽から喉にかけての白い線上の毛が特徴的です。何よりも羽の鮮やかな青。トルコ石色の羽です。

Indian Roller (3)

Indian Roller (4)

比較的簡単に観察できる鳥ですが、飛んでいる美しい羽の姿を撮影するのは少し努力が必要です。サファリ中、いたるところで出会うのですが、きれいな写真を撮ることが難しい鳥です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : April-May  2014-2015  Kanha, Bandhavgarh, Madhya Pradesh, India

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