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ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (4)

クンジュラブ峠のユキヒョウ(北部パキスタン)

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (4)

パキスタン北部、中国との国境となるクンジュラブ峠付近で観察したユキヒョウの記録です。

クンジュラブ峠はパキスタンと中国との国境で「カラコルム・ハイウェイ」が貫いていますが国立公園でもあります。1960年~70年代の「カラコルム・ハイウェイ」建設時には多くのマルコポーロ羊やアイベックスが殺され、川沿いの木々が切られるなど自然破壊が起こりましたが、その後の植樹や野生動物の保護によりアイベックスやユキヒョウの数は回復してきています(マルコポーロ羊は戻っていません)。

ユキヒョウに襲われたヤク Injured Yak, attacked by Snow Leopard (1)

朝、カラコルム・ハイウェイを峠へ向けて登っていて見たのは、全身傷ついた、血だらけのヤクの姿。標高4,500m付近の斜面におり、明らかにユキヒョウに襲われたものでした。おそらく、ユキヒョウの狩りの最中に私たちが現れたため、仕留め切れずにその場を去ったのでしょう。

ガイドがすぐにヤクの持ち主に連絡をし、スストの家畜病院へと運ばれることになりました。このヤクは妊娠しており、ユキヒョウはこういった弱っているヤクや子供のヤクを狙うとのことでした。とは言っても、ここは国立公園の中。上部フンザの村でクンジュラブ国立公園に家畜を連れてきている人々は、ヤクが襲われるリスクを承知で連れてきており、国立公園内であることを理解しています。逆に、国立公園外で家畜が襲われるとユキヒョウに「復讐」することもあり、ユキヒョウの保護のためにはまだまだ政府やNGOの活動が求められる状況です。

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (6)

ヤクを仕留めることができなかったユキヒョウは、きっとそばにいるはずです。みんなで捜索。

遠~くに2匹を発見。仲のいい2匹で、おそらく母親と2年目になる子供でしょうか。

Snow leopards Khunjerab national park top area 1

一旦、見失いましたが、再び岩の上にいる2匹を発見。

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (2)

 

Snow leopards Khunjerab national park top area 2

ユキヒョウ クンジュラブ峠 Snow Leopard Expedition Khunjerab National Park (5)

日没時刻になりました。もう観察できるギリギリの暗さで、ユキヒョウも獲物を求めて移動していきました。

スストの町に降りると、今日襲われていた、あのヤクのニュースが入ってきました。もう回復の見込みがないとのことで、出産と同時にと殺されたとのことでした。そして子供も助からなかったと。あのまま放置していてもユキヒョウの糧となっていたヤクですが、何か、とても悲しい結果を聞いてしまいました。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Observation : April 2021, Khunjerab National Park, Gilgit-Baltistan, Pakistan

Special Thanks : Hussain Ali Khan & Abul Khan, Khunjerab National Park