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天売島のケイマフリ Spectacled Guillemot

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (5)

7月上旬、天売島在住の自然写真家・寺沢孝毅さんの案内のもと、天売島で「海鳥塾」を開催。海鳥のことを学び、写真を撮り、環境問題を考え、天売島を満喫した3泊4日でした。

滞在中、海が穏やかな朝、寺沢さんが操船するケイマフリ号で海鳥観察クルーズへ。この時期の夜明けは4時頃で、6時の出発でも十分な明るさです。前浜漁港を出るとウトウがちらほら浮いています。ここから赤岩の方へ船を走らせます。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (6)

赤岩付近に来るとケイマフリが飛んでいます!ケイマフリはオホーツク海沿岸、日本では青森県と北海道だけで繁殖している海鳥で、世界でも繁殖地を観察できる場所は意外と少ないのです。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (11)

赤岩と屏風岩付近はケイマフリがいっぱいいました。ケイマフリの英名はSpectacled Guillemot でまさに「眼鏡をかけた」ような見事なアイリングです。千島列島のウミバトの中には目の周りが白っぽく「ケイマフリ?」と悩む個体がいましたが、ケイマフリのアイリングは見事。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (3)

岩に乗るケイマフリです。寺沢さんによるとケイマフリにとって岩場はとても重要な場所。この岩場でそまざまな行動が観察され、交尾もこの岩の上で行われます。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (1)

岩の上のケイマフリ、さえずりも聞こえます。いったいどんな会話をしてるのか、本当にずっと、見ていられる光景です。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (4)

こちらも、2羽の会話を見守るかのよう。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (8)

素敵なペア。右の個体の羽毛が個性的です。

ケイマフリ Spectacled guillemot 天売島 Teuri Island 海の宇宙館 ケイマフリ号 (10)

そして、あるタイミングで飛び立ちます。水面を蹴るケイマフリの赤い脚。

天売島 ケイマフリ号 海の宇宙館

ケイマフリ号は6人乗りの小型船です。あの光景をアイレベルで見れるのはケイマフリ号だけですね!この素敵なペイントは寺沢さんがご自身で描かれただそうです。

天売島日本酒 ケイマフリ 海の宇宙館 (2)

「海の宇宙館」の純米酒・ケイマフリ。旭川の高砂酒造さんの北海道産米100%使用のお酒です。そしてこのラベルのケイマフリは絵本作家・あべ弘士さんの絵です。とても素敵なラベル。

朝に美しいケイマフリを見て、夜は美味しいお酒・ケイマフリで天売島のウニをいただく・・。

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「天売島おらが島活性化会議」の方々による「天売の幸炭火焼」。この季節はムラサキウニの最盛期です!ちなみに写真の上にあるジンギスカンは焼尻島の幻のめん羊サフォーク。焼尻の幸もいただいてしまいました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : July 2021, Teuri island, Hokkaido

Special Thanks : 自然写真家・寺沢孝毅さん、「天売島おらが島活性化会議」

天売島・赤岩展望台のケイマフリ

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (8)

ずっと行きたかった天売島へ、ついに行く機会がやってきました。天売島で繁殖しているケイマフリ、ウトウは海外ではなかなか見ることができません。

さっそくウトウの大繁殖地でありケイマフリも観察できる赤岩の展望台へ。赤岩は天売島最西端の海から突き出た高さ48mの岩。その周辺の断崖が赤岩の展望台と呼ばれ、ウトウの繁殖地に観察用の歩道と観察テラスが設置されています。

天売島 赤岩展望台

観察用の歩道とウトウの巣穴。巣穴は直径20センチほどです。天売島のウトウは暗くならないと巣に戻って来ませんが海に面した断崖ではケイマフリを観察することができます。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (2)

赤岩をバックにケイマフリが海から戻ってきました。ケイマフリは赤岩の展望台の断崖にある岩の隙間や穴に巣を作り繁殖してます。この赤岩の展望台からは海と巣を行き来するケイマフリを、岩の上でラブラブのケイマフリを観察できるのです。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (10)

海から戻ってきたケイマフリ、巣の近くに降り立ちます。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (7)

そして相方がやってきて求愛のなんとも愛らしい光景がスタート。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (6)

ケイマフリ夫婦。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (9)

何を話しているのか、ケイマフリ夫婦。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (5)

求愛の歌が響きます。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (3)

ケイマフリの美しさに時間を忘れる、ケイマフリ @赤岩の展望台、でした。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido, Japan

Special Thanks to Naturelive 寺沢孝毅氏、今堀 魁人氏

 

天売島のケイマフリ 朝のケイマフリ号より

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (7)

天売島2日目の朝、天売島在住の自然写真家・寺沢孝毅さんの操船するケイマフリ号で朝の海へ。初めて明るい時にケイマフリを見ました。

ケイマフリの英語名はSpectacled GuillemotでSpectacledは「眼鏡をかけた」の意味。目の周りのアイリングが「眼鏡」なんですね。ここで観察したケイマフリはみんなしっかりとアイリングがありますが、千島列島で観察したケイマフリは個体によっては「ウミバト?」くらい目の周りがぼんやりしている個体もいました。成長過程のものでしょうか。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (8)

海岸のケイマフリたち。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (4)

ウトウと一緒に浮かぶケイマフリ。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (3)

飛び立つケイマフリ。

天売島 ヒメウ Pelagic cormorant

美しい色のをしたヒメウ Pelagic Cormorantの姿。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (5)

飛び立つケイマフリ。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (11)

ケイマフリ号でたっぷり見せてもらった、美しい光とも背景の中のケイマフリ達です。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido

Special Thanks to Naturelive 寺沢孝毅氏 & ケイマフリ号

★★海鳥の繁殖の季節の天売島を訪問する限定ツアー★★

花の礼文島と海鳥の聖域・天売島 初夏の道北風物詩 天売島のケイマフリ、ウトウの帰巣風景

天売島のウトウ 夕方のケイマフリ号より

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (2)

天売島の自然写真家・寺沢孝毅さんの操船するケイマフリ号で夕日の天売の海へ。6月のこの時期には巣にいる雛に魚を運ぶウトウ Rhinoceros Auklet の姿が見られます。夕方は巣に帰る時間。海にはくちばしにたくさんの魚をくわえたウトウの姿が。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (1)

ウトウの英語名はRhinoceros Aukletで、Rhinocerosはサイのこと。上くちばしのつけ根にできる突起がサイのツノのようなのです。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (4)

巣にいる雛のために魚をいっぱいくわえたウトウ。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (5)

海に沈む天売の夕日とウトウのシルエット。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (6)

最後の光を惜しみながら港へと戻りました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido

Special Thanks to Naturelive 写真家・寺沢孝毅氏 & ケイマフリ号

ウトウ Rhinoceros Auklet の帰巣・天売島

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (3)

天売島と言えば、世界最大のウトウの繁殖地。英名はRhinoceros Aukletで、その名の通り、夏羽では上のくちばしのつけ根に「サイの角」のような突起ができるウミスズメの仲間です。

日没後の天売島でウトウの子育て期にみられる帰巣風景は圧巻です。イカナゴなどの魚をくわえたウトウがものすごいスピードで巣の近くに着陸。ぶつかるのが怖いくらいの勢いです。

宿で早めの夕食(しかもこの季節は新鮮なウニ!)をいただき、ガイドの案内で赤岩の展望台駐車場へ。道の上にもウトウがいることがあるので事故がないように現地ガイドのツアーに参加するのがマナーです。車道のガードレールに観察用のライトを取り付けて、三脚を立てて撮影準備完了。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (5)

着陸前の羽音とバタバタという移動の音、さらには魚を捕れなかったウトウが魚を持って帰ってきたウトウを追いかけるバトルの音、そして「グエッ」という襲われた時の鳴き声。魚を捕れなかった親鳥は「奪う」ことに必死。魚をくわえた親鳥は着陸してからも必死で自分の巣穴を目指します。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (10)

魚をくわえたウトウ。追いかけられて奪われないよう、急いで巣穴に入っていきます。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (11)

魚をくわえたウトウめがけて追いかけてきたウトウ。私の足元通過中。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (6)

観察していた目の前の巣穴にはウトウのつがいが現れました。ラブラブです。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (7)

帰巣風景+お魚くわえたウトウ+ラブラブつがいが観察できた、大満足の夜の赤岩展望台でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido, Japan

Special Thanks to Naturelive 写真家・寺沢孝毅氏

 

天売島のケイマフリ 夕方のケイマフリ号より

ケイマフリ 天売島 夕方のケイマフリ号 (6)

世界でも稀な海鳥、ケイマフリとウトウが営巣する島、天売島。北海道の羽幌からフェリーでおよそ1時間30分で到着するオホーツク海の離島です。海鳥たちは4月から7月にかけて繁殖のためにこの島にやってきますが、私たちが訪問しやすいのは海況が落ち着いてくる6月ごろから。このころには繁殖のピークを迎え、子育てに忙しい海鳥の様子を観察できます。

天売島に到着したその日、「今日は夕日が期待できる」とのことで、天売島在住自然写真家・寺沢孝毅氏の操船するケイマフリ号で海へ出ることになりました。

天売島 夕方のケイマフリ号 (2)

海岸には日没前に羽を乾かす鵜の姿。

天売島 夕方のケイマフリ号 (1)

ゴマフアザラシ in the sunset!

ケイマフリ 天売島 夕方のケイマフリ号 (4)

お魚を捕まえたケイマフリです。イカナゴでしょうか。「ケイマフリ」という名前はアイヌ語名のケマフレ(足が赤い)に由来し、本当に真っ赤な足をしています。英語名の「Spectacled Guillemot”は「眼鏡をかけた」という意味で、目の周りに白い模様があります。いずれも、夕方の光では特徴が分かりにくいですね。

ケイマフリ 天売島 夕方のケイマフリ号 (7)

日没時刻となり、暗くなり始めシャッタースピードが心配になるころ、お魚をくわえたケイマフリがどんどん現れました。

天売島 夕方のケイマフリ号 (8)

天売の海に沈む太陽。海鳥と天売の太陽、この光景を見せていただき大感謝です!

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido

Special Thanks to Naturelive 写真家・寺沢孝毅氏 & ケイマフリ号