冬をなにより安全に、そして快適に過ごすための装備リスト

西遊旅行のツアーも冬本番、北海道や東北などの雪景色を楽しむツアーや撮影ツアーが目白押しです。それぞれのツアーでも気象について装備についての案内を行いますが、よくある質問や私たちが参加者の方々と話をするなかで気づいたことなど、要点をまとめてご案内したいと思います。


・安全のために対策すべきは「低温・風・雪・濡れ」への対策
・そしてそれらを対策しながら、より快適に楽に行動しやすくすること


「濡れ(汗)に注意」
たくさん着込みすぎて車の中でじわりと汗をかき、車外に出て冷える。そして体温を奪われる。暖かくすることばかりを考えて着込みすぎていませんか。できるかぎり車中や暖かい建物内ではジャケットなどを脱いで、汗をかかないようにしましょう。
そういう意味でも冬は特に速乾性のアンダーウェアは重要です。アンダーウェアとは肌に直接触れる衣類で、手袋やズボンのタイツ、靴下なども同様で速乾性のものが大切です。多くの方が着ている「ユニ○ロのヒート○ック」はアウトドアは不可!と断言したい。熱がこもり気分が悪くなったり、汗をかいても乾きが遅い。家で着る分にはいいですが、旅行や冬の屋外では不可です!
またホッカイロも有効ですが、いたるところに貼っていると、これも汗の原因になりますよね。

「重さと素材に注意」
たくさん着込んで身動きが苦しくなる方も多くみうけられます。それにより動くのがおっくうになり、肩こりなども起こりやすくなります。ただでさえ、狭い車中の移動も多いですから。なので、ただ暖かい素材のみならず、動きやすさ(ストレッチ性)や軽さを求めてもらいたいです。
そのためにもアウトドアブランドの町仕様でないウェアなどを準備してもらいたいと思います。アウトドアブランドのものは多くが体を動かすことが前提なので、ある程度の通気性も兼ね備えているので、熱がこもり気分がわるくなるようなことも低減されると思います。


防寒シューズやアウトドアウェアや装備はネットなどでも多く買うことができます。そして値段も10倍くらいの差があります。こういう重要な装備については機能は値段に比例するといえるとおもいます。たとえば、3000円のシューズと15000円のシューズ。これはブランドというだけでなく、見かけだけでは判断がつきにくいです。靴底から耐久性、機能などを考えると絶対15000円の方がいいのです!


アウトドアで重要な3つ。靴、レインウェア、ザック。この3つに関しては、登山用品店やアウトドアショップで買いましょう。これが間違いないと思います。

◉足元とシューズ、靴下について

雪の中を多く歩こうが歩くまいが冬の雪の多い土地の旅では万全の準備が必要です。登山をしなくても、車から降りたら雪だったり、街中の歩道でも凍りついていたりということも多いです。靴についての質問が一番多い、冬の雪の旅ですが、もっとも冷えやすいのも心臓から一番離れている足の先です

シューズに関しては一番安心なのは登山をされる方は冬山用の登山靴。そして靴紐のある防寒シューズ。

また靴下も厚めのものを履くことが多いので、普段の靴のサイズより1cm〜1.5cmくらいは大きいものにします。つま先に空気の層を作ります。密着して余裕がないと爪先はすぐに冷えてしまいます。そういう意味でも、靴下を3重など履きすぎるもの問題です。

このような防寒シューズは安くて多く見受けられますが、雪が入りやすい、脱げやすい。またスノーシューなどでの使用は不可。同様の理由で長靴も不可!
できればこのようなタイプ靴紐でしめる防寒ジューズを。こういうものであれば、足の甲の部分もしっかりしているので、スノーシューなどを履くこともできます。
登山靴は有効ですが、このような布製の登山靴はいくらゴアテックスなどの防水が効いているものでも寒さには耐えれれません。氷点下になるような場所では少なくとも革製の登山靴で防水の効いているものが必要です。そういう意味で冬山用の登山靴には防寒素材がはさまれているので暖かいです。また登山靴や雪靴を使用する前には防水スプレーをかけておきましょう。

この靴下は「DexShell」というメーカーのものでネットで購入しましたが、冬山では最近、この靴下を多用しています。アラスカのデナリでもこの靴下を使用しました。防水性があり、ストレッチ性もあり、メリノウールも使われていて暖かい。この靴下の下に薄手の速乾性のある靴下を履き二重にします。
このような滑り止めスパイクはとても安心です。つまさきからかかとまでを覆うようなものが外れにくくてよいです。ただ施設やお店に入るときや車に乗るときには、傷をつけないように十分配慮しましょう。

◉そのほかの防寒装備について大切なもの

この数年、圧倒的に冬のアウトドア活動で認知度と使用する人が多いのが「防寒テムレス」これは安くて暖かい。とても信頼がおけます。ただゴムなので滑りにくいとかカッコ悪いとかはありますが、一つザックに入れておくと安心です。薄手のインナー手袋の上にこの手袋を使用します。透湿性もあるのがすごいです。手蒸れず→テムレスという商品名です。
昨年から発売されたテムレスの黒。アウトドア仕様になっています。
とても重要なアンダーウェア。これが綿のものか、乾きの早いものかで雪山では生死をわけると言われます。とにかく肌に触れるもの(上アンダー、下アンダー、靴下、インナー手袋など)は速乾性のあるものを選びましょう!

◉ウェアについて −中間着はダウンかフリースか中綿のものか。

アンダーウェア→(中間着) →アウタージャケット この中間着に悩みますね

・ダウンは軽い、暖かい、コンパクトになる。しかし濡れに弱い
・フリースは軽い、まぁ暖かい、乾きもまぁ早い。しかし風を通しかさばる
・中綿(インサレーション)は軽い、まぁ暖かい、コンパクトになり、乾きが早い


こういう素材の特徴を把握して、行くエリアや行動に照らして準備をします。
あまり動かないでとにかく寒いならゴツいダウンジャケットがあれば、アウタージャケットも持参しません。ハイキングで汗をかくような場面もあるなら中綿(インサレーション)を選択し、アウターとしてGORETEXなどのジャケットを選びます。

ダウンのようでダウンでない、インサレーション(中綿の入った防寒ウェア)は汗をかくような場面でも安心できる。そして暖かくて軽くて乾きが早い