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インドみどころガイド

アジャンタ石窟とエローラ石窟

The Ajanta and Ellora caves

マハラーシュトラ州中部の町・オーランガバードの近郊に、インドが誇る珠玉の2つの遺産が残されています。インドで最高の仏教壁画が残るアジャンタ石窟。 紀元前200年頃から紀元後650年頃の造営とされていますが、仏教の衰退とともに1819年に「発見」されるまで忘れ去られていました。 そのため、時を越えた素晴らしい壁画が残されています。 もう一つはエローラ石窟群。古代三大宗教「仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教」の石窟寺院が一同に会する世界で唯一の場所。6~10世紀にかけて開窟された、の石窟が互いに破壊し合うことなく、南北2Kmに及んで集結した大遺跡群です。

アジャンタ石窟群/ Ajanta Caves

1819年、虎狩りに出かけた英国軍士官によって偶然発見されたアジャンタ。インドの仏教遺跡には石彫遺跡が多いなか、アジャンタは膨大な壁画が残っています。 造営時期は前期(紀元前2世紀~紀元後2世紀)と後期(5世紀中頃~7世紀)に分かれ、現存する素晴らしい壁画のほとんどは仏教美術が隆盛した6~7世紀に描かれたものです。 第1窟の蓮華手菩薩はアジャンタ最高傑作で、1949年に焼損した法隆寺金堂の勢至菩薩像に影響を与えたといわれています。 壁面に牛糞や粘土、石灰を下地に塗り、アフガニスタンから持ち込まれたといわれるラピスラズリや黄土などの顔料で描かれています。 仏伝、本生譚を題材に描かれ、文字が読めない人への絵解き物語になっています。

アジャンタ石窟群
第1窟 金剛手菩薩の壁画
第2窟 入り口天井部に描かれた青い靴下の異邦人
アジャンタ石窟の中でも特に保存状態が良いとされる第17窟 
第17窟 六牙白象本生の壁画
第26窟 涅槃像
アジャンタ第10窟 側廊柱
中央に仏塔の置かれたチャイティヤ窟

エローラ石窟群/ Ellora Caves

紀元後6世紀から10世紀にかけて500年にわたり仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の僧侶たちが、幅2キロの崖に僧院、礼拝堂、寺院を彫り上げました。エローラには34の石窟があり、そのうち12仏教窟、17がヒンドゥー窟、5つがジャイナ教窟になっています。 エローラはアジャンタとは異なり、石窟の存在が昔から知られていたため内部の壁画はほとんど残っていません。

第16窟(仏教窟) カイラーサナータ寺院
第32窟(ジャイナ窟) 獅子に乗る女神像
第33窟(ジャイナ窟) 壁面に彫られた未完成の彫像
第33窟(ジャイナ窟) 入口
第12窟(仏教窟) 過去七仏

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