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インドみどころガイド

仏陀の道を巡る

Buddha ruins

仏教の発祥地としてあまりにも有名なインドには、現在も世界中から多くの巡礼者が訪れます。「日本人なら一度は訪れてみたい」インド・ネパールの八大仏跡をご紹介します。菩提樹の木陰で、2000年前から変わらない風にふかれてみませんか。

ルンビニ/ Lumbini

お釈迦様の生誕の地。現在はネパール領となっています。今から約2500年ほど前、カピラヴァストゥを都として栄えた釈迦一族のマーヤー夫人は、ある夜に白い一匹の象が右脇から胎内へ入る夢を見て、そしてその後懐妊します。 お産のため実家へ戻る一行は、途中マーヤー夫人がルンビニで産気づいたため、アショーカの花が咲く木につかまり、シッダールタ王子を出産しました。 それが、のちのお釈迦様です。ルンビニには実際に過ごしたといわれるカピラヴァストゥの城址跡(ティラウラコット)がありますが、インド側のピプラハワにもカピラヴァストゥの城址跡があり、現在まだどちらの説が正しいかはわかっていません。

釈迦生誕の地・ルンビニ

ブッダガヤ/ Bodhgaya

大悟の地。シッダールタは、人間の4つの苦しみ「生・老・病・死」の答えを求めて出家をします(四門出遊)。それから6年間、苦行を続けます。ある日、身体がひどく弱り、尼連禅川を渡った村でスジャータという娘からの乳粥供養を受けます。 そして、苦行が悟りをひらくための道ではないことを自覚します。その後、ウルベーラの森(現在のブッダガヤ)に辿り着きます。大きな菩提樹の木の下で、深い深い瞑想の後、悪魔(マーラ)の数々の誘惑を退けます(降魔成道)。そして、悟りをひらき仏陀となりました。
ブッダガヤには世界遺産でもあり、すべての全仏教徒の重要な場所であるマハーボディ寺院があります。アショーカ王が紀元前3世紀に建てた寺院が起源といわれてます。いつでも各国から来た仏教徒の熱心な祈りは絶えることがありません。各国様々お祈りの方法ですが、自然ととけこんでいる姿が印象的です。

マハーボディ寺院

サールナート/ Sarnath

仏陀が初めて説法をした(初転法輪)所として有名です。ブッダガヤで悟りを得て、この地を目指し長い道のりを歩き、初めて説法をしました。 その時に教えに耳を傾けたのは、森に住む鹿とかつて、苦行をやめた仏陀を裏切り者だと言った5人の修行者たちです。彼らに説法をしたことで初めて言葉となり、教えとして世界に広まって行きます。彼らは阿羅漢となり、最初の弟子となりました。 現在は巨大なダメークストゥーパ、戦前に日本人画家・野生司香雪が仏伝図を仕上げたムルガンダ・クティ寺院、アショーカ王の石柱等を見学することができます。また、考古学博物館にあるアショーカ王の石柱上部のライオンの像、仏陀の初転法輪像はインド随一といっても過言ではない、大変美しいものです。

ダメークストゥーパ

ラジギール/ Rajigir

インド最初の統一王朝マガダ王国の首都ラージャグリハ(王舎城)があった所だといわれています。ここは出家したシッダールタが修行した場所であり、仏陀として悟りをひらいた後の晩年も滞在して説法を重ねました。 ビンビサーラ王が寄進した竹林精舎跡は、今訪れても竹が風に揺れてささめく音が静かに鳴り、心落ち着かせてくれます。 早朝、ぜひ訪れて頂きたいのが、グリッドラクータ山(霊鷲山)。山頂まではゆっくり歩いて30分で到着です。タイやスリランカからきた人々が、金箔を貼りながら一緒に歩いていきます。朝もやの中を歩き、そして朝日が昇る瞬間を頂上から見ると、仏陀がここから何を見ていたのか見えてくるような気がします。

山頂に残る香室

シュラヴァスティ/ Shravasti

サヘートは祇園精舎、マヘートは舎衛城と呼ばれています。 コーサラ王国の首都シュラヴァスティーがあった所。 コーサラ王国の商人スダッタは、貧しい人を保護しており、給孤独長者と呼ばれていました。スダッタは仏陀に帰依し、都の近くに精舎を建てることを望み、その願いをかなえるため、地面一面に黄金を敷き詰めます。その強い想いが伝わり、最後にはついにこの土地に祇園精舎を建てることができました。仏陀はここで雨季の季節を過ごしたといわれています。 舎衛城は人を殺しては指を切り取っていたアングリマーラが、仏陀に帰依をした所としても語り継がれています。今は緑豊かな遺跡公園になっています。

マヘート(舎衛城跡)
サヘート(祇園精舎跡)

ヴァイシャーリー/ Vaishali

アショーカ王の石柱が今も高々とたち、ストゥーパが建っています。仏陀の時代、北インドにはマガダ、コーサラなど16大国があり、ヴァイシャーリーはリッチヴィ族の首都でした。 この国は共和制を行った一番最初の国であったそうです。仏陀はこの地を何度も訪れ、説法を繰り返しました。仏陀は人生の最期、この世における自分の使命の終わりを悟り、入滅より3ヶ月前、すでにここヴァイシャーリーで弟子たちに死の予告をし、北へ向かい最期の旅に出ました。

ヴァイシャーリーのストゥーパ

サンカーシャ/ Sankissa

サンカーシャには仏陀の事蹟が歴史的に残されているわけではありませんが、人々がここを訪れる理由は、マーヤー夫人についての伝説が残っているからです。 マーヤー夫人は、出産を終えたあと7日後に世を去り、シッダールタは実母を知らずに育ちます。仏陀として悟りをひらいた後、マーヤー夫人に説法をするために天界へわざわざ昇ったというお話があります。 天界に上り、母に説法をした後、地上に再び降り立った場所がサンカーシャだと伝えられています。現在では寺院やストゥーパが建てられています。

サンカーシャ・アショカ石柱と菩提樹

クシナガル/ Kushinagar

いわずと知れた入滅の地。悟りへの道のり、悟りをひらいてサールナートで初転法輪を初め、そこから45年にわたり、竹林精舎や霊鷲山のあるラジギール、祇園精舎のあるシュラヴァスティーを中心に智慧と慈悲に溢れた教えを説き続けますが、ここで横たわることになります。 ヴァイシャーリーで自らの入滅を予言した後、クシナガラの沙羅双樹の下でついに涅槃に入りました。その時、沙羅双樹は白い花を満開にさせて降らせたと言われています。現在の涅槃堂に、大きな横たわる涅槃仏がおかれ、多くの人々が祈りを捧げています。「もろもろの現象は移りゆく。怠らず努めよ。」これが最後の言葉となりました。

クシガナル・ラーマーバール荼毘塚
涅槃仏
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