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【本の紹介】ラダック・ザンスカールに行くなら!
『マンダラ探検 チベット仏教踏査』

  • インド

2020.04.02 update

初夏から始まる、インドのラダック地方への旅。なかでもご好評をいただいているのが、“秘境”ザンスカールを訪れる旅です。
>>ラダック・ザンスカールの情報はこちらをチェック!

最近は、ラダックやザンスカールに関する本が比較的手に入りやすくなりましたが、臨場感あふれる旅行記としておすすめしたいのはやはりこちら!


『マンダラ探検 チベット仏教踏査』 佐藤健(1981)人文書院

 
著者の佐藤氏は、毎日新聞社の記者・ジャーナリスト。1976年、30代前半のころ、「宗教を現代に問う」という企画を機に仏教に関心をもち、仏教に関する様々な取材を行うようになります。そして1979年、高野山大学の「ラダック・ザンスカール仏教文化調査隊」に参加。本書は、その旅のルポルタージュです。

今でこそ、車で2日で行けるようになった(!)ザンスカール。佐藤氏が訪れた当時は、車と馬を使い、何日もかけて旅をしました。また道中、インドから多くの経典を持ち帰りチベット語に翻訳した「大翻訳官」リンチェンサンポの足跡を辿り、リンチェンサンポが建立したと伝えられるカシミール様式の寺院と仏教美術を巡り、そのデータを収集しました。

リンチェンサンポの姿が描かれているという壁画(アルチ僧院)

当時、佐藤氏を案内したのは、のちに西遊旅行もラダックザンスカールの旅でお世話になったツプテン・パルダン氏。1980年代に発行された雑誌「みづゑ」には、若かりし頃のパルダン氏と佐藤氏の対談なども載っています。

ハラハラドキドキの旅の様子を楽しみながら、ラダックやザンスカールの仏教美術についても学べる本書。旅の予習はもちろん、ラダック、ザンスカールってどんな所なんだろう?と思っている方にもおすすめです。中公文庫から文庫版も出ています。

持ち運びやすい文庫版

ちなみに、どちらの写真にも本にやたらと付箋が貼ってあるのにお気づきでしょうか。「ザンスカールに行く」というスタッフで回し読みしていて、数年後、私の手元に戻ったときにはこんな風に(笑)。ツアー中、スタッフが本に出てきたネタを話していても、どうかあたたかく見守っていてくださいね(^^)
 
※この記事は2017年4月のものを修正・加筆して再アップしたものです。
 

関連ツアーのご紹介

ラダック 仏教美術にふれる旅

大翻訳官リンチェンサンポ創建の僧院を巡る。旅の拠点となるアルチに3連泊し、厳選の僧院を巡り、ラダックだからこそ見ることができる貴重な仏教美術を堪能。ザンスカール川最奥の村、チリンも訪問。

 

ザンスカール

ラダックのさらに奥地、チベット世界が息づく里パドゥムへ。厳しい環境故に残る信仰、そして文化、 雄大な自然、たくましく暮らす人々、篤い信仰にふれる旅。

 

インドヒマラヤ冒険行 ~4つの峠を越えラダックへ~

キナール、スピティ、ラホール谷からラダックへ大走破!緑豊かな景色から荒涼とした世界へ、インドヒマラヤに抱かれた世界を駆け抜ける冒険行。貴重な仏教美術が残る名刹を厳選してご案内。

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バングラデシュはアジア的風景の宝庫!

  • バングラデシュ

2020.03.26 update

専属添乗員の上鶴です。
先日「バングラデシュを撮る」に同行した際のレポートを写真とともにお届けします。

バングラデシュには何があるのか?最貧国とか人口密度世界一などといわれ洪水などのイメージも多い国。しかし訪ねてみると、フレンドリーで働き者の人々が私たちを笑顔で迎えてくれました。

インド、ネパールに似ているけどもちょっと違う。そしてイスラム的な要素もたくさん。東南アジア的な風土で明るさもある。インドやネパールと違うのは、圧倒的に緑が多く水が豊かな風景です。そして食に溢れている。この風土がたくさんの人口を支えているのでしょう。

そんなバングラデシュですが、写真を撮るという面でもかなり面白い。そしてみんなやさしくフレンドリーで撮りやすい。そんな中でも勤勉に働く人々が印象的でした。そんなシーンをご紹介します。

 


農村で働く人々

ツアー前半が農村地帯を通過します。豊かな土が広がる平野部ではもちろん農業が盛ん。稲作は一年に二度か三度の収穫ができ、間の時期にジャガイモを植え育てます。田植えは男性が担当、じゃがいもの収穫は女性が担当していました。

 


煉瓦工場で働く人々

バングラデシュはレンガの文化の国でもあります。家もモスクも多くの建物がレンガでできています。道中、多くのレンガ工場もあり、見学させてもらいました。一つ一つ手作業。根気のいる作業です。

 


野菜市場と魚市場牛市場で働く人々

ツアーでは何度も市場やバザールを訪問するでしょう。活気のあふれる市場訪問はアジア旅の中でも大きな楽しみの一つです!

 


川で働く人々

バングラデシュには多くの川で囲まれています。船は多くの人にとって身近な交通手段であり、川からは多くの恵みがもたらされます。

 


石炭を運ぶ人々

一日に何度往復するのだろうか。船で運ばれてきた石炭を頭に乗せて運びます。完全歩合性の大変な労働。日本でも昔はこのような光景が見られたのでしょうか。勤勉な働く姿には感動し、尊敬します。

ゴンドワナ大陸の遺産 マダガスカル

  • マダガスカル

2020.03.12 update

遥か昔、大陸移動によりゴンドワナ大陸、更にはアフリカ大陸から分離して今に至る孤島、マダガスカル。それ故に、アフリカ大陸とはモザンビーク海峡を挟みたったの400kmしか離れていないにも関わらず、動植物は実にユニークです。

ムルンダヴァ バオバブの並木道

マダガスカルの首都であり、「千人の兵士の町」という意味をもつアンタナナリボは標高1400m以上の中部高原地帯に位置しています。アフリカ大陸の東隣にポツンと存在するせいで小さく見えますが、実は日本の約1.6倍(世界第4位の大きさをもつ島)もあるマダガスカルは面積の大部分が熱帯性気候であるのに対し、アンタナナリボの朝晩は若干冷え込みます。

 

マダガスカル固有のキツネザルを観察
アンタナナリボの南東にあるレミュールパークは、私設の保護公園でマダガスカル固有種のキツネザル6種が放し飼いにされています。他にもマダガスカル固有の植物もたくさん植えられており、ジョセさんの案内で園内を進んでいきました。サンカクヤシやタビビトノキなど珍しい植物などご覧いただいて、進んでいくと遠くの樹上にシファカの姿が見えました。 園内に放し飼いにされているキツネザルたちは、棲み分けしているようで、順々に見学しました。

ワオキツネザル

ワオキツネザル

エリマキキツネザル

 

マダガスカルのシンボル バオバブの木
西部観光の中心地ムルンダヴァでは東部に比べ降雨量が少なく非常に乾燥しており、気温も高めです。ここで有名なのが、童話「星の王子さま」に出てくるバオバブの木です。まるで、引き抜かれて逆さまに突っ込まれた様なユニークな形のバオバブ。全8~9種の内6種がマダガスカルにあります(残りの2~3種はアフリカとオーストラリア)。同じ箇所から2本生えている双子のバオバブ、2本が見事に絡み合っている愛し合うバオバブなど、奇抜な生え方をしているバオバブには木々達の生命を感じます。特に、バオバブの木々の中に夕日が落ちてゆく姿は、感動的な風景です。

夕日に浮かび上がるバオバブのシルエット

バオバブの森とホテイアオイ(5・6月頃)

 

ムルンダヴァからツィンギー観光の拠点の町、ベコパカへ。
悪路をひたすら北上し約3時間。ツィリビヒナ川に到着しました。ここには橋はなく、いかだに車を載せて渡ります。桟橋もないので車を乗せるのも一苦労です。すったもんだしながらようやく車を積み、対岸へ。乾季のため、水位は低く、四輪駆動5台積んだいかだは座礁し、いかだのスタッフが川に入っていかだを押して、これまた一苦労しながら対岸へたどり着きました。対岸から約10分の村ベロ・ツィリビヒナの村の「マッド・ゼブ」にて昼食。この悪路を進んできた中にあるレストランとは思えない料理です。西遊旅行の添乗員の間でも噂のお店です。どれもマダガスカルの田舎とは信じられないくらいのクオリティでした。

いかだに車を載せて渡ります

料理の一例

 

奇岩連なる大ツィンギーを歩く
いよいよツィンギーへ皆さま挑戦。ツィンギーとはマダガスカル語で「先の尖った」を意味します。国内にいくつかあるツィンギーの中で最も有名で世界遺産にも登録されているのがベマラハ国立公園です。ツィンギーの見学はお客様の体力に合わせて2つのグループに分かれて観光。小ツィンギーチームと大ツィンギーチームに分かれて出発です。大ツィンギーへはまた悪路を1時間走りました。
森の中のトレイルからスタート。道中の岩にはかつてここが海だったことを証明するサンゴや貝等の化石を見ることができます。徐々に洞窟や尖った岩山が姿を現し、ツィンギーらしい風景へと変化してゆきます。急な登りがある場所ではハーネス(安全帯)を使用。そして、吊り橋を渡って最後の展望台へ。約4時間のハイキングで、世界遺産に指定されるベマラハ国立公園の大ツィンギーを存分にお楽しみいただきました。

無数の切り立った尖塔が並ぶツィンギー

第二展望台に続く吊り橋

第二展望台に続く吊り橋

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【本の紹介】火山と生きる海鳥 千島列島探検記

  • ロシア

2020.03.05 update

天売島を拠点に世界で活躍する自然写真家・寺沢孝毅氏。
2019年6月、寺沢孝毅氏と西遊旅行による千島列島探検クルーズを実施しました。

その際に出会った野生動物の姿や、ライコケ島の95年ぶりの大噴火などの記録をまとめた寺沢孝毅氏の写真集、「火山と生きる海鳥 千島列島探検記」が
2020年3月5日に刊行されました!
日本初となる千島列島の自然や野生動物の姿に迫る、貴重な資料です。

 


公式サイトより一部抜粋

2019年6月、日本を出発した隊員13名は、カムチャツカ半島から航行開始と同時に巨大低気圧と遭遇。それを二日がかりでやり過ごし、南下の末にようやく到着したウシシル島で、筆者はシラヒゲウミスズメを含むウミスズメ類100万羽の渦の中へ・・・。未知なる野生の圧倒的生命力に歓喜した直後、90キロ北にあるライコケ島が大噴火したことを知る。
探検隊は奇跡ともいえる大噴火翌日のライコケ島に到着し、その惨状を目の当たりにする。島全体が海鳥繁殖地という野生の楽園はどうなったのか? そのあとに訪問したチリンコタン島では、噴火から植生や海鳥繁殖地が復元する途中の段階を確認することができた。
誰も見たことのない野生の生き生きした姿を、美しくも厳しい写真と探検手記を織り交ぜて紹介する比類なきドキュメンタリーです。


 

噴火翌日のライコケ島

撮影をする寺沢孝毅氏

 

千島列島は観光客が訪れることの難しい地域のため、普段目にする事のできない貴重な写真の数々と、リアリティあふれる文章が千島列島の今を伝えてくれます。
是非ご覧ください!

 

>>寺沢孝毅氏の公式サイトはこちら

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ベイルート国立博物館を徹底解説!

  • レバノン

2020.03.01 update

内戦後に奇跡の復活!ベイルートの国立博物館の所蔵品の数々をご紹介します。

ベイルート国立博物館は1942年開館のレバノン最大の考古学博物館です。10万点の遺物を所蔵しています。75年から91年までのレバノン内戦ののち、博物館関係者の尽力により、復活を果たしました。
奇跡の宝物の数々を、時代毎に、遺跡毎にご紹介します。

ベイルート国立博物館

大型の展示物が多く見所の多い1階部分

ビデオ上映ではグリーンライン上にあった博物館の所蔵品を、内戦の際にどのように保護したかを見せてくれます

 

ブロンス時代(紀元前3200~1200年)
王家の墓で発見された、紀元前10世紀のアヒラム王の石棺の一部。ここに最古のフェニキア文字が残ります。フェニキア人は当初はヒエログリフを使用しましたが、不便なため、フェニキア文字を発明した。これは、アルファベットの元となり、地中海世界全体に広がりました。文字は右から左に読みます。

ビブロス出土の紀元前10世紀のアヒラム王の石棺の一部

オベリスク神殿から発見されたオベリスク。紀元前19世紀のビブロス王が寄進したもの。「ラー神に愛される王」との記載があります

窓のある手斧で、オベリスク神殿で他の短剣や弓矢とともに出土しました。女神アナトもしくはリシェフ神にささげられました

オベリスク神殿の下から出土のブロンズ製の兵士像。ヘルメットやエジプトの王冠に似た円錐形の髪飾りを身に着けている男性

 


 

鉄器時代(紀元前1200~333年)

〈エシュムーン出土〉神殿の至聖所から発見された祭壇。写真は後側に彫られたアポロ神を中心とするオリンポス12神(上段)と踊り子と音楽演奏家の姿。

〈エシュムーン出土〉フェニキア碑文のある子供の像。子供の治癒に感謝した両親が健やかな子供の像をエシュムン神に奉納しました

〈シドン出土〉豚の頭を象ったテラコッタ製のリュトン。アッティカとして知られたアテネ周辺からのもたらされた黒釉の彩色が特徴的な陶器。当時地中海交易が行われていたことを示す

〈シドン出土〉大理石製の双頭の雄牛の柱頭。鉄器時代の後期、紀元前5世紀。シドンが当時のペルセポリスとスーサから強い影響を受けていたのがわかります

 


 

ヘレニズム期(紀元前333~64年)

エシュムーンの神殿から出土した紀元前350年の祭壇。フェニキアの都市で製作された「トリビューン(護民官)」と名づけられた祭壇はギリシャ彫刻の典型的な例で、レリーフの上段には竪琴をもつアポロとギリシャの神々が並び、下部には踊り子や楽隊が並びます

 


 

ローマ時代(紀元前64~紀元後395年)

〈ビブロス出土〉エウロペ神話のモザイク。紀元後3世紀。雄牛の姿をしたゼウス神にさらわれるビブロスの王女エウロペ(ヨーロッパの語源となる)。エウロペを探しにギリシャに渡った兄カドモスが、古代ギリシャ人にアルファベットを伝えたといいます

〈ティール出土〉大理石製の石棺。レリーフはトロイ戦争のエピソードで、パトロクロスを殺され復讐を遂げたアキレスがヘクトールを引きずっているのがわかります

〈ティール出土〉石棺(紀元後2世紀)。被葬者の夫婦像の下には、酔っぱらったキューピットが描かれます

〈ティール出土〉ラムセス2I世の石碑。軍神ラーハラクティの前で、敵を束ねて打ち砕くラムセス2世

〈バールベック出土〉紀元後2世紀の七賢人のモザイク

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