秘境ツアーのパイオニア 西遊旅行 / SINCE 1973

聖地サンティアゴ巡礼

  • スペイン

2015.05.01 update

キリスト教三大聖地の1つ、サンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く道。
最も人気のある「フランス人の道」ラスト100㎞を、世界中から集まるペリグリーノ(巡礼者)とふれあいながら歩く。

ゴーキョピークから望む、エベレスト、ローツェ、マカルー歓喜の丘より聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを望む

ローマ、エルサレムと並びキリスト教三大巡礼地のひとつとされる、スペイン北西部のサンティアゴ・デ・コンポステーラ。
9世紀のはじめ、12使徒の1人である聖ヤコブの遺骨が発見されたとして、この町に大聖堂が建立されました。
この聖地を目指す巡礼の道は1000年以上の歴史を持ち、今も年間に約10万人が訪れます。

サンティアゴ巡礼map

このコースでは、「フランス人の道」と呼ばれる巡礼者に最も人気のルートのラスト100kmを5日かけて歩きます。

いにしえの歴史を持つ、サンティアゴ巡礼の道のりを写真とともにご紹介します!

巡礼1日目 サリア⇒ポルトマリン

いよいよ、巡礼のはじまりです。サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂まで楽しんで歩きましょう!
昼食は、バールの外のベンチにて。ホテルで作ってもらったサンドイッチを食べました。
昼食後のルートは、平らなところや緩やかな登りもありますが、下り中心です。
ダム湖であるベレサール湖にかかる橋を渡って、急な階段を登るとそこはポルトマリンの町です。

  • 巡礼ルートは穏やかな道が多い
  • バールのベンチにて昼食
  • ベレサール湖にかかる橋を渡るとポルトマリン
  • ポルトマリンのペンション

 

サンティアゴ巡礼のキーワード

【巡礼手帳(クレデンシアル)】
巡礼手帳は、日本のお寺や神社で押してもらう御朱印帖に似ています。
道中の宿、バール、教会で手帳にスタンプがもらえます。スタンプは各地で変わっており、巡礼者同士で手帳を見せあうのも楽しみの1つ。サンティアゴへの残り100㎞の道中、1日2ヶ所以上スタンプをもらうと巡礼証明書を手にすることができます。
【バール】
日本のレストランと喫茶店と居酒屋をミックスした様なもので、スペイン文化を語るには欠かせないものです。

【巡礼の道しるべ モホン】
モホンとは、ガリシア州付近からある貝の入った道標のこと。
約500mおきに置かれていて、段々距離が減っていくと嬉しい気持ちになります。


バールで巡礼手帳にスタンプをもらう

道中のバール

巡礼の道しるべ モホン

巡礼2日目 ポルトマリン⇒パラス・デ・レイ

アスファルトと並行する狭いダートの巡礼路を歩く割合が多い一日です。アスファルト道は、車に十分注意が必要です。
昼食後、ラメイロスの十字架を経て、リゴンデ峠まで緩やかに登ります。峠といってもどこが最高地点か分からないくらい緩やかな傾斜。その後、起伏の少ないルートを歩きパラス・デ・レイへ。

  • ペンションでの朝食
  • 道中のヤコブ像
  • 緩やかな傾斜
  • ラメイロスの十字架

 


スペイン版高床式倉庫 オーレオ

【スペイン版高床式倉庫 オーレオ】
日本の校倉造と同じ構造で、ネズミの侵入を防ぐとともに湿気から作物を守ってくれます。ガリシア地方では、冬の間オーレオに作物を保存してきました。巡礼路の道中に訪れるアルスーアでは、オーレオの中で美味しいチーズが熟成されます。

  • ロマネスクの教会(パラス・デ・レイ付近)
  • 教会でもスタンプがもらえる
  • 新鮮なトマトが美味しいミックスサラダ(パラス・デ・レイ)
  • 魚介たっぷりのパエリア(パラス・デ・レイ)

 

巡礼3日目 パラス・デ・レイ⇒メリデ⇒アルスーア

今回の巡礼路歩き中、最も距離が長い一日。しかしながら、全体的アップダウンは少ないルートです。昼食のメリデまではほとんどアップダウンが無く、幹線と並行する巡礼路を歩いたり、街の中を通ったり。昼食はメリデにて、名物のタコ料理をいただきました。
昼食の後もしばらく起伏の少ないルートが続き、ブエンテからアップダウンを経てアルスーアの郊外のホテルに着きました。

 

  • メリデの名物・タコ料理
  • メリデの街
  • 教会内のマリア像
  • 石置き橋を渡る

 

巡礼4日目 アルスーア⇒オ・ピーノ

この日も引き続きスペイン・ガリシア州の小さな村々を巡りながら進みます。
お昼の後、しばらくしてサンタ・イレーネ峠へと緩やかに登っていきます。登りはありますが、本日も全体的にアップダウンの少ない行程です。前日、距離が長かったのでこの日はホッとしました。比較的早い時間にオ・ピーノに着きました。

  • アルスーアの街を抜ける
  • ザックに靴をぶら下げて歩く巡礼者
  • ガリシアの森の中を歩く
  • 車道横断もあるので注意

 

巡礼5日目 オ・ピーノ⇒サンティアゴ・デ・コンポステーラ

巡礼路歩きのラスト1日。
サンパイオの町付近から左手にサンティアゴ・デ・コンポステーラ空港が現れます。
サンティアゴという名の冠がついていますが、東京国際空港が成田にあるように、実際の位置はラバコージャという町にあります。

  • サンティアゴまであと15km!
  • サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港脇を歩く

その後、歓喜の丘(モンテ・ド・ゴーゾ)へ。道は、緩やかな登りです。

歓喜の丘で昼食をとり、サンティアゴのカテドラルを指さす巡礼者の像を訪れた後、サンティアゴ・デ・コンポステーラの街へ向かいます。
街には先ず郊外から入り、旧市街まで街中を約1時間歩き、ついに、巡礼のゴールであるサンティアゴの大聖堂に到着!

 

  • 歓喜の丘にて サンティアゴを指す巡礼者の像
  • 歓喜の丘からサンティアゴまで下る
  • サンティアゴのカテドラルの尖塔が見えた!
  • 巡礼の合言葉「ブエン・カミーノ!」

夜、巡礼者のためのミサと、後に行われる巨大なボタフメイロと呼ばれる大香炉が炊かれる儀式に参加しました。 ミサの最後の瞬間、愛情を持って周りの人達と握手するのですが、とても感動した瞬間でした。
ミサはスペイン語で行われ、ほとんどがキリスト教徒でない私たちにもかかわらず、鳥肌が立ち心を揺り動かされました。 この感動は、様々な国の人たちとともに巡礼路歩きをした後だからこそ味わえたと思います。

サンティアゴ巡礼の道は、万人に開かれており、あなたの参加を待っています。
皆様、「ブエン・カミーノ!(巡礼頑張って)」を合言葉に歩き、まだ見ぬ世界の友人達に出会ってみませんか?

  • サンティエゴ大聖堂内部の様子
  • ボタフエイロ(香炉振り)

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聖地サンティアゴ巡礼

キリスト教三大聖地の1つ、サンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く道
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パミール・ハイウェイとワハーン渓谷

  • タジキスタン

2015.01.01 update

パミール・ハイウェイとワハーン渓谷

ワヒ族の民家の尾根。パキスタン・上部フンザ地方と同様のラテルネンデッケ天井をもつ建築様式が見られます

ソ連邦崩壊後の内戦と入域許可取得が困難だったことから、長い間外国人の訪問が難しく、いまだ未知なる部分が多かったタジキスタン。国土の90%は山岳地帯が占め、6,000~7,000mの山々が連なる「世界の屋根」パミール高原を有しています。
東部には国土の45%を占めるゴルノ・バダフシャン自治州があり、ここには人口のわずか3%のパミール系諸民族とキルギス族が暮らしています。

ワハーン渓谷 / Wakhan valley

パミール系諸民族の暮らしに触れ、パンジ川の対岸にヒンドゥークシュを背後に控えたアフガニスタン・ワハーン回廊を望むことができるのがワハーン渓谷。この地域は厳しい自然環境だけでなく、地形状の特殊性からも、独自の文化・風習を守り続けてきた人々が暮らしています。この地域に暮らすのはワヒ族、ショグナーン族といったパミール系諸民族で宗教はイスラムですが、パキスタンのフンザ地方やアフガニスタンのバダフシャン州と同じくイスマイリ派(アガ・ハーン)を信仰しています。民族も、その景観もパキスタンの上部フンザ地方に近い雰囲気を感じられるかも知れません。この渓谷には拝火教寺院跡や仏教僧院跡も残り、古くから文化伝播の道であったことをうかがうことができます。タジキスタンとアフガニスタンとの国境沿いを延々と流れるパンジ川は、ワハーン回廊から来るワハーン川とゾルクル湖から来るパミール川がランガールにて合流したもので、西へと流れウズベキスタンに入るとアム・ダリヤと名前を変え、アラル海に至って3,000キロに及ぶ流れを終えます。ワハーン渓谷のハイライトはなんと言ってもこのパンジ川の対岸に広がるアフガニスタン側、ヒンドゥークシュと扇状地の広がる雄大な景色。村人も解放的で明るくツーリストを迎えてくれます。

死海での浮遊体験をお楽しみください。
ワハーン渓谷の村、畑仕事(8月)
死海での浮遊体験をお楽しみください。
ワヒ族の少女
死海での浮遊体験をお楽しみください。
ヴァンの仏教遺跡跡 僧院や石窟の跡も残されています
ゴラン高原を望む玄武岩の柱廊が残る教会跡
ランガールからハルゴッシュ峠への途中に広がるヒンドゥークシュ高峰群の景色

ワハーン回廊とは / Wakhan corridor

アフガニスタンの北東部に東西に細長く伸びた回廊地帯。細い部分は南北の幅15~60Km、東西200Kmにわたり、北はタジキスタン、東は中華人民共和国に、南はヒンドゥークシュ山脈を境界としてパキスタンに接しています。西側はワヒ族が、東側の山岳地帯はキルギス族が暮らし、アクセスの難しさと治安状況から「最後の秘境」として残された山岳地帯です。

褐色の大地が作る海岸線
パンジ川の対岸に広がるアフガニスタン側、ヒンドゥークシュの氷河から流れ出て広がる扇状地

パミール・ハイウェイ / Pamir highway

死海での浮遊体験をお楽しみください。
パミール高原最大の湖カラクル。 2,500万年前の隕石の衝突でできた
クレーター跡にできた湖

「世界の尾根」パミール高原とキルギス族の世界ゴルノ・バダフシャン自治州を貫通する「パミール・ハイウェイ」は、タジキスタンのホルグからはじまりキルギスのオシュまで続きます。もともと1931年に旧ソ連が領土南端に軍を送る目的で建設した軍用道路でした。ホルグから標高を上げコイ・テゼック峠(4,272m)を越えると、そこはキルギス族の世界。標高3,500~4,000mの高原には移動式住居ユルトが点在し、キルギス帽をかぶりロバや馬に乗った人々の姿を見かけます。その後、ハイウェイはパミール高原のキルギス族の町マルガブより北上し、ハイウェイの最高地点アク・バイタル峠(4,655m)に至ります。キルギスとの国境付近には国境線を成すトランス・アライ山脈の高峰群が聳え、その手前にパミール高原で最大の湖、カラクル湖が広がります。ここでは雄大な山容とともに紺碧の湖の景観を展望することができます。さらにハイウェイは北上しキジル・アート峠(4,282m)を越えると、キルギスに入り、サリタシュの村へと下ります。この村からはキルギスの第2の高峰にしてトランス・アライ山脈の最高峰であるレーニン峰7,134mを望むことができるのです。

死海での浮遊体験をお楽しみください。
キルギス族の町マルガブ
死海での浮遊体験をお楽しみください。
マルガブのバザール
死海での浮遊体験をお楽しみください。
キルギス族 夏の放牧ユルト (移動式住居)
死海での浮遊体験をお楽しみください。
パミール・ハイウェイ最高通過地点、アク・バイタル峠4,655m

パミール・ハイウェイとは / Pamir highway

別名M41ハイウェイとも呼ばれ、キルギスのオシュからパミール高原を貫きゴルノ・バダフシャン自治区の州都ホルグ、タジキスタンの首都ドシャンベを経てウズベキスタンに入り南下、アムダリヤ川の国境を越えてアフガニスタンのマザリ・シャリフまで延びる道ですが、一般的にはオシュ~ホルグが「パミール・ハイウェイ」と呼ばれています。

パミール・ハイウェイの通過地点、サリタシュの村から見るレーニン峰
パミール・ハイウェイの通過地点、サリタシュの村から見るレーニン峰

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パミール・ハイウェイとワハーン渓谷

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キルギス パミール・アライに暮らすキルギス族

  • キルギス

2015.01.01 update

キルギス族の移動式住居ユルト

キルギス族の移動式住居ユルト

トランス・アライ山脈の麓
「パミール・アライ」の村サリタシュ

キルギスは中央アジア5カ国の中で最も面積がせまい国ですが、私たちにとっては広大な山岳地帯と草原を持つ大自然の豊かな国です。7つの州があり、このサリタシュ村はオシュ県の最南部・タジキスタン国境に位置します。通常のキルギス観光ルートから離れるため訪れる人は少なく観光地としては発達していないため、宿泊も「民家ゲストハウス」。キルギス族の家族が出迎えてくれます。

標高3,000mほどの草原には豊かな放牧地が広がり、そこに住居とユルト(移動式住居、キルギス語でボズ・ウィ)をたて馬やヤク、ウシを飼い暮らしてます。この「パミール・アライ」に暮らす自分たちこそ「キルギスの中のキルギス」と自称するほど、今でも馬などの家畜とともに暮らす生活が保たれています。
本来、キルギス族は一年中ユルトでの生活を行ってきましたが、ソビエト時代に行われたコルホーズ・ソフホーズ主導の牧畜の管理の結果、村に定住するようになり伝統的なユルトは夏の間だけ利用される放牧用の住居になってしまいました。サリタシュ付近では6月半ばから9月初めの短い夏の間、草原に放牧用のユルトが建てられます。

キルギスのユルト(ボズ・ウィ)は「灰色の家」という意味で、この「灰色」はフェルトのことを指します。フェルトは羊毛を毛羽立たせて均等な厚さになるようにおき、お湯をかけながら巻き上げ、固めていく手作業で作られたフェルトは丈夫で、ユルトの表面の覆いとして5~10年は使用されます。 一部ではキャンパスやテント地の導入がはじまっていますが、ここでは手作りのフェルトのユルトが生きています。

フェルトのアップリケのほどこされた入り口から入ると、入り口に近い中央右手にストーブがあり、そのストーブの煙が、天窓をかねる天井の穴から出されるようになっています。伝統的にはユルトの屋根は天と同一視され、その中心にある炉(現在はストーブ)も神聖な場所とされていたそうです。

トランス・アライ山脈
サリタシュの南はタジキスタンとの国境となるトランス・アライ山脈。その最高峰でありキルギス第2の高峰レーニン・ピーク7,134mをサリタシュから望む
パミール・アライ
本来遊牧民であるキルギス族にとって家畜は大切なもの。パミール・アライではヤク(高地)、馬が放牧されています。
サリタシュ
サリタシュにあるキルギス族の墓。葬式の日に殺されたヤクや馬のしっぽが神聖な印としてつけられます。
キルギスの乾燥チーズ
キルギスの乾燥チーズ、クルット。ミルクを発行させて丸めて乾燥させて作るチーズ。日本人のお客様にはあまり好評ではありません…
ユルト
ユルトの中へ招待してくれました
私たち日本人がユルトを見つけて訪問すると、暖かく迎えてくれるキルギスの人々。馬の乳・クミス、乾燥ヨーグルト・クルト、生クリーム・カイマークとナン。次々と手作りの乳製品でもてなしてくれ、さらには外国人の訪問を聞いた「ご近所さん」も自慢の乳製品を持ってやってきてもてなしてくれます。もちろん、こういった乳製品をキルギス人に販売もしているのですが、外国人の訪問は彼らにとってはちょっとしたイベントなのです。 「来年の夏もまたきてくれる?写真持ってきてくれる?私たちは毎年この場所にユルトをはるのよ」この気持ちを裏切らないように、一年後、この場所を訪問する添乗員・ガイドさんにしっかり託さねば・・・という責任感を感じます。
ブズカシ
ブズカシを楽しむ人々 ブズカシは一見ポロのようですが、2組の馬に乗ったグループがボールではなく頭を落としたヤギを奪い合うこの地域のスポーツ(アフガニスタンの国技です)
国民食ベシュバルマク
道中、キルギスの国民食ベシュバルマクを作っていました。ベシュバルマクとはキルギス語で「5つの指」を意味します。作っているところを見ていると馬乳酒(クミス)と揚げパンを持ってきてくれました。
パミール・アライに暮らすキルギス族
来年もまた来てね!

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天山とパミールの懐へ 夏のキルギス・アドベンチャー

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南イニルチェク氷河から望む天山の名峰ポベーダ、ハンテングリ。パミール・アライに聳えるレーニン峰。短い夏を謳歌する遊牧民の暮らしにもふれる、キルギスを深く知るためのアドベンチャー企画。

チリ・アンデスの名峰 エルプロモ峰(5430m)登頂

  • チリ

2014.08.01 update

エルプロモ峰の標高は5,430m。日本でまだあまり知られていませんが、チリ・アンデス山脈に聳える名峰です。
人口550万人が暮らすチリの首都サンチャゴ(520m)から車で走ること1時間半で、登山の拠点となるバジャ・ネバド(2,900m)へ到着。ここから5日間のライトエクスペディションの始まりです。

▲ エルプロモ(5,430m)を望みながらフェデラシオンを目指すエルプロモ峰(5,430m)を望みながらフェデラシオンを目指す

トレッキング1日目 バジャ・ネバドからピエドラ・ヌメラーダ(3,354m)へ

1日目は、キャンプ地となるピエドラ・ヌメラーダ(3,354m)まで標高差約450m。歩き始めとなるバジャ・ネバドは南米屈指のスキー場でラ・パルバ、エル・コロラドとともに『3つの谷』と呼ばれ、南半球最大のスキーリゾートを形成しています。

しばらく歩き、スキー場を抜けると3,400mのコル(鞍部)に到着。ここから下り、再び3,400m地点まで登り返します。エルプロモ峰を正面に望みながら歩き続け、キャンプ地手前でトラバースするとセポ川沿いの緑豊かなキャンプ地、ピエドラ・ヌメラーダに到着です。

  • 荷物は馬で運びます
  • アップダウンを繰り返す
  • ピエドラ・ヌメラーダを目指すピエドラ・ヌメラーダを目指す
  • 緑豊かなキャンプ地緑豊かなキャンプ地
  • ピエドラ・ヌメラーダから望むエルプロモピエドラ・ヌメラーダから望むエルプロモ
  • エルプロモ夕景エルプロモ峰夕景

トレッキング2日目 ピエドラ・ヌメラーダからフェデラシオン(4,100m)へ

2日目はフェデラシオン(4,100m)を目指します。標高差は約750m、この日は高度順応を兼ねてゆっくりと登ります。標高差はありますが、比較的ゆるやかな登りで高度順応には最適です。

ベースキャンプのフェデラシオンに到着し、午後はティータイムなどを楽しみつつのんびりと過ごします。この辺りは地中海性気候に属し温暖な気候で冬でも暖かく、1年のうち300日以上が晴天に恵まれています。

  • ベースキャンプのフェデラシオンを目指すベースキャンプのフェデラシオンを目指す
  • 高度順応を兼ねてゆっくりと登る高度順応を兼ねてゆっくりと登る
  • 川を渡渉川を渡渉

トレッキング3日目 高所順応日(4,100m~4,300m)

3日目は高所順応日です。明日の登頂に備え、今日は少しでも登頂時のイメージを掴んでいただくため、水分補給と呼吸を意識しながら、登頂時の重量でザックを背負ってラ・オジャ(4,300m)まで登っていただきます。

到着後は、現地山岳ガイドによるアイゼン着用での歩き方などの練習で翌日の登頂へ備えました。高度順応を考慮したゆとりあるコース内容の為、連泊してしっかりと体を慣らす事ができるのも、このコースのメリットです。

  • ラ・オジャまで高度順応
  • フェデラシオンのキャンプ地フェデラシオンのキャンプ地

エルプロモ峰登頂(5,430m)

4日目はいよいよ登頂日です。標高差は1,300m。5時にフェデラシオンを出発し登山開始。まずは昨日、高度順応したラ・オジャを通過し4,620mにあるシェルター(RefugioAgostini)まで向かいます。この辺りから急に風が強くなり、気温も下がります。レオネラ峰(4,954m)を眺めながらトラバースを繰り返します。

稜線まで登りきると、いよいよ頭頂部は見えてきますが、到着までにはまだまだ時間がかかります。

  • 登山開始 登山開始
  • 道中から望むレオネラ峰(4,954m)道中から望むレオネラ峰(4,954m)
  • トラバースしながら稜線を目指す

標高5,000mを越えると、インカ時代のミイラが発見されたピルカ・デル・インカ遺跡(5,050m)に到着します。既に風化していますが、約500年前に埋葬され、5,000mを越える高所にミイラを埋葬するインカの人々に感心しながら先へ進むと、目の前に雪渓が現れます。

  • トラバースを繰りかえす
  • 頂上直下の雪渓を目指す
  • 風化してしまったピルカ・デル・インカ遺跡風化してしまったピルカ・デル・インカ遺跡

近年は、気候変動(温暖化、降水量の減少など)にともなって規模が極端に縮小しているとはいえ、アイゼンを装着し雪渓をトラバースしなければなりません。トラバース後は最後の力を振りしぼり、一歩一歩、歩みを進め、ついにエルプロモ峰(5,430m)の頂に到着です!山頂からは南米最高峰アコンカグアをはじめアンデスの迫力ある山容を望めます。

  • 雪渓をトラバース雪渓をトラバース
  • 山頂までもうすぐ山頂までもうすぐ
  • エルプロモ峰(5,430m)登頂エルプロモ峰(5,430m)登頂
  • 山頂から望むアンデス山脈山頂から望むアンデス山脈
山頂から望むアコンカグア(6,962m)山頂から望むアコンカグア(6,962m)

登山後はサンチャゴ郊外のマイポ渓谷にあるワイナリーでワインの製造工程を見学。併設のレストランにて昼食と共にワインをお楽しみいただけます。アイゼン・ピッケルを使用する実践登山で、チリ・アンデスの名峰エルプロモ峰を登頂し、ワイナリーの見学など、充実の10日間の旅に一緒にでかけてみませんか。

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チリ・アンデスの名峰エルプロモ峰(5,430m)登頂

山頂からは南米最高峰アコンカグア(6,992m)をはじめ、アンデス山脈の迫力ある山容を望む。高度順応に配慮した日程で、一部アイゼン・ピッケルを使用する実践的登山へ。

花のカナリア諸島 固有種の宝庫を訪ねて

  • スペイン

2014.06.01 update

大西洋に浮かぶ、常春の楽園、花のカナリア諸島。
スペイン最高峰のテイデ山(3,718m)を擁するテネリフェ島、世界遺産ガラホナイ国立公園に太古の森が残るゴメラ島、巨大なカルデラの絶景が広がるラ・パルマ島、それぞれ異なる特徴を持つ3つの島を訪れます。5月中旬から6月中旬は、固有種の花々のベストシーズン。花を愛でながら3つの国立公園のトレッキングを楽むことができます。トレッキングの他にも、スペイン料理や新鮮な魚介類、そして美しい海に面したリゾートホテルに宿泊と、楽しみ満載のカナリア諸島です。

固有植物エキウム・ウィルドプレッティとスペイン最高峰テイデ山固有植物エキウム・ウィルドプレッティとスペイン最高峰テイデ山

カナリア諸島の植物

カナリア諸島には700種以上もの固有植物が存在しており、5月中旬から6月中旬は花のベストシーズンを迎えます。カナリア諸島を代表する植物エキウムは種類も多種多様。赤、青、紫、白など様々な色のエキウムが生息します。高さ3メートルを超えて育ち、淡紅色の花穂の長さも1メートルを超すことがあります。また、その姿から、宝石の塔とも呼ばれる美しい植物です。他にも、樹齢500年と言われる竜血樹の「ドラセナ・ドラコ」や、多肉植物のアイオニウムやオレンジの綺麗なビカカロなどたくさんの固有植物が皆さんを迎えてくれます。


紫のエキウム

カナリア諸島のシンボル・竜血樹

多肉植物アエオニウム

固有植物ビカカロ

スペイン最高峰テイデ山(3,718m)登頂 / テネリフェ島

テイデ国立公園の登山口から歩き始め、砂礫のなだらかな登りを進んでいきます。真下には大西洋やグランカナリア島などの眺めが広がり、景色を楽しみながらのトレッキングになります。山小屋手前ぐらいからは、火山帯の急登を山小屋まで登り、アルタビスタ小屋に到着します。山小屋は、二段ベッドで寝具も備え付けてあるので快適に眠れ、夕食は、麓のスーパーで購入したイベリコ豚やチーズなどで皆さん一緒に美味しいサンドウィッチなどを作って召し上がりました。翌日、夜明け前に出発し、火山ならではの岩場を登っていきますが、頂上付近の一部を除いては登山道は整備されていてとても歩きやすいです。また、道中からは大西洋から昇る朝日をご覧いただき、その後、スペイン最高峰(3,718m)に登頂です。頂上からは、極彩色の巨大カルデラや、360度大西洋を見渡し登頂の喜びを感じることができました。2日間かけた道のりですが、下山は、ロープウェイで景色を眺めながら下っていきます。

  • 砂礫のなだらかな登りを進みます。
  • 頂上からは巨大カルデラや大西洋が広がります

照葉樹林の森が広がるガラホナイ国立公園

ゴメラ島

ユネスコの世界遺産に登録されている、マカロネシアを代表する照葉樹林が残るガラホナイ国立公園。乾燥した火山島とは違い、島は絶えず霧に覆われ、温暖な気候と霧が、常緑の照葉樹をは育んでいます。車で登山口まで上がり、緑豊かな森を下りながら歩き、神秘的な森の中を楽しみました。

ラ・パルマ島

火山の噴火によって造られた巨大なカルデラを中心とするカルデラ・デ・タブリエンテ国立公園に向かいます。島の最高所ロケ・デ・ロス・ムチャチョス(2,426m)は天体観測所としても世界的にも知られ、世界各国の天文台が設置されています。頂上から、火山活動によってできた雲上の絶景の中を歩いていきます。道中は、いっぱいのスパニッシュブルームが咲き乱れ、辺り一面、黄色の世界が広がっていて真っ青な空と白い雲とのコントラストに目を奪われました。

 

ロケ・デ・ロス・ムチャチョスに咲くスパニッシュブルーム(ラ・パルマ島)

太平洋に浮かぶ、固有種の宝庫、花のカナリア諸島。お花だけではなく、スペインの最高峰にも登頂でき、特異な生態系を残す3つの魅力的な島も訪問します。火山が造り出した特異な自然を歩き、花のカナリア諸島の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

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花のカナリア諸島 テイデ山登頂と固有種の宝庫を訪ねて

知られざるスペイン最高峰テイデ山(3,718m)を登頂。花咲くベストシーズン。固有植物の森、巨大なカルデラ、火山が造り出した奇観、特異な自然を歩いて楽しむ。

カナリア諸島を歩く

海底火山の噴火によって造られたカナリア諸島。固有植物の森、巨大なカルデラ、火山が造り出した奇観、 特異な自然を歩いて楽しむ旅。

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