ユキヒョウ!カラコルムハイウェイより Snow Leopard on KKH

12月下旬、ユキヒョウを求めてパキスタン最北部へ。中国との国境の町スストを越え、カラコルム・ハイウェイをベリーのチェックポストからコクサルにかけて移動し、アイベックス、ヒゲワシを観察。そして、ユキヒョウが!

 

Snow Leopard on KKH Pakistan

 

カラコルム・ハイウェイからは「偶然」でしかユキヒョウと出会えないと思っていたので、なんともラッキーなユキヒョウ遭遇でした。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020,  Wadkhun – Khunjerab National Park,  Gilgit -Baltistan

Special Thanks :  TOMO Akiyama and  Hussain Ali, Abul Khan

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ヒゲワシ(チトラル・ゴル国立公園)

はじめてこの鳥を見たのはインドのラダックでした。「え、誰コレ!?」って聞いたら「ラマガイエ」という返事。そのスペルもLammergeir、どう発音するのか謎でしたが、みんなラマガイエと言うのでそう発音しています。

この名は古いドイツ語の呼び名だそうで、より一般的には英語でBearded Vulture。でも「ラマガイエ」と呼びたくなる、かっこいい名前です。

 

ヒンドゥークシュの山を背景に飛ぶヒゲワシ。観察したのはチトラル・ゴル国立公園です。

ヒゲワシはユーラシア大陸中央部の山岳地帯、東アフリカ・南ヨーロッパの一部の山岳地帯、切り立った断崖で見られる鳥。大きな鳥で、全長115㎝、翼を広げると3m近くになります。ヒゲワシは英名にvultureとついていてハゲワシの仲間のように思われますが、何よりも羽毛のある頭部が全然違います。

 

ヒゲワシは動物の死骸、特に古くなった肉、骨髄が好物。大きな骨を落として割ったり、岩を使って骨を砕く様子も観察されています。

 

ハゲワシが空を舞っていると「どこで動物が死んでいるなー」と思うのですが、ハゲワシの次の段階にやってくるのがこのヒゲワシだそうです。そしてこのヒゲワシ、脊椎動物の中で唯一、食のほとんど(70~90%!)を骨から摂取している動物です。

 

アラビアンナイトに出てくる「怪鳥ロック」がこの鳥がモデルとか、古代ペルシャの「怪鳥ホマ」だとか諸説ありますが、古代の人々にとっても特別な存在だった鳥のようです。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation :Dec 2020, Chitral Gol National Park, Chitral, Khyber Pakhtunkhwa

Special Thanks : KPK Wildlife Department, WWF Pakistan, Tomo AKIYAMA

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ベニハシガラス Red-billed Chough(上部フンザ)

パキスタンの北部山岳地帯に行くと、「赤いくちばしのカラス」と「黄色いくちばしのカラス」がいます。

 

厳密にはスズメ目カラス科、ベニハシガラス属に分類される2種で、「赤いくちばしのカラス」=ベニハシガラス (Red-billed Chough)、「黄色いくちばしのカラス」=キバシガラス (Yellow-billed Chough) です。
Choughは「チャフ」と発音し夏は標高5,000m以上の高地で繁殖し、冬になると群れを成して谷に降りてきます。

 

ユーラシア大陸とアフリカ大陸の一部に分布し8亜種に分かれていますが、この北部パキスタンで見られるものはPyrrhocprax pyrrhocorax himalayanusでヒマラヤ山系から中国西部に生息し、体が大きく青紫の光沢の羽が特徴です。
ヨーロッパやアフリカでは標高2,000~3,000mほどで観察できますが、ヒマラヤ・カラコルムでは標高3,000~5,000mと高地でしか出会うチャンスがありません。

 

ベニハシガラスと出会った、冬のモルホン村付近の河原。冬の上部フンザは大変美しく、荒々しい岩肌に雪がつく景色はまさに芸術作品。

 

ベニハシガラスの観察中に河原で出会ったヤギ・羊を放牧へ連れて行く人々。上部フンザの7つの村では、夏の間はヤク、羊・ヤギのすべての家畜がクンジュラーブ峠付近の高地へ連れて行かれますが、冬の間は大人のヤクだけが高地に残り、この夏に生まれた子ヤク、ヤギ・羊は標高3,000mほどに位置する村で過ごし毎日放牧へと出かけます。

 

村人とヤギ・羊が通る道のそばに集まっていたベニハシガラス Red-billed Coughとキバシガラス Yellow-billed Chough。一般的にベニハシガラスの方が群れでいることが多く、キバシガラスの方が少ないです。

 

カラコルムハイウェイ沿いでスナジグミの実をついばむベニハシガラス。このスナジグミはユーラシア大陸で広く見られる落葉低木で、日本ではサジーとかシーバックソーンと呼ばれ一部で栽培されているそうです。

カラコルムではこの厳しい冬に実が食べられる、野鳥にとってとても大切な木です。

 

赤くゆるやかなカーブのくちばし。そして赤いのは嘴だけでなく足もです!

 

冬に上部フンザやスカルドゥ方面を訪れる際には、気をつけて観察しましょう。「ただのカラス」ではなく、赤いくちばしと黄色いくちばしのカラスに出会えます。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020, Morkhon – Sost, Gilgit-Baltistan

Special Thanks : TOMO Akiyama

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オオハクセキレイ White-browed Wagtail(ソーン渓谷)

2020

ソーン渓谷のウチャリ湖で観察したオオハクセキレイ White-browed Wagtailです。ウチャリ湖は黒い水の塩湖で、湖岸では虫が大発生。湖の桟橋では人に慣れたオオハクセキレイが虫を追いかけていました。

オオハクセキレイは体長が21Cmとセキレイの中では一番大きい鳥です。インド亜大陸の固有種で、パキスタンではパンジャブ州北部の水辺に一年を通じて暮らします。

 

巣材を運ぶオオハクセキレイ。3月から10月の繁殖期には美しいさえずりを聞くことができます。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : end of March 2019, Uchhali Lake, Soon Valley, Punjab

Reference: Birds of Pakistan, Birds of the Indian Subcontinents (Helm Field Guides)

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アオノドゴシキドリ Blue-throated barbet(マルガラヒル、イスラマバード)

イスラマバードのマルガラヒル(Margalla Hills)、トレイルNo.5 で観察したアオノドゴシキドリです。

 

アオノドゴシキドリはインド亜大陸から東南アジアにかけても森で見られるBarbetで、顔とのどが明るい青色をしています。体長23センチ。

 

パキスタンではマリー(Murree) 周辺の限られた場所で見られる野鳥です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : End of OCT, Margalla Hills National Park – Trail No5, Islamabad

Reference : Helm Field Guide “Birds of Pakistan”

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コチャバラオオルリ Rufous-bellied niltava (マルガラヒル、イスラマバード)

イスラマバードのマルガラヒル Trail No.5 で出会ったコチャバラオオルリRufous-bellied niltava です。

 

コチャバラオオルリは中国から東南アジア、南アジアの温帯林で見られる野鳥です。パキスタンではヒマラヤ山脈の南麓にあたるマリー(Murree)やカガン渓谷(Kaghan Valley)の1,800m~2,600m付近で見られ、冬は低い場所へ降りてきます。

 

土曜日、会社前の朝7時に行きましたが、すでに多くの人がトレイルを歩いていました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : End of OCT, Margalla Hills National Park – Trail.No.5, Islamabad

Reference : Helm Field Guides “Birds of Pakistan”

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セイタカシギ Black-winged Stilt (ソーン渓谷)

ソーン渓谷のウチャリ湖で観察したセイタカシギ Black-winged Stiltです。ウチャリ湖の岸に近い浅瀬でセイタカシギが採餌していました。

セイタカシギはヨーロッパ・アフリカ・南アジアを中心に広く分布する水鳥で、長くて赤い足と背の高さが特徴的な鳥です。飛翔している姿は足が尾羽のように見ます。パキスタンではパンジャブ州北部に夏鳥として訪れ、パンジャブ州南部やシンド州の水辺、バロチスタン州の海岸では一年を通じて観察されます。

 

周りの景色を映しこむ、黒い塩水を湛えたウチャリ湖。

 

周囲は山と村に囲まれています。

 

風がないと湖面が鏡のように景色を映し出します。

 

鏡に映った、美しいセイタカシギの姿。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : end of March 2019, Uchhali Lake, Soon Valley, Punjab

Reference: Birds of Pakistan, Birds of the Indian Subcontinents (Helm Field Guides)

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ソリハシセイタカシギ Pied Avocet (ソーン渓谷)

ソーン渓谷のウチャリ湖で観察したソリハシセイタカシギ Pied Avocet です。

ソリハシセイタカシギはヨーロッパや中央アジアで繁殖し、冬にアフリカや南アジアに渡ってきます。パキスタンではインダス川流域、湖、湿地、アラビア海沿岸で冬を越しますがバロチスタンの海岸の干潟では繁殖も観察されたそうです。

 

近くで観察できなかったのですが、この白と黒の特徴的な羽と反った長いくちばし、灰色の脚は疑いもなくソロハシセイタカシギ。

 

ラクダを引く人とソリハシセイタカシギ。自然と人の、大変美しい景色でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : end of March 2019, Uchhali Lake, Soon Valley, Punjab

Reference: Birds of Pakistan, Birds of the Indian Subcontinents (Helm Field Guides)

 

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オオフラミンゴ Greater Flamingo (ソーン渓谷) 

イスラマバードから南東150キロほどのソーン渓谷には湖がいくつかあり、そのうちのウチャリ湖  Uchhali Lake は渡り鳥の飛来地。塩分を含む黒い水をたたえた湖でフラミンゴが飛来することで知られています。

訪問した3月下旬はもうカモ類はほとんどいませんでしたが、フラミンゴが200羽以上いました。地元の人によるとこれまでは20~40羽が飛来することはあったが、こんなに大きな群れは初めてだと。2016年は飛来もなかったのに、2018年は200羽以上がやってきてまだ移動せずにウチャリ湖にいました。

村を背景に飛ぶオオフラミンゴ。

オオフラミンゴはもともと不定期な渡りをするそうですが、このグループはもう11か月ほどウチャリ湖に滞在しているそうで地元の人も不思議がっていました。開発で生息地を失ったのではないか心配です。

オオフラミンゴは120~140cmとフラミンゴ科で一番大きなフラミンゴです。その「最大のフラミンゴ」がパキスタンの空を彩る姿は、想定外の光景でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : end of March 2019, Ucchali Lake, Soon valley, Punjab

Reference: Birds of Pakistan, Birds of the Indian Subcontinents (Helm Field Guides)

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シマシャコ Grey Francolin (バロチスタン)

バロチスタンのクンドマリール Kund Malirにある宿の庭に暮らすシマシャコ Grey Francolinです。大きな鳴き声がしたので探したら、すぐそばにいました。この宿の庭は完全にこのシマシャコご夫婦のテリトリーになっているようで、人が通ろうが車が入ってこようが億することはありません。

 

シマシャコはインド亜大陸の乾燥した平地に暮らしています。インドでもそうですが、土地開発で住処を奪われている野鳥です。インドのハリヤナ州で早朝にバードウォッチングでシマシャコを観察に行ったことがあるのですが、その時はとてもシャイな印象だったので、駐車場を闊歩している姿にちょっと驚きました。

 

そして、地面にスリスリしています、大変愛らしい光景でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Feb2019, Kund Malir, Balochistan

Reference : Birds of Indian Subcontinent, Birds of Pakistan

 

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