ミアンナシールモハンマドカルホロの墳墓群へ

Necropolis of Mian Nasir Mohammad Kalhoro

インダスハイウェイの旅の最中、村人の紹介で訪問したのが、シンド州で2番目に大きな墳墓群と言われるミアンナシールモハンマドカルホロの墳墓群(Necropolis of Mian Nasir Mohammad Kalhoro)です。

 

17世紀のシンディの氏族カルホロ王朝の墳墓で、王族の墓、聖者の墓、そして周りに村人のお墓がならぶ現在進行形の一大墳墓群でした。世界遺産マックリーヒルMakli Hillsの墳墓群が今も続いていたらこんな感じになるのかな?と思わせる場所です。

 

墳墓遺跡自体はそれなりの雰囲気のものでしたが、みなさまがもっと喜んだのはインダスハイウェイからこの墳墓までの道中の「シンド州内陸部」の景色でした。懐かしく温かいパキスタンの景色です。

 

小麦が入っているのでしょうか。車・トラックの間をロバ車が走り抜けていきます。

 

収穫の季節ならではの景色、わらを乗せたロバ車が続きます。

 

畑でも収穫作業。小麦の収穫に続き米の収穫が始まります。

 

奥の村へ向かう軽トラックは荷物も人も満載。

すれちがう私たちに笑顔で答えてくれる、シンド州の村人たちです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit :Nov 2019, Necropolis of Mian Nasir Mohammad Kalhoro, Dadu, Sindh

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モヘンジョダロ Mohenjodaro (1)

インダス文明の都市遺跡モヘンジョダロ Moenjodaro

 

インダス文明最大の都市遺跡で、最盛期は紀元前2500年~1800年の間。最大4万人の人が暮らしたと想像される都市遺跡で、東の城砦区(ガンダーラ時代の仏塔がある。沐浴地など、宗教や政治にかかわる場所と考えられる場所)と西の市街地(貴族の館、商店、平民の家など)にわかれています。まだ全体の10パーセントしか発掘されておらず、未発掘のマウンドが点在しています。

 

地元の言葉で 「死者の丘」 を意味し、古い時代の死者が眠る丘として地元民は恐れて近よらない場所でした。1921年にインド人の考古学者が「2~3世紀のガンダーラ遺跡」だと思い発掘を行ったところなんとインダス文明の都市遺跡が現れたのです。

1947年までの英国領インド時代にインド考古局により精力的な発掘調査が行われました。1980年には世界遺産に指定されています。この都市遺跡が衰退した理由はわかっていません。また、出土した印章に刻まれたインダス文字が解読されていないため、本当の町の名前はわかっていません。

 

モヘンジョダロの城砦区SDエリアにある紀元後2~3世紀のガンダーラ時代の仏塔。周囲は僧院があり、このガンダーラ遺跡自体がインダス文明時代のレンガを使って作られました。

 

有名な沐浴場は12m×7m、深さ2.5mの大きさで、レンガを密着させて精巧に造られた壁にはタールを塗って防水していた跡があります。ここに水を溜めて何らかの宗教的儀式が行われていたと考えられます。水面に降りていく階段状のガート(テラス)は、のちのヒンドゥー教の特徴につながるものではないかと想像されます。

 

SDエリアにある下水システム。石灰岩の石でカバーされていました。市街地のDKエリアでは完全に地中に作られているものもあります。

 

SDエリアの下水システム。沐浴池やそのほかの住居から流れてきた水がこの水路を通ってインダス川へとつながっていました。この時代、インダス川はモヘンジョダロの町のそばを流れてました。

 

市街地DKエリアの貴族の家の片隅にある「ゴミ箱」。「ゴミ箱」はもちろんSDエリアにもあります。このゴミに関する考え方が現代パキスタン人に引き継がれなかったことは残念です。

 

市街地DKエリアの貴族の家は2階建てで、井戸の水を2階からもとれるようになっていました。

 

「死者の大通り」とも呼ばれるメインストリート。両サイドには商店が並んでいました。

 

最近はパキスタンの国内観光客の姿もずいぶん増えました。日没時には多くの人がやってきます。訪問したときはあいにくの曇りでサンセット・モヘンジョダロは見れませんでしたが、次回に期待です。
でも、個人的なお勧めは、朝一番の「だれもいないモヘンジョダロ」です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA
Visit :Nov 2019, Mohenjo-daro(moenjodaro), Sind

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シンドの長城 ラニコート・フォート

シンド州にある「長城」ラニコート・フォートです。ユネスコ世界遺産の暫定リストにも入っている遺跡です。

 

その長さは35キロに及ぶ大きな遺跡ですが、建造の歴史ははっきりしていません。もともとあった遺跡を19世紀初めに再建したものだと考えられてます。

 

3方向に延びる城壁。訪問したのはもう夕方近くであまり時間がなかったため歩いて登らず(暑かったのが本音・・・)ドローンでの撮影となりました。

 

遺跡からの帰りに出会ったラクダを連れた親子と出会いました。美しい光景でした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA **写真はドローン撮影を含みます。

Visit : Oct 2018, Rani Kot Fort, Sind

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