冬の鶴居村でタンチョウ撮影三昧【前編】

Report by 戸塚学 / 2024年1月7日~10日

 

好評のこのツアーも今年で3年目。今年は過去最高な出来だったと思います。全日晴れと予想以上に気温も下がり霧氷が朝陽に輝く情景はもちろんダイヤモンドダストまで撮影できるチャンスに恵まれました。

<1日目>

昨年も参加された方が2名、このツアー初参加が3名の5名での開催になりました。空港と先入りの方をホテルでピックアップして現地に向かいます。

天気は快晴でまだ道路わきの木々の枝に霧氷が残り、陽光に輝いています。今回泊まるホテルTAITOに不要な荷物を置いてすぐにタンチョウサンクチュアリーへ向かいます。コンビニで買ったお昼ご飯を食べながらしっかりと撮影をしていただきました。残念なのは風向きが悪くこちらに向かって飛んでくれないのが悔しい。ただし今年は珍しくマナヅルが1羽来ていてるのでこちらを撮れたのはラッキーでした。夕方は夕鶴を狙えるポイントへ向かってチャンスを待ちますが・・・残念ながら不発で終わってしまいましたが、まだ初日です。残りの日に期待をすることにしてホテルに戻りました。

タンチョウサンクチュアリー
タンチョウサンクチュアリー
タンチョウ
タンチョウ
一羽のマナヅルと出会えました
一羽のマナヅルと出会えました
一羽のマナヅルと出会えました
一羽のマナヅルと出会えました

<2日目>

TAITOのオーナー和田さんから「明日は天気がよさそうだから5時30分に出発しよう!」と提案をされていたのでまだ暗い中の出発です。さほど冷えてる感じはなかったのですが、晴れています。現場に到着するとまだ辺りは真っ暗です。私たち以外にほとんど人がいないのでいいポイントを確保できました。空には細い月が浮かび、川面には月の光の帯と星が映り込んでいましたのでそれらも撮っていただきました。徐々に明るくなるタイミングで撮影を楽しんでいただきながらアドバイスを伝えました。

タンチョウのねぐら
タンチョウのねぐら
タンチョウのねぐら
タンチョウのねぐら

本来は午後エゾフクロウポイントへ行く予定でしたが、和田さんの提案でそのままエゾフクロウの撮影を楽しみました。ペアが並んでいる姿を期待しましたが、今年も1羽だけ。それでもしっかりと楽しむことができました。

エゾフクロウ
エゾフクロウ

一旦ホテルに戻り、凍える身体で朝ご飯を食べると元気のいい参加者はすぐにホテルの庭に来るエゾリスを撮るために飛び出してゆきましたが、残念ながら撮影はできなかったようです。しかし日中は昨日と風が反対側から吹くのでこちらに向かって来るタンチョウを撮影するチャンスに恵まれたのですが、すぐ頭の上を飛ぶので望遠では撮れません!レンズの選択が難しく皆さんの歓喜と嘆きの声が交互に響きます。(笑)昨日同様今日も各自コンビニで買ったお弁当を食べながらの撮影を楽しみました。

真上を飛んでいったタンチョウ
真上を飛んでいったタンチョウ

夕方移動をして希望者だけタンチョウの飛翔を狙いつつ小鳥の撮影を楽しみます。ここではエサ台がありシマエナガ、シジュウカラ、ハシブトガラ、ミヤマカケス、アカゲラの撮影を楽しみました。太陽と飛翔を絡めた撮影はイマイチでしたが、十分楽しめた1日だと思います。

シマエナガ
シマエナガ
ハシブトガラ
ハシブトガラ
アカゲラ
アカゲラ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋色の佐渡島に舞う朱鷺色トキを狙う

Report by 戸塚学 / 2024年10月8日~11日

10月8日 1日目 新潟 雨

午後新潟駅に集合をしてタクシーでフェリーターミナルへ。そして佐渡汽船で佐渡島へGo。下船後はレンタカーに乗り、ホテルへ直行します。ホテル併設のレストランで食事をしようと思ったら?貸し切りで使えない!他の店に電話するも繋がらない???仕方がないので向かいのAコープへ行き、閉店ギリギリでお弁当を買うことができました。もともと佐渡島ではホテル周辺での食事事情が悪いので今後は注意をしたいと実感。

10月9日 2日目 佐渡島 雨のち快晴

朝は天気が悪そうな予報だったので、8時30分とゆっくりの出発にしました。7時30分~8時30分は出勤時間なので交通量が多く道路際での撮影は危険になるためです。とはいえ・・・よく見かける田んぼを探すもトキが見つかりません。「たくさんいるはず」なのですがこれがトキなんです。秋は群れでいることが多く10羽以上の群れでいることもよくあるのですが、なぜか見つからない時は見つからない。なのでとにかくゆっくりとしたスピードで探すのみ。ようやく1羽を見つけたのでしっかりと時間を取って撮ってもらいます。まずは「しっかりと撮れた!」という充足感は必要なんです。今年のトキとの距離も通常通り約、田1枚分。中央にいる個体を見つけて車でゆっくりと近づいてもゆっくりとこちらから距離をとり田1枚分のスペースを確保します。だからバックが良い場所や光の良い場所を選んでは撮影をしてもらいます。

飛翔
伸び

一旦昼食を摂ってから再び田んぼ巡りですが、今年はまだ冬鳥たちが遅いようでガンカモ類が見当たらない。おまけにたくさんいるはずのノスリもタヌキも見つからないのがさみしい。それでも上空を飛ぶヒシクイの群れを見送ることができました。渡り途中なのかもしれません。午後から夕方にかけては青空バックの枝どまりや飛び立ちや飛翔もしっかりと撮ることができました。

枝どまり

 

夕方は10羽以上の群れがいる場所を見つけたので近くの川の堤防からねぐらに飛ぶ姿を狙う事ができました。ホテルへ戻って来てから「今日はホテル併設のレストランで!」と思ったらまさかの定休日・・・昨日電話がつながらなかったレストランへ行くと無事入れましたが、私たち以降の人は全員断られています・・・セーフだぜ!

ねぐらに飛ぶ群れ

10月10日 3日目 佐渡島 快晴

天気予報が晴れという事でこの日は6時に出発しました。狙いは水滴のついた草を逆光で狙いそこにトキを絡める!これは本当に時間勝負なので田んぼを見ながらゆっくりと探すとトキがいました!しかし道路が狭く入れないので涙を呑んでパス。次は4羽がいたのでゆっくりと近づきますが、やはり群れだと警戒心の強い個体がいて近づけません。待っていると一般観光客の車が近づいたおかげで何とか近づいてきたところを撮ることができました。次は冬ねぐらになっているポイント周辺で探しますが、いません。Uターンをして戻ってみると???なんで?さっきまでいなかった場所にトキがいる!一旦通り過ぎてからUターンをして何とか逆光と輝く水滴とトキの撮影ができました!

逆光と輝く水滴とトキ

この後もゆっくりとホテルに戻りながらトキを探しますが、いい場所にいませんでした。ホテル近くのカントリーエレベーター周辺でチョウゲンボウ2羽が飛びまわっていたので撮影はできませんでしたが、観察を済ませ朝食と休憩にしました。9時に再び探しに行きますが、どこにもトキは見当たりません。困ったなぁと先ほどとは違うねぐらを覗くと?なんと6羽がとまっています。その中で手前にいる3羽を何とか撮影ができました。

ねぐら

その後はなぜなのか見つけられないのでトキのテラスに上がり佐渡島のトキたちが暮らす風景を堪能してもらいました。さて、加茂湖の反対側の田んぼを探すとトキの群れがいたので車を安全に停められる場所を探してゆっくりと撮ってもらいました。撮影中低い場所をマガンが飛んで行きます。近くに降りるかなと思ったのですが行ってしまいました。お昼はお弁当をコンビニで買ってもらいホテルに戻り14時まで休憩にしました。14時からは再びトキを捜索しますが、見当たりません。昨日の枝とまりをしていた場所へ行きますがいません。どうしようかと周辺の大きな木を双眼鏡で見ていると何か白いものが?トキです。そちらに向かうと奥から10羽ほどのトキが飛び立ち木の枝にとまったので大急ぎで車を安全に停められる場所に停め車内から撮影をします。枝からの飛び立ちや周囲の田から飛んで来て枝にとまる姿もしっかり撮ることができました!

群れとまり

1時間ほど撮影したでしょうか?一旦切り上げてトキたちがとまっていた場所の前を通ると?低い位置にとまっている姿を見つけたのでゆっくりと近づきどアップで撮影することもできました!まだ夕日とねぐら入り飛翔には時間があるので、別の個体を探します。すぐに3羽の群れがいたので「まぁ時間つぶし的」に撮ってもらっているとどんどん採餌しながらこちらに向かって来てくれたことで逆光に輝く二番穂と絡めて撮れたり、群れを見つけた個体がこの群れの中に入るために飛んで来る飛翔姿も撮ることができた。撮影を終えて5分も走ると道路わきのコンクリートの上にとまるノスリも撮れました、まさかまさかのラッキータイムでした。

飛翔
飛翔
着地
ペア

さぁて昨日トキの群れがいた場所へ行くといましたいました、12羽ほどが。(実際見えないところにも4羽いて16羽でした)夕日が山に隠れると暗くなるのですが、西の空は茜に染まり、飛翔する紅いトキの群れを撮ることができました。みなさん大変喜んでおられていたので、夕食は3日目の正直でレストランで祝杯を挙げました。

 

 

10月11日 4日目 佐渡島 曇り時々晴(通り雨あり)

最終日の朝も6時からスタートです。しかし昨日ほどいい場所にトキはいません。ねぐらのある木の周辺へ行くと、いました!4羽いたのですが、ちと遠いのが悩ましい。ですが写真を撮ってもらいます。その後も探しますが見つかりません。しかし電柱にとまるノスリがいたのでアップで撮ってもらいました、幼鳥なのでこんなに近くで撮れました。ラッキーです。

ノスリ

一旦食事に戻り荷物を車に積んで9時から再スタートです。しかしトキが見当たりませんがみなさん焦りが見られません。理由は昨日がっつり撮れているからです。しかしこの雰囲気に甘んじてはいけません。私のお気に入りの田んぼを廻ると刈り取り途中の稲の脇からトキが出てくれて近くで撮影ができました。最後の最後で飛んできたトキを追いかける形で入った田んぼを見つけましたが、やはり遠い。それでも距離がある分、群れの姿を何とか撮影ができたのでフェリーターミナルへ移動して、無事終了となりました。

 

残念だったのは今年の夏は昨年以上に熱く、9月も高温だったせいで紅葉が大きく遅れて「秋」を感じにくい雰囲気でした。来年は、もう少し遅くしてみようかなと感じました。

今回本当は5名フルだったのですが、3名のキャンセルで急遽参加者2名となったため、私がレンタカーを運転することで催行ができました。通常ならジャンボタクシーを利用するのですが、レンタカー利用だったので時間の自由度と超少人数という事で今まで行ったツアーの中でもTOPではと思えました。しかしまともに?いやいや、がっつり撮れたのがトキのノスリと他はさっぱりでしたが、メインのトキが撮れたのでいいとしましょう(笑)

 

撮れた鳥

トキ・ノスリ・トビ

見られた&声を聞かれた鳥

キジ・マガン・ヒシクイ・カルガモ・マガモ・コガモ・ヒドリガモ・オナガガモ・オシドリ・カイツブリ・キジバト・カワウ・チュウサギ・ダイサギ・アオサギ・ウミネコ・ミサゴ・チョウゲンボウ・アカゲラ・モズ・カケス・ハシボソガラス・ハシブトガラス・ヒバリ・シジュウカラ・メジロ・イソヒヨドリ・スズメ・ハクセキレイ・ホオジロ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋色の佐渡島に舞う朱鷺色トキを狙う

Report by 戸塚学 / 2023年10月9日~12日

1日目 新潟 

夕方までに各自で新潟駅前のホテルにチェックインしていただきました。17時30分にロビーに集合をしていただきミーティングを行いました。ミィーティング終了後は各自で食事に行っていただきました。

2日目 佐渡島

早朝5時と5時20分組に分かれてタクシーでフェリーターミナルに向かい現地で合流してから佐渡島に向かいます。天気予報では「雨、所によっては雷雨」だったのでフェリーが出るのか心配しましたが、天気は穏やかで海況も穏やか。無事佐渡島に到着しました。下船後は専用車でトキを探しに出かけます。まずはトキ交流館周囲の田で探しますが、見当たりません。引き続きいつもよく見かけるエリアを探すと2~6羽の群れをよく見かけますが、群れていることもありなかなか近づけません。群れの中に警戒心が強い個体がいるとすぐに飛ばれることが多くなるからです。少し距離があるものの比較的落ち着いついている群れを見つけては撮影をすることができました。

 

 

途中もの凄い大雨が降り「天気予報が当たっている」と実感。せっかくなのでトキと雨を高速シャッターとスローシャッターで撮影していただきました。突然雨が降り出したり晴れたりするので「虹」に期待するも出なかったのが残念。夕方はドライバーさんが「以前ここに集まってねぐらにしていた」という場所で待つもダメだった。時間になったのでホテルに戻りました。

 

 

 

3日目 佐渡島

天気予報が外れて?晴れです。渋滞を避けて田んぼ道を進むと朝露に輝く草がとてもきれいなのですが・・・主役のトキがいない、残念。トキの警戒心は やはり結構強いのでのんびりしている群れを見つけて待ちます。狙いは飛び立つ姿です。しかしトキはこの時期群れになる習性があるので、私たちが撮影している群れの中にあちこちから飛んできます。それと同じようにそこから飛び立つ個体も多く、約2時間しっかりと楽しむことができました。

 

 

 

 

 

ドアップは撮れませんがこれはこれでいいシーンをたくさん撮れるので今後は無理はせずこの作戦に切り替えて撮影を試みるようにしました。ドアップばかりがいい写真ではないし、今のカメラは高画素なので後でトリミングをすればいいのである。お昼ご飯を食べてから冬に良くトキが集まるエリアに行きますが、見つかりません。どうやら秋はこちら周辺の田はあまり使わないのか?まだ稲刈りや圃場整備のせいか?わかりませんがこちらをパスすることにしました。さて今回良くトキを撮影できる場所へ移動すると、遠くの神社の森にある立派な杉の木の枝に白い点が2つ。車を停めてもらい双眼鏡で見るとトキです!ようやく枝とまりのトキです。早速車を近づけていただき、青空バックでペアのトキをしっかりと撮影していただきました。

 

 

 

 

約1時間「ぐぁ~」と鳴き出したので、「飛ぶかも!狙って」とアドバイスをして飛ぶ姿も撮影できました。

 



 

冬にねぐらにしていた場所へ覗くと・・・いた!8羽いた。もうねぐら入りしているとは思わなかった。写真的にはあまりいい状況ではないがとりあえず撮影をしてもらいます。なんだか今日は凄いぞ。こういう日はやたらと当たるので次の場所に移動してみると、まもや8羽の群れがいる!これはここで待って撮影するしかありません。しかしここで日没まで待つのはもったいないので違う場所へ移動を始めるとドライバーさんが立派な杉の大木の梢にとまるトキを発見。早速移動をして撮影をしていると畑仕事をしているおじぃちゃんが「毎日夕方に5~6羽来るよ」と教えてくれた。

 

 

さて光に赤味が増してきたので先ほどの群れの場所に戻ると・・・いない!せっかく夕陽に色づく紅のトキが撮れると思ったのに。その時参加者が車の横にいる!と言うので見ると逆光の二番穂の中にペアがいた。気がつかずに近くまで来てしまったようで、ゆっくりと車をバックで移動してもらい狙ってもらいます。私もファインダーを覗くと・・・輝く2番穂の上に輝く白い糸がたくさん風になびく?なんと蜘蛛の糸がいっぱい引っかかっていっるのだ!「蜘蛛の糸が写るように撮って!」と叫ぶ私の言葉をみなさん「雲の糸???が写るように」と聞こえて「なんのこっちゃ」と思ったようですが途中から気がついたようで無事全員撮ることができました。

 

 

撮り終わるのを待っていたかのように2羽とも飛び去ると周りにトキの姿が見られなくなっていた。どうやらこの時間前にみなねぐら入りしてしまったようだったので、私たちも日没と同時に終了となりホテルに向かおうとすると、渡ってきたばかりと思われるコハクチョウの群れとムナグロの群れに遭遇して堪能することができました。大当たりな1日でした!

 

4日目 佐渡島

本日は快晴!みんな昨日までしっかりと撮れているので余裕の表情ですが、それでも最後の最後まで撮影をします。昨日と同じように落ち着いた群れを探し、待ちの撮影です。群れが離れたり、飛び去ったら移動開始でまた探すというパターンで撮影を楽しみました。1羽のトキがこちらに寄って来るのを待っているとドライバーさんが「前、前、たくさんのトキが飛んでる!」と叫ぶので見ると22~25羽のトキの群れが飛んで行きます!

 

 

とりあえず下に降りた位置をドライバーさんは確認すると「たぶんあそこらへんだと思う」と車を走らせてくれました。そして到着すると12、13羽のトキが広い田にあちこち散らばっています。ここでも待ちの撮影をしているとトキの群れに向かう車が?「飛ぶから狙って」と声をかけると6羽のトキがこちらに向かって飛んで来て車内は軽くパニック(笑)トキを飛ばした車はただ単に通過する際に飛ばしただけでしたが、私たちには超ラッキーな出来事でした。その後も時間いっぱい、おなかいっぱいトキの撮影を堪能してフェリーに乗り込み無事終了しました!

 

 

 

[撮れた鳥]
トキ・コハクチョウ・マガン・ヒシクイ・ノスリ

[見られた&声を聞かれた鳥]
キジ・カルガモ・マガモ・コガモ・ヒドリガモ・オナガガモ・オシドリ・キジバト・カワウ・チュウサギ・ダイサギ・アオサギ・クサシギ・ムナグロ・ウミネコ・トビ・チョウゲンボウ・アカゲラ・モズ・カケス・ハシボソガラス・ハシブトガラス・シジュウカラ・メジロ・イソヒヨドリ・スズメ・ハクセキレイ・セグロセキレイ・カワラヒワ・マヒワ・ホオジロ・タヌキ

 

 

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋の石垣島でアカハラダカ・カンムリワシ・ムラサキサギを狙う【後編】

Report by 戸塚学 / 2023年9月24日~26日

2日目

朝7時に出発して、ズグロミゾゴイを探しますが・・・残念見つかりませんでしたがクジャクは出まくりでした。さて展望台に移動をすると7時30分には既に飛び始めているという。これは期待ができると思いきや、風が無いのでとにかくタカ柱が出ても高い!2つの大きなタカ柱は確認ができたがそれっきり。

カンムリワシタカ柱

今回のみなさんが到着前に珍鳥のハシブトアジサシとジャワアカガシラサギが来ていたのでまずはハシブトアジサシのポイントへ向かうが、他社のグループが来ていたのでパスして、田んぼを探しますが暑いせいかさっぱり。

ハシブトアジサシ
ジャワアカガシラサギ(下見中に撮影)

 

11時に午前の部は終了なので各自で昼食をとってもらいお昼休憩をとります。午後は15時からハシブトアジサシに向かいますが・・・予想よりも潮が満ちていていない!とりあえず近くにないかと探すとクロハラアジサシが飛び回り何とか撮影をしました。参加者がトイレに行きたいというリクエストがあったのでドライバーさんの知人がやっているトロピカルジュース屋さんへ。川平ファーム「Coccoala」でめっちゃうまいマンゴージュースを飲むことができ、リフレッシュ!

マンゴージュース

 

夕方になり少し涼しくなってきたし、風も出てきたのでカンムリワシに期待して探すとドライバーさんがまたしても発見!電柱の上にとまっています。下ではトラクターが畑を耕しています。よく見るとカラスに紛れカンムリワシが!どうやらペアのようで電柱の上がオスのようでしきりに下のメスに声をかけているようだが、メスはまったく無反応・・・男はつらいのである。(笑)まったくこちらを警戒せずに飛ばなかったのでしっかりと撮影をできてみなさん満足そうでした。

カンムリワシ
カンムリワシ

 

少し時間があったのでホテル近くの田んぼを流すと電線に何かとまっています。双眼鏡で見ると「カタグロトビ!」ゆっくりと車を近づけ狙ってもらいます。鳥自体が小さいので800㎜のお客様はフレームに入れる前に歩いてきた人に飛ばされてしまいましたが、他のお客様は撮影できて感動されていました。1日の最後の最後でサプライズ撮影ができみなさん満足してホテルへ向かいました。

カタグロトビ

3日目

7時にホテルを出発してまずは昨日カタグロトビがいた田に行き、昨日の夢をもう一度にかけましたが、甘くはありませんでした。ジャワアカガシラサギもいるので期待しましたがこちらもダメでした。さて気を取り直して展望台へ向かいます。今日は昨日と違い風もあり期待ができます。予想よりも数は少なかったのですが、タカ柱も単独飛翔の近い物も何とか撮影ができ、このツアーの目玉3種をゲットできました。

アカハラダカ成鳥オス
アカハラダカ成鳥メス
アカハラダカ幼鳥

10時になったので最後の挑戦でハシブトアジサシに期待します。ポイントへ向かう途中道路上に石が?いや違う、セマルハコガメです。すぐに車から降りて大撮影会です。800㎜しか持ってきていないお客様には携帯で撮ってもらいました。さてポイントへ到着すると今度は潮が引きすぎていてアウト!

どうやらハシブトアジサシもジャワアカガシラサギにも縁がなかったようで悔しい限りです。移動をさせてすぐの事、道路上に何かいます?ズグロミゾゴイかと思ったら、リュウキュウヨシゴイの幼鳥でした!撮影をしようとすると後ろから来た車の通過で飛ばれてしまった!残念。時間も迫ってきたので林道を流します。しかし・・・何も出なかった。残念!時間になったので空港へ送っていただき無事終了となりました。みなさん満足をされてやってよかったと肩の荷がおりました。来年はもう1日増やした方が私の精神衛生上よろしくないのでそうしたい。(笑)

 

撮影できた鳥

ズグロミゾゴイ・アマサギ・ダイサギ・チュウサギ・コサギ・アオサギ・ムラサキサギ・カルガモ・アカハラダカ・カンムリワシ・コチドリ・トウネン・ヒバリシギ・アカアシシギ・コアオアシシギ・アオアシシギ・クサシギ・イソシギ・セイタカシギ・クロハラアジサシ・リュウキュウコノハズク・リュウキュウアオバズク・リュウキュウアカショウビン・ツメナガセキレイ・キセキレイ・エゾビタキ

 

見られた&声が聞かれた

リュウキュウヨシゴイ・ミサゴ・チョウゲンボウ・シロハラクイナ・バン・ムナグロ・アメリカウズラシギ・エリマキシギ・ジシギSP・ハシブトアジサシ・Rキジバト・ベニバト・チュウダイズアカアオバト・ツバメ・リュウキュウサンショウクイ・リュウキュウヒヨドリ・リュウキュウメジロ・スズメ・セッカ・オサハシブトガラス

 

その他

ヤエヤマオオコウモリ・オオヒキガエル・セマルハコガメ・サキシマスジオ

 

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋の石垣島でアカハラダカ・カンムリワシ・ムラサキサギを狙う【前編】

Report by 戸塚学 / 2023年9月24日~26日

今年は夏にあれほど来ていた台風が、ぱたりとなりを潜めて。おかげさまでこのツアー中は晴れの3日間でした。ただし暑すぎると鳥たちが日中出ないというのは・・・なんともつらい。また最近の沖縄はどこも田んぼで耕作をしてない場所が増えて、鳥が入っていない田が増えたのが困りもの。石垣島も二毛作が有名なのに、労力の割に米が安いので止める農家も多いとか。予定していた三種以外にもツアー中にハシブトアジサシ、ジャワアカガシラサギという珍鳥が出ていたのですがどうも今回は縁が無かったようで。

 

1日目

空港に時間通りみなさん集合されたので、専用車でまずは林道を流すことに。理由は日中暑すぎて鳥たちがなりを潜めてしまうので、林道で休んでいるカンムリワシは見つけやすいと考えたからです。しかし見当たりません。いつもいる場所にいないのです。ゆっくりと探しながら進むとリュウキュウアカショウビンが出ましたが、これまた枝被りでなんともならず。結局枝越しで見られただけでした。しばらく進むとドライバーさんが「いた!」というので見るとガードレールにとまるカンムリワシ。私的にはロケーションがイマイチだったのですが、みなさん初めてのカンムリワシなのでしっかりと撮ってもらいました。そのあとはいつも廻る田を廻りますが、昨日多くのシギ・チドリが抜けてしまったようでさみしい。違う田んぼで鳥を探すとムラサキサギがいたが稲に隠れている姿を何とか撮影できました。そのあとはたくさんいるがちっとも近くに来ないツメナガセキレイに翻弄されました。

ツメナガセキレイ
ヒバリシギ
アオアシシギ
アカアシシギ

ハシブトアジサシポイントへ向かう途中の田にムラサキサギがいたので車を撮影しやすい場所へ回してもらうと、車の横からリュウキュウヨシゴイが飛び出して消えていった!しかしムラサキサギはしっかりと撮影できてみなさま満足そうでした。しかしハシブトアジサシは・・・潮が満ちていて、いなくなっていた。残念!宿近くの田んぼで時間いっぱいまで撮影しましたが、残念ながらジャワアカガシラサギは見つけられませんでした。一旦ホテルに戻り、ナイトサファリに備えます。

ムラサキサギ
セイタカシギ
エリマキシギ

19時30分迎えに来たガイドさんと夜の森へ。リュウキュウアオバズクは出るのですがすぐ飛んでしまう。この日はリュウキュウコノハズクが良く鳴いているので何度か撮影チャンスに恵まれ撮影を楽しむことができました。そしてズグロミゾゴイも寝ている姿を撮影できました。さてリュウキュウアカショウビンですが、最後の最後に何とか撮影できました。私も撮影したのですが、残念ながらすべてブレていたので下見に撮ったものを載せておきます。ヤエヤマオオコウモリも撮影できました。みなさん満足してホテルに戻りました。

リュウキュウアオバズク
リュウキュウコノハズク
ズグロミゾゴイ
リュウキュウアカショウビン

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

やんばるの森に生きる固有種を撮る

Report by 戸塚学 / 2023年9月8日~10日

昨年ばっちりと撮影できた場所を下見で確認に行くと1か所は放棄地となって草が茂ってヤンバルクイナがいたとしても見られる状況ではなかった。周囲にはペアがいるが、場所が民家前なので使用を中止した。夕方のポイントも出現はするが、昨年に比べて出現が悪いのも悩ましかった。夕方のポイント周辺はヤンバルクイナの個体群が多いようで最低5ペアはいると思われる。

夜間は1日がヤンバルクイナ6羽、フクロウ類0、2日目はヤンバルクイナ0、フクロウ類0と厳しい状況で本番を迎えることになる。

ヤンバルクイナ下見

<1日目>

空港で皆さんをピックアップして喜如嘉へ。期待をしたがやはり少なく、シギやチドリが遠くすぐに引き上げて宿へ向かう。各自部屋へ荷物を置いてもらい、すぐに夕方のポイントへ移動します。とりあえずシートのブラインドを張るが、ブラインドの自重でうまく張れなかったせいか?人がたくさんいてオーラが出すぎたせいか、ヤンバルクイナは超速で道路を通過してしまい、薄暗くなるまで出現はなかった。そのまま夕食を食べてから夜間撮影の練習をしました。撮影は3段階での撮影をする練習をマスターしてもらったので、周囲になにか生き物はいないか探しに出ました。「以前ここにヤンバルクイナが眠っていたんだよね」とライトを当てると・・・いた!まさか本当にいるとは!この個体がまた逃げないし、すごく撮影がしやすい場所でがっつり撮影をしてもらいました。さて戻りましょうかと歩き出すとリュウキュウコノハズクが近くで鳴いているので探すと、これまた近くにとまっていたのでしっかり撮影をしてもらいました。予想外の撮影ができてみなさんルンルンで部屋に戻られました。

ヤンバルクイナ
コノハズク

<2日目>

5時半集合出発で夕方のポイントへ向かい、今回は2名が外でブラインド、4名は専用車の中からヤンバルクイナを待ちますが、残念ながら出ませんでした。本来回るコースを専用車で回ると道路上で1度だけ遭遇しましたが、撮影はできませんでした。Uターンする場所ではヤンバルクイナだけではなく、ホントウアカヒゲも近くで出るので20分待機しましたが近くまで声が近づきますが姿を現さなかった。一旦宿へ戻り、敷地内のトレッキングコースで鳥を探すと小鳥の混群が現れたのでリュウキュウメジロ・リュウキュウシジュウカラ・リュウキュウキビタキ、リュウキュウコゲラを撮影できました。

キビタキ
コゲラ

ノグチゲラの気配はするのですが、出会うことはできませんでした。カラスバトのうめき声を聞きながらトレッキングコースを歩いているとオキナワキノボリトカゲが出現したので撮影をしてもらいます。11時になったので一旦辺士名へランチを食べに行きます。下見の時にリュウキュウツバメがいたのでカメラは携帯してもらいます。食後は待っていたようにリュウキュウツバメが定位置にとまったところを撮影できました。

オキナワキノボリトカゲ
ツバメ

宿に戻る途中でリュウキュウイノシシのウリ坊が道路わきに出たので撮影してもらおうとしたのですが、さすがに6名も出てくると山へ逃げ込んでしまいました(笑)

お昼休みとしてる時間も皆さん活発に動いておられたようで、2名ほどが部屋のベランダからノグチゲラが撮れたようで報告を受けました。17時になったのでヤンバルクイナのポイントで待ちます。この日は道路の反対側をゆっくり歩いてきたのですが「これから」という時に車が来て叢へ入ってしまった。その後いつの間にか水路で水浴びをしていたようでちょっぴり出たがまたしても叢へ。そして最後は足早に通過してタイムアップ!いったん宿に戻り食事と準備をして夜間撮影を開始です。昨日ヤンバルクイナが眠っていた場所にはいませんでした。しばらく走ると道路を走る哺乳類が?なんとこちらに向かってくる?ケナガネズミです。車を止めて撮影してもらおうとしたのですが・・・茂みに消えてしまいました、残念。コース1/3でヤンバルクイナのペアを発見!しかし時間が早いせいか枝から降りてしまった・・・。

その後はオリイオオコウモリを撮影するために集落内の公民館で撮影をしていると鳥が???電線にアオバズクがとまったので撮影をしてもらいました。これはラッキーでした。その後も1羽を見つけるがこれまた逃げられてしまった!Uターン位置まで行ったので、そのまま引き返しながら探しますが見当たりません。諦めかけた時にライトが枝の上の塊を一瞬捉えました。車を止めてもらい探すが見当たらない?おかしいなぁとふと5歩ほど下がると枝に隠れていた塊をライトが照らします。なんとリュウキュウオだったのです。皆さんに撮影をしてもらっている間にまぶしかったのか横向きになってしまい、私は横姿しか撮れなかったが、皆さんは撮れたようで興奮をされていました。しばらく進むとまたしてもケナガネズミ!なんて日でしょう2頭も見られるとはアンビリーバボーです。まずまずの成果で事故もなく無事帰宅です。

オリイオオコウモリ
オオコノハズク

<3日目>

5時半集合出発で夕方のポイントへ向かい、今回は全員でブラインドからヤンバルクイナを待ちますが、なんと・・・家族連れのお父さんがヤンバルクイナの通り道でカメラを構えてうろうろする!参った・・・まさかこんな状況になるとは!30分ほどで切り上げてくれたが、陽が強く照りだしてきたので早めに切り上げて宿に戻ることに。敷地内に入り、駐車場に入ろうとしたら近くにヤンバルクイナのペアが!以前もここで出現したことがあったが・・・出るとは不覚だった。一度茂みに入ると出てこないので、皆さんには部屋に戻りパッキングをしてもらい車に積み込んでもらいます。皆さんを待っていると?ノグチゲラの声が近くで聞こえるので、荷物を積みに来た順番でそちらへ行ってもらいました。全員が荷物を積み込んだので私も行ってみると?誰もいない?反対側へ飛んで行ったそうで皆さんそちら側にいました。そのまま探しに行くと道路わきの地面からノグチゲラが飛び出すがとまった場所が竹や木の茂みで撮れそうで撮れない!トレッキングコースを途中まで歩き、ベンチがある場所で出発までの時間までフリーで行動をしてもらうことに。少人数とはいえ7名でぞろぞろと歩くだけで鳥との出現率は下がるので皆さん納得です。さて私はトイレに行きたいので施設に戻る途中、足元でガサゴソと何かが動く音が。すぐにノグチゲラと分かったので近くにいる人に伝えますが、またしても近いけれど撮れない!元来た道に戻り、皆さんに声を掛けました。そして私はトイレに(笑)戻って皆さんが何かを狙っているので聞くとホントウアカヒゲを狙っているようでした。時間になったので専用車に乗って喜如嘉へ。期待をしたのですが、パッとした結果は得られませんでしたがセイタカシギ・タカブシギは何とか撮ることができました。

ホントウアカヒゲ
タカブシギ

そして最後の時間調整地「三角池」へ。下見ではもう少し鳥たちがいたのですが、クロツラヘラサギ・ヘラサギ・アカアシシギ・アオアシシギ・キアシシギ・トウネン・ヒバリシギ・バン・コチドリを軽く撮影して空港へGo!怪我も事故もなく、皆さん無事帰路に就かれました。お疲れさまでした!

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

鳥取・八東ふるさとの森でアカショウビンを撮る【その2】

Report by 戸塚学 / 2023年7月13日~7月15日

 

1日目

早朝ホテルの部屋から雷と雨音で目が覚めた。外を見ると視界がないほど雨が降っている。「これ大丈夫かな?」と不安になりながらもうひと眠り。朝食を食べたあと少し早めに鳥取空港へ向かうと2か所で道路が冠水していて通行禁止になっています。なんとか迂回しながら到着することができましたが、到着案内を見ると始発便がまだ到着していない?そして本来なら参加者のみなさまが到着する便が条件付きで羽田を出発したが、鳥取空港周辺の雷雲の影響で引き返すという。その間に岡山経由で来る参加者から電車が動かず、到着しても夜になるのでキャンセルしますと連絡が入る。さて何人が来るかわからないし、どのようにして対応をするべきかと会社と電話で協議をしていると「まもなく到着」とアナウンスがありほっと胸をなでおろします。1名は自家用車で来ているので自力で現場に向かう、もう1名はすでに鳥取駅に向かっていると連絡を受けていたのでキャンセルの1名以外は何とか集合できそうだとわかりました。空港で3名をピックアップしてから駅に向かい1名をピックアップしてふるさとの森を目指します。到着してすぐに雨が強くなったので雨足が弱まるまで管理棟で昼食と雨宿り。そして先行の1名も合流したのでミーティングをしました。雨が少し弱まったので急いで泊るキャビンに荷物を運んでもらいます。本来ならこの後各ポイントの説明をしながら園内を散策する予定でしたが、またしても雨が強まり、前が見えないほどの降りに!!!結局日中の撮影はできなかったので夜の撮影に期待します。最近の天気予報はすごいものでちゃんと予報が当たる!という事で無事楽しんでいただきました。

 

2日目

4時30分に集合してアカショウビンに期待します。しかしさえずりのみで姿は見えません。雨は降っていませんが霧で視界も効きません。ぼ~っとしていても仕方がないのでオオルリポイントへアカショウビンを探しに行きますが、出ません・・・。オオルリも定位置でさえずってくれているのですが、霧が邪魔。とはいえせっかく出ているので撮影をしていただきます。

オオルリ
オオルリ

一旦朝食に戻ります。朝食後は各自でフクロウ類を撮影していただき、私は園内をぶらつきながらアドバイスや質問に答えることで対応をしました。この日はなぜかコノハズクが定位置にとまっておらず、巣箱側の斜面の低い位置にとまってくれて今までにない撮影ができたと思います。そのあとまたしても雨が降り出し撮影は中止になりました。

アオバズク
アオバズク

コノハズク
コノハズク

夜は小雨がぱらつく程度だったので夜の撮影を楽しみました。特にアオバズクは巣箱からヒナが顔を出した姿を撮れたと参加者から興奮した声も聞かれました。

アオバズク
アオバズク

コノハズク
コノハズク

3日目

珍しく乾燥した空気に包まれ肌寒い朝になりました。4時30分やはりアカショウビンがさえずるのですが、近くに来ません・・・残念ながら4時45分にはヒグラシの鳴き声が森にやかましく響き渡るだけでした。せっかくなのでオオルリのポイントへ移動を開始するとさすがに土曜日、車がたくさん止まっています。その割には人が少いになぁと感じながら歩いて行くとオオルリがいません。ただ、さえずりはよく聞かれるのでしばし出るのを待つ事に。5分ほどでオオルリが出てくれて今までで一番いい場所でとまってくれたので今日は霧もないし、高曇りで陽炎も出ていないベストコンディション!でしっかりと撮影をしていただきました。一旦朝食に戻り、朝食後は荷物を集積したあとは時間まで好きな場所で撮影を楽しんでもらう予定でしたが?やけに人が多い?それもカメラマンやウォッチャーぽくない?スタッフに聞くと「今日はふるさとの森祭り!」と告げられる・・・しまった、忘れていた。それで人が多いのか!ふと駐車場を見ると私たちのバスが来ても切り替えしすることができないほどの混雑です。みなさんには少し早いのですが10時に移動を開始してオオルリのポイント待つ事にしました。みなさんすでに機材をパッキングをしているのでオオルリが美声を披露していますが誰もカメラを出しません(笑)10時30分バスが来たので無事に帰路につきました。とにかく大荒れの天気からのスタートでしたが、無事撮影を楽しめたようでほっとしました。

 

コノハズク
コノハズク

 

撮れた鳥

コノハズク・アオバズク・オオルリ

 

見られた鳥・さえすり

キビタキ・ホトトギス・キセキレイ・カケス・オオアカゲラ・ミソサザイ・アオバト・シジュウカラ・トビ・ハシブトガラス・ヒヨドリ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

鳥取・八東ふるさとの森でアカショウビンを撮る【その1】

Report by 戸塚学 / 2023年7月10日~7月12日

 

下見

ツアー前日に現地入りして、今年の繁殖状況と巣の位置を確認しました。残念ながらみなさんが期待をするアカショウビンは渡ってきたものの繁殖は失敗。しかし園内に時々は来ているようで、鳴き声は毎日聞かれるというので「運が良ければ」に期待することに。コノハズク、アオバズクは日中親鳥も姿が見やすい場所で胸をなでおろしました。夜は7時30分ころからエサ運びを行う姿を確認して終了。翌朝車中泊をしていましたが4時30分車の横でアカショウビンが大声で鳴くので目が覚めました!

 

1日目

天気は予報通りの曇り。空港で3名をピックアップして駅で2名をピックアップしてそのまま現地へ。到着早々アオバズクを見てもらいます。すでにみなさん撮影がしたそうですが我慢をしていただきます。まずは自分が宿泊するキャビンに荷物を運び込んでもらう事に。その時です、近くでアカショウビンの鳴き声が聞こえました。参加者の一人から「ウェルカムコールやね」というセンスのいい一言をいただきました。ひと段落したところで機材を準備して集合していただき園内の散策と各ポイントの説明をします。アカショウビンがいつも使っている巣穴や以前コノハズク、オオコノハズクが使っていた巣箱などを見廻り、アカショウビンがよく使う沢などを点検します。あとはアオバズク、コノハズクお好みのフクロウを撮ってもらいます。ある程度気持ちも落ち着いたところで早朝アカショウビンに起こされた場所へ探しに行ってみますがやはり姿は見られません。しかし近くでオオルリがさえずっていたので赤ではなく青い鳥を撮影していただきました。

アオバズク
アオバズク

コノハズク♀
コノハズク♀

オオルリ
オオルリ

夜はライトアップされたフクロウたちを観察して終了。理由は他のBWツアーと被っていて狭い場所での撮影は難しいので私たちは夜中の2時に起きて撮影することにしました。

アオバズク
アオバズク

コノハズク
コノハズク

 

2日目

私のガイドでは異例のスタート時間でみなさん起きられるかなと心配しましたが、全員集合したのでポイントに向かいます。すでに誰もいないので私たちだけの独壇場ではあるのですが、やはり早い時間に比べてエサ運びは頻繫ではないのが残念。やはりスタンダードだなと実感。ちなみにエサやりは5時過ぎまで続いたようでその後は定位置でのご就寝になられたようです。さてアカショウビンですがやはり4時30分に鳴き出し、さえずりながら移動するもその姿は見られませんでした。オオルリのポイントを探しますが、さえずりのポイントが変わっていたようで出るのを待ちます。すると遠くからまたアカショウビンのさえずりが!どうも園の方で声がするのでそちらへ移動しましたが、結局姿を見ることはできませんでした。日中は「昼寝も良し、撮影も良し」のスタイルで自由にしていただきました。夕食後はすぐにコノハズクのポイントでスタンバイして何とか夜のコノハズクを十分に撮影がすることができたので、アオバズクへ移動してしっかりと撮影をしていただきます。朝が早いので22時で終了となりました。

 

3日目

早朝4時30分に到着するとやはりアカショウビンのさえずりがします。しかし昨日ほど近くには来ませんでした。朝食までは時間があるのでオオルリの場所へ移動します。オオルリは定位置にいるのですが・・・杉の葉に身体が隠れてしっかり姿が見られないのが悔しい。近くではミソサザイがさえずっているのに見つけられないのも悔しい。そんな時です。谷の奥からアカショウビンのさえずりが?徐々にこちらに近づいてきます。これは!と耳を澄ませて待っているとすぐ近くで大音量の声が!その時です道路上を黒い影が飛び去ります、アカショウビン!私の叫びにみなさん視線を向けますが、見られたのは参加者の最年少者の中三の少年だけでした。しばらく飛び去った方を凝視しますが動きはありませんでした。

朝食後は荷物をまとめて、バスが迎えに来るまでの間自由に撮影を楽しんでいただき終了となりました。本当は3日間とも雨の天気予報が、みなさんの日ごろの行いが良かったようで天気にも恵まれ撮影も楽しまれたのではないかと思いました。

 

コノハズク♂
コノハズク♂

 

撮れた鳥

コノハズク・アオバズク・オオルリ

 

見られた鳥・さえすり

キビタキ・ホトトギス・キセキレイ・カケス・オオアカゲラ・ミソサザイ・アオバト・シジュウカラ・ヒガラ・ゴジュウカラ・トビ・フクロウ・コゲラ・ハシブトガラス・ヒヨドリ・コサメビタキ・カワラヒワ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員