ユキヒョウ遭遇!カラコルム・ハイウェイ

ユキヒョウを求めてやってきたパキスタン北部。アイベックスやハゲワシの観察をしながらカラコルム・ハイウェイを移動していました。

クンジュラブ国立公園内では道路上にも、河原の雪原にもたくさんのパグマークが。カラコルム・ハイウェイ上で、親子のユキヒョウが寝ていた跡や子供がかじって遊んでボロボロになったペットボトルも見つけました。人が通らない夜間や早朝のカラコルム・ハイウェイにユキヒョウがやってくるようです。

 

ユキヒョウの足跡だけがある吊り橋です!ユキヒョウは川幅が狭い場所や凍った場所を使って川を渡りますが、橋があるなら当然利用します。

 

昼頃、カラコルム・ハイウェイを走行していると、ガイドが「レオパード(Leopard)!」と叫び、車を止めて外へ。「ビスミッラー、ビスミッラー(Bismillah、Bismillah:神の御名において)」と見つめるその先にはユキヒョウの姿が。

 

道路のすぐそばの岩の上に座っていましたが、我々を見て歩き始めました。

ガイドが「シャウバシ、シャウバシ(Very goodとかWell doneという意味のワヒ語)」と喜んでいます。ユキヒョウガイドのプレッシャーが解けた瞬間です。

 

それにしても歩くのが早く、移動するユキヒョウに追いつくのが大変です。標高3,300mほどですが、興奮もあり息切れ。カメラを持つ手も震えます。

 

雪の上を歩くユキヒョウ。ユキヒョウの観察は、意外と岩が背景であることが多いので、雪の上のユキヒョウを観察できるのはうれしいものです。

 

どんどん登って遠くなっていきます。

 

さらに移動を続けます。草と重なると見失ってしまいそうになります。

 

数秒、こちらに顔を見せてくれました。これが最後の姿。岩場を歩き始め、姿が見えなくなりました。

 

最後の最後まで、ユキヒョウの姿を追った私たち。

 

スストに戻ったのは午後2時30分。遅いランチです。この日はスタッフたちの祝杯で(お酒はありません!)、ヤク肉メニューのオンパレード。ヤクのマントゥ(スストと接する新疆ウイグル自治区、中央アジアの料理)にヤクのニハリ(インド亜大陸の料理で牛のスネ肉と骨髄と煮込んだ料理)など、ヤク肉のフュージョン料理をみんなで楽しみました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020, Khunjerab National park, KVO area, Gojar, Gilgit-Baltistan

Special Thanks :  TOMO Akiyama and  Hussain Ali, Abul Khan

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(動画)ベニハシガラス

パキスタンの北部山岳地帯で出会う「赤いくちばしのカラス」。スナジグミ (Hippophae rhamnoides)の果実に集まる姿が見られます。

 

ベニハシガラス  Red-billed chough, Pakistan

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020, Morkhun – Sost, Gilgit-Baltistan

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ユキヒョウ!カラコルムハイウェイより Snow Leopard on KKH

12月下旬、ユキヒョウを求めてパキスタン最北部へ。中国との国境の町スストを越え、カラコルム・ハイウェイをベリーのチェックポストからコクサルにかけて移動し、アイベックス、ヒゲワシを観察。そして、ユキヒョウが!

 

Snow Leopard on KKH Pakistan

 

カラコルム・ハイウェイからは「偶然」でしかユキヒョウと出会えないと思っていたので、なんともラッキーなユキヒョウ遭遇でした。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020,  Wadkhun – Khunjerab National Park,  Gilgit -Baltistan

Special Thanks :  TOMO Akiyama and  Hussain Ali, Abul Khan

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(動画) ユキヒョウはどこ?モルホン村に現れたユキヒョウ

モルホン村に現れたユキヒョウの動画です。村人が「あそこにいる!」というけど、なかなか見つけられませんでした。

アイベックスを食べた後、川の対岸で寝ていたユキヒョウをモルホンの村人と観察。

 

ユキヒョウはどこ?Snow Leopard in Pakistan

 

午前にアイベックスを仕留めたユキヒョウは肉を食べて、残りを茂みに隠して岩場に上り寝ていました。

ユキヒョウが起きた15時ごろの動画です。村人があちこちにいて、困っているユキヒョウです。

 

村人がいて困っているユキヒョウ Snow Leopard appeared in Morkhun Village

 

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Jan 2019, Morkhun Village, Gojar, Gilgit-Baltistan

Special Thanks to Mr.Sultan Gohar (Khunjerab National Park)

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ベニハシガラス Red-billed Chough(上部フンザ)

パキスタンの北部山岳地帯に行くと、「赤いくちばしのカラス」と「黄色いくちばしのカラス」がいます。

 

厳密にはスズメ目カラス科、ベニハシガラス属に分類される2種で、「赤いくちばしのカラス」=ベニハシガラス (Red-billed Chough)、「黄色いくちばしのカラス」=キバシガラス (Yellow-billed Chough) です。
Choughは「チャフ」と発音し夏は標高5,000m以上の高地で繁殖し、冬になると群れを成して谷に降りてきます。

 

ユーラシア大陸とアフリカ大陸の一部に分布し8亜種に分かれていますが、この北部パキスタンで見られるものはPyrrhocprax pyrrhocorax himalayanusでヒマラヤ山系から中国西部に生息し、体が大きく青紫の光沢の羽が特徴です。
ヨーロッパやアフリカでは標高2,000~3,000mほどで観察できますが、ヒマラヤ・カラコルムでは標高3,000~5,000mと高地でしか出会うチャンスがありません。

 

ベニハシガラスと出会った、冬のモルホン村付近の河原。冬の上部フンザは大変美しく、荒々しい岩肌に雪がつく景色はまさに芸術作品。

 

ベニハシガラスの観察中に河原で出会ったヤギ・羊を放牧へ連れて行く人々。上部フンザの7つの村では、夏の間はヤク、羊・ヤギのすべての家畜がクンジュラーブ峠付近の高地へ連れて行かれますが、冬の間は大人のヤクだけが高地に残り、この夏に生まれた子ヤク、ヤギ・羊は標高3,000mほどに位置する村で過ごし毎日放牧へと出かけます。

 

村人とヤギ・羊が通る道のそばに集まっていたベニハシガラス Red-billed Coughとキバシガラス Yellow-billed Chough。一般的にベニハシガラスの方が群れでいることが多く、キバシガラスの方が少ないです。

 

カラコルムハイウェイ沿いでスナジグミの実をついばむベニハシガラス。このスナジグミはユーラシア大陸で広く見られる落葉低木で、日本ではサジーとかシーバックソーンと呼ばれ一部で栽培されているそうです。

カラコルムではこの厳しい冬に実が食べられる、野鳥にとってとても大切な木です。

 

赤くゆるやかなカーブのくちばし。そして赤いのは嘴だけでなく足もです!

 

冬に上部フンザやスカルドゥ方面を訪れる際には、気をつけて観察しましょう。「ただのカラス」ではなく、赤いくちばしと黄色いくちばしのカラスに出会えます。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Dec 2020, Morkhon – Sost, Gilgit-Baltistan

Special Thanks : TOMO Akiyama

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Shimshal Pamir シムシャール・パミール ある夏のクッチ

パキスタン北部、中国との国境近くシムシャール村の女性と家畜が”パミール”へ大移動する「クッチ」。2011年6月20日に行なわれた「クッチ」の記録です。

2010年はカラコルムハイウェイ上にアッタバード湖が誕生し、この交通規制を受けて参加できなかったクッチ。2011年は西遊旅行の「シムシャール・パミール」のツアーのお客様、手配旅行のお客様・現地スタッフが参加。シムシャール村始まって以来最大級の“ヤク・サファリ”グループで最大の難関ショポディン峠 5,346mは 52頭のヤクと61人が峠越えをするという、私達のグループ自体がまさに「大移動、クッチ」そのものでした。

2011年のクッチ当日の様子です。2018年、2019年と村の女性の参加者数が激減し、もう過去の伝統となってしまったのではないか心配です。

 

クッチの朝、5月20日~6月20日までを過ごしたシュイジェラブの夏村の家を戸締りして出発の準備。年配の女性が手を回して尊敬の念で皆を見送ってくれます。

 

シュイジェラブの羊とヤギの囲いが開けられ、大きな群が最初の峠を登ってきます。村の女性は手にランタンとまだ歩けない生まれたてのヤギの赤ちゃんを抱いています。

 

シュイジェラブの丘をあがったところで村人の記念撮影。家族、仲良い村人が協力し合って行う伝統的なクッチ。

 

子供と子ヤギを抱いて歩くシムシャールの女性たち。ヤギ・羊は歩くのが遅いので別動隊として女性が面倒を見ていました。

 

ヤクのメスと子供の群とともにヤクに乗って進む私たちのグループ。クッチの日のヤクは、後ろから追われているためさらにスピードを出して歩きます。標高4,500mを越える高地をこのスピードで歩くシムシャールの女性達の強さに驚かされます。

 

振り返ると、後ろから家畜の群れが押し寄せてきます。シムシャール峠(4,735m)からはメスと子供のヤクの群、村人と共に歩いて目的地“シュウェルト”を目指しました。標高の高さを忘れてしまうほどの興奮のひと時です。

 

シムシャールの女性が6月20日から3ヶ月を暮らすシュウェルト(4,670m)の夏村。シムシャールの人々の言う“パミール”とは豊かな牧草地、人と家畜が一緒に暮らせる場所のことです。その“パミール”に無事に到着した神への感謝の儀式に参加させてもらい、村人とともにシムシャールのチーズをいただきました。

数え切れない、ヤギ、羊、ヤクの群。メーメー(羊、ヤギの鳴き声)、ブーブー(ヤクの子供の泣き声)の喧騒の中、一緒に“パミール”を目指して歩く臨場感。一生の宝物です。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Jun 2011, Shimshal Pamir, Shimshal, Gilgit-Baltistan

※この記事は2011年7月にアップしたブログ「サラームパキスタン」の記事を加筆・訂正したものです。シムシャールのクッチの伝統は急速になくなりつつあります。2018年、2019年と村の女性の参加する姿はほとんど見られなくなったと聞いています。

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Shimshal Pamir シムシャール・パミール 52頭のヤクと61人のショポディン峠(5,346m)越え

2011年6月のシムシャール・パミールの旅の様子です。この旅では徹底的に「ヤクの道」にこだわりました。1993年にできたヤクの通れない“タング・ルート“は歩かず、伝統的にシムシャールの人々がヤクを連れて歩いてきた牧草地と峠と村をつなぐ”ヤクの道“を歩く旅。そのルートのひとつ、難関でありハイライトでもあるのがショポディン峠(5,346 m)越えです。

今回はシムシャールの歴史にも残る、52匹のヤクと61人(11人の日本人、3人の西遊パキスタン現地スタッフ(パキスタン人)、47人のシムシャールの村人)による峠越えとなりました。

 

ショポディン峠の登り。6月末、5,000m過ぎから雪が残りそこから雪解け水が流れ出してぬかるみや滝を作っていました。150mほどの岩場を登り、そこから峠の頂上まで一気にヤクに乗って進みました。

 

もうすぐ峠の頂上へ。シムシャール村のヤク・マスターともいえるカズィさん。若い頃は登頂ポーターとして8,000m峰を登った彼も、今日は自分のヤクに乗って峠へ。

 

峠への到着直前、感謝の祈りを捧げていました。

 

ショポディン峠の頂上で。天候にも恵まれ、ヤクと村人と供にたどり着いた峠の景色は格別です。ショポディン峠5,346mの絶壁からは、はるか上部フンザ・パスーのシスパーレからヒスパー・ムスターグ山群のディスタギルサール、アドベルサールなどの7,000m峰を望むパノラマが広がりました。

そしてショポディン峠の頂上でお祝いの踊り。うれしいと踊る・・・これは町のパキスタン人も山のパキスタン人も同じこと。シムシャールの山旅の要所で長老による歌、「パミール」=「人と家畜が一緒に暮らせる豊かな牧草地」を愛でる歌を何度も聞きました。自然の中での暮らしに感謝する歌、その美しさに感動したものです。

 

ショポディン峠の難しさは登りではなく下りです。雪の斜面と相対する乾燥した35度角の下り斜面がこの峠の厳しさ。一部は雪解け水でぬかるみ、一部は岩盤むき出しで滑りやすい。

 

そんな下りを約2時間、麓のザルガルベン渓谷ショポディンのキャンプ地を目指しました。もちろん、ヤクたちはあっと言う間に斜面を駆け下り、草を食んでいます。

 

翌日にはシムシャール村に到着です。ヤクと村人と歩く最後の日。12日間をともにしたチームと一緒に過ごすのは残り数時間になっていました。

シムシャールの村人、ヤク使い、山ガイド、ポーター・・・ご参加の皆様とツアーを支えてくださったすべての人に感謝申し上げます。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Jun 2011, Shopodin Pass, Shimshal, Gilgit-Baltistan

※この記事は2011年7月にアップしたブログ「サラームパキスタン」の記事を加筆・訂正したものです。

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Shimshal Pamir シムシャール・パミール あなたもクッチ?私もクッチ。

 

Shimshal Pamir 夏の”クッチ=移動”に参加
シムシャールの夏と言えば「パミール」の暮らし。そして「パミール」に家畜をつれて大移動をするのことが「クッチ」。5月末、シムシャール村から最初の夏村シュイジェラブへ、そして6月末「パミール」の夏村シュウェルトへと「クッチ」がおこなわれます。

 

あなたもクッチ?私もクッチ。
2009年の6月のある日。シムシャールの「ヤクの道」をシュイジェラブへと歩いていました。足の遅い私をどんどん追い抜くシムシャールの村人。みんな口々に「クッチ」。この大移動を手伝うために町に行った若者や村の男性が手伝いにシュイジェラブを目指していました。シュイジェラブにつくと既に集められた、あふれんばかりのヤギ・羊が。
「クッチ」の日まで待つ間も、朝・夕に私のテントの横を通っていく羊・ヤギたちを眺め、乳絞りに参加し、シムシャールの夏の暮らしを体験。

 

「パミール」を目指す
昨日の晩、「明日はクッチだ」と決定。朝から荷造りがはじまります。

 

オスのヤクに家財をつみ、家をかたづけ、そして9時、最初の荷ヤクの群が出発。続いてヤクの囲いが開けられいっせいにパミールへ歩き出しました。羊・ヤギは足が遅いので遅れてやってきます。高原に出ると6000m峰ミングリクサールの麓をとおり美しい湖ルップゾーイをすぎ、いよいよシムシャール峠へ。

 

シムシャールの6,000m峰ミングリクサールの麓を通過する荷を運ぶヤク。ヤクの背にあるのはブハリ(ストーブ)でその中に歩けないヤギが入って運ばれています。

 

ここから後方を振り返るとたくさんのヤクが押し寄せるパノラマが広がりました。標高4,900mの高所であることも忘れてヤクと一緒にパミールの村「シュウェルト」まで一気に歩く幸せ。

 

シムシャル峠を越えるメスのヤクと子供の群れ

 

クッチの無事終了と夏の暮らしを祈る儀式

 

シュウェルトの夏の始まり
シムシャールの女性たちが放牧と乳製品づくりをして3ヶ月を暮らす村がシュウェルト。クッチが終わるとすぐにこの夏の無事と収穫を祈る儀式が行なわれ、人々は家の準備、家畜の世話をします。そして夕方にはいつも通りの「乳搾り」の光景。


シュウェルトの家畜小屋。朝・夕の乳絞り。

お世話になった人々に別れを告げ、シュウェルトを出発するとき、この景色が惜しく、何度も振り返りました。

 

Photo & Text : Mairko SAWADA

Visit : Jun 2009, Shimshal Pamir, Shimshal, Gilgit-Baltistan

※この記事は2011年3月にアップしたブログ「サラームパキスタン」の記事を加筆・訂正したものです。シムシャールのクッチの伝統は急速になくなりつつあります。2018年、2019年と村の女性の参加する姿はほとんど見られなくなったと聞いています。

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Shimshal Pamir シムシャール・パミールってどこ?

2009年から通うこととなったシムシャール村のその奥、シムシャール・パミール。宿泊高度が4,700mを越える高所で簡単にける場所ではありませんが、山や大自然の景色だけではなく、ワヒ族の暮らしと伝統、人と家畜の大移動「クッチ」を体験することができる特別な場所です。

 

シムシャール村ってどこ?

シムシャール村は2003年に自動車道でつながった上部フンザの村。地図でいうとパキスタンと中国の国境付近、クンジェラブ峠の東側にあたります。カラコルム・ハイウェイを北上し、フンザの中心カリマバードを越え、アッタバード湖のトンネルを通り、パスーの村から未舗装の道を60キロほど走ったところにあります。2003年以前はパスーから歩かなくてはなりませんでしたが、四輪駆動車でアクセスできるようになりました。それでも道はかつての「トレッキングルート」。自動車道といえど、道中の険しい峡谷、村の手前に広がるムルングティ氷河など雄大な景色が続きます。

 

シムシャール村

標高3,000mの渓谷に広がるのがシムシャル村。1973年までフンザのミールの領土として乳製品や家畜を税として収めていました。1973年にフンザとともにパキスタン・イスラム共和国の一部になり、シムシャールの土地の一部は「クンジュラーブ国立公園」になりました。2003年には自動車道でつながるようになり、生活は便利になりましたが若者が都会へとでていくようになりました。村にはゲストハウスも数軒あり、不安定ながらも小さな水力発電の電気も通りました。この数年はトレッキングを含め村を訪問する観光客も増えてきました。

 

シムシャール・パミールへ

雪に閉ざされた長い冬が終わると、人々は5月末から放牧へとでかけます。シムシャールの暮らしで一番大切なのが「家畜」。ヤク、ヤギ・羊をつれて夏の放牧へ。特にシムシャールでは伝統的な「クッチ」と呼ばれる家畜をつれて夏の放牧地「パミール」を目指す「大移動」が行なわれます。

 

夏の家畜の世話と乳製品づくりは女性の仕事(残念ながらこの伝統は急速に失われています)。男性はより厳しい放牧にでかけたり、町に仕事に行ったり、山岳ポーターやガイドとして働いたりしてます。

 

イスラマバードからカラコルム・ハイウェイを旅してくると、カリマバードやパスーでも十分に山奥。そのさらに山奥のシムシャール村へ、そして歩いてシムシャール・パミールへ・・・。二の足を踏むかもしれませんが、本物の山の暮らし、家畜とともに生きるシムシャールの暮らしに触れることができる場所です。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

※Photos were taken between 2009 and 2012 at Shimshal village & Shimshal Pamir

※この記事は2011年3月にアップしたブログ「サラームパキスタン」の記事を加筆・訂正したものです。

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(動画)秋の北部パキスタン、黄金の桃源郷フンザへ

秋の北部パキスタン

 

かつてはパキスタン北部の旅といえば「夏」が中心でしたが、今は春のあんずの花の季節、秋の紅葉・黄葉の季節にいらっしゃる方が多くなりました。

そして本当に美しいのです。ドローン撮影を多用した映像ですが、実際にホテルのテラスから望む山岳風景と果樹園の景色は「桃源郷」の言葉を越える絶景です。

パキスタンでも異常気象が観察され、毎年木々が色づくのが遅くなってきました。が、フンザ・上部フンザではそれぞれの村の高度や日当たりが異なるので、いずれかの村で美しい景色と出会うことでしょう。

村人も冬支度。じゃがいもが出荷され、高地の放牧地で過ごした家畜たちが村へ戻ってきます。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2018, Hunza, Upper Hunza,  Gilgit-Baltistan

 

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