インドの階段井戸⑤デリーの階段井戸 アグラーセン・キ・バオリ

ナマステ!西遊インディアです。

 

全5回に渡ってお送りする、「インドの階段井戸特集」、最後となる5回目は、デリー市内で見ることのできる階段井戸、そして番外編として日本の「まいまいず井戸」をご紹介します。

 

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インドの階段井戸⑤デリーの階段井戸 アグラーセン・キ・バオリ

 

 

デリーの階段井戸①アグラーセン・キ・バオリ

ニューデリーのコンノート・プレイス、ジャンタル・マンタルに近いハイリー・ロードにあるアグラーセン・キ・バオリ。長さ60m, 幅15m、108段の階段を持つ大規模な階段井戸です。マハーバーラタに登場する伝説上の王:アグラーセンからその名がついていますが、実際には14世紀のデリー・スルタン朝のトゥラグ時代に再建されたものです。

 

アグラーセン・キ・バオリ全景
アグラーセン・キ・バオリ全景
アグラーセン・キ・バオリ奥部の造形
アグラーセン・キ・バオリ奥部の造形

 

こちらの井戸も、インドの人気俳優であるアミール・カーン主演の大ヒット作『PK』や、サルマン・カーン主演の『サルタン』など映画のロケ地として話題になっており、インドの若者が記念撮影をするスポットになっています。アミール・カーンは『きっと、うまくいく』(2009)、サルマン・カーンは『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(2019)など、日本でも話題となったインド映画の主演俳優。

 

地下から地上へ。多くのインド人が訪れる人気の場所になっています。
地下から地上へ。多くのインド人が訪れる人気の場所になっています。

 

 

デリー市内で手軽に行けるアグラーセン・キ・バオリですが、独特のひんやりした空気、また井戸の奥にコウモリの群れが棲んでいるということで、インドの若者の間では心霊スポットとしても有名になっているそうです。

 

 

 

 

デリーの階段井戸②リホン・キ・バオリとガンダ・キ・バオリ

 

リホンの階段井戸はデリーの世界遺産、クトゥブ・ミナールから南に300mほどの場所にひっそりと佇む3層構造の階段井戸。このあたりはイスラム教徒が多い地区のため、モスクも隣接して設置されています。

 

リホンの階段井戸
リホンの階段井戸
リホンの階段井戸に併設されているモスク
リホンの階段井戸に併設されているモスクの内部。こちらも見事な造形です。

リホンの階段井戸は1516年、当時のデリー・スルタン朝のローディー朝の大臣:ダウラット・カーンによって作られた井戸。石工の人々によって主に利用されたため。Rajon(労働者)のBaoli(井戸)と呼ばれるようになったそうです。

 

 

 

また、リホンの階段井戸から100mほど西に行ったところにはガンダの階段井戸があります。こちらは5層構造で、奥行き40m、幅12mの大規模な階段井戸です。Gandhak(硫黄)のBaoli(井戸)という通りこの水には硫黄分が含まれており、水には治療効果があると信じられています。

 

ガンダの階段井戸。ちょうどこの時は近隣の住民が洗濯に利用していました。
ガンダの階段井戸。ちょうどこの時は近隣の住民が洗濯に利用していました。

 

 

番外編:日本の「まいまいず井戸」

インドの階段井戸はその造形や宗教性、芸術性から見ても特異なものですが、階段状の構造を持つ井戸自体は世界各国に存在しています。日本でも武蔵野台地から伊豆諸島にかけて「まいまいず井戸」と呼ばれる階段状の井戸がいくつか存在します。

 

これらの地域では地下水の水位が低く、また竪穴を掘るには脆い砂礫層の地盤でした。そのため螺旋状に地面を掘り下げ、そこから短い竪穴を掘って地下水へアクセスする方法がとられました。カタツムリの殻のような螺旋状の形状から、「まいまいず井戸」と呼ばれ、上水道の整備がされるまでは実際に井戸として利用されていたそうです。

 

関東平野では東京都羽村市の五ノ神まいまいず井戸、府中市郷土の森博物館の復元井戸、また伊豆諸島では式根島まいまいず井戸、八丈島の八重根のメットウ井戸などが知られています。

 

 

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