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月の山ルウェンゾリ周遊トレッキングと最高峰マルゲリータ峰(5,109m)登頂 【その1】

  • ウガンダ

2020.10.01 update

ルウェンゾリ山地をゆく

ウガンダとコンゴ民主共和国の国境に位置するルウェンゾリ山地。霧に隠されていることの多い神秘的な山塊は、その姿をめったに現さないことから幻の「月の山」と呼ばれています。アフリカ大陸第3の高峰でありウガンダ最高峰のマルゲリータ峰を擁するスタンリー山塊、そしてスピーク山塊、ベイカー山塊等からなる山域です。エドワード湖、アルバート湖をしたがえ、大気が常に湿潤なため、麓には山地降雨林が鬱蒼と茂り、まさに原始の森と呼ぶのに相応しい景観を呈しています。

 

幻の山を目指して
登山をする父が挑戦して登れなかった山として、印象に残っていたルウェンゾリ。改めて調べてみると、ナイル川の水源の1つであること、19世紀にこのエリアで名を馳せた探検家達の名が山塊名になっていること、約1000万年前に起きたグレート・リフト・バレーにより形成されたとされるアフリカで一番面積の大きいビクトリア湖が、この山地の湿度の高い気候や多彩な植生に影響を与えていることなど、より興味をそそられる山へと印象が変わっていきました。

ウガンダの首都カンパラより、途中赤道を縦断しつつ、約400km西へ、山麓の町カセセ付近のミフンガ村へと到着です。アタック小屋となるエレナハットへは、登山口から3泊4日の行程。ソーセージツリーやインパチェンス(花)、レッドアント(蟻)の行軍に出逢いながら、ムブク川、ブジュク川沿いのルートを登っていきます。

重量はきっちり計測

国立公園入園ゲート

インパチェンス

序盤はジャングルを歩く

2段ベッドが詰められたニャビタバ・ハット(2,651m)の部屋。公平な方法で選びましょう。

ルウェンゾリの頼もしきガイドチーム

曲がりくねった数々の大木を縫うように歩く

ジョン・マテ・ハット(3,380m)

夕食をとる現地ポーター達

アプローチにおいて強烈な印象を受けたのは、ルウェンゾリ名物のボゴ(湿地帯)ウォーク。1993年に作られた木道が架かっている箇所もありますが、膝まで埋まることもあり、長靴は必須装備です。色とりどりの長靴が、ぬかるんでいる土壌を彩ります。更には巨大化したロベリアやセネシオの林立する風景と受粉を手助けする愛らしい鳴き声の青い鳥サンバード。厳しい高山帯の気候の中で、動植物は自らの進化と連携によって生き抜いてきました。この原始の森の特異な景観が、アタック小屋までの道程を楽しませてくれます。

出発前は準備運動

ルウェンゾリガイドチームも真似して準備体操

心優しき現地スタッフとの交流も旅の魅力の1つ

様々なタイプがある長靴はこのルートでは必須装備

ボゴ(湿地帯)にかけられた木道を進む

ルウェンゾリ名物のボゴ(湿地帯)ウォーク

ジャイアント・セネシオの大群の中を進む

受粉を手助けする愛らしい鳴き声の青い鳥サンバード

晴れれば中心部が開くエバーラスティング・フラワー

効率のよい養分接種のための放射状の広がり

鬱蒼とした植生の中を進む

ルウェンゾリ山地には随所に湖が在る

毎日の乾燥が重要

 

関連ツアーのご紹介

月の山ルウェンゾリ周遊トレッキングと最高峰・マルゲリータ峰(5,109m)登頂

ナイル川源流を求めて 原生林に覆われた神秘の山域をゆく.。周遊ルートでルウェンゾリ山地の変化に富んだ大自然を満喫。8日目は「マルゲリータ峰登頂」または「氷河展望トレッキング」より選べます。

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ブータンのお土産② 切手

  • ブータン

2020.09.24 update

ブータンのお土産紹介、第2回目は切手です。

ティンプーの郵便局は、記念切手のコレクションが豊富で、お気に入りの切手をお土産にお買い求めいただくことができます。CD切手、ホログラム切手などいろいろありますが、やはり1番人気は国王の切手でしょうか・・・。

郵便局の記念切手を販売している部屋はまるでお土産屋さんのようです。

 

切手シートは、数冊のクリアファイルにファイリングされていますので、そこからお好きなものを抜き取って、お買い求めください。

 

ハガキも売られていますので、ハガキや切手を購入し、その場で手紙を書いて、外の郵便ポストに投函することも可能です。

 

 

現在、日本までの絵葉書の切手代は30ヌルタム(約60円)です。旅の記念としていかがでしょうか。

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ブータンのお土産②番外編 「オリジナル切手」

  • ブータン

2020.09.17 update

ブータンのお土産紹介、第2回の番外編は「オリジナル切手」です。

ブータンでは、自分の顔写真などのオリジナル切手を作り、ハガキを出すことができます。オリジナル切手の切手シートは、過去様々なタイプが販売されてきましたが、今回ブータンを訪問した際に売られていたのはこのようなデザイン。

 

オリジナル切手はその場ですぐに作って貰えます。

まず、係りの方に切手を作りたい旨を伝え、背景の写真が掲げられている壁際に立ち、デジカメで写真を撮ってもらいます。写真は気に入るまで何度も取り直し可能です。背景の写真は、定期的に変わることもあります。もちろん、お気に入りの写真データを渡して加工して貰うことも可能です。

 

③パソコンに写真を取り込み、印刷してもらいます。

 

④完成。ここまで3~5分です!

 

 

ブータンの思い出に、是非いかがでしょうか。

※郵便局は、グループツアー、個人旅行ともに、お時間に余裕がある場合にご案内させていただいております。

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ブータンのお土産① レモングラス製品

  • ブータン

2020.09.10 update

今回はブータンのお土産をご紹介させていただきたいと思います。
 

第1回目のお土産は「レモングラス製品」。Made in Bhutanの商品はまだまだ種類は豊富ではありませんが、レモングラスのルームスプレーとレモングラスオイルは「Bio Bhutan」という会社から発売されています。

「Bio Bhutan」のレモングラススプレー

 
 

お値段は、レモングラススプレーが30ml、レモングラスオイルが60mlで300-400円ほどです。蓋の部分が漏れやすいのでご注意を。

 

さて、気になるレモングラスですが、ツアーで訪れる場所では、東ブータンのモンガル~タシガン間で自然に生えているのを見ることができます。以前通ったときは、青空の下、レモングラスのエッセンシャルオイルを抽出している光景を目にしました。そして、その横では牛さん達が抽出に使ったレモングラスの葉を食べていました!日常生活では、商品化されたものしか目にしない私たちにとっては新鮮な感じですね。

 

レモングラス製品、是非お土産にいかがですか?

 

※この記事は2015年5月のものを修正・加筆して再アップしたものです。

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ゾロアスター教の聖地 ヤズド旧市街と沈黙の塔

  • イラン

2020.09.03 update


 

今回はイランのほぼ中央に位置する砂漠都市ヤズドと、最大のみどころである「沈黙の塔」についてご紹介いたします。ヤズドは、イランにおいて古い歴史をもつ都市のひとつで、人口は約50万人。ゾロアスター教文化の中心地です。

■ゾロアスター教とは…

経典は「アヴェスタ」、開祖は「ザラス・シュトラ」。ゾロアスター教という名称自体も、開祖であるザラス・シュトラの名前に由来するといわれています。ゾロアスター教の全寺院には、火が絶えることなく燃えています。寺院内には偶像はなく、信者たちは火に向かって礼拝しますが、決して火を崇拝しているのではありません。光と善の最高神“アフラ・マズダ”を唯一神としており、火は彼にしか作れないと信じているため、信者たちは火を大切にするといわれています。

 

ヤズドの旧市街

この地は年間降水量が大変少ないため土漠・岩漠が多く、農耕には不向きな環境でした。そこでヤズド州ではカナート(地下水路)が発達し、このカナートによって灌漑が行われてきました。
夏は著しい暑さのため、ヤズドの旧建築の多くは大きな「バード・ギル」という天然クーラーの役割を果たす設備を設けています。また、近傍の山地にある氷を蓄えるヤフチャール(氷室)を備えるものもあります。
ほぼ全体が日干し煉瓦で建築された都市としては世界最大の規模。迷路のように入り組んだ旧市街には、日干し煉瓦の上から土で塗り固められた家々が並び、強い日差しのもとで歩く茶色い街並みは、まさに砂漠都市の名がふさわしい場所です。


  • ヤズドの古い街並み

  • 町で見かけるバード・ギル

また、ヤズドではセラミックやタイルの産業が盛んです。イランの国教であるシーア派12イマームの3代目ホセイン氏のゆかりの地としても知られ、ホセイン氏の殉教を追悼するアーシュラーの日には、巨大な神輿がヤズドの街を練り歩きます。

巨大な神輿


 

ゾロアスター教の聖地「沈黙の塔」

そして、ここヤズドにはアケメネス朝、ササン朝時代に国教だったゾロアスター教の信徒が今も暮らしています。その象徴として残されているのが、ヤズドの一番のみどころでもある「沈黙の塔」です。

夕日に照らされた沈黙の塔

「沈黙の塔」は、不毛の山頂に建つ高さ3~4mの壁で囲まれた直径十数mの円形構造物です。男女別にそれぞれ建物が分かれており、男性用の建物が高い位置に造られます。小高い丘の上たたずむ岩山は、「ゾロアスター教徒の墓場」を意味する「ダフメイェ・ザルトシュティヤーン」と名づけられており、古代ペルシャのゾロアスター教徒が遺体を葬る鳥葬(風葬)の場として実際に使用されていました。天井はなく、床には同心円が描いてあり、真ん中に深い穴があります。鳥に食べられた後の白骨は、後に遺族によって衣類(布)に包まれ、その真ん中の穴に投げ込まれたようです。ゾロアスター教徒は火や水、土を神聖なものとしており、これらを汚すことになる火葬や土葬を嫌いました。そのため、遺体を鳥が食べることで自然に還すという方法を選びました。


  • 沈黙の塔に続く道

  • 骨を投げ込む穴(沈黙の塔)

1930年代に王がその習慣を禁止とするまで、この地では実際に鳥葬が行われていましたが、現在はイスラム教徒と同様に土葬になりました。かつて鳥葬が執り行われていたこの塔に登ることもできます。内部には骨を入れていた穴が残るのみですが、そこからは麓の集落が見え、遠方にはヤズドの町を望むことができます。

沈黙の塔からの眺め

また、ゾロアスター教寺院のなかでも最も重要とされるヤズドの拝火神殿は、異教徒でも入場が可能です。善の象徴として火を尊ぶため、拝火教とも呼ばれるゾロアスター教。拝火神殿の内部には、ゾロアスター教の開祖であるザラスシュトラが点火したといわれる火が、1500年以上絶えることなく燃え続けています。そして、信者たちはこの炎に向かって礼拝をします。


  • 拝火神殿

  • ゾロアスター教の聖火

鮮やかなタイル装飾や美しいレリーフもイランの大きなみどころですが、ゾロアスター教徒の需要な聖地として息づく土地、ヤズドもイランならではの魅力ではないでしょうか。ぜひ、砂漠都市の異国文化をご自身で歩いてみて下さい。

 

■旅のひとくちメモ:日本の自動車メーカー「マツダ」とゾロアスター教

日本の自動車メーカー「マツダ」(MAZDA)の名称の由来は、ゾロアスター教の光と善の最高神アフラ・マズダだといわれています。「叡智・理性・調和の神アフラ・マズダを、東西文明の源泉的シンボルかつ自動車文明の始原的シンボルとして捉え、また世界平和を希求し自動車産業の光明となることを願って」つけたそうです。

 
※この記事は2014年4月、2015年4月のものを修正・加筆して再アップしたものです。

 
 

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ペルシャ歴史紀行

イランの旅の決定版!壮大なペルシャの歴史を辿る11日間。ペルセポリスや壮麗なモスクに加え、シーア派の宗教都市コムや、ゾロアスター教の聖地ヤズドも訪問。イスファハン、シラーズでそれぞれ2連泊。

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