インドの原風景に出会うソンプール・メーラの祭り

ガンダック川に集まる女性

ナマステ!西遊インディアです。
今回は、ビハール州ソンプールで行われるお祭り「ソンプール・メーラ」の最新版レポートをお届けします!
コロナ禍や近年のインドの発展を経た現在のソンプールの様子です。
 
▼過去の記事はこちら
インドらしい祈りの風景に出会う ソンプール・メーラ
 

■ ソンプール・メーラ Sonpur Mela
ヒンドゥー暦カルティカ月の満月の日を起点に、約1か月続く大祭。満月の日は特に縁起が良いとされ、インド各地から多くの巡礼者が集まります。ガートや寺院での祈りと、家畜市、露店、遊園地の「信仰・交易・娯楽」が一体となった、インドらしい独特の雰囲気が魅力です。
ソンプール・メーラは、象・馬・牛・ラクダなどが集まるアジア最大級の家畜市としても有名です。その歴史はB.C.300年頃まで遡り、マウリヤ朝のチャンドラグプタ王がここへ象や馬を買いに来たことが起源と言われています。当時は近隣のハジプールが会場でしたが、ムガール帝国6 代皇帝アウラングゼーブの時代に現在のソンプールへ移されたといわれています。

 
2025年は、お祭りの期間中にビハール州の選挙が急遽行われるというイレギュラーな状況でした。その影響で正式な開会が遅れ、動物市や遊園地エリアはまだ準備段階の状況でした。(インドではこうした行政判断が急に入ることもあります。記憶に新しいところでは、高額紙幣の廃止が印象強いでしょうか…!)
また、川の水位が高くボート遊泳が禁止されていましたが、その分、地上で巡礼者にまじりながら、人々と同じ目線で祈りの様子や寺院の見学をすることができました。

メリーゴーランドのようなアトラクションも絶賛建設中

移動式トランポリンは6分10ルピー(20円くらい)

さて、満月の前日の夕方にさっそく下見にいくと、すでにたくさんの人々が川岸に集まっていました。
満月にあわせて夜明け前から多くの巡礼者が集まり、ガートには今年も熱気が漂います。

前日の夕方、カーリーガートにて

■ カーリー・ガート Kali Ghat

ソンプールには主なガートが3つあり、それぞれに異なる雰囲気があります。
最も大きく多くの人が集まるカーリー・ガートは、夜明け前から人の流れが絶えません。グループで集まってバジャン(神様に捧げる歌)を歌う人や暖をとって日の出を待つ人々の姿もありました。

 

日の出前から大盛況

巡礼者であふれる参道

ガートに向かう家族

バジャンを歌う人たち

川岸で暖をとる人々

お供え物を売る女性

ガートでは、マリーゴールドの花を手にした人や、小さな素焼きのランプ「ディヤ」に火を灯す人の姿も見られます。川面にディヤを浮かべると、祈りを光とともに流すという意味があるのだそう。

大勢でにぎわうカーリー・ガート

■ ノーラッカー・ガート Naulakha Ghat

2つ目に大きいノーラッカー・ガート。カーリー・ガートからゆっくり歩いて30分弱、こちらは地元の人々が中心の素朴なガートです。ちょうど朝日が川面に反射する美しい時間帯でした。小さな祈りの儀式(プジャ)を行う家族もおり、静かで優しい雰囲気の場所です。
ちなみにノーラッカーとは、ヒンディー語で直訳すると「90万ルピーのガート」という意味。近くの寺院が90万ルピーかけて建設されたことに由来します。また、ものすごく高価な場所=宝のように大切な場所、というようなニュアンスもあるようです。

幸福を祈り額にティカを付け合う女性たち

近くの寺院前に置かれていたナンディ(牛)

花とランプのお供えを準備する女性たち

■ ハーティ・ガート Hathi Ghat

最後に、ゆっくり歩いて30分弱、鉄橋のたもとにあるハーティ・ガートへ向かいました。
かつてはここで象(ハーティ)が水浴びをしていたことからその名が付いたそうです。ここもローカルな雰囲気のただようガートです。

牛のおでこにもティカがつけられていました

近くの村から来てプジャ(祈りの儀式)をしていたご家族

滞在には、今回も政府が運営するツーリスト・テントを利用することができました。街の中心部にあるので、日の出前のガート訪問に利便性が良い場所です。シーズンのみ設営されるものなので、簡素なつくりですが、室内には蚊帳も備えられていて天井も高く、見た目以上に窮屈さを感じず過ごすことができました。

ツーリスト・テント

テントの中にはコネクティングルームも

発電機があり、ちゃんとお湯もでました!

夜間は警備スタッフが見回りをしているので安心感がありました。宿泊環境は、コロナ禍以前よりもかなりアップデートされているのではないでしょうか。
 
今回の訪問では、遊園地などの派手な催しが少なかった分、イベント的な「祭り」というよりも、より信仰行事の側面が際立って見えたように思います。お祭り自体は同じでも、訪れる年によって少しずつ違った魅力が感じられるのも、大勢の人が集まる巡礼地ならではだと感じます。
 
次回は、ソンプールの中心にあるヒンドゥー教寺院、ハリハルナート寺院についてご紹介します。
シヴァ神とヴィシュヌ神を同じ場所にあわせて祀る、珍しい寺院です!

 

※お祭りの情報は2025年11月訪問時のものです。

 

Photo & Text: Kondo

 


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