ソンプール・メーラ ①最新版お祭りレポート

ソンプール・メーラ
満月の前夜、ガンダック川に集まる女性(ソンプール・メーラ)
満月の前夜、ガンダック川に集まる女性(ソンプール・メーラ)

ナマステ!西遊インディアです。
今回は、ビハール州ソンプールで行われるお祭り「ソンプール・メーラ」を、「原インドの祈り ソンプール・メーラ」のツアーで2025年11月5日訪問した際の最新レポートをお届けします!コロナ禍や近年のインドの変化を経た、現在のソンプールの様子です。

 

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  • インドらしい祈りの風景に出会う ソンプール・メーラ
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    ソンプール・メーラ 
    Sonpur Mela

    ヒンドゥー暦カルティカ月の満月の日を起点に、約1か月にわたって続く大祭です。満月の日は特に縁起が良いとされ、ガンジス川とガンダック川が合流するソンプールの地に、インド各地から多くの巡礼者が集まります。川沿いのガートや寺院での祈りと、家畜市、露店、遊園地の「信仰・交易・娯楽」が一体となった、インドらしい独特の雰囲気が魅力です。
    ソンプール・メーラは、象・馬・牛・ラクダなどが集まるアジア最大級の家畜市としても有名です。その歴史はB.C.300年頃まで遡り、マウリヤ朝のチャンドラグプタ王がここへ象や馬を買いに来たことが起源と言われています。当時は近隣のハジプールが会場でしたが、ムガル帝国6代皇帝アウラングゼーブの時代に現在のソンプールへ移されたといわれています。
    ※ちなみにガンダック川は、ネパールのムスタン地方を流れるカリ・ガンダキ川と同一水系です。ネパール側(上流)とインド側(下流)で名前が変わります。
    ※ご参考:ビハール州政府のソンプール・メーラ紹介ページ

     

    満月前日の夕方 ソンプール・メーラ会場とガートの下見

    2025年は、お祭りの期間中にビハール州の選挙が急遽行われるというイレギュラーな状況でした。その影響で正式な開会が遅れ、動物市や移動式遊園地エリアはまだ準備段階の様子。(インドではこうした行政判断が急に入ることもあります。記憶に新しいところでは、高額紙幣の廃止が印象深いでしょうか…!)
    また、川の水位が高くボート遊泳が禁止されオレンジの幕が立っていましたが、その分、地上で巡礼者にまじりながら、人々と同じ目線で祈りの様子や寺院の見学をすることができました。

    遊園地のアトラクションも絶賛建設中
    遊園地のアトラクションも絶賛建設中

    移動式トランポリンは6分10ルピー(20円くらい)
    移動式トランポリンは6分10ルピー(20円くらい)

    さて、満月の前日の夕方にさっそく下見にいくと、すでにたくさんの人々が川岸に集まっていました。満月にあわせて前夜から多くの巡礼者が集まりはじめます。
    一度宿に戻り、翌朝日の出前の暗いうちに出発。眠気覚ましに露店で熱いチャイを一杯いただいて、ガートに向かう人々に混ざって参道を歩きます。

    前日の夕方、カーリー・ガートにて
    前日の夕方、カーリー・ガートにて

    ■ カーリー・ガート Kali Ghat

    ソンプールには主なガートが3つあり、それぞれに異なる雰囲気があります。
    最も大きく多くの人が集まるカーリー・ガートは、夜明け前から人の流れが絶えません。グループで集まってバジャン(神様に捧げる歌)を歌う人や暖をとって日の出を待つ人々の姿もありました。

    日の出前から大盛況
    日の出前から大盛況

    巡礼者であふれる参道
    巡礼者であふれる参道

    ガートに向かう家族
    ガートに向かう家族

    バジャンを歌う人たち
    バジャンを歌う人たち

    川岸で暖をとる人々
    川岸で暖をとる人々

    お供え物を売る女性
    お供え物を売る女性

    ガートでは、マリーゴールドの花を手にした人や、小さな素焼きのランプ「ディヤ」に火を灯す人の姿も見られます。川面にディヤを浮かべると、祈りを光とともに流すという意味があるのだそう。
    「ディヤ」に火を灯す人

    大勢でにぎわうカーリー・ガート
    大勢でにぎわうカーリー・ガート

    ■ ノーラッカー・ガート Naulakha Ghat

    2つ目に大きいノーラッカー・ガート。カーリー・ガートからゆっくり歩いて30分弱、こちらは地元の人々が中心の素朴なガートです。ちょうど朝日が川面に反射する美しい時間帯でした。小さな祈りの儀式(プジャ)を行う家族もおり、静かで優しい雰囲気の場所です。
    ちなみにノーラッカーとは、ヒンディー語で直訳すると「90万ルピーのガート」という意味。近くの寺院が90万ルピーかけて建設されたことに由来します。また、ものすごく高価な場所=宝のように大切な場所、というようなニュアンスもあるようです。
    ノーラッカー・ガート

    幸福を祈り額にティカを付け合う女性たち
    幸福を祈り額にティカを付け合う女性たち

    近くの寺院前に置かれていたナンディ(牛)
    近くの寺院前に置かれていたナンディ(牛)

    花とランプのお供えを準備する女性たち
    花とランプのお供えを準備する女性たち

    ■ ハーティ・ガート Hathi Ghat

    最後に、ノーラッカー・ガートからさらにゆっくり歩いて30分弱、鉄橋のたもとにあるハーティ・ガートへ向かいました。かつてはここで象(ハーティ)が水浴びをしていたことからその名が付いたそうです。ここもローカルな雰囲気がただようガートです。
    ハーティ・ガート

    牛のおでこにもティカがつけられていました
    牛のおでこにもティカがつけられていました

    近くの村から来てプジャをしていたご家族
    近くの村から来てプジャをしていたご家族

    滞在には、今回も州政府が運営するツーリスト・テントを利用しました。
    ソンプールは一般的な観光地ではないため、旅行者向けの宿泊施設が少なく、現地に滞在するか、周辺の街から訪れるかによって、見学の流れや時間の使い方も少し変わってきます。
    シーズンのみ設営されるため設備は簡素ですが、室内には蚊帳もあり、天井も高く、見た目以上に窮屈さは感じませんでした。

    ツーリスト・テント
    ツーリスト・テント

    テントの一例。マルチプラグ電源でした
    テントの一例。マルチプラグ電源でした

    発電機があり、ちゃんとお湯もでました!
    発電機があり、ちゃんとお湯もでました!

    夜間は警備スタッフが見回りをしているので安心感がありました。宿泊環境は、コロナ禍以前よりもかなりアップデートされているのではないでしょうか。

     

    今回の訪問では、遊園地などの派手な催しが少なかった分、イベント的な「祭り」というよりも、より信仰行事の側面が際立って見えたように思います。お祭り自体は同じでも、訪れる年によって少しずつ違った雰囲気を感じられるのも、多くの人が集まる巡礼地ならではの魅力だと感じます。

     

    次回は、ソンプールの中心にあるヒンドゥー教寺院、ハリハルナート寺院についてご紹介します。
    シヴァ神とヴィシュヌ神を同じ場所にあわせて祀る、珍しい寺院です!

     

    ※お祭りの情報は2025年11月訪問時のものです。

     

    Photo & Text: Kondo

     


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