渡りの本流!韓国の離島バードウォッチングツアー【後編】

Report by 大西敏一&五百澤日丸 / 2025年5月3日~7日

5月6日:4日目 / Report by 五百澤日丸

この日は島での最終日です。船の席が連休ということで発売日でも満席だったため、やむなく朝一番の船で帰るため、早朝から1時間弱しか鳥見も出来ません。それぞれパッキングして朝食後、フェリー乗り場まで向かいます。宿の周辺では相変わらず鳥は多くいます。後ろ髪引かれる思いで離島にさよならです。

7時30分、離島を後にしました。帰りもうねりは多少あったものの、快適な船旅でした。12時前に韓国本土に到着、そのまま昼食場所へ向かいます。連休最後の日ということもあり、道路も激混みでした。昼食の後は、2時間ほど南へ行った干潟や湿地のある場所へ移動しました。干潟はまだまだ干潮で、遠くまで干潟が広がっています。ホウロクシギやトウネンなど様々なチギ・チドリ類、ズグロカモメの夏羽、遠くにはカラシラサギも確認しましたが、なんせ遠くて大変です。後背地の疎林や草地ではダルマエナガ、繁殖中のジョウビタキなどを観察しました。日本でも近年、ジョウビタキの繁殖確認が増えていますが、韓国では昔から普通に繁殖していて、それも平地でもどこでも見かけます。

コイカル、コムクドリ、シベリアムクドリ、シロガシラ水浴び後(五百澤撮影)
シベリアムクドリ群飛(五百澤撮影)

なぜ、日本はまだ高原のような標高がやや高い位置でしか見られないのか不思議に感じています。夏の暑さは、日本と変わりの無い韓国では、町中や港のそばなどごく普通に繁殖しています。そんな違いも興味深いところです。そしてコガラはほとんどいないけれど、ハシブトガラは町中でも普通にいます。韓国で繁殖する鳥について、日本との違いにその面白さがあり魅力を感じるときでもあります。やや日も傾いてきたところで、北へ向かったところの海中道路を挟んだ内陸側の湿地が見えるところで観察です。その池にはいかにも内陸湿地を好む、ツルシギの群れ、オグロシギ、セイタカシギ、クロツラヘラサギの小群、クロハラアジサシ、シマアジなどがいました。後背地の田んぼを耕したばかりのところでは、マガンと亜種ヒシクイなど200羽強が降りていました。光線具合もよく存分に観察を楽しみました。18時、本日はここで終了です。

アカガシラサギ(五百澤撮影)

 

この日確認した鳥:115種

 

 

5月7日:最終日 / Report by 大西敏一

最終日は朝探が無く、のんびりです。朝食は7時から。3日ぶりの洋食バイキング。これまでの探鳥が良かったのでコーヒーが美味しい。8時にチェックアウトし、昼までの短い探鳥へ出発しました。今日は車で行ける2つの小島へ。

韓国本土から橋で歩いて渡れる離島
橋で歩いて渡った離島の風景

途中干潟でカラシラサギやホウロクシギ、オオソリハシシギなどを観察しているとシロガシラが鳴いています。韓国ではすっかり定着してしまった感がある鳥です。沖の小さな岩礁にはクロツラヘラサギの小さなコロニーがありました。ほどなく現地に到着。プチ離島気分が味わえます。予定では集落周りの農地で鳥見するつもりでしたが、道路を作るため造成されていました。ここでも人の手が入り、生き物の住処が失われていてとても残念です。

もう一つの場所も観光地になっていますが、多少鳥は見られそうです。雑木林で猫にモビングするカササギを見ていると突然シマゴマの声が。粘って姿を探しますが手強く、ちらっとでも姿を見られた方はラッキーでした。小さな林ではキマユムシクイが多く、そこかしこで囀っています。コサメビタキ、チョウセンウグイス、カラアカハラ、シベリアアオジやキマユホオジロ、シロハラホオジロ、アカゲラなどが出現し、再びシマゴマが鳴き始めます。複数いるようだ。赤い鳥が目の前に出てきたのでシマゴマかと思ったらダルマエナガでした。比較的見やすい個体が3羽ほどいて、バッチリ写真に収めた方もいらっしゃいました。

キマユムシクイ(藤田正昭さま撮影)
キマユホオジロ(藤田正昭さま撮影)
ダルマエナガ(藤田正昭さま撮影)
シベリアアオジ雄(大林修文さま撮影)

お昼が来たので探鳥の道中にあったお店で海鮮チヂミや餃子、にゅうめんなどをいただきました。帰りの便は関空行きが早いため、これにて探鳥は終了です。食後、仁川空港へ向かい、そこで私、大西だけが皆さんとお別れになりました。

海鮮チヂミなど

この日確認した鳥:69種

 

今回の離島ツアーは天候にも恵まれ、島での鳥も非常に多く、観察種も186種と申し分ない探鳥になりました。これだけの数の渡り鳥を目にできたのは、20年以上韓国に通っていてもそうあるのではありません。まさに渡りが大爆発したという表現がピッタリでした。とはいえ、離島のツアーには欠航というリスクが付きまといます。それでも離島に足が向いてしまうのはこういうのに出くわしてしまうからでしょうね。

来年も五百澤さんとのタッグで離島ツアーを行う予定ですので、皆さまよろしくお願いたします。

 

この記事を書いた人

大西 敏一 おおにし としかず
1961年生まれ。大阪府在住。野鳥歴45年。フリーランスとして鳥類調査をメインに執筆、講演、ツアーガイドなどに携わる。離島の渡りに関心があり、韓国の島嶼にも長年通い続けている。シギ・チドリ類やムシクイ・ヨシキリ類などが好み。主な著書に「日本の野鳥590/650」(平凡社)、「世界のカワセミハンドブック」(文一総合出版)などがあり、協力図書も多い。

この記事を書いた人

五百澤 日丸 いおざわ ひまる
新潟県在住。(有)レイヴン・所属。鳥類調査を中心に、執筆、写真撮影、ツアーガイドを行う。一番の関心事は、ヒマラヤ山脈から台湾・南西諸島・朝鮮半島・日本にかけての鳥類の分類・分布。主な著書に「日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版」(共著/文一総合出版)、「日本の野鳥650」(共著/平凡社)など。他にも著書多数。

渡りの本流!韓国の離島バードウォッチングツアー【前編】

Report by 大西敏一&五百澤日丸 / 2025年5月3日~7日

5月3日:初日 / Report by 五百澤日丸

今年も韓国離島ツアーがやってきました。このところのツアーは天候に恵まれないこともあり、不安な気持ちもありましたが、多くの鳥たちに会えることを期待しつつ仁川国際空港へ向かいました。

関空組は私一人なので参加者の皆さんとは仁川で顔合わせです。仁川に到着するとあいにく雨。午後からの回復予報を期待しつつ、中部からご参加の方々と合流し談笑していると、成田便が遅延との一報が。現地添乗の朴さんといつものドライバーさんとも合流し、ファストフード店でしばし待機。13時過ぎに成田組の方たちが到着する頃にはすっかり雨も上がっていました。これは幸先が良いぞ。皆さん機内食が出ていたので昼食はパスし、ホテルに向かい、荷物を置いて早々に探鳥に出かけました。

まずはいつものクロツラヘラサギの繁殖する場所へ。調整池のど真ん中の人工島でクロツラヘラサギとモンゴルセグロカモメが繁殖しています。例年ならこの時期は両種とも可愛いヒナの姿が見られるのですが、今年はまだ抱卵中のようです。気温の低い日が続いたからかもしれません。そこではアカツクシガモ、セイタカシギ、コガモに混じるシマアジなども観察。定番のダルマエナガはなかなか手ごわくて写真が難しそうです。

調整池に浮かぶ人工島
セイタカシギ(藤田正昭さま撮影)

その後、クロツラヘラサギが至近距離で見られる湿地公園へ移動。お約束どおり、本種が近い。散歩の人が通るすぐ横で採餌していて、スマホでも撮影できそうです。セイタカシギもすぐ近くにいます。1枚の田んぼにバンが10羽もいる場所があり、デイスプレイや争いなどいろいろな行動が見られて楽しめました。他にはアカハラツバメ、ヒバリシギ、タカブシギなどが見られました。

クロツラヘラサギ(C)五百澤日丸
アカハラツバメとツバメ(大林修文さま撮影)

初日最後の探鳥は干潟で。以前、ホウロクシギなどが数百いた場所ですが、干潮のタイミングだったようで、多くのシギチは遠くで蠢いていました。それでもダイゼン、オオソリハシシギ、ダイシャクシギ、ホウロクシギなどはそこそこの距離で観察ができ、特にズグロカモメの夏羽がひっきりなしに目の前を飛び回り、干潟でシャコの仲間などを捕って食べる場面もありました。気温が低いうえ、風が強く、寒くなってきたので長居はせず本日の探鳥を終了。

夕食はいつもの店でサムギョプサルです。明日は皆さんと渡島できることを願って美味しくいただきました。

ズグロカモメ成鳥夏羽(大林修文さま撮影)
サムギョプサル

この日確認した鳥:56種

 

5月4日:2日目 / Report by 大西敏一

朝起きて、真っ先に空と風を確認した。快晴でほぼ無風。これなら船は出そうです。ホッと胸をなで下ろしながら、ホテルの朝食会場へ行くと、皆さん、すでに朝食バイキングへと集まっておられました。出航が9時なので、朝食は6時30分からです。今日は離島に渡ることが最優先のため、早朝の探鳥はご遠慮いただきました。朝食後、専用車にてフェリーターミナルへと向かいます。

韓国も連休2日目となっているので、道路もやや混んでいます。ターミナルの駐車場も満車で入れません。外で下ろしてもらい荷物を持って乗り場へと向かいます。中に入るとものすごい混雑ぶりで、座る場所もありません。たくさんある離島の船乗り場なので、みんながみんな、同じ離島ではないので、心配はありませんが、それでも満席とのことでした。8時40分、乗船し指定席に座ります。9時に出港すると鏡のような海面を滑るように走ります。船酔い止めはいつも飲みますが、この日は飲まなくても大丈夫そうでした。黄海は海鳥がいつも少なく、ずっと探していてもほとんどいなくて疲れるだけで後悔します。モンゴルセグロカモメとウミネコ、カワウ(亜種が気になるところです)、ウミウ程度で、参加者の中でヒメウも確認されました。12時30分、目的の離島に無事に到着しました。これで一安心です。今回の宿は以前もお世話になってペンションで、そちらの迎えのバスに乗り込んで、まずは宿に入ります。荷物を置いたら昼食会場へ行って腹ごしらえです。

今回の離島のペンション
ウミネコ

 

13時30分、昼食後、宿に戻りひと休憩して観察機材を各自準備していよいよ探鳥の開始です。宿の周りには林、荒れ地、農耕地があり、集合中、宿の木にとまっているシベリアムクドリ、キマユムシクイ、バフマユムシクイ、ヤナギムシクイと次々と鳥たちが出てきます。始めから渡りパワー?全開で参加者もガイドもどうして良いのかわからなくなるような嬉しい悲鳴が続きました。

離島の環境(荒れ地)
シベリアアオジ(五百澤撮影)

 

まずは宿の前の荒れ地を見ながら舗装道路をゆっくりと進みます。足下から次々と小鳥たちが現れては藪に入ります。地面で草本の種子を一生懸命についばんでいます。シベリアアオジ、コホオアカが中心で、キマユホオジロ、シマノジコ、シマアオジなどなど。その数は日本の離島の比ではありません。シベリアアオジやコホオアカなど各1,000羽は楽にいる感じだし、シベリアムクドリも200羽程度の群れでいます。チョウセンメジロも20羽程度の群れが飛んできて目の前の桜の低木に入り、一気に盛り上がりました。空を見ると、ハチクマとサシバが結構な柱を作り、東から西へと渡っていきます。その中にアカハラダカやアカアシチョウゲンボウの姿も確認できました。大西さんがノゴマやアカモズを説明していると、こちらでアリスイやハリオシギなど出て、どこを見たら良いのかわからなくなるほどでした。

ノビタキ(五百澤撮影)
ハチクマ(五百澤撮影)

 

こうしてあまり歩く前に時間は過ぎていき、あっという間に夕方になってしまいました。終了間際、チャキンチョウが1羽飛んでいく姿を見ましたが、去った方向を探しても見つからず・・・。日没は日本より西にあるだけ(時差はない)、まだまだ明るかったのですが、18時30分に夕食の時間となり、本日はここで、終了です。

 

この日確認した鳥:106種

 

 

5月5日:3日目 / Report by 五百澤日丸

後述しますが本日は渡りが大爆発した一日でした。いつどこを見ても鳥がいる状況で長年韓国に来ていますがなかなかお目にかかれない、素晴らしい鳥見の一日でした。

今日は島に一日滞在して探鳥ができる日です。朝5時半に探鳥へ出発。空は昨日とうって変わり曇天で霧も出ています。このような天気の時は渡り鳥たちが島に降りてくる可能性が高く、ときに大当たりになることがあるのです。昨日のコースを逆に辿りながら回ってみることに。いきなり道端からハリオシギが飛び出し、コイカルやサンショウクイが群れで飛びます。ツツドリ、カラアカハラ、キマユムシクイなどがよく囀っています。オウチュウは複数で出現。昨日五百澤さんが見たチャキンチョウ目当てに定点観察をしているとマミジロキビタキの雄が現れ、端ではムジセッカが囀り始めました。上空を見上げるとマミチャジナイとカラアカハラの大群が何度も渡っていきます。明らかに小鳥類が増えてきている感じです。水田地帯に抜ける途中でシロハラクイナやシマノジコを確認。まだ水が張っていない田んぼでは、ツメナガセキレイ3亜種、アカガシラサギ、シマアオジなどをじっくりと観察しました。朝探だけで61種を観察。

コイカル・シベリアムクドリ・コムクドリ・シロガシラの水浴び(大林修文さま撮影)
オウチュウ(大林修文さま撮影)
マミジロツメナガセキレイ(大林修文さま撮影)

 

朝食のメインはカレイの煮つけ。ゆっくりと食事をしたあと9時半から探鳥を再開。宿前の電線にはシベリアムクドリが飛来し、桜にはアカマシコの群れも現れたので皆さんで観察。宿前の空き地を歩くとマミジロタヒバリやジシギが飛び出します。綺麗なノゴマの雄の姿も。ツメナガセキレイやホオジロハクセキレイを見ているとケリが1羽佇んでいます。本種は離島でたまに見られる珍鳥です。ムクドリ類の声がするので見ると数十羽の群れが飛んできて木に止まりました。なんとほとんどがシベリアムクドリ!カラムクドリも混ざっています。さながらシベリアムクドリがなる木には皆さん大興奮。遠くの電線にも群れが止まっています。

アカマシコ雄と雌(藤田正昭さま撮影)
シベリアムクドリのなる木(藤田正昭さま撮影)

その後、カラアカモズやマミジロキビタキなどを見たあと、海岸でしばしカモメウォッチング。ウミネコが多く、モンゴルセグロカモメの姿もちらほら。ひときわ背中の色が濃い個体がいたので見ると足の色が黄色い。ホイグリンカモメかと思いましたが、そこまで背中が濃くないのでtaimyrensisタイプでしょう。成鳥の初列風切はすべて換羽している点もモンゴルセグロカモメと違うポイントです。ここではミヤコドリやタイワンハクセキレイなども近くで観察しました。海岸横の小さな公園もポイントです。草地にはシマアオジやキマユホオジロ、コホオアカなどがいます。コイカルの声のする方を見ると数十羽木に群がっています。シベリアムクドリやシロガシラも羽繕いをしています。どうもそばに水たまりがあり、そこで水浴びしたものが木に移って休んでいるようでした。結局、午前中だけで103種を観察しました。

モンゴルセグロカモメ第1回冬羽(藤田正昭さま撮影)
シマアオジ雄(藤田正昭さま撮影)

 

昼食は豆腐チゲ。スープがとても美味しい。朴さんのコーディネイトで辛いのが苦手な方も安心して美味しい韓国料理が食べられるのもこのツアーの良いところです。食事を終えて店を出ると近く木にマミジロキビタキが止まっています。と、「クロウタドリ!」と五百澤さん。見ると目の前の畑に雄がいます。コウライウグイスも数羽飛んできます。少しも気が抜けないのが離島の渡りです。宿に戻り、バスから降りると今度はブッポウソウが10数羽飛来して木に止まりました。私は宿にカメラを置いて食事に出ましたが、私がカメラを持っていないと必ず何かが出るジンクスは健在で、皆さんに「今後はカメラ無しでお願いします」と言われ大爆笑でした。

マミジロキビタキ雄(藤田正昭さま撮影)

少しの休憩を挟み、14時から探鳥スタートです。オジロビタキが宿裏にいたようでお客さんが綺麗な雄を撮影されていました。宿前の電線には奇麗なシベリアムクドリの雄が止まっています。午後は少し遠出をして以前のツアーで色々と見られた島の南部の集落を目指すことに。しかし現地に着いて驚きました。ここ数年の間に風景が変貌しており、良かったポイントは軍施設のフェンスで仕切られていたり、農地には住宅がいくつも建っていて探鳥ポイントが無くなっていました。これは島だけのことではなく、本土側でも様々な理由で探鳥ポイントが失われているのはとても残念なことです。

オジロビタキ雄(大林修文さま撮影)

早々にその場を離れ、ある程度戻った位置から徒歩で水田地帯を進みながら宿まで戻るコースに変更。幸い今回は鳥影が濃いので歩きながらじっくり探す方が色々と見られそうです。途中、軍人さんから職務質問を受けるハプニングを挟みながら探鳥が進みます。キマユムシクイやマミジロキビタキが増えていて、後者を撮りたかった方も無事カメラに収められたようです。畑と隣接するブッシュにイワミセキレイが出現。皆さん色めき立ちます。独特の声も聴かれました。ここではオジロビタキやアムールムシクイ、シマノジコ、シロハラホオジロ、アカガシラサギなども見られました。

イワミセキレイ(大林修文さま撮影)

 

ふと空を見上げると断続的にブッポウソウの群れが飛んでいきます。一体、何羽通過して行くのでしょうか。水田地帯を歩くとアカガシラサギが何度か出現。田植え前の田んぼではシマアオジの雄やハリオシギ、ツメナガセキレイ3亜種などを観察。シベリアアオジやコホオアカはどこにでもいます。昨日のチャキンチョウポイントで定点観察をしているとブッポウソウとコウライウグイスの群れが飛来し、木に止まったのを皆さんとじっくり観察。宿には18時過ぎに戻りましたが、再びブッポウソウの群れが。数えると70羽以上。コウライウグイスもわらわら飛んでいきます。今日一日でブッポウソウはゆうに300羽以上は見られたし、シベリアムクドリに至っては一生分見たような感じでした。

シマノジコ雄(大林修文さま撮影)
コウライウグイスとブッポウソウ(大林修文さま撮影)

本日の夕食はペクスクという地鶏を使った鍋です。参鶏湯のようにナツメグなど漢方的なものやコウタケなどが入っていて美味しい。今日のような鳥だらけの島にはずっと居たいですねと皆さんと乾杯。食事が終わり店を出ると遠くコノハズクが鳴いていました。

ぺクスク

この日確認した鳥:116種

 

後編に続く………

この記事を書いた人

大西 敏一 おおにし としかず
1961年生まれ。大阪府在住。野鳥歴45年。フリーランスとして鳥類調査をメインに執筆、講演、ツアーガイドなどに携わる。離島の渡りに関心があり、韓国の島嶼にも長年通い続けている。シギ・チドリ類やムシクイ・ヨシキリ類などが好み。主な著書に「日本の野鳥590/650」(平凡社)、「世界のカワセミハンドブック」(文一総合出版)などがあり、協力図書も多い。

この記事を書いた人

五百澤 日丸 いおざわ ひまる
新潟県在住。(有)レイヴン・所属。鳥類調査を中心に、執筆、写真撮影、ツアーガイドを行う。一番の関心事は、ヒマラヤ山脈から台湾・南西諸島・朝鮮半島・日本にかけての鳥類の分類・分布。主な著書に「日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版」(共著/文一総合出版)、「日本の野鳥650」(共著/平凡社)など。他にも著書多数。

奄美大島・固有種を狙う撮影三昧の4日間 2本目【後編】

Report by 戸塚学 / 2025年4月6日~9日

3日目 高曇り時々晴

昨夜が遅かったので今日はのんびりスタート。9時出発で森に向かいます。今日も各自狙いの鳥の場所で撮影してもらいました。撮影をしない参加者がまだしっかりとアカヒゲを観ていないという事で私は彼女についてアカヒゲを探しました。まったく鳴いてくれず約1時間経つとようやく鳴いてくれたのでそちらで探しますが、なかなかじっとしてくれず苦労をしましたが、ようやく最高な場所でそれも近くでゆっくりとさえずりと羽繕いをしてくれたことでスマホでも撮影ができたと喜んでもらいました。

アカヒゲ
アカヒゲ

その後はまた各自で楽しんでもらう事に。私は休憩室に食事をしに行くと?そこの近くでリュウキュウコノハズクの「ココッコッホ」の鳴き声?さえずりが?昼間鳴くのはこの森では初体験でした。午後はまたアカヒゲやルリカケスを狙っていただきました。14時終了で一部の参加者が田中一村美術館に行きたいとのことで、途中のバス停で降ろし残りのメンバーはホテルに戻りました。

21時30分再びナイトツアーに出発です。1名が体力的に休むという事でその方以外で出発です。途中国道でアマミノクロウサギとアマミヤマシギが出ていてびっくりしました。昨日すでに経験済みなので本日カメラ設定は無しでスタート。スタートしてすぐにのんびりとしたアマミノクロウサギに遭遇!昨日とは打って変わって撮りまくり野郎でした。

アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ

その後は次から次とアマミヤマシギで出まくるので、途中からパスして進みます。

アマミヤマシギ
アマミヤマシギ

突然ガイドさんが「あっ!」といってライトを木の枝にあてるとリュウキュウアオバズクです!私は森の中で鳴き声は聞いたことはありましたが、姿を見るのは初めてです。電線ではないところの姿をみなさんにしっかりと撮ってもらいました。

リュウキュウアオバズク
リュウキュウアオバズク

さて残るはリュウキュウコノハズクです。声を頼りに探しますがなかなか厳しい。途中にアマミノクロウサギやアマミヤマシギの撮りやすい個体だけをつまみ撮りしながら進み、昨日ケナガネズミのいた木を探しますがやはりそんなに甘くはありません。

アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ

ガードレール下でのんびりしているアマミノクロウサギを狙っているとガードレールの上の枝に飛んできたリュウキュウコノハズクがとまった!さぁどうする上か下かでバタついているうちにリュウキュウコノハズクは飛び去り、アマミノクロウサギも下に消えて行きました。これぞ二兎追うものは一兎も得ず!その後も順調にアマミノクロウサギとアマミヤマシギを撮影しながら下り、少し早いが超充実した時間を過ごし1時にホテルに到着して終了となりました。

リュウキュウコノハズク
リュウキュウコノハズク

4日目 晴れ

今日は9時にタクシーに荷物を積み込み、昼食は買わずに森へ向かいます。森に入ると西遊旅行のガイド梁川さんのGがちょうど出てきました。ここで梁川さんからすごい情報が!オオトラツグミがいてスマホでも撮影ができたと聞き、ポイントを詳しく聞きました。早速今回「どうしてもオオトラツグミが撮りたい」という方とその場所へ。「たぶんここだと思うんだけど」と道が分岐するところに来ると・・・いた!それも目の前。大慌てで撮影をしてもらうと森の奥へ消えて行きました。

オオトラツグミ
オオトラツグミ

しばらくすると他のメンバーも集まってきたのでみんなで待っていると、なんと私たちの後ろから現れたではないか!なんとか全員撮れたので「ワンモアチャンス」にかけるが動きが無いので池の方へ行くと男性が何かを撮っていた。「カケスですか?」と聞くと「オオトラツグミです。その草陰に入りました」と教えてくれたので道を迂回して進行方向に出ると歩道に出てくれました。開けた場所なのでばっちりです。その後も消えた周辺を迂回作戦で臨み、何度もチャンスに勝利しました。まさかあれほど苦労したオオトラツグミがこうも簡単に片付くとはアンビリーバボー!以外にありません。時間は11時30分あと30分で終わりです。みんなで放心状態で駐車場へ戻る途中またしてもズアカアオバトがのんびりサクランボを採餌していてしっかりと撮影ができました。

ズアカアオバト
ズアカアオバト

それにしても信じられない4日間でした。全員笑顔が戻らないまま空港に到着して無事解散終了となりました。ご参加いただいたみなさまありがとうございました。

 

観察できた生き物・聞かれた鳥

オオトラツグミ・アマミヤマガラ・アマミヤマシギ・アマミヒヨドリ・アマミシジュウカラ・アマミヤマガラ・アマミコゲラ・リュウキュウキジバト・サシバ・アカヒゲ・オーストンオオアカゲラ・ルリカケス・リュウキュウサンショウクイ・ズアカアオバト・リュウキュウハシブトガラス・リュウキュウコノハズク・リュウキュウメジロ・クロサギ・コチドリ・シロチドリ・オオメダイチドリ・ムナグロ・セイタカシギ・オジロトウネン・ウズラシギ・タカブシギ・アマミノクロウサギ・ケナガネズミ・アマミトゲネズミ・アマミイシカワガエル・ヒメハブ・シリケンイモリ

 

見られた&声が聴かれた鳥・生き物カラスバト・リュウキュウツバメ・ツバメ・スズメ・ダイサギ・アオサギ・コサギ・イソヒヨドリ・ヒドリガモ・コガモ・ハシビロガモ

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

奄美大島・固有種を狙う撮影三昧の4日間 2本目【前編】

Report by 戸塚学 / 2025年4月6日~9日

奄美大島ツアー2本目ですが、初日が小雨以外毎日晴れ!おまけに夜は1本目がケナガネズミが3頭も出たり、2本目がのんびりしたアマミノクロウサギが出まくりのアマミヤマシギ祭りでみなさん大喜び。日中も無理だなと思っていたオオトラツグミが突然近くで出まくりでもう・・・アンビリーバボーな2時間でした。とにかく日中も夜も大当たりでした。

1日目 曇り時々雨

飛行機の到着がみなさん集合時間よりも早かったこともあり、早めに出発をすることができました。天気は雨が降りそうな感じですが、天気予報では最終日が雨なので先に海岸に向かうと良かった!シギ・チドリがいます。結構近いのでみなさんに鳥たちの説明をしながら撮ってもらいます。

ウズラシギ
ウズラシギ
タカブシギ
タカブシギ
オジロトウネン
オジロトウネン

やはりセイタカシギが目立つし大きいので人気でした。

セイタカシギ
セイタカシギ

クロサギの白と黒を見比べることもできました。

クロサギ
クロサギ

さて森に向かいます。まずは各ポイントを説明しながら廻ります。一通り廻り終えた後、各自で自分が狙いたい鳥たちのポイントに散ってもらいます。小雨が降り出しますが、サクランボを食べるズアカアオバトを全員で撮影ができました。その後もアカヒゲ、ルリカケスも無事撮れたようです。終了時間には雨も上がりホテルに向かい終了となりました。

アカヒゲ
アカヒゲ
ルリカケス
ルリカケス

 

2日目 快晴

ホテルから出たところに緑地帯があるので、土曜日の朝ヤツガシラが出たという情報を伝えたところみなさん朝食前に廻ったそうですが、いなかったようです。8時に出発して森に向かいます。昨日のポイントへ各自で向かってもらいます。ルリカケスの巣材運びもおおむね昨日終わってしまったようで、あまり出入りがない。歩きながらみなさんのところを廻るとそれなりに撮れているようでほっとする。

ルリカケス
ルリカケス

「コツコツ」という音がするのでふと上を見上げるとアマミコゲラが巣作りをしていたので、数人で撮影をしていると向かいで女性が何かを狙っている?双眼鏡で覗くと・・・オーストンオオアカゲラ!その場にいたメンバーで現地に急ぎ無事ゲット!しかしまったく採餌をやめないので残りのメンバーを探して声をかけ現地に行くと間に合った!これで奄美の3点セット、オーストンオオアカゲラ、ルリカケス、アカヒゲを無事撮ることができました~、肩の荷が下りる~(笑)

オーストンオオアカゲラ メス
オーストンオオアカゲラ メス

その後もアマミシジュウカラ、アマミヤマガラ、リュウキュウメジロ、リュウキュウハシブトガラスを次々と撮影することができました。

アマミシジュウカラ
アマミシジュウカラ
リュウキュウメジロ
リュウキュウメジロ

ついでに?ここの絶景をスマホで撮ってもらいました!晴れなので木漏れ日が激しく鳥たちを探すのに苦労しますが結果オーライ!でホテルに戻りナイトツアーまで休憩です。

21時30分に集合して出発します。トイレを済ませジープに乗って出発です。この組は初めてなのでまずはイルカンダの花にライトを当てて露出やカメラ設定をしてもらい、生き物が出た場合はISO感度での明るさ調整をしてもらいます。出発してしばらく行くとアマミノクロウサギが出るのですが、すぐに森に消えたり道路を通過してしまい、今日はゆっくりしてくれず、ストレスが溜まります。ここ数日雨がまともに降らないので乾燥している事と北向きの風が寒いこともあり両性爬虫類が出ないのでガイドさんが頑張って何とかヒメハブを探してくれます。

ヒメハブ
ヒメハブ

また法面の水抜き穴にいるアマミイシカワガエルを見つけてくれどちらも撮影ができました。

アマミイシカワガエル
アマミイシカワガエル

が・・・肝心のアマミノクロウサギは動きが速くいつものようにのんびりしてくれないし、アマミヤマシギはいきなりジープの横から飛び立つのでこれまた撮影に苦労します。リュウキュウコノハズクも手前の枝が邪魔で何とか抜けるところは無いかと探している間に飛ばれてしまう。残念!

その時、峠から降りる道でケナガネズミが!それも2頭もいて1頭はとても愛想がよくこちらを向いてじっとしてくれたのでみなさんしっかりと撮影ができました。

ケナガネズミ
ケナガネズミ

その後もなぜかアマミノクロウサギは出るものの撮影はできない状況が続きますが、またしてもケナガネズミが出て大興奮です。私も一晩に3頭は初体験でした。

ケナガネズミ
ケナガネズミ

集落ではリュウキュウアオバズクを見つけるも飛ばれてしまいました。前半は良くなかったのですが、後半それなりに生きものが出てくれたおかげでホテルに着いたのは2時20分!まさかの時間でした。

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

奄美大島・固有種を狙う撮影三昧の4日間 1本目【後編】

Report by 戸塚学 / 2025年4月2日~5日

3日目 晴れ

昨夜が遅かったので9時出発で森へ向かいます。本日も自分が狙いたい鳥のポイントで各自自由に撮影してもらいます。昨日はあれほどいたズアカアオバトがあまり出てこないのは天気のせいか?絶景ポイントでは朝一のサシバが渡ってしまったのか、全然飛ばないがアマツバメの群れは飛び回っているので期待はできる。みなさんそれなりに撮影ができているようでニコニコ顔です。管理棟で昼食を食べているとサシバが渡るので慌ててスタンバイをする。しかしなぜ、スタンバイをすると飛ばなくなる???その後、森の中を歩きながら参加者にアドバイスや質問に答える。この日は早めに切り上げるため駐車場に向かうとサシバが20羽以上川になって飛んで行く・・・しかし高い!ここで切り上げてホテルに向かい、ナイトツアーまでの間休憩にします。

アカヒゲ メス
アカヒゲ メス

21時30分ナイトツアースタートです。昨日はクロウサギ祭りだったのでみなさん「クロウサギはいいから、リュウキュウコノハズクとケナガネズミをお願いします」とリクエスト。

そのせいか?なんとクロウサギが全然出ない!斜面からは「ぴぃー」とあちこちから声がするので、いるはずなのに道路に出てこない・・・これは「クロウサギはもういい」という声が聞こえたか?と車内で笑っていたのですが本当に出ない。リュウキュウコノハズクもあちこちで鳴いているが姿が見つからないのが悔しい!昨日に比べて生き物との出会いがあまりにも少なく困惑するとなんとかアマミヤマシギが出てくれ、電線にとまろうとしてあたふたする姿を撮影できた。

アマミヤマシギ電線とまり
アマミヤマシギ

ダート道に入ると水溜まりがあり車がとまる。ガイドさんが「ほら、ヒメハブ!」とライトを照らすといました。今回初のヒメハブです!今回の参加者が男性ばかりなのでみんな撮影に夢中。女性がいると嫌がるんですけどね(笑)その「キュー」という鳴き声で頭上の枝を照らすとリュウキュウコノハズクのメスがとまっていたのですが、すぐに飛ばれてしまった!残念。結局ケナガネズミもオオトラツグミも声だけで見られずさみしい状態で終点に近づくと道路わきに親子のクロウサギがいてまったく動かなかったのでがっつりと撮ることができました。結局この日クロウサギは10頭見られていたのですが、撮影ができたのはこの2頭の他1頭で計3頭になりました。最後のチャレンジでリュウキュウアオバズクを狙い何とか撮影ができました。

リュウキュウアオバズク
リュウキュウアオバズク

ペアどまりが撮影できないのがちと悔しかったですね!ホテルに到着したのが1時。やはり生き物との遭遇率が少ないと早く終わってしまう。やはり奄美の醍醐味は夜なので2日間は正解です。

 

4日目曇り時々晴れ

最終日なので今日も自由に撮影してもらう予定でしたが、昨日参加者がルリカケスが巣材を運び込んでいる場所を見つけたというのでそこを観に行く途中に別の巣材運び現場を見つけてしまったのでそこで撮影をすることに。しかし手前の枝が邪魔なのが悔しい。一旦当初の目的の巣へ向かいますがしばらくすると2羽で飛び去ってしまったので、新しく見つけた巣とこの巣と別に狙いたい場所に自由に行ってもらい撮影を楽しんでもらいました。私はブラブラしながら水路でルリカケスか、アカヒゲが水浴びをしないかなと待っていると2羽のルリカケスが池の近くに来て餌を探してゆっくりしてくれたので、参加者たちを呼びに行き何とかみんなで撮影ができました。

ルリカケス
ルリカケス
ルリカケス
ルリカケス

11時45分に出発予定だったので駐車場に向って桜並木を歩くとズアカアオバトがいたので撮影をしてもらい、森を後に今度はシギ・チドリを狙いに海岸へ向かうと結構いろんな種類と数が入っていて撮影を楽しみ、13時に空港で解散となりました。

タカブシギ

タカブシギ

オバシギ
オバシギ
オジロトウネン
オジロトウネン
ムナグロ
ムナグロ
オオメダイチドリ
オオメダイチドリ

オオトラツグミには出会えませんでしたがかなりいい内容だったと思います。みなさまお疲れさまでした!

観察できた生き物・聞かれた鳥
クロサギ・サシバ・コチドリ・メダイチドリ・オオメダイチドリ・ムナグロ・オジロトウネン・コアオアシシギ・アオアシシギ・タカブシギ・イソシギ・ウズラシギ・アマミヤマシギ・セイタカシギ・リュウキュウキジバト・ズアカアオバト・リュウキュウコノハズク・アマミコゲラ・オーストンオオアカゲラ・リュウキュウサンショウクイ・アマミヒヨドリ・アカヒゲ・イソヒヨドリ・シロハラ・ウグイス・アマミヤマガラ・アマミシジュウカラ・リュウキュウメジロ・ルリカケス・ヒドリガモ・オナガガモ・コガモ・アマミノクロウサギ・ケナガネズミ・ヒメハブ・アマミアオガエル

 

見られた&声が聴かれた鳥・生き物
アマツバメ・ダイサギ・チュウサギ・コサギ・アオサギ・カルガモ・オオバン・カラスバト・ヤツガシラ・リュウキュウツバメ・アマツバメ・ノビタキ・オオトラツグミ・セッカ・コムクドリ・ムクドリ・チョウゲンボウ・クマネズミ・アマミイシカワガエル

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

奄美大島・固有種を狙う撮影三昧の4日間 1本目【前編】

Report by 戸塚学 / 2025年4月2日~5日

下見の2日間は雨で森が暗く、霧も入り鳥たちを探すのも苦労したが偶然オオトラツグミに出会えてこれは幸先がいいぞ!と思いましたが・・・今回は夜を2回にしたことで大幅に時間設定を変えましたがまだ手直しが必要だなと感じました。

オオトラツグミ
オオトラツグミ

1日目 曇り

天気予報では雨のはずが・・・晴れた!晴れたというより雲間から時々日が差すといった感じか?みなさん時間通りに集合されていたのでそのまま専用車で移動します。現地に到着してからは各鳥たちが撮りやすいポイントを説明して行きますが、いきなり駐車場の桜にズアカアオバトが!大慌てで撮ってもらいますが、のんびりしていて全員がっつりと撮影ができました。昨年はサクランボが全くなかったのですが、今年はまだたわわになっているのでカラスバトやズアカアオバトがいる事を後付けで説明しました。各ポイントの説明後はみなさん狙いたい場所で粘ってもらい、私は歩きながら各ポイントを廻りみなさんの質問や撮影のアドバイスをしました。この日はアカヒゲ、ルリカケス、一部の方がオーストンオオアカゲラをしっかりと撮ることができたようです。17時に終了してホテルへ向かいました。この日は翌日から始まるハードスケジュールのためしっかりと骨休めをしてもらいました。

アカヒゲ
アカヒゲ

2日目 曇り時々晴れ

8時に出発して森に向かいます。絶景ポイントでサシバが飛ばないかを見ていると・・・北西の風なのに20羽ほどが飛んで行く!しかしコースが悪い。

サシバ
サシバ

ここの枯れ木にルリカケスがとまらないかなぁと待つと後ろから「コツコツ」と気をつつく音が聞こえてきたので振り返ると参加者の一人が何かを狙っているので奴がいるなと近づくとオーストンオオアカゲラのオスがいました。そしてがっつり撮れました!残念なのは他の参加者がいない事。

オーストンオオアカゲラ オス
オーストンオオアカゲラ オス

さて他の場所へ行くと別の参加者が何かを狙っている。行ってみると今度はオーストンオオアカゲラのメス!こ奴、よほどお腹が空いているのか?まったく飛んで行かないのでみんなを呼び集め無事全員撮影ができました。ちなみに超近くでゆっくり撮影できるとはまさにアンビリーバボー!でした。

オーストンオオアカゲラメス
オーストンオオアカゲラメス

オオトラツグミは粘りましたが残念ながら出なかったので、後半はまた各自で森を廻って撮影をしてもらいました。14時に終了予定だったので集まって駐車場に向かう途中、桜並木にズアカアオバトが!これものんびりとサクランボを食べているのでしっかりと撮影できました。さて夜があるので一旦ホテルでなが~い休憩(笑)ナイトツアーが21時40分にお迎えが来るのでそれまでゆっくりと休んでもらうのです。

21時30分にホテルのロビーに行くとナイトツアーが迎えに来てくれていて社長の一言「超、寒いっす!なので電熱ベストと手袋を持ってきました!」という事でみなさん電熱ベストと手袋をしてジープに乗って出発!風を切って走るジープが寒い寒い。私的には過去最低の寒さ。悩ましいのは乾燥して寒い夜は生き物が出にくい事です。まずは時間までトイレ休憩とジープの幌を外して撮影ができる状態にします。じゃんけんで席を決めます。そしてライトを照らしてもらいカメラの設定を完了してもらいます。時間になったのでゆっくりとジープを転がしながら生き物を探しに行きますが、道は乾燥しているので両性爬虫類は出ない予感がする。国立公園内に入るとさっそくアマミノクロウサギ(以下クロウサギ)が出るたびに撮影のために停まるのでなかなか進まない。

アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ

狙いのアマミヤマシギとリュウキュウコノハズクがなかなかに手強いが、クロウサギは出まくり!

アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ

ようやくアマミヤマシギが出たのでゆっくりと近づきしっかり撮影できました。

アマミヤマシギ
アマミヤマシギ

そうなると次々に出会えて撮影ができます。しかしリュウキュウコノハズクは厳しい。リュウキュウコノハズクを探しているとガイドさんが「ケナガネズミがいました!」とライトを当ててくれるが、手前の枝が邪魔で結局撮影はしっかりできなかった、残念!最後の方でようやくコノハズクが見つかったが手前に枝がかかっていて一部の方は撮れたが、全員が撮ることはできなかった。集落周辺にはリュウキュウアオバズクとアマミヤマシギがいるので探すもリュウキュウアオバズクは何とか見られたものの撮影はできなかった。結局この日はアマミノクロウサギ30頭以上に出会えたはず!まさにクロウサギ祭りでした。ホテルに戻ると1時50分!あっという間にこんな時間になってしまった!

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戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋の石垣島でアカハラダカ・カンムリワシ・ムラサキサギを狙う【後編】

Report by 戸塚学 / 2024年9月24日~27日

3日目

朝はまずホテル近くの田んぼを巡りますが・・・シギやチドリが少ない。どうやら抜けた感じです。今日もカタグロトビには出会えませんでした。続いてズグロミゾゴイのポイントへ行きますが、成鳥2羽はまたしても奥へ姿を消してしまいました、残念。展望台へ向かう途中凄い雨が降って来て「いけるかな?」と思いましたが到着すると止みました。すごいぜ参加者!

 

空は雲に包まれ時々アカハラダカは群れをつくりますが、こちらには来ません。時々ハヤブサやチョウゲンボウが通過するのみです。ここでヒマラヤアナツバメが飛び回っていて展望台の全員で狙うのですがこれが超手強い!そんな中1羽、2羽と近くに飛んで来てくれる個体を撮影できました。1度だけ頭上を群れが飛んでくれただけでもラッキーだったかな?その後は田んぼを廻りますが・・・鳥がいません。ようやくムラサキサギの幼鳥がいたので撮影することができました。午前中ラストはホテル近くの公園で撮影ですが、ムクドリ類はさっぱりでしたが芝生のツメナガセキレイを撮影して終了となりました。

ヒマラヤアナツバメ
ヒマラヤアナツバメ

夕方はまた田んぼ巡りでカタグロトビがよく見られるというポイントへ歩いて探しますが見つからない。代わりにヒタキ類がかわいい姿を見せて撮影させてくれました。問題は小鳥たちと入れ替わるようにシギやチドリがぐっと減ってしまいさみしい限り。またしても折れそうな心で鳥たちを探していると水路の前にカンムリワシ成鳥が「ごろり」ととまっていたのでがっつり撮影してもらった。動きが全くないので別の生き物を探すとすぐにムラサキサギが見つかりこちらも撮影してもらうが動きが無いので、ズグロミゾゴイのポイントへ。なんと1羽だと思った幼鳥が2羽いてしっかり撮ることができました。残念なのは、成鳥。さすがに数のプレッシャーなのだろう、すぐに引っ込んでしまった。最後はホテル近くの田んぼでシギやチドリを狙った後、公園でムクドリたちを探すがこちらは静かすぎて鳴き声を聞くこともなく見つけることができなかった。

アオアシシギ
アオアシシギ
ヒバリシギ
ヒバリシギ
「ごろり」ととまっていたカンムリワシ成鳥
「ごろり」ととまっていたカンムリワシ成鳥

4日目

とうとう最終日まで雨にたたられることなく過ごすことができた!まずはホテル近くの田んぼに行くと昨日よりもシギやチドリが入っていたので撮影をしてもらう。カタグロトビを探すが見つけられなかった、残念!引き続きズグロミゾゴイのポイントへ行くと成鳥と幼鳥がいたのでゆっくり近づくと3人目までは良かったが、4人目で飛ばれてしまった。できるだけ姿勢を低く近づいたがやはり数のプレッシャーは何ともならない。

風は北東、天気は晴れ。これはいいぞと期待を持って展望台に上がるとすでに140羽が渡ったという・・・これは期待が!しかしなかなか飛ばない。困ったことに雲の中から現れるので気がつけば頭上。10時に終了する予定を11時まで伸ばしたが・・・結果はだめだった。

ふたたびカタグロトビを探すが見つからない。周辺の田んぼも何もいない。最後の最後の悪あがきで空港近くの田んぼへ向かうと小型のシギたちがいたが、早苗に紛れてよくわからない!ジシギ(たぶんチュウジシギと思われる)を何とか撮影して空港へ向かい終了しました。

カタグロワシに関しては残念でしたが、メインにしているカンムリワシ・ムラサキサギ・ズグロミゾゴイ・アカハラダカはとまり、単体飛翔、タカ柱としっかりと撮影で来たし、夜はリュウキュウアカショウビン・ズグロミゾゴイ・リュウキュウコノハズク・リュウキュウアオバズクそしてオオクイナのオス成鳥まで撮れたので100点と言ってもいいと思いました。

リュウキュウアサギマダラ
リュウキュウアサギマダラ

 


撮影できた鳥 

ズグロミゾゴイ・アマサギ・ダイサギ・チュウサギ・コサギ・アオサギ・ムラサキサギ・カルガモ・アカハラダカ・カンムリワシ・ミサゴ・ハヤブサ・チョウゲンボウ、コチドリ・トウネン・ヒバリシギ・アカアシシギ・アオアシシギ・コアオアシシギ・キアシシギ・イソシギ・セイタカシギ・クロハラアジサシ・リュウキュウコノハズク・リュウキュウアオバズク・リュウキュウアカショウビン・ツメナガセキレイ・キセキレイ・エゾビタキ・コサメビタキ・サメビタキ・ヒマラヤアナツバメ・シロハラクイナ・(ヤエヤマオオコウモリ)

 

見られた&声が聞かれた

バン・ジシギSP・リュウキュウキジバト・チュウダイズアカアオバト・ツバメ・サンショウクイ・リュウキュウヒヨドリ・スズメ・セッカ・オサハシブトガラス・リュウキュウメジロ・シロガシラ

 

その他

ヤエヤマオオコウモリ

 


 

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戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
●日本野鳥の会会員 ●西三河野鳥の会会員 ●SSP 日本自然科学写真協会会員

秋の石垣島でアカハラダカ・カンムリワシ・ムラサキサギを狙う【前編】

Report by 戸塚学 / 2024年9月24日~27日

今年は台風が去っても次々と熱帯低気圧ができて、天気予報ではずっと雨予報。雨なのはいいのだが、問題は風。ずっと南風なのでアカハラダカたちが渡れるかが心配でしたが下見で入ってから基本晴れで時々大雨という天気。もちろんお客様が到着しても同じ天気。2日目は風が変わり湿度が下がりさわやかになるとそれまで出なかったアカハラダカが青空に渡る姿に感動です。夜間も不快指数120%のおかげで予定していた鳥たちが出てくれました!

1日目

空港に時間通りみなさん集合されたので、専用車でまずは田んぼを廻って鳥たちを探します。最初の田んぼでいきなりクロツラヘラサギの成鳥発見。(じつはお客さんが発見)ゆっくり車を近づけ無事Get!引き続き何かいないかと探すとこれまた激近でムラサキサギの成鳥。一旦やり過ごしてUターンで戻りがっつり撮影ができました。

クロツラヘラサギ
クロツラヘラサギ成鳥Get!

しかしこの後がパッとしない。セイタカシギとツメナガセキレイは履いて捨てるほどいるのに他のシギたちが・・・そしてカンムリワシが見当たらない!林道を探しても見当たらない。折れそうな心を奮い立たせてカンムリワシの幼鳥の見られるポイントへ行くと・・・飛ばれて遠くへ行ってしまった。それでもみなさんに幼鳥を何とか見てもらい撮ってもらいました。

引き続き朝の下見で確認しておいたズグロミゾゴイのポイントへ行くと・・・いない?よく見ると朝になかった木の枝の切られたものが積みあがっている?どうやら視界の悪い伸びた枝が切られていた=日中作業をした=ズグロミゾゴイがビビって奥に行ってしまったようなので予定を切り上げて田んぼを廻るがパッとしない。クロハラアジサシの飛翔を撮ってもらってからホテルへ近くのポイントで白いクロサギを撮ってもらいホテルへ。夜はナイトツアーがあるので集合時間まで休憩をとりました。

飛翔するクロサギ白
飛翔するクロサギ白

7時30分に集合してナイトツアーへ出発です。一般道の電線にリュウキュウアオバズクがとまっているとガイドが言うが止まることができないのでパス。初めはさっぱり鳥たちが見つからず苦戦しましたが、リュウキュウアカショウビンが撮れてからは次々とリュウキュウコノハズク、ズグロミゾゴイが見つかりしっかりと撮影できました。その後移動をした場所でいきなりのオオクイナのオス成鳥Get!ここでもリュウキュウコノハズク、リュウキュウアカショウビンも撮れてみなさん大満足でした。

リュウキュウアオバズク
リュウキュウアオバズク
リュウキュウアカショウビン
リュウキュウアカショウビン
オオクイナ♂
オオクイナ♂ゲット!

2日目

早朝雷を伴う大雨で大丈夫かな?と思ったが6時30分には上がる。朝7時に出発して、まずはホテル近くの田んぼで朝焼けの水鏡のセイタカシギを撮ってもらい、移動して引き続きズグロミゾゴイを探します。私が一人先に車から降りて探しに行くと幼鳥がいたので撮影してもらいました。残念なのは私が現場についてすぐアカショウビンが飛び去ったこと。撮影後はすぐにアカハラダカのポイントへ移動、途中電柱にとまるカンムリワシがいたのですが時間が無いのでパス。途中昨日まで静かだった森に小鳥の声が聞こえる。渡ってきているようだ!アカハラダカのオスが枝とまりしながらセミを4匹も捕らえて食べてくれたおかげでしっかりと撮影ができた。その後あちこちで群れが湧き上がるが逆光で遠い!それでも時々近くを飛んでくれる個体も撮影ができた。そういえば日差しは強いが、風は乾いて心地いい。ふと気がつくとこちらに向かってたくさんの群れがタカ柱から川になって向かって来てくれたおかげで、みなさん大興奮で撮影を楽しまれていた!

アカハラダカ♂
アカハラダカ♂
アカハラダカのタカ柱
アカハラダカのタカ柱

田んぼを探してみますが何も見つけれられなかったので「もしかしたら近くの公園に小鳥がいるかも」と寄ってみると芝生の広場にはたくさんのツメナガセキレイがいた。電線にはシマアカモズ、木の枝にはエゾビタキと種類も数も少ないのですがやはり鳥たちが来ていてくれたおかげで良かった。昼食はお弁当にして15時まで休憩にしました。

シマアカモズ
シマアカモズ
エゾビタキ
エゾビタキ

15時からは田んぼを廻りますが・・・シギがいません。林道を走りますが途中アカハラダカの成鳥のとまりを見つけたのですが近すぎて逃げられました・・・悲しいかな今日もカンムリワシに出会えません。再び田んぼを廻るとクロハラアジサシがいたのでとまりと飛翔を撮ってもらいます。

クロハラアジサシ
クロハラアジサシ

時間になったのでズグロミゾゴイを狙いに行きます。今まで幼鳥が1羽だけだと思ていたら2羽もいた!成鳥はちらちら出るが、なかなか撮れないのが悔しい。しかし幼鳥たちのかわいい姿をしっかりと撮ることができたので〇としましょう。最後はホテル近くの田んぼでクロハラアジサシの飛翔を撮って終了となりました。

ズグロミゾゴイ成鳥
ズグロミゾゴイ成鳥
ズグロミゾゴイ幼兄弟
ズグロミゾゴイ幼兄弟

この記事を書いた人

戸塚 学 とつか がく
高校3年生の時写真に興味を持ち、幼少の頃から好きだった自然風景や野生の生き物を被写体として撮影をする。20歳の時、アカゲラを偶然撮影できたことから、野鳥の撮影にのめり込み、「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。野鳥を中心としたネイチャー系フォトグラファーを目指す。作品は雑誌、機関紙、書籍、カレンダー、コマーシャルなどにに多数発表。
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