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サン・セバスチャンへ、ようこそ
監督: ウッディ・アレン
日本公開:2020年
巨匠ウッディ・アレンが描く、サン・セバスチャンの魅了
ニューヨークの大学の映画学を専門とする教授で、売れない作家のモート・リフキンは、有名なフランス人監督フィリップの広報を担当している妻のスーに同行して、サン・セバスチャン映画祭にやってくる。

リフキンはいつも楽しそうな妻とフィリップの浮気を疑っているが、そんな彼が街を歩くと、フェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」の世界が突然目の前に現れる。

さらには、夢の中でオーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」、ジャン=リュック・ゴダール監督の「勝手にしやがれ」の世界に自身が登場するなど、クラシック映画の世界に没入する不思議な体験が次々と巻き起こる。そんな中、リフキンは地元で医師として働く1人の女性と出会い・・・

コメディや脚本の巧みさで世界的に有名なウッディ・アレン監督が、美食の町サン・セバスチャンで映画を撮るとこうなるのかという一作。

サン・セバスチャンは映画の町でもあります。世界三大映画祭はカンヌ・ベネチア・ベルリンですが、五大まで数えるとスイス・ロカルノ映画祭、そしてスペインのサン・セバスチャン映画祭が毎年9月に開催されます。

本作の映画祭期間中の物語で、ウッディ・アレン監督らしく皮肉も混じっているのですが、映画祭への皮肉もまじっていて「巨匠だから許される」表現がちらほらあります。

映画祭で世界各地に行くとなると「いいなぁ」と思われがちですが、実は商談やパーティー続きで観光はほとんどできないし、体力的にもかなりキツいです 笑

主人公のリフキンは映画祭から脱線して、地元に住む女性と観光しつつ親睦を深めていきます。

サン・セバスチャンの食の魅力がメインとして語られる物語ではありませんが、サン・セバスチャンが風光明媚で素晴らしい食文化があるということが「あたりまえの前提」として描く。そんな場所だからこそ、こんなロマンチックな出来事が起こるのだというのが巨匠ウッディ・アレンの映画文法です。

ウッディ・アレンが他のヨーロッパで撮った『ミッドナイト・イン・パリ』『ローマでアモーレ』などとあわせて、『サン・セバスチャンへ、ようこそ』をぜひ楽しんでみてください。


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