奥日光で冬鳥観察&会津でヤマセミ撮影にもチャレンジ【前編】

report by 吉成才丈 2025年11月4日~7日

1日目
予定通りに宇都宮駅に集合し、貸切りバスで奥日光に向かいました。
昨年も紅葉が遅れていましたが、今年はさらに紅葉シーズンが遅れたため観光客が多く、若干の渋滞を通過して奥日光に到着。昼食を済ませた後に川沿いの遊歩道を散策すると、デッキの真下にカワガラスが休んでいました。川の周辺では、カワガラスが潜って採餌したり追いかけあったりする様子を堪能。行動が面白いので、撮影される方はたくさん撮られたと思います。
湯滝の下から小滝までをぐるっとひと回りし、つぎに牧場の方に向かいました。ここではツグミが多く、よく見ると、マミチャジナイやアカハラなども混じっていました。牧場にはツグミの群れも降りており、見渡す限り数十羽を数えることができました。山合いは薄暗くなるのも早く、夕方は早めにホテルにチェックインしました。

カワガラス(村上様 撮影)

 

2日目
早朝の探鳥を提案しましたがクマも怖いというので、朝食後に宿の周辺をひと回り。湖では、ヒドリガモやカルガモ、オオバンなどを観察。
一旦ホテルに戻ってチェックアウトし、湿地のトレイルを昨日とは別方向からアプローチしようと車で移動。驚いたことに、車を降りたところから鳥の気配があり、マミチャジナイやアカハラ、ウソ、ベニマシコ、オオマシコ、カシラダカなどが次々と出現しました。

マミチャジナイ
ウソの幼鳥

 

いつまでもここにいられそうでしたが、まだいる鳥たちを残してトレイルを歩きだすと、ツグミやゴジュウカラ、コガラ、エナガなどを発見。皆さんはマヒワを見たいとのことだったので、よく水を飲みに来るところをチェックすると、期待通りにマヒワの群れがいました。
マヒワは最初は落ち着かずに警戒していましたが、そのうち慣れると近くで水を飲みに降りてき始めました。毎年、同じようなところで水を飲むとは驚きですね。

マヒワ
マヒワ

 

アトリの群れも何度か来ましたが、なかなかじっくり見られませんでした。
その後、アオシギを狙って再び清流沿いを歩きましたが出会えず、またまたカワガラスの面白い行動を楽しみました。
午後は明日のヤマセミ撮影に備えて、専用バスで会津へ移動しました。
意外だったのですが、今回は奥日光が初めてという方が多く、雄大な景色もお楽しみ頂けたようです。

カワガラス
奥日光の景色

 

後編につづく

 

この記事を書いた人

吉成 才丈 よしなり としたけ
1962年生まれ、東京都在住。東京都千代田区で、バードウォッチング専門店<Hobby's World(ホビーズワールド)>および鳥類調査会社<(株)日本鳥類調査>経営。バードウォッチングのガイドで、全国各地も巡る。歳時記的に、毎年同じ時期に同じ探鳥地を訪ねることが多く、タカやシギチの渡り、ガン類の越冬、海鳥などを観察・撮影するのが楽しみ。バードウォッチングは、だれでも気軽に楽しめる趣味だと思っています。難しく考えることなく、皆さんのペースで楽しんで頂けるように心がけています。