インドセンザンコウの観察レポートです。観察にでかけたのは奇しくも「世界インドセンザンコウの日(2月第3土曜日)」でした。
インドセンザンコウは決まった巣穴を持たず、2~3日置きにねぐらを変えます。縄張りを持たず、群れをつくることもありません。広い保護区で子犬ほどの大きさのインドセンザンコウと出会うことは難しく、保護区のレンジャー協力なし観察することは非常に難しい生き物です。私たちの到着前にレンジャーたちが餌(アリ、シロアリ)を獲った穴や足跡を探し、行動範囲を特定してくれていました。

アリやシロアリを食べるインドセンザンコウには歯がなく、長い舌でからめとります。

アリクイと同じように鋭い爪があり、その爪を傷つけないよう足の甲を地に付けて歩きます。
外敵から身を守る手段は硬い鱗で覆われた体を丸めるのみです。哺乳類で唯一、鱗を持つ彼らにはアフリカではライオンすら歯が立たないと言われています。そんな彼らの最大の外敵は「ヒト」。2006年から2015年の10年で100万匹以上が密猟されたと報告されています。アフリカのナイジェリアで立ち寄ったマーケットで売られているセンザンコウを見た時はとてもショックでした。密猟者にとっては、丸まってじっとしているセンザンコウは簡単に捕まえられる獲物です。


イスラマバードでは時折、「インドセンザンコウがレスキューされた」という話が出ます。「レスキュー?」 なんと、中華料理店から見つかったというのです。こういった個体はマルガラヒルにあるレスキューセンターで状態を確認してから野生に戻されます。こういうニュースを聞くと残念でなりません。

インドセンザンコウは一旦、丸まると暫くはじっとして動きません。静かに見守っていると15分くらいで動き出します。ゆっくり歩いて茂み隠れ、夜暗くなるまでじっとしていました。日が暮れて、私たちのことを外敵ではないと判断したのか、再び動き出し草むら深くに消えていきました。
Photo & Text : Chika MURATA
Observation : Feb 2025, Padhri Wildlife Reserve, Pakistan
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