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母なる大河 大ガンジス紀行
文・写真西遊旅行 東京本社 東南アジア担当
インド・ガンジス川の流れを見届ける旅に同行いたしました。最源流部ゴウムクから、ベンガル湾に注ぐまでの2,500㎞を行くロマン溢れる旅でした。
ホーストレッキングでゴウムクを目指す
ホーストレッキングでゴウムクを目指す

旅の始まりはインド・ヒマラヤ聳える北部、ウッタラカンド州から。この地には、ヒンドゥー教徒が死ぬまでに一箇所だけでも訪れたいと願う四大聖地がある。ガンゴトリもその一つで、ガンガー女神がシヴァの髪の毛を伝いこの地に降り立った場所…すなわちガンガー(ガンジス川)の源流だ。その際、苦行者バギーラタが祈り続け、シヴァの心を掴み、ガンガー降下の成功を導いたことから、バギラティー川とも呼ばれている。その後、氷河が融け後退したことなども影響し、現在のガンジス川の源流は約17km先ゴウムクとなった。今回の旅ではホーストレッキングなどをし、その最源流部まで行った。

堂々と聳え立つバギラティ山群や怪峰シブリンの姿を眺めながら進むと、突如現れるゴウムク氷河。その間の窪みから轟々と音を立て流れ始めるガンジス川。ある種の力強さが伝わってくるのと同時に、この先2,500km先のベンガル湾まで果たして何滴たどり着くのだろうという儚さを感じ、そしていよいよここからガンジス川を辿る旅が始まるんだという大いなる期待が溢れてきた。

様々な支流を集めたガンジス川が山岳部を抜け、初めて平野に躍り出る場所ハリドワールもまた聖地と見なされている。ハリ・キ・パイリー(ヴィシュヌ神の足跡)と呼ばれる沐浴場は、インド中からヒンドゥー教徒が集まり祈りを奉げる場所で、熱気に包まれていた。南部ケララ州やインド最西端グジャラート州からきた人々にもたくさん会った。文化、言語、民族は違えど、何かを信じ、ガンジス川に思いを馳せる姿は変わらないと感じた。

ヤムナー川は、四大聖地ヤムノートリーから始まり、首都デリー、クリシュナ誕生の地マトゥラー、アグラのタージ・マハルのすぐ裏などを流れる川で、ガンジス川最大の支流とも呼ばれている。ヤムナー川とガンジス川がはじめて合流するアラハバードはやはり聖地のひとつである。2つの川の合流地点はサンガムと呼ばれており、ヒンドゥー教徒が沐浴をしていた。12年に一度クンブ・メーラという祭りが開かれ、そのときには川沿いに人が溢れ返り、川にはボートがたくさん浮かぶという。ボートに乗り、サンガムへ。沐浴は自分の行った悪行などやこれまでの人生の汚点などを清める意味があるという。

日本人が「ガンジス川」と聞き、まず頭に浮かぶ場所はバラナシだと思う。遠藤周作の「深い河」や沢木耕太郎の「深夜特急」などでその名を知っている方も多い。ガンジス川沿いには84のガートが並んでいる。ガートでは洗濯をしたり沐浴をしたり、ときには火葬場としても使われているものもある。ダシャシュワメード・ガートでは夜のプジャ(礼拝)が大々的に行われ、マニカルニカ・ガートでは24時間火葬の煙が途切れることが無い。ベナレスにきていつも思うことは、聖なるものと俗っぽいものが混ざった街だということ。良くも悪くも最もインドらしさを表している場所であると感じる。ウッタラカンド州で見た氷河融けの水色をしていたが、ここまで来るとずいぶん茶色になっていた。

パトナはビハール州の州都であり、紀元前4世紀に成立したマウリヤ朝の都パータリプトラが起源となる街である。街を流れるガンジス川には、アジア最長の橋マハトマ・ガンジー橋(全長約8㎞、ガンジス川の部分は約5,7㎞)が架かっている。橋を渡って対岸にはソンプールという小さな村があり、ここでは毎年秋にソンプール・メーラという大規模な家畜市が開かれる。ネパールから流れてきたガントック川とガンジス川が合流する場所で、聖なる場所とされている。ヒンドゥーの神々が加担しワニと象が戦いを行ったと言う伝説が残っており、村のあちこちに神様の像や祠が見られた。ソンプール・メーラの際には人が溢れ返るそうだが、それ以外のときは至ってのどかな田舎で、子供達の無邪気な笑顔や畑で働く人々が印象的だった。

旅の終わりはコルカタ。ガンジス川の下流にあたるフーグリー川が街の中を流れ、17世紀後半イギリスはこの川沿いから街を造りはじめた。英国風の建物が数多く見られ、路面電車、地下鉄、人力車(インドでコルカタだけ)を引く人の姿も見られるインドを代表する大都市だ。ガンジス川がベンガル湾に注ぐ場所ガンガーサガルは小さな島。フェリーで島に渡り島内を走ると、ほのぼのとした風景が広がっている。島の南端に辿り着くと砂浜が広がり、目の前はベンガル湾…2,500㎞のガンジス川はここで海となる。砂浜に押し寄せる波を眺めていると、各地で見てきたガンジス川の姿が頭に浮かんできた。最源流部ゴウムクで産声上げた荒々しい姿のガンジス川は、ここまで流れる間に色々なことを経験し、立派で雄大な姿に成長したように見られた。

ヒンドゥー教徒にとって母なる存在であるガンジス川の始めから終わりまでを見届けたことに、ある種の達成感が私の心には残っている。まるでガンジス川というひとりの人間の一生を見届けたような気持ちにすらなった。ここまで生活に密着し、人々を魅了し続ける川を、私は他に知らない。


ガンジス川最源流部ゴウムク
ガンジス川最源流部ゴウムク

バギラティー山群とシブリン峰
バギラティー山群とシブリン峰

ハリドワールのハリ・キ・パイリー(沐浴場)
ハリドワールのハリ・キ・パイリー(沐浴場)

サンガムで沐浴をするヒンドゥー教徒(アラハバード)
サンガムで沐浴をするヒンドゥー教徒(アラハバード)

早朝のガンジス川(ベナレス).
早朝のガンジス川(ベナレス)

ソンプールで出会った子供達
ソンプールで出会った子供達

ガンガーサガル島南端に建つカピルムニ寺院
ガンガーサガル島南端に建つカピルムニ寺院
ガンジス川の終わり(ガンガーサガル)
ガンジス川の終わり(ガンガーサガル)


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