バングラデシュ テキスタイル紀行【前編】
- バングラデシュ
2025.06.25 update
Day1 日本 → ダッカ
日本から香港経由でダッカへ。機内はバングラデシュの方々でほぼ満席、そして空港外には見渡す限り人!人!人!早速バングラデシュに来たと感じました。明日から訪れる村ではどんなテキスタイルに出会えるでしょうか、楽しみです。
Day2 ダッカ → ジョソール
朝、ジャムダニ織りで有名なルポシ村へ。ジャムダニ織りの製作過程を見学しました。工房には織り機が並んでいて、 2 人1組で制作しています。

手前がベテラン、奥がアシスタント。

ジャムダニ織
ジャムダニ織とは、白のモスリン(極細の手紡ぎ糸で織られた綿織物)に縫取織で文様を表した布。刺繍をするように花の模様などを織り込みます。文様を表す緯糸は、織幅いっぱいに通さず、文様の部分のみで織り返します。この織り方はインドのベンガル地方とバングラデシュで技術が継承されており、バングラデシュでは経糸に絹が使われています。
織りの見学後、工房裏で糊付けの様子も見学しました。ルポシ村を後にし、ダッカ市内でランチ後、ジョソールへ移動します。

ジャムダニ織の糊付け
Day3 ジョソール → ラジシャヒ
今日はワークショップの初日です!まずはジッコルガサ村へ向かいます。家の軒先で村の女性たちがゴザを引き、準備をしてくれていました。枠と布、針が配られ、ノクシカタの刺繍体験。あらかじめデザインが写されている布に刺繍を施していきます。村の人々もたくさん集まってきて、ギャラリーの多い中での体験となりました。

たくさんの人に見守られながら刺繍体験

デザインに沿って刺繍をしていく

大作も見せていただきました。

美しい孔雀の刺繍
ベンガル語で「ノクシ」はデザイン、「カタ」は布という意味があります。もともとは使い古したサリーなどの布を何枚も重ねて縫い合わせ、布団カバーや肌かけとして再利用するという発想から生まれたもの。現代でも村では伝統的な刺繍が母から娘へと受け継がれています。母親は自分の娘が結婚する際の嫁入り道具として、ノクシカタを持たせます。結婚後は故郷にはあまり戻れないため、ノクシカタを見て母を思い出す、母と娘を繋ぐ役割もしてきました。
ジッコルガサ村での体験後、フダラジャプール村へ向かい再び刺繍体験。
ここでもたくさんの作品も見せていただきました。

フダラジャプール村にて
午後はひたすらラジシャヒの街を目指します。
道中はレンガ工房、田園やバナナ畑など、のどかな風景が広がっていました。