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花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く ~トレッキング2・3日目

  • 日本

2021.06.24 update

大阪支社 高橋です。
前回に引き続き「花の尾瀬フラワートレッキングとチャツボミゴケの群生地を歩く」、本日はフラワートレッキング2~3日目の行程をご紹介します。

 

尾瀬のなりたち
2億年以上前~数千年前まで、太古の昔から途方もない年月を積み重ねて尾瀬は形成されました。
■2億3000年前 日本が大陸の一部だった頃、マントルの隆起により至仏山が誕生
■200万年前~ アヤメ平一帯(尾瀬ヶ原の南)が相次ぎ噴火
→今日の尾瀬ヶ原、尾瀬沼を囲む山並みが形作られていく
■35万年前~8千年前 燧ケ岳が噴火を繰り返し、溶岩流や土石流が川を堰き止める
→尾瀬ヶ原と尾瀬沼の原型が出現

寒冷な気候のため、植物は枯れても微生物に分解されずに「泥炭」として積み重なっていき、尾瀬(尾瀬の湿原)は数千年に渡って堆積した泥炭の上に成り立っているのです。ちなみに、泥炭の堆積は1mm/1年と言われています。

早朝の尾瀬ヶ原より燧ケ岳を望む

尾瀬フラワートレッキング2日目(約6~7.5㎞/4時間)
山小屋で宿泊することにより、朝食前の静寂に包まれた尾瀬ヶ原の風景を楽しめる点も、このツアーにおけるオススメのポイントの1つです。

1.見晴(1400m)~白砂峠(1680m)~沼尻平(1660m)
フラワートレッキング2日目は、見晴(標高1400m)から白砂峠(1680m)を目指して歩く登りルートからスタートします。
この日も慌てる日程ではありませんので、ゆっくり・ゆっくりと歩くことを心がけますので、ご安心ください。

見晴からは、燧ケ岳の南西に広がる美しいブナ林に設置される木道を歩き、登りルートへ入ります。
魚(イヨ)がこれ以上上流に遡上できないことから名付けられたイヨドマリ沢やダンゴヤ沢を通過すると、次第に周辺は広葉樹のダケカンバが見え始めます。
その後、自然地形ルートと木道ルートが交互に続く中、沼尻川が流れる谷沿いのルートを登り、尾瀬ヶ原エリアと尾瀬沼エリアの境界線である白砂峠(標高1680m)に到着します。スタートしてから白砂峠まで平均コースタイムは2時間ほどの登り。トレッキング2日目の踏ん張りどころ、注意ポイントはクリアです。

白砂峠を超えると峠の東側に広がる白砂湿原に入ります。
白砂湿原は燧ケ岳の山裾に広がる木々に囲まれており、湿原の中央には大きな地塘もあるため、ここでは深山の雰囲気を感じながら序盤の登りルートの疲れを癒すため、のんびりと花の観察を楽しみたいところです。

ヒメシャクナゲ(6月中旬~7月上旬)

白砂湿原を通過後、清らかな水の流れ、針葉樹林の風景などを楽しみながら歩くと、尾瀬沼の北側に広がる沼尻平(1660m)に差し掛かります。このあたりにも大小の地塘が広がっており、地塘を巡る木道も設置されています。尾瀬ヶ原に点在する地塘と同様、水生植物を見つけるため、のんびりと巡りたいと考えています。

ヒツジグサ(7月上旬~)

2.沼尻平(1660m)~尾瀬沼・尾瀬沼ヒュッテ(1660m)
沼尻平からは、反時計周りで歩く南岸ルートも魅力的ですが、急斜面を横切ったり、アップダウンがあったりとするため、尾瀬沼を時計回りに、湿原エリアの多い北岸ルートを歩くことを考えています。

尾瀬沼を目指して木道を進む

尾瀬沼は、直径2.2km、周囲約9km、尾瀬ヶ原より標高が約260m高い場所に位置しています。
尾瀬で最も新しい火山・燧ケ岳、最初に噴火したのが約35万年。その後、何度も噴火を繰り返し、約8千年前に大規模な山崩れを起こし、土石流で川を堰き止めたことが尾瀬沼の形成の要因とされています。

尾瀬沼の北岸ルートには、大小いくつかの湿原が広がっており、高山植物の観察を楽しみながら歩きます。

大江湿原周辺に咲くニッコウキスゲ(7月)

北岸ルートを歩くと、浅湖湿原を通過します。
浅湖湿原は、沼地が湿原へ移行する過程にあると言われています。また、浅湖湿原あたりに半島状に起伏があり、燧ケ岳の溶岩流が入り込んだことで形成された地形とされています。
尾瀬沼の形成過程と同様、この浅湖湿原周辺も注目すべきポイントです。

沼尻平からのんびりと歩くこと1.5~2時間。この日宿泊の山小屋・尾瀬沼ヒュッテに到着です。
ガイドブックなどでは、ここで昼食を食べた後、そのままゴールの大清水まで歩き続けるプランが多いですが、ツアーでは、フラワートレッキング1日目と同様、到着後に昼食を召し上がっていただいた後は自由時間です。
山小屋の方に開花情報を得てから決める予定ですが、尾瀬随一のニッコウキスゲ群落地として有名な大江湿原へ訪れる予定です。
また、山小屋近くのビジターセンターをゆっくり巡るのも良いかもしれません。

その他、夕食前には夕焼けに染まる尾瀬沼の風景も楽しみの1つです。

尾瀬沼の夕焼け

尾瀬フラワートレッキング3日目(約7㎞/4時間)

朝靄の広がる尾瀬の風景

3.尾瀬沼(1660m)~三平峠(1762m)~大清水(1190m)
フラワートレッキング3日目は、尾瀬沼よりゴール地点に大清水を目指します。
尾瀬沼ヒュッテより尾瀬沼の湖畔を時計回りに歩き、尾瀬沼の南端に位置する三平下を目指します。途中、燧ケ岳のビューポイントもありますので、湖畔沿いから望む最後の燧ケ岳の景色を楽しみます。

尾瀬沼からの風景

三平下より標高差約100mを登り、三平峠(1762m)を目指します。
三平峠は別名「尾瀬峠」と呼び、『会津風土記』には「小瀬峠」と記載されており、「おぜ」という名前が最初に記述された文書であるともされ、沼田街道の要所でもあったと言われています。
平均コースとして、所要20分の登りとありますが、無理せずゆっくりと登り、木々の合間から望む尾瀬沼の風景を見落とさないようにゆっくりと歩きます。

三平峠を通過すると、一ノ瀬(1420m)を経て大清水(1190m)までの下りルートが始まります。
ブナ林を歩きながら、トレッカーの喉を潤してきた岩清水の湧水ポイントを通過し、ゴールが間近に迫ることで逸る気持ちをおさえて、ブナ林に咲く花々の観察、木々の合間から望む燧ケ岳の景色を楽しみながら、慎重に下ります。

三平峠から約1時間で一ノ瀬(1420m)に到着します。
一ノ瀬からはブナやミズナラ、カエデなどの広葉樹が生い茂る約3kmの林道。尾瀬の自然を感じる最後の区間、単調な林道となりますが、これまで歩いてきたルートに思いを馳せながら、花の観察も忘れずに楽しみ、ゴールを目指します。

ゴゼンタチバナ(6月下旬-7月中旬)

一ノ瀬から約1時間、ゴールの大清水(1190m)に到着です。
ツアーでは、ゴールの大清水より専用車に乗り、草津温泉へ向かいます。名湯・草津の湯で2泊3日のフラワートレッキングの疲れを癒していただきます。

尾瀬では6月中頃から山々の雪が溶け、湿原に色とりどりの高山植物が一斉に咲き始め、6月下旬に高山植物の最盛期を迎え、7月中旬頃から夏の尾瀬を代表するニッコウキスゲが咲きそろいます。
初めての山小屋泊トレッキングでも安心してご参加いただける日程となっておりますので、是非ご検討ください。
※7月17日出発コースは、大清水からスタートし、尾瀬沼、尾瀬ヶ原を抜け、鳩待峠を目指す逆回りコースとなります。

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