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添乗員ツアーレポート  アフリカ

南北アンゴラ カランドゥーラ大瀑布と褐色の大地に生きる人々【後編】

  • アンゴラ

2025.05.26 update

南部アフリカの大西洋沿いに位置するアンゴラ。2002年に30年以上続いた内戦がようやく終結しました。広大で肥沃な台地に美しい景観が広がり、様々な民族が暮らしています。ポルトガルによる植民地時代と長い内戦を経て、発展を続けるアンゴラの魅力に迫ります。

Day6 ルアンダ → ルバンゴ

ツアーも折返しとなりました。首都ルアンダは、朝から活気がありました。

首都ルアンダ

近代的な首都ルアンダ

最古級の1664年に建設されたという、カトリックのナザレ教会へ。

ナザレ教会

ナザレ教会

アズレージョタイルで彩られた内部は、まるでポルトガルにいるような錯覚を覚えました。

夕方の国内線で南部のルバンゴへと向かいます。

Day7 ルバンゴ

この日は、海沿いの町ナミベへの往復観光です。

セラ・ド・レバ峠

セラ・ド・レバ峠

セラ・ド・レバ峠は、1970年代に造られた山岳道路ですが、遠くからのパノラマはまるで古代の遺跡のようです。元々は1600〜1700年代に奴隷によって切り拓かれたものです。

ナミベ州に入ると、風景は熱帯から沿岸砂漠へと変化していきます。
アンゴラ第三の商業港である港町ナミベは、カニが採れることで有名で、水産業が盛んです。

海岸に面したレストランでシーフードランチ

海岸に面したレストランでシーフードランチ

ナミベ郊外の砂漠地帯へと車を走らせ、アンゴラではこの地域にのみ生息するウェルウィッチアを探します。約30分走った砂漠で、いくつもの株が群生しているのを見つけました。

ウェルウィッチア

ウェルウィッチア

ナミベの町に戻って、マーケットを覗いてみると、ムクバル族の若者に出会いました。

ムクバル族の若者

ムクバル族の若者

ムクバル族は、バントゥー系民族でナミビアに暮らすヘレロ族のサブグループで、牧畜や農業に従事する半遊牧民です。ナミブ砂漠より北の、チェラ山脈から南はクネネ川に囲まれている地域に居住しています。胸を紐で縛っている女性は既婚で、子どもがいることを表しています。

ルバンゴに戻る道中でもムクバルの人々に出会えました。にこやかな皆さんの表情が、とても印象的でした。

ムクバル族の人々

ムクバル族の人々

Day8 ルバンゴ → ルアンダ

ルバンゴ郊外にあるツンダバラの絶壁へ。

市内から小一時間ほど山道を登って行くと、平坦な大地に出ます。ところがその先は、大きな大地の裂け目が待っていました。

裂け目の向こうに見えるのはナミベ州

裂け目の向こうに見えるのはナミベ州

ここで、ムウィラ族の女性や子供たちと出会いました。

ムウィラ族の人々と出会う

ムウィラ族の人々と出会う

彼らも、このルバンゴ郊外で生活する少数民族です。ムウィラ族の女性は、思春期になると、ヴィケカと呼ばれる泥とビーズでできた大きな赤い首飾りをつけます。結婚をするとヴィランダと呼ばれる黄色い首飾りに変わり、その後生涯外すことはないそうです。
髪型もステータスの一つとして考えられ、オニクラ(オーカー)と呼ばれる赤石のペーストにオイル、木の皮、牛馬の糞、ハーブを混ぜたものを塗っています。

ムウィラ族の女性

ムウィラ族の女性

さらなる少数民族との出会いを求めて南のチビアとキヒタへ向かいます。

チビアで聞き込み調査をしていると、奥の方から年配の女性たちが歩いてきました。ムガンブウェ族の女性たちです。ガイド曰く、彼女たちのように高齢になると、子や孫の世代が働いてくれるため、ほぼ移動せずに一か所で暮らすようになるそうです。なかなか出会えない少数民族の人々と出会うことが出来ました。

ムガンブウェ族の女性

ムガンブウェ族の女性

ウイラ村を通ってルバンゴに戻りました。夜のフライトで、ルアンダに戻ります。

Day9、10 ルアンダ → 日本

いよいよアンゴラ滞在最終日。最後に、サンミゲル要塞に立ち寄りました。

サンミゲル要塞

サンミゲル要塞

サンミゲル要塞は、正面の半島に上陸してから1年後に建設された要塞。1641〜1648年にオランダに奪われましたが、それ以外はフランスやイギリスなどの外敵を退けました。独自の大砲を鋳造していたアフリカで唯一の場所です。現在は、軍事博物館として公開されています。

サンミゲル要塞より、ルアンダの町並み

サンミゲル要塞より、ルアンダの町並み

名残り惜しいですが、アンゴラの大地とお別れです。10日間の旅を通じて、植民地時代の歴史や発展が進む都市の姿、そして民族との出会いなど、アフリカの大国アンゴラの多様な側面にふれることができました。

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