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ブータンみどころガイド

パロ

Paro

パロはブータンの空の玄関口。空路で入国する観光客はまずこの街からブータンの旅が始まります。パロの標高は2,300m程度。街の真ん中にパロ川が流れており、そのおかげで山がちなブータンの中では珍しく平地が多い場所です。豊かな水田と一際目を引くパロ・ゾンの姿があります。

パロの空港/ Paro Airport

ブータンの唯一の空港。1999年に現在の新しいターミナルが建設されました。空路で入国する観光客のブータンの旅はこの空港から始まります。

山間のパロ谷にあり、すぐそばにはパロ川が流れる

パロ・ゾン/ Paro Dzong

「リンプン・ゾン」つまり「宝石の山の城」という名前を持つこのゾンは、パロの街を見下ろす場所に建てられています。15世紀にチベットから戻ってきた僧がこの場所に建立したのが始まりといわれるこのゾンは、 後にシャブドゥン・ンガワン・ナムゲルによって拡大されました。 現在の姿は20世紀初めに火事によって焼失した後に再建された姿。ネパールのカトマンズにあるボダナートと共に、1993年公開キアヌ・リーブス主演映画「リトル・ブッダ」のロケ地となったことでも知られています。

デヤンカ広場
毎年春にはパロ・ゾンのすぐそばのデヤンカ広場にてブータン最大の祭り、パロ・ツェチュが開催されます。

街の中心を流れるパロ川沿いに建つパロ・ゾン
ブータン最大の祭り「パロ・ツェチュ」が行われるデヤンカ広場

国立博物館/ National Museum Of Bhutan

もともとはすぐ下のパロ・ゾンを守る望楼(タ・ゾン)であったこの建物。非常に面白いつくりで円形の建物の上部から入り、展示物を見学しながら下へ下へと下りて行きます。 ブータン唯一の国立博物館だけあり、仏像やマンダラ、タンカから農具、動植物、金属細工、切手までと非常に豊富な展示物。 見学後、外に出ると眼下に雄大なパロ・ゾンの姿と美しいパロ谷の姿を望むことが出来ます。

パロ・ゾンの背後に建つ

ドゥンシィ・ラカン/ Dungtse Lhakhang

パロのメインストリートから国立博物館へ向かうと左手前方にこのお堂が見えてきます。15世紀にチベットからブータンにやって来た高僧、タントン・ギャルポによって建てられたこのお堂。内部拝観は許可されていませんが、チベット型のチョルテン(仏塔)を模したその姿はブータン内では珍しい建物。タントン・ギャルポはブータン各地に鉄の橋を架けた事で有名です。

円柱には聖遺物が収められている

パロのメインストリート/ Main Street

レストランや商店、みやげ物屋などが並ぶメインストリート。年々商店数が増え、交通量も多くなり、街の規模も大きくなってきていますが、どの店も伝統家屋をそのまま利用しており、昔ながらのブータン建築を眺めて楽しめる通りでもあります。また、景観を守るためにすべての電線が地中に埋められています。

伝統家屋を使用した商店が並ぶ

キチュ・ラカン/ Kyichu Lhakhang

中央ブータンのブムタン地方にあるジャンペ・ラカンと共にブータン最古の寺院であるこのキチュ・ラカン。 当時チベット圏に大きな力を持っていた悪魔の力を抑えるために、7世紀に初めてチベットを統一したソンツェン・ガンポ王によって建てられたと言われています。 王はその悪魔の体の108の場所に寺院を建立し仏教の布教に努めたそうで、このキチュ・ラカンはその悪魔の左足にあたる場所。

現在は特別許可を取得すれば内部の拝観が可能になりました。お堂の内部には数多くの千手千眼十一面観音像がが納められており、ご本尊正面の床には、1000年以上の間人々が五体投地をして祈りを捧げてきたために出来た足の形のへこみが出来ています。ブータン人の信仰心の篤さを実感させられる場所です。

三層の屋根をもつ繊細な造りのお堂
中庭にあるミカンの木が高地でも実るのは、お釈迦様の力だと信じられている

タクツァン僧院/ Taktsang

険しい岩山に建てられたタクツァン僧院 「タク」=虎、「ツァン」=巣。つまり「虎の巣」という意味のこの僧院。断崖絶壁にはりつくように建つその姿は見る者を圧倒します。ブータンに仏教を運んできたグル・リンポチェ(パドマサンバヴァ)はその8つの変化のうちの一つである忿怒形に姿を変え、虎の背中に乗ってこの場所へやってきました。

麓からカフェテリアのある第一展望台までは歩いて2時間ほど、そこからゴールのタクツァン僧院まではさらに1時間半ほど歩きます。透き通った水の流れる沢や、色鮮やかな5色のタルチョを横目に歩いていき、カフェテリアで休憩をしながら進んでいきます。第二展望台からは木々も針葉樹に代わり、深山の神秘的な雰囲気に包まれます。高名な女性行者マチク・ラプデンが瞑想したといわれる洞窟を過ぎ、最後に石段を登りきると、崖に切り立つ美しい僧院が眼前に。現在は実際に僧院内の見学も可能です。

⇒タクツァン僧院への道のりもチェック!
険しい岩山に建てられたタクツァン僧院
第一展望台にあるマニ車のそばより
参道から見えるタルチョ越しの遠望

ドゥゲ・ゾン/ Drukgyal Dzong

パロ谷の最奥。チョモラリトレッキングのスタート地点となる場所に廃墟となったゾンがあります。「ドゥック派の勝利」という意味を持つこのゾンは、1647年に起こったブータンとチベットの戦争にブータンが勝利した記念として建てられました。

残念なことに、ここも1951年に火災によって廃墟となり、その後、修復されず今に至ります。ドゥゲゾンへの道はパロ谷の最奥へと続く一本道。道中の民家の壁には魔除けであり、繁栄の象徴でもある立派な「ポー」が見られます。天気に恵まれれば山の合間に女神の住む山・チョモラリ(7,314m)が見られるかも知れません。

廃墟となったゾンがたたずむ
ヒマラヤの高峰に囲まれ周囲には水田が広がる
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