ツアーのポイント

ポイント 世界遺産登録区間32.9kmに絞って踏破

「熊野古道伊勢路」は伊勢神宮と熊野三山の二つの聖地を結ぶ約170kmの道のり。歩きがいがある一方で「伊勢路は車道やアスファルト道が辛い、日差しが強く暑い、とにかく長くて疲れる。」という声をよく聞きます。今回は約170kmの踏破を目指すのではなく、往時の状態を色濃く残す世界遺産登録区間32.9kmに絞ってご案内いたします。

ポイント 語り部と共に伊勢路を巡る

伊勢路は川や峠を越えるごとに少しずつ気候や生活習慣が変わっていきます。それぞれの地域で地元を愛する語り部が同行します。語り部の語りが古道を「生きた道」にしてくれることでしょう。

ポイント 世界で唯一の「川の参詣道」の世界遺産 熊野川を伝統の「三反帆」で渡る

伊勢路を「苔むした石畳と峠越え」いう視点からだけではなく、熊野川と共に生き、 暮らしてきた三重県最南端・紀宝町の人びとにとっての「伊勢路としての川」の世界を 体験していただきます。3枚の帆を掲げ、滑るように進む川面「三反帆」の姿はとても 優雅で美しいものです。

ポイント 伊勢路は「いつもの散歩道」

世界遺産登録をされたからといっても東紀州の地域住民にとっての伊勢路は「いつもの散歩道」という感覚であり、世界遺産登録後も基本的に認識に変わりはないといわれています。往時の巡礼者は、宿や食事の提供を受けるなど、地元の人々に助けられたという記録も残っています。いにしえから現在に至る庶民の道としての素朴な伊勢路を歩きます。

ポイント 熊野街道の起点となる玉城町・田丸からスタート

田丸は大和国と伊勢神宮を結ぶ伊勢本街道(参宮街道)に位置し、伊勢路(熊野道)との分岐点になっていました。宿や商店が並び、巡礼者が旅の準備を整えることができる、賑わいと活気にあふれる町として広く知られていました。この町を散策して伊勢路の旅をスタートします。

伊勢路 木札を携えていくつもの峠を越える
伊勢路最初の峠 女鬼峠
訪問する
世界遺産

紀伊山地の霊場と参詣道

COLUMN 二大聖地を結ぶ道「熊野古道伊勢路」 

日本古来の聖地・熊野に詣でるための道、熊野古道。平安の昔から今日まで多くの人々が足跡を刻んできたその道のりは、歴史を後世に伝え続け、2004年7月7日にユネスコの世界遺産に登録されました。
太古の昔、熊野の地では巨岩や滝などに神が宿るとする自然信仰が生まれ、平安時代、白河上皇の熊野御幸が行われたのを機に貴族の間で熊野詣が流行。江戸時代には庶民の間にもひろがりました。各地から熊野に向かうルートの中でも特に人気があったのが、伊勢神宮から熊野三山をめざす「熊野古道伊勢路」です。その約170kmの道のりは、伊勢神宮からもうひとつの聖地・熊野をめざす唯一の交通路で『東海道中膝栗毛』にも登場しています。「伊勢へ七度、熊野へ三度」ともいわれ、誰もが訪れたいと願う信仰の道でした。
紀伊路や中辺路などの和歌山県側の古道が貴族に多く利用されてきたのに対して、伊勢路は主に庶民が利用する道として歴史を重ねてきました。伊勢参りを終えた人々は、伊勢街道、伊勢本街道から熊野街道(伊勢路)へと進み、いくつもの川を渡り、峠を越え、海岸線を歩き、熊野三山を目指し、さらに那智山青岸渡寺から西国三十三箇所巡礼へと向かいました。身分や階級を問わず多くの人々が救いを求め、蘇りを願って全国各地から目指した山深い熊野の地。庶民の目線で歩き継がれてきた道が「熊野古道伊勢路」です。

COLUMN 世界遺産登録区間 計32.9kmを踏破

伊勢路約170kmのうち、世界遺産登録区間は断続的に計32.9kmに限定されています。紀伊半島の中央部は、際立った高山こそないものの、どこまでも続く山々と谷に覆われ、往来に適した場所は限られているため、熊野古道の古来のルートは国道や市街地への交通路として吸収されてしまったり、熊野詣それ自体の盛衰から正確なルートが不明になっている区間や、自然災害などから生じた派生ルートもあり、文化遺産としての認定が難しいという問題がありました。
そうした「忘れられた」ルートを再発見しようと、三重県や東紀州地域の市や町、住民たちが協力をして「熊野古道整備計画」(1996年3月)が発足されました。地域の人々の積極的な活動が実を結び、荒れ果てた熊野古道は次第に元の姿を取り戻していきました。地域が一体となったこれらの活動は熊野古道を一躍有名にし、2004年の世界遺産登録につながりました。まだ危険な箇所や道が寸断され通行不能の場所もありますが、可能な限り、登録区間を歩き、江戸時代の面影を残す美しい石畳の峠道など、伊勢路の魅力に迫ります。

曽根次郎坂・太郎坂(猪垣)
観音道を登る
ツヅラト峠
成川の渡し
木札のカチカチという音が心地いい

COLUMN 川舟「三反帆」

熊野川の中下流域34キロは、平安・鎌倉時代、熊野本宮大社を訪れた上皇や貴族たちが熊野速玉大社(新宮市)に舟で下った「川の参詣道」として2004年に世界遺産に登録されました。昭和30年代までは、木材や炭、石炭、米などの生活物資を運ぶ水上交通も 盛んで、川舟(三反帆)が多く利用されていました。流域唯一の川舟の船大工(谷上嘉一氏)をはじめ、地元の有志により、再興された三反帆(さんだんぼ)の川舟は、幅1メートル弱の帆布を3枚、高さ6メートルほどの帆柱から掲げ、風をとらえて進みます。 強すぎる風は帆の間から逃し、海からの風を受けると、上流に向かって進むこともできます。激しい流れに対応するため、船首は美しく反り返り、船底は平らで数センチの浅瀬にも乗り入れることができるという、この地の自然環境を取り入れた作りになっています。今回のツアーでは、この「三反帆」に熊野への思いを乗せて 熊野川を渡り、そして伊勢路の旅を終えます。

3枚の帆を掲げ、滑るように川面を進む「三反帆」
三反帆で「川の参詣道」熊野川を行く

出発日と料金

2022年 
出発日~帰着日
日数 旅行代金 催行状況
10月18日(火) ~
10月26日(水)
9日間 278,000円
発着地 現地発着(伊勢市駅発・新宮駅着) 最少催行人員 7名(12名様限定)・添乗員同行
一人部屋追加代金 45,000円
(部屋数に限りがありますのでお早目にお申し込みください。)
  • 国内旅行のため、再利用割引・特別割引はありません。
  • <東京・大阪からの参考アクセス>
    【東京方面】
     往路:新幹線 のぞみ201号(新大阪行)  東京駅  06:42発 - 名古屋駅 08:22着
        近鉄 ビスタカー(宇治山田行) 名古屋駅 08:50発 - 伊勢市駅 10:10着
        JR 快速みえ1号(鳥羽行) )  名古屋駅 08:37発 - 伊勢市駅 10:18着
     復路:JR 南紀8号(名古屋行) 新宮駅  17:31発 - 名古屋駅 20:49着
        新幹線 のぞみ56号(東京行) 名古屋駅 20:59発 - 東京駅  22:36着
        新幹線 のぞみ58号(東京行)  名古屋駅 21:14発 - 東京駅  22:54着
    【大阪方面】
        往路:近鉄 特急(賢島行) 鶴橋駅  08:13発 - 伊勢市駅 09:54着
        復路:JR くろしお36号(新大阪行) 新宮駅  17:44発 - 新大阪駅 22:06着

コース難易度

体力 普段より山歩きやウォーキングなどで運動をされている方ならご参加いただけます。いくつもの峠越えがあり、9日間歩き続けることができる体力が必要です。
宿泊 ホテル泊 
部屋数が限られるため、お一人部屋の確保ができない場合がございます。
荷物 トレッキングに不要な荷物は、ホテルに置いておくことができます。毎日、その日の荷物だけを持って歩いていただけます。

ツアー日程表

  地名 時刻 スケジュール
1

伊勢市駅
田丸
女鬼峠
瀧原宮
紀北町長島

10:30集合



18:00着
10:30 専用車にて熊野街道出立の地、田丸へ。伊勢本街道と熊野街道の分岐点として栄えた町並みを見学後、伊勢路最初の峠「女鬼峠」へ。
●女鬼峠越え【歩き:約1.5時間】
「三瀬坂峠」へと続く、三瀬川の渡し跡、多岐原神社を経て、内宮(皇大神宮)の別宮・瀧原宮を参拝後、紀北町長島へ。
紀北町長島:きほく千年温泉ホテル季の座
|食事:朝× 昼○ 夜○
2 紀北町長島
荷坂峠道
ツヅラト峠道
紀北町長島

08:00発


17:00着

専用車にて荷坂峠道へ。
●荷坂峠越え【歩き:約4.0km/約2時間】
その後、ツヅラト峠登り口(栃古)へ移動。
●ツヅラト峠越え【歩き:約3.0km/約2時間】
その後、紀北町長島市街を散策(約1時間)長島神社樹齢1,000年のクスノキ長楽寺魚まち付近の町並み)。
紀北町長島:きほく千年温泉ホテル季の座
|食事:朝○ 昼× 夜○
3 紀北町長島
三浦峠道
始神峠道
馬越峠道
尾鷲市

08:00発



17:00着

専用車にて三浦峠道(熊ヶ谷道)登り口へ。
●三浦峠道【歩き:約2.5km/約2時間】
その後、始神峠の登り口へ移動。
●始神峠道【歩き:約3.5km/約2時間】
専用車に馬越峠へ移動。
●馬越峠道【歩き:約2.5km/約3時間】
●尾鷲市街を散策【歩き:約1時間】
尾鷲市泊|食事:朝○ 昼× 夜○
4 尾鷲市
八鬼山越え
三木峠道
羽後峠道
尾鷲市

08:00発



17:00着

専用車にて八鬼山越え登り口へ。
●八鬼山越え【歩き:約9.5km/約5時間】
その後、三木峠登り口へ移動。
●三木峠道~羽後峠道【歩き:約3.3km/約3時間】
尾鷲市泊|食事:朝○ 昼× 夜○
5 尾鷲市
曽根次郎坂・太郎坂
二木島峠・逢神坂峠
熊野市
08:00発


17:00着
専用車にて曽根次郎坂・太郎坂登り口へ。
●曽根次郎坂・太郎坂【歩き:約3.9km/約3.5時間】
その後、二木島峠口へ移動。
●二木島峠・逢神坂峠【歩き:約3.0km/約3.5時間】
下山後、熊野市へ。
熊野市:海ひかり泊|食事:朝○ 昼× 夜○
6 熊野市
波田須の道
大吹峠道
観音道
松本峠
熊野市
08:00発




18:00着
専用車にて東波田バス停へ。
●波田須の道【歩き:約0.5km/約30分】
その後徐福の宮、大吹峠口(波田須)へ移動します。
●大吹峠道【歩き:約1.7km/約2.5時間】
その後、大吹峠口(大泊)から清泰寺、観音道登り口へ。
●観音道~大観猪垣道【歩き:約3km/約3時間】
大観猪垣道を抜けて、大吹峠から再び大吹峠道を波田須へ下ります。
下山後、専用車にて松本峠案内登り口へ移動。
●松本峠【歩き:約3.6km/約2時間】
下山後、専用車にて鬼ヶ城へ。
●熊野市街(鬼ヶ城センター~鬼ヶ城)【歩き:約1.5km/約1時間】
熊野市:海ひかり泊|食事:朝○ 昼× 夜○
7 熊野市
横垣峠道
風伝峠道
熊野市

08:00発


17:00着

専用車にて横垣峠登り口へ。
●横垣峠道【歩き:約5.5km/約3時間30分】
風伝峠登り口へ移動。 
●風伝峠道【歩き:約4.1km/約2時間30分】
熊野市:海ひかり泊|食事:朝○ 昼× 夜○
8 熊野市
通り峠
丸山千枚田
本宮道
熊野本宮大社
熊野市

08:00発




17:00着

専用車にて後地バス停へ。
●通り峠~丸山千枚田【歩き:約4.9km/約2.5時間】
その後、本宮道へ。
●本宮道【歩き:約2.0km/約2.5時間】
熊野本宮大社を参拝して、熊野市へ戻ります。
熊野市:海ひかり泊|食事:朝○ 昼× 夜○
9 熊野市
花の窟
浜街道(北)
浜街道(南)
熊野速玉大社
新宮駅

08:00発




17:00着

専用車にて獅子岩へ。
●浜街道(北)【歩き:約6km/約2時間30分】
浜街道(北)の登録区間の始まり、世界遺産獅子岩を見学後、七里御浜を歩き、花の窟へ。さらに本宮道との分岐となる有馬立石の道標へ。かつては松林だった林の中も歩きます。その後、専用車にて南下します。途中、波にのまれた巡礼者の供養碑にも立ち寄ります。登録区間の終わり、七里御浜を再び歩きます。
●浜街道(南)【歩き:約7.6km/約3時間】
専用車にて浜街道(南)へ。登録区間の始まり、六部の墓に立ち寄り、その後、登録区間の終わり、 加持鼻王子権現跡付近の七里御浜を歩きます。貴祢谷神社、阿須賀の渡し跡を見学後、川舟「三反帆」にて熊野川を渡り、熊野速玉大社へ。参拝後、専用車にて熊野川河原付近の林にある御旅所へ。御船島を望みます。その後、新宮駅へ。新宮駅にて解散(17:00)。

食事:朝○ 昼× 夜×
  • 運輸機関のスケジュールの変更、遅延、運行の中止や道路状況などにより、宿泊地や訪問地の順序が変わったり、日程内容に変更が起こることがあります。
  • 食事回数:朝8/昼1/夜8

ご案内とご注意

気候・服装 トレッキング中は天気が良ければ、長袖シャツ程度で過ごすことができますが、朝夕や歩行中、風が吹くと体感温度は 下がります。フリースやライトダウン等の防寒着をお持ちください。降雨もありますので、上下セパレート式の雨具をお持ちください。靴は峠越えの日はトレッキングシューズが最適です。その他の場所では歩きなれた運動靴が便利です。
利用予定ホテル 日程表を及び下記をご覧ください。
■尾鷲市:ホテルビオラ、民宿風帆、旅荘竹美
旅行条件について 取引条件はこちらの 国内旅行 旅行条件書を、事前に確認の上お申し込みください。

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