ツアーのポイント
ポイント アルプス山脈とは異なるピレネー山脈特有の自然と植生を満喫する充実の日程
スペインとフランスの国境に連なるピレネー山脈は、花崗岩や花崗岩の上に堆積した石灰質で形成された岩峰の風景、オルデサ渓谷をはじめとするヨーロッパ随一の深く美しい渓谷の風景、ガヴァルニー圏谷など最終氷期の氷河によってできた圏谷の風景など特徴的な風景が広がります。また、2つの国の気候や標高、地形の違いにより植生も多様性に富んでいます。ツアーでは、ピレネー山脈をのんびりと歩きながら、ヨーロッパのアルプス山脈とは異なるピレネ・リリーなどピレネー山脈特有の花々の観察を楽しみます。
ポイント 植生の観察を目的としたフラワーハイキング
本ツアーは、「歩くこと」が目的ではなく、ピレネー山脈の絶景や各所に咲く高山植物などの「植生観察を楽しむこと」が目的です。多少の起伏あるトレイルを歩きますが、美しい渓谷をのんびりと歩きながら、ピレネー山脈特有の花々の観察を楽しむために十分な時間をお取りしております。
ポイントハイキングの起点となるスペイン・トルラ、フランス・ルルドで連泊
ピレネー山脈の美しい風景や高山植物の観察を十分にご堪能いただくため、ツアーの前半はスペインのトルラで3連泊、国境を越えて後半はフランスのルルドで4連泊とし、ゆとりある日程としております。
COLUMN 迫力ある氷河地形やカルスト地形の景観が広がるピレネー山脈の魅力
~The Pyrenees Mountains~
ユーラシア大陸西端部のイベリア半島の付け根付近に東西430kmにわたって連なるピレネー山脈。地質的にはアルプス山脈より古く、イベリア・プレートと西ヨーロッパ・プレートが衝突したことで地層が褶曲し、ユーラシア・プレートがアフリカ・プレートに衝突したことで隆起したことによって形成されました。主にマグマから造成された花崗岩で山塊が形成されていますが、山脈の西部は花崗岩の上に堆積した生物由来の石灰岩層で形成された石灰質の山塊も存在します。のんびりとトレイルを歩きながら、最終氷期に氷河の侵食によって形成された険しい岩峰やヨーロッパ随一の深い渓谷や圏谷(カール地形)、氷河湖などのダイナミックな氷河地形を楽しめるのがピレネー山脈の魅力です。
大岩壁 ガヴァルニー大圏谷
ピレネーで最も美しいといわれるゴーブ湖と、ビニュマール峰(3,298m)COLUMN アルプス山脈と異なるピレネー山脈に咲く特有の高山植物の魅力
スペインとフランスの国境に沿って連なるピレネー山脈は、国境付近の分水嶺を隔てて南側のスペインと北側のフランスで気候も地形も大きく異なります。温暖な気候と標高差、さらにはフランス側・スペイン側によって植生が異なり、山麓の樹林帯(ブナ、カエデ、常緑樹)から森林限界(約2,500m)上の高山帯の矮性低木、高山植物まで多様で、約200の固有種を含む3,500種の維管束植物(維管束を持つシダ植物や種子植物)が確認されています。また、ピレネーの名の付くリリウム・ピレナイクム(ユリ科)、ゼラニウム・ピレナイクム(フウロソウ科)をはじめ、5~6年に一度だけ花を咲かせるサキシフラガ・ロンギフォリア(ユキノシタ科)など、日本では観察できないピレネー特有の花々に出会うことができるのもピレネー山脈の魅力の1つです。
>大阪支社・高橋克による観察レポートはこちら

エーデルワイス(キク科)
ゼラニウム・ピレナイクム(フウロソウ科)
ニグラ・バニララン(ラン科)
マルタゴン・ユリ(ユリ科)
ムシトリスミレ(タヌキモ科)
オルキス・ウストゥラタ(ラン科ハクサンチドリ属)
タマキンバイ(キンポウゲ科)
ロトゥンディフォリア・イチヤクソウ(ツツジ科) COLUMN ピレネー山脈に咲く色鮮やかな高貴な花
ピレネー・リリー(Lilium pyrenaicum)
ピレネー・リリーの正式名称は「リリウム・ピレネイクム」(Lilium pyrenaicum)とピレネー山脈の名を持つユリ科の花です。ピレネー山脈および東方の山岳地帯からコーカサスまで分布範囲は広がり、標高1,200~2,000mの草地や林間に自生していることが多く、開花時期は6~8月となります。日本でも同じユリ科の「エゾスカシユリ」も印象的な鮮やかなオレンジ色をしていますが、このピレネー・リリーも鮮やかな黄色の花弁が印象的で、ユリ科の花の特徴である暗色の斑点も確認でき、外側に反り返った花弁の中心から数本の雄しべが放射状に突き出しています。色鮮やかなピレネー・リリーは、アルプス山脈と異なる花々を咲かせるピレネー山脈の中でも一際心惹かれる花の1つです。
ピレネー・リリー(ユリ科)
陽光が差し込むと花の色の印象もかわります出発日と料金
| 2026年 出発日~帰着日 |
日数 | 旅行代金 | 催行状況 |
|---|---|---|---|
| 06月22日(月) ~ 07月01日(水)高山植物の花咲く季節 |
10日間 |
798,000円 | ![]() |
| 07月01日(水) ~ 07月10日(金)高山植物の花咲く季節 |
10日間 |
798,000円 | ![]() |
| 発着地 | 東京・大阪発着 | 最少催行人員 | 10名(14名様限定)添乗員同行 |
|---|---|---|---|
| 燃油サーチャージ | 79,000円(12月11日現在の見込み) | ||
| 一人部屋追加代金 | 88,000円 | ||
| 国際線のビジネスクラス | 追加代金等の詳細はお問い合わせください。 | ||
| 現地合流・離団について | 基本的に可能ですが、詳細はお問い合わせください。 | ||
- 海外での空港税諸税は旅行代金に含まれています。
- 燃油サーチャージ額は、原油価格の変動により変更することがあります。
- 相部屋ご希望の場合でもご出発時点で相部屋の方がいらっしゃらない場合は、一人部屋追加代金が必要となります。予めご了承ください。
ツアー日程表
| 地名 | 時刻 | スケジュール | |
|---|---|---|---|
| 1 | 東京 大阪 |
22:30発 23:45発 |
空路、東京・大阪よりそれぞれアラブ首長国連邦のドバイへ。 ※添乗員は、東京・大阪のどちらか一方より同行し(往復)、ドバイにて合流します。 機中泊
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| 2 | ドバイ ドバイ ドバイ バルセロナ バルセロナ トルラ |
04:10着
04:50着 08:15発 13:25着 14:30発 19:00着 |
ドバイ着後、航空機を乗り換え、スペイン・バルセロナへ。着後、専用車にてピレネー山脈のスペイン側の麓に位置するトルラ(標高1,032m)へ。 ※ブロート渓谷に位置する石造りの美しい村・トルラにて3連泊 トルラ泊(スペイン)
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| 3 | トルラ (オルデサ渓谷) |
●オルデサ渓谷ハイキング [歩行距離:約7km(約4時間)/ 標高差:約230m] アラサス川に沿ってブナの木々に囲まれたオルデサ渓谷のトレイルを歩き、渓谷や数々の滝の風景を楽しみながら、ピレネー特有のピレネー・リリーなど色鮮やかな高山植物の観察を楽しみます。また、専用車にて5年に一度開花するユキノシタの花を探しながら、氷河谷や石灰質のピレネー山脈の山々の展望ポイントにもご案内します。 トルラ泊(スペイン)
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| 4 | トルラ (オルデサ渓谷) |
●オルデサ渓谷ハイキング [歩行距離:約9km(約5時間)/ 標高差:約365m] 中世に起源をもつ石橋を渡り、アラ川に沿ってブナやモミの木々に囲まれたオルデサ渓谷のトレイルを歩き、垂直に聳えるピレネー山脈の岩峰や高山植物の観察を楽しみます。途中、天気が良ければ木々の合間より教会の鐘楼が印象的なトルラの町も展望できます。 トルラ泊(スペイン)
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| 5 | トルラ (国境) ルルド |
朝発 夕方着 |
専用車にてスペインとフランスの国境上に広がるポルタレット高原(標高1,795m)へ。 ●ポルタレット高原ハイキング(2~3時間) 広大な牧草地が広がるポルタレット高原では、フランス側のピレネー山脈の名峰の1つピック・デュ・ミディ・ドッソ(2,884 m)の展望や高山植物の観察を楽しみます。その後、専用車にてピレネー山脈のフランス側の麓に位置するルルド(標高400m)へ。 ルルド泊(フランス) |
| 6 | ルルド (ガヴァルニー圏谷) |
専用車にて、世界遺産のカヴァルニー大圏谷へ。 ●カヴァルニー大圏谷ハイキング [歩行距離:約10km(約5時間)/ 標高差:約185m] 氷河の浸食によって形成されたカヴァルニー大圏谷を歩き、ヨーロッパ最大級の落差を誇るガヴァルニー滝を目指します。トレイルでは、壮大な圏谷美と共に高山植物の観察を楽しみます。 ルルド泊(フランス)
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| 7 | ルルド (ゴーブ湖) |
朝発 約4時間 |
専用車にて、ポン・デスパーニュ(標高1,466m)へ。 ●ゴーブ湖ハイキング [歩行距離:約8km(約4~5時間)/ 標高差:約300m] 針葉樹に囲まれたトレイルを歩き、ターコイズブルーのゴーブ湖を目指します。トレイルでは、色とりどりの高山植物の観察やフレンチ・ピレネー最高峰のヴィニュマール(3,298m)の展望も楽しみます。 ルルド泊(フランス)
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| 8 | ルルド (ピック・デュ・ミディ) |
専用車にて、ラ・モンジーへ。着後、ロープウェイにてピック・デュ・ミディ展望台へ。展望台よりピレネー山脈のパノラマ風景をお楽しみください。その後、ルルドへ戻り、カトリック教徒の巡礼地ルルドの観光へご案内します。
ルルド泊(フランス)
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| 9 | ルルド (国境) バルセロナ バルセロナ |
朝発 午後着 16:15発 |
専用車にて、国境を越え、バルセロナへ。着後、航空機にて、ドバイへ。
機中泊
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| 10 | ドバイ
ドバイ 東京 ドバイ 大阪 |
01:00着
02:40発 17:35着 03:00発 17:15着 |
着後、航空機を乗り換え、東京・大阪へ |
- 運輸機関のスケジュールの変更、遅延、運行の中止や道路状況などにより、宿泊地や訪問地の順序が変わったり、日程内容に変更が起こることがあります。
- 食事回数:朝7/昼6/夜7:機内食は除く
- 利用予定航空会社:エミレーツ航空
ご案内とご注意
| 査証(ビザ) | 不要です。旅券の残存有効期間はフランス出国に3ヶ月以上有効なものが必要です。査証欄の余白は3ページ以上(見開き2ページ含む)必要です。 |
|---|---|
| 気候・服装 | この時期のピレネー山脈は初夏~夏にあたります。日中の最高気温が25℃前後、朝晩は15℃前後まで下回ることもあります。フリースやライトダウンなど重ね着しやすい防寒着をご準備ください。雨が降ることもありますので、ハイキング中には上下セパレート式の雨具は必ずお持ちください。靴は防水の効いたトレッキングシューズや軽登山靴が最適です。 |
| 利用予定ホテル | 下記のホテルリストをご覧ください。 ■トルラ:ヴィラ デ トルラ、コンチネンタル、エーデルワイス ■ルルド:ナショナル、コンチネンタル、ホテル デ ヨーロッパ |
| 荷物について | 日本から通常サイズのスーツケースでご参加いただけますが、専用車の積載量の関係でスーツケースなど大きな荷物は、お一人様1個(23kg以内/車内持込荷物は除く)までとさせていただきます。 ハイキングの際には、日中に必要な荷物(水筒や上下セパレートの雨合羽等)に加え、お弁当(ハイキング時の昼食用)が入るデイバッグ(30リットル前後)をご準備ください。 |
| 日程について | 各ハイキングルートでは、残雪の影響、急な土砂崩れやルートの倒壊等の理由、または悪天候の影響でハイキングルートのオープン時期が遅れたり、急遽ハイキングルートが閉鎖される可能性があります。その場合、現地でハイキングルートを変更させていただきますが、現地ガイドの判断で決定させていただきますので、予めご了承ください。 |
| ハイキングについて | 全てホテル泊で余分な荷物を持つ必要のない日帰りハイキングが基本です。 歩行時間は連日3~5時間に及びますが、歩きやすく整備されたトレイルで、時間もゆとりのある日程ですので、安心してご参加いただけます。 当ツアーは歩くことを目的としたツアーではなく、トレイルで雄大な自然や花の観察も楽しむための日程です。日程表に記載の所要時間は花の観察時間なども含めた時間となりますが、状況によっては所要時間以上の時間をかけてトレイルの自然を楽しむ場合もあります。 |
| 食事について | 昼食(ハイキング時)は、サンドイッチなどのお弁当を各自お持ちいただくこととなります。 |
| 自然観察について | 花の開花シーズンに設定しておりますが、その年によってずれる事があります。また、日程や写真などで掲載している高山植物は必ず見られるとは限りません。 |
| 旅行条件について | 取引条件はこちらの 海外旅行 旅行条件書を、事前に確認の上お申し込みください。 |
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世界遺産
ピレネー山脈のモン・ペルデュ(オルデサ渓谷/スペイン)(ガヴァルニー大圏谷/フランス)