ツアーのポイント
ポイント 金子貴一さんからのメッセージ
壱岐は、3世紀に中国で書かれた「魏志倭人伝」に一支(いき)国として登場し、古来、日本と朝鮮半島(大陸)を結ぶ海上交通の要地として、人・物・文化の交流が行われて来ました。
弥生時代に海上交易で栄えた王都・原の辻遺跡は、日本最古の船着場を持つ、我が国の国際交流都市の先駆けとなりました。6世紀中頃、日本が朝鮮半島への足掛かりだった任那を失い、朝鮮半島との関係が悪化すると、壱岐は日本外交の最前線基地となり、巨石古墳が数多く造営され(前方後円墳をはじめとする280基以上とも言われる古墳が残存)、当時の日本では極めて珍しい中国製や新羅製の副葬品が埋葬され、6〜7世紀の東アジア交流の状況を今に伝えます。
以来壱岐は、平安時代には女真族の入寇、鎌倉時代には2度にわたる元寇の被害を受け、室町時代には倭寇の基地、安土桃山時代には豊臣秀吉の朝鮮出兵の拠点となり、鎖国を貫いた江戸時代でも外交使節団・朝鮮通信使が通過するという、国境の島としての歴史を刻みました。今回の旅では、島内に散在する日朝・日中交流の痕跡をマニアックに巡ります。
更に、壱岐は狭い島内に約1500の神社が鎮座する「神社密度日本一」の島! その壱岐神社群の総帥である住吉神社で、約700年にわたって行われて来た壱岐最大の神楽、国重要無形文化財「壱岐大大神楽」を鑑賞する事が、今回の旅のハイライトです!
壱岐島だけにこだわり、壱岐の歴史・宗教・芸能・文化・郷土料理・自然の見所が4日間の日程にギュッと詰まった濃厚な旅です!どうぞ奮ってご参加ください!
PROFILE 金子貴一さんプロフィール
1962年、栃木県生まれ。栃木県立宇都宮高校在学中、交換留学生としてアメリカ・アイダホ州に1年間留学。大学時代はエジプトの首都カイロに7年間在住し、1988年、カイロ・アメリカン大学文化人類学科卒。在学中よりテレビ朝日カイロ支局員を経てフリーライター・西遊旅行添乗員として活躍。2004年から4年間にわたり、東京新聞紙上にて「日本の宗教と歴史」に関する連載記事を執筆した経験を持つ。
COLUMN 壱岐の景勝と料理を楽しむ
遺跡や神社・仏閣だけでなく、壱岐が誇る数々の景勝地も訪問。ダイナミックな大自然の景観を味わえる無人島の辰ノ島は遊覧船で上陸し、海と陸の両側から満喫します。他にも、約1㎞の断崖が続く左京鼻、自然の浸食で生まれた猿岩など、壱岐の景観の数々をお楽しみください。また、豊富な海の幸で知られる壱岐の料理も各地でご賞味いただけます。
COLUMN 壱岐大大神楽と壱岐島の神社群
神々に捧げるものとして平安時代にその様式が成立したという「神楽」。壱岐神楽は室町時代の初期には既に行われていたという記録が残っており、約700年の歴史を持っています。江戸時代初期以降は唯一神道の儀礼となり、歌や舞の改訂を経て発展していく中で、現行の壱岐神楽の様式が成立しました。他の地方では専門の神楽組や神楽師が奏するのが一般的ですが、壱岐神楽は舞も音楽も全てを神職の者のみで行うという特色があり、極めて神聖視されて信仰されている貴重な文化財です。
壱岐島の各地で一年を通して大小様々な神楽が行われますが、12月20日の住吉神社での大大神楽は一年間の神楽を締めくくる最後の、かつ島内最大の神楽です。日中14時から7~8時間を費やし、全35曲の演目を12名以上の舞人・楽人が奏上します。荘厳な儀礼の光景はまさに圧巻です。
また住吉神社の他にも、干潮時のみ参道が海上に出現する小島神社、猿田彦命にちなんだ200体を超える石猿が奉納され山そのものがご神体とされる男嶽神社など、多くの神社が信仰の場として守られています。
COLUMN 壱岐島 -日本列島と大陸・朝鮮半島の中間地帯-
日本列島と大陸との中間地点に位置する壱岐島は、日本の大陸との交流の最先端の地として有史以前から重要な地域でした。弥生時代の環濠集落である原の辻遺跡は、『魏志』倭人伝に記された「一支国(いきこく)」の王都であることが特定され、国の特別史跡に指定されています。また同時期のカラカミ遺跡では、鍛冶遺構や「周」の文字が刻まれた土器が発見されています。鍛冶技術や漢字は朝鮮半島や中国からもたらされたものであり、当時から広い交易のネットワークが存在したことを示しています。
また、朝鮮半島との抗争の歴史も同様に残されています。古くは神功皇后が三韓出兵の際に訪れたという勝本の聖母宮から始まり、663年の白村江の戦いの敗戦後は壱岐に防人が置かれ、最前線の防衛拠点としての整備が進められました。13世紀の元寇に関しては、合戦場、犠牲者を弔った千人塚、殉死した将兵たちを祀った新城神社などが残されています。また豊臣秀吉の朝鮮出兵の際には出城として壱岐に勝本城が築城され、物資の海上輸送を司りました。他にも壱岐には多くの痕跡が残されており、文化の境界地帯として歩んできた島の歴史を感じることができます。
出発日と料金
2021年 出発日~帰着日 |
日数 | 旅行代金 | 催行状況 |
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12月18日(土) ~ 12月21日(火) 壱岐大大神楽を見学 |
4日間 | 168,000円 |
発着地 | 現地発着(博多港集合・解散) | 最少催行人員 | 6名(10名様限定)添乗員同行 |
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一人部屋追加代金 | 18,000円 |
- 全行程添乗員として金子貴一さんが同行いたします。
- 国内旅行のため、再利用割引・特別割引はありません。
- 当ツアーは出発前の最終旅行説明会を開催いたしません。ご質問はお気軽に担当までお問い合わせください。
- 東京からの参考交通機関
【往路】JAL315 羽田 11:05発 福岡13:05着
【復路】JAL330 福岡 20:00発 羽田21:35着
※集合・解散は博多港 壱岐・対馬行きジェットフォイル乗り場となります。現地までの交通機関はご自身でお手配下さい。弊社での航空券手配をご希望される方はご相談ください。
※日程が合わない場合の途中参加・離団も可能です。ご希望される方はご相談ください。
ツアー日程表
地名 | 時刻 | スケジュール | |
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1 | 博多港 |
14:00集合 |
昼、博多港 壱岐・対馬行きジェットフォイル乗り場にて集合。ジェットフォイルにて壱岐島へ向かいます。壱岐島芦辺港到着後、ホテルへ。
郷ノ浦:壱岐ステラコート太安閣泊| 食事:朝× 昼× 夜〇 |
2 | 郷ノ浦 |
08:00発 |
朝、壱岐島中央部の古墳巡り(掛木古墳、鬼の窟古墳、兵瀬古墳、百田頭古墳群、双六古墳など)。その後、島内の出土品を収集した一支国博物館、そして『魏志』倭人伝に記された「一支国(いきこく)」の王都に特定された弥生時代の環濠集落遺跡であり、国の特別史跡にも指定される原の辻遺跡を見学します。 郷ノ浦:壱岐ステラコート太安閣泊| 食事:朝〇 昼〇 夜〇 |
3 | 郷ノ浦 |
08:00発 |
朝、壱岐国33番札所の最後の札所である美濃谷観音堂を見学します。その後、200体を超える石猿が奉納される男獄神社、室町時代の貴重な文化財を多く所蔵し、潜伏キリシタンの遺物が残ることでも知られる安国寺、明治時代の廃仏毀釈の痕跡を残す山根弥勒堂と宇宙本尊を巡ります。 午後、住吉神社へ。約700年の歴史を持ち、国指定重要無形民俗文化財にも指定される壱岐大大神楽を見学します。 郷ノ浦:壱岐ステラコート太安閣泊| 食事:朝〇 昼〇 夜× |
4 | 郷ノ浦 |
08:00発 |
朝、勝本の観光へ。港の朝市、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に拠点の一つとして築かれた勝本城、松尾芭蕉の旅に同行した俳人である河合曽良の墓、神功皇后が三韓出兵の際に滞在した行宮跡に建てられたという聖母宮等を訪問します。その後、勝本浦の北西約2㎞に位置する無人島である辰ノ島へ。海からの遊覧と、上陸しての散策をお楽しみいただきます。 食事:朝〇 昼〇 夜× |
- 運輸機関のスケジュールの変更、遅延、運行の中止や道路状況などにより、宿泊地や訪問地の順序が変わったり、日程内容に変更が起こることがあります。
- 食事回数:朝3/昼3/夜2
ご案内とご注意
気候・服装 | 壱岐島の12月のこの時期は、日中は最高で12℃、朝晩は最低で6℃程度となります。冬服でコートやジャケットが必要です。船上などで風が吹く時に備えて、マフラーや手袋もお持ちください。足場の不安定な場所があるため、お足元は履き慣れた運動靴でご参加ください。また、降雨に備え雨具もご用意ください。 |
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利用予定ホテル | 日程をご覧ください。 |
観光・見学地について | 壱岐大大神楽は主催者側の判断により開催中止となる場合がございます。また博多-壱岐間のジェットフォイル、辰ノ島遊覧船については悪天候により運行休止となる場合がございます。予めご了承ください。 |
日程のご注意 | フェリー運航状況、道路事情や天候により日程は変更となる場合があります。予めご了承ください。 |
お食事について | 3日目の夜は住吉神社にて軽食(おにぎり等)が振舞われる予定です。弊社にて夕食手配は含めておりませんので、必要な場合は各自でお召し上がりください。 |
旅行条件について | 取引条件はこちらの 国内旅行 旅行条件書を、事前に確認の上お申し込みください。 |
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