ツアーのポイント

ポイント明治期に建造され、現役で機能している「保存灯台・灯標」5基をめぐる

江埼灯台(兵庫県)、平磯灯標(兵庫県)、鍋島灯台(香川県)、男木島灯台(香川県)、波節岩灯標(香川県)をめぐります。江埼灯台、鍋島灯台は日没後の灯光も見学。波節岩灯標には船をチャーターして間近に迫ります。「大坂条約灯台」5基のひとつ、すでに廃灯になった旧和田岬灯台も訪れます。

ポイント3つの「灯台退息所(燈台守の住宅)」を見学

民家を中心とする古建築をテーマにした野外博物館「四国村」には、旧江埼燈台退息所、旧鍋島燈台退息所、旧クダコ島燈台退息所の3つの退息所が移築、保存されています。灯台とともに時代を反映した建築様式、内装などを見ることができます。

ポイント鍋島灯台や瀬戸大橋を望む「小与島」に上陸

定期航路のない人口2人の小与島にチャーター船で上陸。良質の花崗岩が産出したことで古くから知られた採石の島。石切り場や露天掘りの窪地にできた池など、別世界の広がる島内を散策します。

ポイント神戸から高松へは、フェリーに乗船

船上から灯台を望み、明石海峡大橋、瀬戸内の島々を眺めながら高松へと向かいます。往時の海上交通の要所を辿る船旅をお楽しみください。

ポイント塩飽諸島の最高峰「王頭山」にも登頂

標高312mで塩飽諸島の最高峰。山頂からは瀬戸内海を一望することができます。また、山頂には花崗岩の風化によってできた「王頭砂漠」が広がっています。自然石がいくつも転がった石庭のような場所があり、異空間にいるような景観を楽しむことができます。

王頭山の山頂には花崗岩の風化によってできた「王頭砂漠」が広がる
塩飽諸島の最高峰・王頭山(おうとうざん)

COLUMN 日本の歴史的灯台

日本における海の道しるべとしての灯台の歴史は、今から約1,200年前、遣唐使の一行が帰国する際、九州の太宰府および沿岸の岬や島では昼は狼煙をあげ、 夜は防人が焚いていた篝火(かがり火)を船の航行の指標したのが始まりと言われています。 近代日本(明治時代1,868年~1,912年)に建造され、現役で機能している灯台は全国で64基あります。これらの灯台は、歴史的・文化財的価値を有し、あるいは地域のシンボルとして定着し文化資産的な灯台も数多くあります。海上保安庁では64基全ての灯台に有識者から構成する委員会を設置して価値の評価を加えています。 永い歴史故に保有耐力が危惧される灯台は、委員会の評価を基に適切な保全に努めています。

鍋島灯台の灯室
江埼灯台 不動白赤互光の灯光
旧江埼燈台退息所
旧和田岬灯台の初點プレート「1872年(明治5年)10月1日」
鍋島灯台 初點プレート

COLUMN 日本灯台の父 リチャード・ヘンリー・ブラントン Richard Henry Brunton

1841年12月26日生。スコットランド・アバディーン出身。明治政府によって最初に雇用された外国人。1868年(明治2年8月)に灯台建設主任技術者として雇われ、明治初期の灯台建設を指揮した。横浜弁天にあった燈明台掛(のち燈明台局)にて勤務し、樫野埼燈台(紀伊大島東端)・神子元島燈台(下田沖)・江埼燈台(淡路島北端)・伊王島燈台(長崎港口)・佐多岬燈台(鹿児島大隅半島南端)・六連島燈台(下関海峡西口)・犬吠埼燈台(房総半島東端)など30個所の燈台を建設し、また燈台建設の人員養成にも尽力しました。このため「日本の灯台の父」と讃えられています。彼の手記には、燈台補給船による測量の様子や、明治政府との折衝の状況などが詳細に記録されています。

江埼灯台の第3等不動フレネル式レンズ
昭和38年廃灯後、須磨海浜公園に移設された旧和田岬灯台
鍋島灯台の風見鶏
鍋島灯台と瀬戸大橋

COLUMN 【企画者の声】灯台の真の姿を見る

灯台といえば「青い海、青い空に白亜の灯台」というイメージではないでしょうか。それは灯台が眠っている時です。日没後、薄暗くなると灯光が海を照らしはじめます。そして翌朝、空が白みはじめると光は消えて眠りにつきます。灯台は時代を追って変化してきました。自動化が進められ、いつしか灯台守はいなくなり、巡回で保守を行う体制が整っています。現在はGPSの普及で灯台は不要という意見すら聞かれるようになりました。岬や港の風景の一部としての位置付けではなく、海の安全を守ってきた、その歴史的価値に着目した「灯台」にスポットライトをあてた企画です。明治期に造られた条約灯台、保存灯台を中心に、内部参観ができる灯台、日本の灯台50選も含めて、全国に点在する灯台を何回かに分けて巡るシリーズです。灯台の位置する半島、岬、島々を巡り、時には船をチャーターして灯台への上陸を試みます。灯台の真の姿をお見せしたいと思います。

江埼灯台が動き出す
石造の鍋島灯台
旧江埼燈台退息所
高松港玉藻防波堤灯台
男木島へのフェリー 人も車もここから乗船

COLUMN 【資料】「明治に建てられた現役灯台(保存灯台)65基 一覧」

明治期に建造された約120基のうち65基が現存しています。歴史的・文化財的価値が高いものを海上保安庁が選んで、4段階にランク分けをして保存処置を講じています。Aランク24基、Bランク10基、Cランク14基、Dランク16基、未評価1基。訪れたことのある灯台がいくつかあると思います。灯台の灯が消えてしまう(廃灯になる)前に、これらすべてを訪れる機会を持ちたいです。

明治期灯台の分類(海上保安庁)

Aランク:特に貴重な施設であり、改修にあたっては専門委員会に図り改修方法を検討する
Bランク:貴重な施設であり、改修にあたっては可能な限り現形状・材質を変更することなく必要機能・強度を満足させる改修方法を検討する
Cランク:「A・Bランク」に次いで貴重な施設であり、改修にあたっては原則として可能な限り現状保存を考慮した改修方法を検討する
Dランク:「Cランク」に次いで貴重な施設であり、改修にあたっては原形を残している部分の保存について考慮

Aランク
(23基)
神子元島灯台(静岡/1870)、江埼灯台(兵庫/1871)、友ヶ島灯台(和歌山/1872)、鍋島灯台(香川/1872)、部埼灯台(福岡/1872)、菅島灯台(三重/1873)、釣島灯台(愛媛/1873)、犬吠埼灯台(千葉/1874)、御前埼灯台(静岡/1874)、金華山灯台(宮城/1876)、尻屋埼灯台(青森/1876)、角島灯台(山口/1876)、潮岬灯台(和歌山/1878)、禄剛埼灯台(石川/1883)、鞍埼灯台(宮崎/1884)、男木島灯台(香川/1895)、姫埼灯台(新潟/1895)、美保関灯台(島根/1898)、経ヶ岬灯台(京都/1898)、室戸岬灯台(高知/1899)、出雲日御崎灯台(島根/1903)、水ノ子島灯台(大分/1904)、清水灯台(静岡/1912)
Bランク
(10基)
樫野埼灯台(和歌山/1870)、六連島灯台(山口/1871)、口之津灯台(長崎/1880)、横浜北水堤灯台(神奈川/1896)、掛塚灯台(静岡/1897)、屋久島灯台(鹿児島/1897)、白州灯台(福岡/1900)、関埼灯台(大分/1901)、安芸白石灯標(広島/1903)、姫島灯台(大分/1904)
Cランク
(15基)
立石埼灯台(福井/1881)、平磯灯標(兵庫/1893)、中ノ鼻灯台(広島/1894)、大下島灯台(愛媛/1894)、小佐木島灯台(広島/1894)、百貫島灯台(愛媛/1894)、大浜埼灯台(広島/1894)、上的島灯台(熊本/1897)、馬島灯台(烏根/1898)、寺島灯標(熊本/1898)、中渡島灯台(愛媛/1900)、中ノ瀬灯標(広島/1903)、石狩灯台(北海道/1908)、伏瀬灯標(長崎/1908)、豆酸崎ミョー瀬照射灯(長崎/1909)
Dランク
(16基)
長太夫礁灯標(広島/1894)、高根島灯台(広島/1894)、波節岩灯標 (香川/1895)、大藻路岩灯標(山口/1895)、戸島灯台(熊本/1897)、戸馳高灯台(熊本/1898)、守江港灯標(大分/1900)、根ナシ礁灯標(山口/1902)、クダコ島灯台(愛媛/1903)、面高白瀬灯台(長崎/1903)、西五番之組灯標(広島/1904)、屋形石灯標(広島/1904)、五通礁灯標(熊本/1904)、伊豆岬灯台(東京/1909)、叶埼灯台(高知/1911)、蓋井島灯台(山口/1912)
未評価
(1基)
特牛灯台(山口/1912)
※このツアーで訪れる灯台

出発日と料金

2022年 
出発日~帰着日
日数 旅行代金 催行状況
04月02日(土) ~
04月05日(火)
4日間 138,000円
04月08日(金) ~
04月11日(月)若井崇嗣(大阪支社)同行
4日間 138,000円
発着地 現地発着(新神戸駅集合・高松港解散)
最少催行人員 4名(6名様限定)・添乗員同行
一人部屋追加代金 18,000円
  • 国内旅行のため、再利用割引・特別割引はありません。
  • 当ツアーは出発前の最終旅行説明会を開催いたしません。ご質問等はお気軽に担当までお問い合わせください。
  • 現地集合解散となります。現地までの交通機関はご自身でお手配ください。
    [東京・大阪からの参考アクセス]
    【東京方面】
    ■往路:新幹線 のぞみ83号(広島行) 東京駅08:51発 - 新神戸駅11:35着
        スカイマーク103便 羽田空港09:10発 - 神戸空港10:30着
    ■復路:空港連絡バス JR高松駅13:56発 - 高松空港14:38着
        JAL428便 高松空港15:30発 - 羽田空港16:50着
        ANA998便 高松空港15:50発 - 羽田空港17:05着
    【大阪方面】
    ■復路:高速バス・さぬきエクスプレス(大阪梅田[阪急三番街]行) 高松駅14:00発 - 大阪梅田17:31着
        高速バス・高松エクスプレス(大阪駅JR高速バスターミナル行)高松駅15:00発 - 大阪梅田18:44着
        JR 快速マリンライナー38号(岡山行) 高松駅14:10発 -岡山駅15:02着
        新幹線のぞみ34号(東京行) 岡山駅15:23発 -新大阪駅16:07着



コース難易度

体力 歩くことが好きな方ならどなたでもご参加いただけます。
宿泊 全行程、ホテル泊
荷物 移動中や宿での荷物は各自でお持ち運びいただきます。小型のキャリーケースやザック等コンパクトなカバンでご参加ください。灯台見学の際は必要な荷物だけお持ちいただき、不要な荷物は宿や車に置いておくことができます。


ツアー日程表

地名 時刻 スケジュール
1 JR新神戸駅
JR三ノ宮駅
メリケンパークオリエンタルホテル
神戸港

12:00発
12:10発
13:00発

20:20着

JJR新神戸駅(11:50)、三ノ宮駅(12:00)に集合。
シャトルバスにてホテルへ。荷物を預けてからJRにて須磨海浜公園駅へ。和田岬から移築された現存する日本最古の鉄造灯台、大坂条約で建設を約束した5基の灯台のうちの1基、旧和田岬灯台(外観)を見学。その後、山陽電車にて東垂水駅へ。日本で現存最古の水中コンクリートといわれる、暗礁を知らせるための平磯灯標を望み、JRにて垂水から明石へ。
明石港にて明石海峡を望む旧波門崎燈籠堂(外観)を見学後、定期船(ジェノバライン)にて淡路島・岩屋港へ渡ります。船は明石海峡大橋の直下を通ります。着後、専用車にて、大坂条約灯台で最初に建造された江埼灯台(外観)へ。日没を待ち、白赤色の灯光をご覧いただきます。その後、専用車、定期船にて明石に戻り、JRにて神戸駅へ。徒歩にて神戸港・中突堤へ。メリケンパークオリエンタル灯台を遠望。日本で唯一ホテルに建つ公式灯台を持つメリケンパークオリエンタルホテルに宿泊します。

神戸:メリケンパークオリエンタルホテル泊
|食事:朝× 昼× 夜×
2 神戸港
高松東港
琴電高松築港駅

08:30発
13:10着
17:15着

神戸港を望むレストランで朝食を楽しみ、フェリーのりばへ。
朝のフェリーにて、神戸港から高松に向かいます。昨日訪れた旧和田岬灯台平磯灯標江埼灯台を海から眺めます。明石海峡大橋をくぐり、淡路島西岸を南下、小豆島(坂手港)を経由して高松東港へ。着後、シャトルバスにて高松駅前へ。
JRにて屋島へ。野外博物館「四国村」へ。移築展示されている旧江埼燈台退息所旧鍋島燈台退息所旧クダコ島燈台退息所旧大久野島燈台を見学後、琴電で高松築港駅へ。高松駅前のホテルへ。高松港では、世界初のガラス灯台・高松港玉藻防波堤灯台(通称「せとしるべ」)もご覧いただけます。

高松:JRクレメントイン高松泊|食事:朝○ 昼× 夜×
3 高松駅
丸亀港
さぬき広島(江の浦)
坂出港
高松駅
08:15発
09:25発
13:00発
19:30発
20:37着
JRにて丸亀へ。定期船にて塩飽諸島のさぬき広島(江の浦)へ。塩飽諸島の最高峰・王頭山に登頂(標高312m・往復2.5時間)します。山頂からは瀬戸内海を一望することができます。下山後、チャーター船にて波節岩灯標へ。その後、全国有数の国際航路として1日に1,500隻以上の大型船舶が行き交う備讃瀬戸を東へ。瀬戸大橋をくぐり、定期航路のない人口2人の小与島に上陸。石切り場など採石の島を歩きます。夕方、瀬戸大橋が架橋された与島へ渡ります。与島と防波堤でつながっている鍋島に立つ鍋島灯台へ。瀬戸大橋の高架橋が間近に迫ります。行き交う船を眺めながら日没を待ち、赤緑色の灯光をご覧いただきます。その後、チャーター船にて坂出港へ。JRにて高松に戻ります。
高松:JRクレメントイン高松泊|食事:朝○ 昼× 夜×
4 高松港
男木島港
男木島灯台
男木島港
高松港
10:00発
10:40着

13:00発
13:40着

定期船にて男木島へ。映画「喜びも悲しみも幾年月」のロケ地となった男木島灯台へ。全国的にも珍しい無塗装、庵治石造りの灯台です。旧男木島灯台官舎を補修した灯台資料館も見学します。昼食は港近くで、タコやサザエなど海の幸を楽しむこともできます。午後、定期船にて高松港へ。着後、解散。

食事:朝○ 昼× 夜×
  • 運輸機関のスケジュールの変更、遅延、運行の中止や道路状況などにより、宿泊地や訪問地の順序が変わったり、日程内容に変更が起こることがあります。
  • 食事回数:朝3/昼0/夜0

ご案内とご注意

気候・服装 4月初めの最高気温は15~20℃前後、最低気温は10℃前後です。日増しに暖かくなってくる季節ですが、気温に応じて対応のしやすい重ね着が便利です。灯台見学時、ハイキング中は天気が良ければ、長袖で過ごすことができますが、夜明け前や日没後は体感温度が下がりますので、フリースやライトダウン等の防寒着をお持ください。灯台付近や船上は特に風が強いので、ウィンドブレーカーなどの風よけの準備も必要です。雨が降ることもありますので、傘、上下セパレート式の雨具をお持ちください。靴は日程3日目の王頭山ではトレッキングシューズやハイキングシューズが最適です。その他の場所では履きなれた 運動靴が便利です。
利用予定ホテル 日程をご覧ください。
灯台見学について 日中の外観見学だけではなく、日没後や夜明け前など灯光が確認できる時間帯に訪れ、灯光を確認する機会を設けています。灯光開始、終了の時間は決まっているわけではなく、その日の天候や周辺の明暗で点灯、消灯するため、お待ちいただく場合もあります。参観灯台(内部見学が可能)については内部見学をしますが、コロナ感染拡大防止のため、見学が中止される場合がありますので予めご了承ください。
参加条件について 灯台は島の高台や岬の先、断崖絶壁などに位置しており、車ではいけない場所がほとんどです。灯台までは急な坂道や石段、狭い道、山道のような場所も歩きます。普段、日帰りハイキングやウォーキングなど、十分に歩いていらっしゃることが参加の条件です。
日程について 移動に船を利用するツアーです。天候により、遅延や欠航が生じ、運航状況によって、日程は変更となる場合があります。島や灯台での滞在時間が短くなったり、行けない場合もあります。予めご了承ください。
食事について 昼食、夕食はツアーに含まれておりません。コンビニで購入したり、食事処にご案内いたします。各自、実費をお支払いください。
旅行条件について 取引条件はこちらの 国内旅行 旅行条件書を、事前に確認の上お申し込みください。
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旅行企画・実施 株式会社 西遊旅行
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