ツアーのポイント
ポイントインド・スリランカのフェリー航路 40年ぶりに再開
2023年10月14日、インド・タミル・ナードゥ州ナガパッティナムとスリランカ北部カンケースンタライを結ぶフェリー「チェリヤパニ号」が約40年ぶりに両国を結ぶ新航路として運航を開始しました。スリランカ内戦で分断された両岸のタミル人コミュニティにとって重要な航路となっています。
ポイントアダムス・ブリッジ
アダムスブリッジ(別名ラーマ・セットゥ)は、インド南東岸のラーメーシュワラムとスリランカ北西岸のマナー島を結ぶ浅瀬の砂州と珊瑚礁の連なりです。古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する伝説の橋とされており、神話の世界に思いを馳せます。
ポイントスリランカ北部 タミル文化とジャフナ王国
スリランカの多数派を占めるシンハラ人による仏教文化圏とは異なり、北部ジャフナ周辺は南インドのタミル系によるヒンドゥー教文化がみられます。両者の間には暗い過去がありますが、文化の「共存」と「分断」の両面を垣間見ることができます。
ポイント世界遺産大チョーラ朝寺院群
南インドのタミル人によるチョーラ朝(9〜13世紀)は、ドラヴィダ様式による巨大な石造ヒンドゥー寺院を築きました。当時世界最大級の規模で圧倒的存在感を誇り、寺院に刻まれた神話や舞踊を題材にした精緻な石彫は、芸術性も極めて高く評価されています。1000年を超えて現役の信仰の場として利用されています。
COLUMN ラーマの架け橋アダムス・ブリッジ
アダムス・ブリッジ(別名ラーマ・セットゥ)は、インド南端のラーメーシュワラムとスリランカのマナー島を結ぶ浅瀬の砂州と珊瑚礁が連なる自然地形で、約7,000年前に形成されたと考えられています。ヒンドゥー教の叙事詩『ラーマーヤナ』によれば、神ラーマが魔王ラーヴァナにさらわれた妻シーターを救うため、ヴァナラ(猿の軍勢)とともにこの橋を築き、ランカ島へ渡ったとされています。この神話により、アダムス・ブリッジはラーマの信仰と深く結びついています。インド側のラーメーシュワラムではヒンドゥー教の重要な巡礼地であり、ラーマの足跡をたどる象徴として海岸まで足を運び、祈りを捧げています。1964年までは鉄道と連携したフェリー便の航路が運行されていましたが、同年のサイクロンによって港と鉄道インフラが壊滅的な被害を受け、運行は廃止されました。


COLUMN スリランカ北部のタミル文化とジャフナ王国
スリランカ北部のタミル文化は、13世紀から17世紀までジャフナ王国を中心に栄えた独自の文化圏です。ジャフナ王国は南インドのタミル人によって建てられ、主にタミル語を使用し、ヒンドゥー教を信仰しています。ジャフナ半島の西に浮かぶデルフ島は王国の重要な防衛拠点でした。ポルトガル統治時代には平坦な地形を活かして馬の飼育や真珠採取が行われ、今でも野生の馬を見られることで知られています。一方、ナーガディーパ島は仏教とヒンドゥー教の聖地として知られ、両宗教の寺院が共存する、信仰の融合を象徴する特別な場所です。16世紀からポルトガルの侵攻を受け、王国は1619年滅亡しました。ポルトガルが築いた要塞は、その後オランダによって改修され、現在ではジャフナのシンボル的な歴史的建造物になっています。
スリランカの中央・南部では、古代よりシンハラ人が支配しており、シンハラ語を話し、上座部仏教を中心とする文化を形成してきました。両者は時に対立しながらも、交易や文化交流を通じて関係を築いてきましたが、第二次世界大戦後、多数派のシンハラ人優遇政策に対するタミル人の反発が高まり、1983年から2009年まで続く、26年の内戦へと発展してしまいました。ジャフナはその激戦地の一つであり、戦争の記憶と復興の象徴が共存する町でもあります。


COLUMN 南インドの世界遺産 大チョーラ朝寺院群
南インドのタミル・ナードゥ州にある大チョーラ朝寺院群は、チョーラ朝(9〜13世紀)によって建てられたドラヴィダ様式のヒンドゥー寺院群で、2004年にユネスコ世界遺産に登録されました。南インドに根差した在地系のタミル人が王朝を立て、インド北部アーリア系の王朝とは異なる固有の文化圏を形成しました。南インド最強の海洋帝国と称されるほど海洋進出に積極的で、東南アジア(シュリーヴィジャヤ王国)とも交易が盛んでした。こうした交流を通じて、ヒンドゥー文化やドラヴィダ建築様式が東南アジアにも拡散し、カンボジアのアンコール・ワットにもその影響が見られるとされています。チョーラ朝の巨大石造寺院は、特に11世紀に多く建設され、圧倒的な存在感を誇ります。中でもブリハディーシュワラ寺院の塔は高さ約66mに達し、石造寺院としては当時世界最大級の規模を誇っていました。寺院には、神々、舞踊、動物、神話などを題材とした精緻な石彫刻が施されており、その芸術性は極めて高いものです。さらに、石造建築でありながら1000年を経てもなお、信仰の場として使われ続けており、宗教的・建築的・歴史的価値を兼ね備えた稀有な文化遺産となっています。


出発日と料金
2026年 出発日~帰着日 |
日数 | 旅行代金 | 催行状況 |
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02月07日(土) ~ 02月15日(日) | 9日間 | 468,000円 | ![]() |
03月14日(土) ~ 03月22日(日) | 9日間 | 468,000円 | ![]() |
発着地 | 東京発着 |
---|---|
最少催行人員 | 8名(14名様限定)添乗員同行 |
燃油サーチャージ | 不要(9月3日現在の見込み) |
一人部屋追加代金 | 75,000円 |
国際線のビジネスクラス | 追加代金等の詳細はお問い合わせください。 |
現地合流・離団について | 基本的に可能ですが、詳細はお問い合わせください。 |
- 特別価格コースのため、再利用割引・特別割引はありません。
- 相部屋ご希望の場合でも、締め切り時点で相部屋の方がいらっしゃらない場合は御一人部屋追加代金が必要となります。予めご了承ください。
- 海外での空港税諸税は旅行代金に含まれています。
- 燃油サーチャージ額は、原油価格の変動により変更することがあります。
ツアー日程表
地名 | 時刻 | スケジュール | |
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1 | 東京 コロンボ コロンボ クルネーガラ |
11:20発 17:30着 18:30着 20:00着 |
空路、直行便にて東京よりスリランカのコロンボへ。着後、専用バスにてクルネーガラのホテルへ。
クルネーガラ:キャンディアン・リーチ・ホテル泊
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2 | クルネーガラ |
07:00発 12:00着 |
専用車にて、スリランカ北部のマンナールへ。着後、アダムスブリッジ(ラーマ・セットゥ)へ。インド側へ続く砂洲を望みます。かつての鉄道駅跡や桟橋があり、歴史の痕跡を感じるタライマナール、17世紀にポルトガル人によって建立されたスリランカで最古のカトリック教会・マドゥの聖母教会などを見学します。 マンナール:ホテル・アガペ泊 |
3 | マンナール
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08:00発 11:00着 |
専用車にてジャフナへ。途中、スリランカ最北端のポイント・ペドロに立ち寄ります。着後、オランダによって建てられた、五稜の形をしたジャフナ要塞などを見学します。インド洋に造られた中でも最も強固とされる要塞です。 ジャフナ:ノース・ゲート泊 |
4 | ジャフナ | 終日、ジャフナ観光。定期船にて、デルフ島へ(約1時間)。ポルトガル人によって持ち込まれ野生化した馬や厩跡などの植民地時代の遺構、サンゴの塀と民家、樹齢600年のバオバブの木などを見学します。その後、一度ジャフナへ戻り再び定期船でナーガディーパ島へ(約15分)。スリランカ仏教八大聖地の仏教寺院と、鮮やかな色彩と緻密な彫刻が特徴のヒンドゥー寺院が近接し、宗教共存の象徴を見ることができます。 ジャフナ:ノース・ゲート泊 |
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5 | ジャフナ |
12:30発 |
午前中、引き続きジャフナ観光(治癒力があるとされる聖なる水を湛えるキーリマライの泉、色鮮やかな塔門(ゴープラム)を持つ南インド様式のナッルール・カンダスワーミ寺院、内戦の和解の象徴とされる美しいコロニアル建築のジャフナ図書館など)。その後、フェリーにて南インドのナガパッティナムへ。着後、専用車にてクンバコーナムへ。 クンバコーナム泊 |
6 | クンバコーナム チェッティナドゥ |
08:00発 19:00着 |
専用車にてチェッティナドゥへ。途中、世界遺産・大チョーラ朝寺院群を見学します。高さ66mの主塔を持つ圧倒的存在感のブリハディーシュワラ寺院、芸術性の高い繊細な彫刻が際立つアリアンマーデーヴィ寺院、神話や歴史を描いた精緻なレリーフが施されたガンガイコンダ・チョーラプラム寺院など。 チェッティナドゥ泊 |
7 | チェッティナドゥ |
08:00発 |
専用車にてラーメーシュワラムへ。着後、島内観光。ポーク海峡を挟み島と本土を結ぶインド最初の海上鉄道橋・パーンバン橋の見学、叙事詩「ラーマーヤナ」でラーマ王子がスリランカへ渡る出発点・アダムスブリッジをインド側から望みます。夕方、魔王を破り凱旋したラーマがリンガを祀ったとされるラーマナータスワミー寺院を参拝します。 ラーメーシュワラム泊 |
8 | ラーメシュワラム |
10:00発 |
朝、ポーク海況に面した沐浴場・アグニ・ティータームを見学します。その後、専用車でマドゥライ空港へ。午後の便でスリランカのコロンボへ。航空機を乗り換えて、帰国の途につきます。 機中泊 |
9 | 東京 |
08:10着 |
着後、解散。 |
- 運輸機関のスケジュールの変更、遅延、運行の中止や道路状況などにより、宿泊地や訪問地の順序が変わったり、日程内容に変更が起こることがあります。
- 食事回数:朝7/昼7/夜7:機内食は除く
- 利用予定航空会社:スリランカ航空
ご案内とご注意
査証(ビザ) | スリランカ:日本人はスリランカへの入国査証が必要ですが、事前に査証の取得をする必要はありません。到着時の空港にて査証又は短期の観光訪問の場合は入国許可(通常の入国スタンプのみ)が無料で発給されます。なお、旅券の残存有効期間は出国時に6ヶ月以上必要です。 |
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気候・服装 | 全行程夏服で過ごせますが、航空機やバスの冷房対策に薄手の上着もご用意ください。 |
利用予定ホテル | 日程および下記のホテルリストをご覧ください。 ■クンバコーナム:クオリティイン・ヴィハ、ヴィナヤガ、マントラ・コッダム ■チェッティナドゥ:マンソン、バンガラ、ヴィシャラム ■ラーメーシュワラム:レジデンシー、ジャスタ・スララング、ヴィナヤガ |
観光について | スリランカ側のアダムスブリッジの砂洲は浅瀬ですが、自然環境保護の観点から一般の立ち入りは制限されています。 |
旅行条件について | 取引条件はこちらの 海外旅行 旅行条件書を、事前に確認の上お申し込みください。 |
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