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レバノンみどころガイド

レバノン北部

Northern Lebanon

レバノン第二の都市トリポリをはじめ、フェニキア人の発祥の地として知られ、アルファベットの起源となったフェニキア文字が造られたとされるビブロス、そして国旗にも描かれるレバノンの象徴レバノン杉の森など、みどころの多いレバノン北部のご紹介。

トリポリ/ Tripoli

ベイルートから北へ86km。地中海に面したレバノン第2の都市。古代、地中海交易を支配したフェニキア人の港町として栄え、シドン、ティールと共にトリポリスと呼ばれる重要都市となりました。13世紀マムルーク朝により征服され、現在残っている建物の多くはこの時代に造られたものです。

トリポリの旧市街
旧市街はエッタール広場から東側へ広がっており、14~15世紀のマムルーク朝時代に建設されたモスクやメドレッセ、ハマムなどが当時の姿を今に伝えています。 セントジル要塞のすぐ近くに建つのはトリポリの大モスク、その東側には蜂の巣状の幾何学模様が美しいカルタウィヤット・メドレセ、アブ・アリ川沿いには四角いミナレットが印象的なブルタスィーヤ・メドレセなどが残っています 。また、有名な石鹸の専門店カーン・アル・サボンをはじめとするスークはいつもたくさんの買い物客で賑わいを見せています。
セント・ジル要塞
1103年にフランク王国のレイモンド伯によって建設された十字軍の要塞。13世紀にマムルーク朝の攻撃により大部分が焼けてしまい、14世紀になってから再建されました。 建物は玄武岩と石灰岩を利用して造られ、トルコ時代には一部は牢獄としても利用されていました。十字軍時代のオリジナルは東側の一部分にすぎませんが、鉄製の門、兵舎などが復元され、見学出来るようになっています。

セントジル要塞から眺めるトリポリ市街

ビブロス/ Byblos

フェニキア人の発祥の地として知られるビブロス。アルファベットの起源となったフェニキア文字もここで造られたと考えられ、アルファベット発祥の地と言われています。フェニキア時代の神殿や住居跡、十字軍の砦など様々な時代の遺跡が残り、ユネスコ世界遺産に指定されています。 紀元前3000年頃からフェニキア人はこの地に住み始め、レバノン山脈に自生するレバノン杉から船を作り、地中海貿易を支配しました。後に、ローマ帝国の力が強まると、ベイルートなどに交易の拠点を奪われ、ビブロスは衰退の道をたどることとなります。 「ビブロス」のギリシャ名は書物を現すパピルスであり、後には「バイブル(聖書)」の語源になったとも言われています。ビブロスで発掘された重要な出土品のほとんどは、現在ベイルートの国立博物館に保管されています。

地中海を望むビブロス遺跡
十字軍の砦跡
列柱通り
ビブロスの港

レバノン杉の森/ Cedrus libani

トリポリから内陸部へと続くレバノン北西部は雪をいただくレバノン山脈と緑豊かな景色が広がり、その景色の美しさはレバノン随一と言われています。また、この地方は国旗のデザインにも用いられるレバノン杉で有名で、ブシャーレから5kmほど山手に入った高地に樹齢1000年以上のレバノン杉が茂っている場所が残っています。 かつてレバノン全体を覆っていたと言われるレバノン杉の森は、大規模な伐採により約1200本が残るのみとなってしまい、現在、森は保護区に指定されています。 良質の木材であるレバノン杉は、古代からエジプトやメソポタミアなどにおいても建材や船材に利用され、フェニキア人達もこの木を使って船を造り、地中海交易を支配したのです。 現在わずかにレバノン杉が残るカディーシャ渓谷とレバノン杉の森は世界遺産に登録されています。

レバノン杉の森
お札にも印刷されているレバノン杉
レバノン杉のお土産
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