188 ニホンカモシカ(白変種) Japanese Serow

 

シシ神さま

黒か白かと言われれば黒だ。犯罪を犯したわけではない。色素が欠乏したアルビノや白変種は遺伝的な欠乏した状態で生まれるが、人間に神様の使いなどとして扱われ、シロヘビなど地域的に白い個体がよく生まれる場所などがある。一方、黒は欠乏ではなく平均よりもメラニン色素が多いことで生まれる。
白は目立ち、捕食者や外敵から狙われやすいが、黒は生まれた場所によっては有利に働くこともある。熱帯雨林などの環境ではクロヒョウの生まれる率は開けたサバンナよりも高く、黒いことで闇に隠れ、不利な状態ではなくなることもある。動物園などにいるホワイトタイガーなどはどうも人に作られてしまった気がして、野生が好きな僕としてはシロよりもクロが好みだ。

もちろん一面が雪の銀世界ならシロも有利になる。北極圏には白いオオカミがいるしティンババディ周辺で時々生まれる白いライオンは氷河時代の遺伝子が残っているのではないかとも言われる。

ニホンカモシカの色は四国や関東周辺のクロっぽいものから、下北半島にまでいけばだいぶ白くなる。もともと雪も多い日本である。今日、探してきたこの白いカモシカはそういうカモシカの歴史の中にあった遺伝子の発現なのだろうか?

なかなかに美しかった。時間のとれるときは追ってみようかな。

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