月別アーカイブ: 2020年9月

知床半島・羅臼のヒグマ、カラフトマスを獲る

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (9)

8月下旬、知床半島にカラフトマスが押し寄せてきました。でも雨が少なく、川に水量がないと鮭たちは川を上れず、河口に近い海に集まっています。

そこに定置網を設置するのが羅臼の漁師、そして同じ場所で鮭を獲るのがヒグマ。この季節のヒグマは一番お腹を空かせていてやせ細っています。なかなか川に上ってこないカラフトマスを求めて、ヒグマも海に入ります。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (12)

知床半島のペキンノ鼻付近で見た、ヒグマの鮭狩りの様子です。なんと背後にはオジロワシが「早う獲れ!」とばかりに控えています。そしてこのヒグマは海へ・・・。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (6)

海に入るヒグマ。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (2)

何度も顔をつけて海の中のカラフトマスを探して泳ぎます。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (10)

メスのカラフトマスを捕まえました!

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (8)

筋子が溢れだしています。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (11)

泳ぎながら食べるのはしんどいので海岸へ。しばらくは私たちにお尻をむけてむしゃむしゃとカラフトマスを食べていました。メインの部分を食べ終わると、再び海へ。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (1)

すかさず、オジロワシが食べ残しを押さえました。そしてそれをカラスたちが狙っています。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (4)

一方、ヒグマの方は、カラフトマスを獲るのかと思えば、定置網のブイで遊び始めました。まだ子供らしい一面を残した若い個体です。見ているお客さまも胸キュンな瞬間でした。

知床半島 羅臼 ヒグマ ペキンの鼻 カラフトマス ヒグマ・フォト 知床サライ broen bear in Shiretoko (5)

やがて遊ぶのにも飽きて海岸へ。夏の終わりのヒグマのひと時です。

 

Photo : Mariko SAWADA, Kiyoshi AOKI  *These photos were taken during a tour in late August 2020.  Text : Mariko SAWADA

Special Thanks : 天神幸吉さま、森田将平(知床サライ)

知床半島・羅臼、カラフトマスの定置網漁

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (4)

8月下旬の知床からのレポートです。今年は例年より少し早く、そして多めのカラフトマスが羅臼沿岸へ帰ってきました。ヒグマは一年で一番痩せている時期でカラフトマスの到来を待ちわびています。それは人も同じです。

羅臼では毎年、「今年の漁は最悪だった」という話を繰り返しています。そんな中、「今年は多いね」と聞くと、漁師さんも、そしてヒグマにも朗報です。

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (1)

早朝3時30分に、宿を出発し、相泊の港へ。朝焼けが始まる時間でした。

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (2)

定置網を手繰り寄せていきます。遡上を前に、川の前に集まっているカラフトマス。

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (3)

網を引き寄せ、救い出して、船へ。

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (5)

間もなく国後島に朝日が昇ります。この光景は羅臼の醍醐味。ゆっくりはしていられません、相泊港へ戻り、出荷の準備です。

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (6)

満足げな漁師さんたち、「今日はよく獲れた」。

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (7)

私たちも、オスとメス一本づつ、漁師さんからプレゼントされました。知床サライの森田さんが、持ち帰りやすいように、オスは精巣を取り、メスは筋子を別々にして、希望者にはフィレにしてクール宅急便にしてくれました!

知床半島 羅臼 カラフトマス 定置網 知床サライ 西遊旅行 (9)

恩恵を賜ったのは私たちだけではありません。気が付くと、カラス、オオセグロカモメ、オジロワシ、キタキツネに囲まれていました。そしてこの日の漁にありついた勝者はキタキツネくんでした!

 

Photo & text : Mariko SAWADA * The photos were taken during the tour in late August 2020.

Special Thanks : 天神幸吉さま、森田将平(知床サライ)

知床半島のヒグマクルーズで見たワイルドライフ!

ヒグマ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ  知床サライ 西遊旅行 (4)

今年もヒグマシーズンがやってきました!カラフトマスが遡上するシーズンの知床、ヒグマも海岸で待ちわびているのです。そしてヒグマだけではなく釣り人も。

知床のヒグマクルーズで見た、ワイルドライフの紹介です。キタキツネは港で漁のおこぼれを狙う姿が見られました。海鳥はクルーズでも、岬付近もいい感じです。

ウミネコ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ (2)

ウミネコさんたち。町や港近くでは圧倒的にオオセグロカモメが多いですが、船で少し出るとウミネコの数がぐっと増えます。

キアシシギ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ (9)

海岸にいたキアシシギ。渡りの季節です。同時期の野付半島にはキアシシギ、トウネンがたくさんいました。

ウトウ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ 知床サライ 西遊旅行(7)

ウトウです。もう繁殖地は離れていますが、まだ嘴の付け根の突起がありました。

オジロワシ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ 知床サライ 西遊旅行 (8)

そして海側からとんできたオジロワシが獲っていたものは・・・ウトウです・・・。

ウミウ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ 知床サライ 西遊旅行 (3)

海岸の岩礁には多数のウミウが。

ヒグマ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ  知床サライ 西遊旅行(6)

知床半島の羅臼側、赤岩地区で見た雄のヒグマ。野花の中のパンダ熊(この模様の熊を、私たちはパンダ熊と呼んでいます)。

ヒグマ 知床半島 羅臼 ヒグマクルーズ  知床サライ 西遊旅行(5)

赤岩の、廃屋となった番屋の前を闊歩するヒグマ。かつてここに暮らしていた人によると、こんなにヒグマがいるとは知らなかったそうです。

人が住まなくなり、少しづつ知床半島がもとの姿にもどりつつある過程でしょうか。羅臼側は釣り人が半島に上陸したりトレッカーが岬まで歩くことができ、ヒグマとの距離感が難しい場所です。双方にとって良い、距離感・共生ができるといいのですが。

 

Photo & text :Mariko SAWADA * The photos were taken during the tour in late August 2020.

Special Thanks : 天神幸吉さま、森田将平(知床サライ)

根室海峡のマッコウクジラ(2020年・夏)

根室海峡のマッコウクジラ ラウス Sperm Whale in Nemuro Strait Hokkaido Rausu 知床サライ (2)

知床半島と国後島の間、根室海峡の海にマッコウクジラがやってきました。毎夏、7~9月いっぱいくらい滞在していますが、今年は8月の半ばに一週間ほど見られなくなっていました。

この日、久しぶりにマッコウクジラのブローを確認、5頭が確認できました。

根室海峡のマッコウクジラ ラウス Sperm Whale in Nemuro Strait Hokkaido Rausu 知床サライ (5)

国後島をバックに、マッコウクジラのブロー。

根室海峡のマッコウクジラ ラウス Sperm Whale in Nemuro Strait Hokkaido Rausu 知床サライ (4)

深海1,000メートル以上を潜るマッコウクジラが浮上している時間は数分~10分。間もなく尾びれをを高くあげて潜航していきます。この潜航角度も大きな個体ほど鋭角になるとか。確かに、中にはのけぞっているくらいの子もいました!

羅臼に来るマッコウクジラはオスで単独だったり2~5頭のグループだったりします。

根室海峡のマッコウクジラ ラウス Sperm Whale in Nemuro Strait Hokkaido Rausu 知床サライ (1)

船の近くに浮上したマッコウクジラの背びれ、間もなく潜航です。

根室海峡のマッコウクジラ ラウス Sperm Whale in Nemuro Strait Hokkaido Rausu 知床サライ (3)

尾びれが上がると、このあとで会えるのは早くて40分後。クルーズもタイムアウトです。

 

Photo & text : Mariko SAWADA * These photos were taken during a tour in late August 2020.

Special Thanks : はまなすの皆様

座礁したマッコウクジラ(千島列島)

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (1)

千島列島の「中千島」にあるヤンキッチャ島で見た座礁したマッコウクジラ。この時、大きな嵐があり2日待って千島列島に入り、ようやくたどり着いたヤンキッチャ島で最初に見た光景でした。

嵐の時に島のクレーター湾に入り込み、出られなくなったのか、その前に漂着し力尽きたのか。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (7)

ヤンキッチャ島のクレーターに入ったところで見つけたマッコウクジラ。

羅臼ビジターセンターの展示品

この表は知床半島、羅臼の「羅臼ビジターセンター」にある、マッコウクジラに関する展示です。根室海峡から以北で見られる個体は成長したオスで1~2頭で行動しています。この死んだマッコウクジラも大きなオスでした。

小笠原で見られるマッコウクジラの群れはメスと子供の群れ、時々交尾にやってくるオスなんですね。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (8)

恐る恐る近づいて観察。中千島の島にはヒグマはいないので安心ではありますが、傷つき死んだ生き物を見るのは悲しいものです。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (5)

水温・気温が低いからでしょうか、この時は匂いは気になりませんでした。近寄って観察。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (9)

15mは軽く越えるであろう、オス。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (10)

マッコウクジラの口。マッコウクジラは歯を持つ地球上最大の生き物であり、最大のハクジラ。歯は1個1キロの円錐形で間隔を開けて並んでいます。上の歯は表面上はありません。この下の歯をオス同士の戦いに利用したり、深海でイカを噛み切って歯にひっかけて子クジラに与えたり・・・マッコウクジラなりの使用方法があるようです。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (4)

私たちが離れるとオオセグロカモメが集まり始めました。

この島にはかつて日本人が「ブルーフォックスの毛皮」の養狐のために連れてきたコマンダー諸島のアオギツネ(ホッキョクギツネ)が暮らしています。いずれは彼らの糧となるのでしょうか。

座礁したマッコウクジラ 千島列島 Stranded Sperm Whale Kuril Island  (3)

これはその一週間後に訪れたときの写真です。かなりの悪臭になっていました。そして私が想像したような「アオギツネの糧」にはなっていませんでした。アオギツネは新鮮な海鳥にありつけるので、クジラの死肉は関係なかったようです。

今年の夏に同じ場所に行ったら骨になったマッコウクジラが見られるのかと期待していましたが、コロナでそれも1年延期になってしまいました。

マッコウクジラ 千島列島  (2)

死んだマッコウクジラの写真だけだと悲しいので、千島列島のライコケ島付近で出会った元気なマッコウクジラの写真です。大きなオスのマッコウクジラでした。

マッコウクジラ 千島列島

千島の深い海へと潜っていくマッコウクジラです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2019, Yankicha Island, 千島列島 Kuril Islands, Russian Far East