月別アーカイブ: 2017年5月

インドトサカゲリの親子 Red-wattled Lapwing

Red-warttled Lapeing at Jetwing Lagoon (2)

スリランカのニゴンボにある有名なホテル、ジェットウィング・ラグーン Jetwing Lagoon の庭で繁殖しているインドトサカゲリがいます。

スリランカのホテルは自然との調和を大切にしたコンセプトのホテルがたくさんありますが、このジェットウィング・ラグーンもそのひとつ。さらにこのホテルはスリランカを代表する建築家ジェフリーバワによるもので、1965年にジェフリーバワが手がけた最初のホテル。その後、2012年にジェトウィング系列のホテルとして生まれ変わりました。スリランカ最大の100mのスィミングプールが素敵な存在感で配置されています。

ジェットウィングラグーン (1)

ジェットウィング・ラグーンのシンボル、100mプール。この写真の左側の庭にインドトサカゲリが暮らしています。

Red-warttled Lapeing at Jetwing Lagoon (6)

そのプールサイドでいつも大きな鳴き声を出しているのがインドトサカゲリ。インドトサカゲリはスリランカ中の低地の水辺付近に生息し、意外と街中でも見かける野鳥です。

Red-warttled Lapeing at Jetwing Lagoon (4)

インドトサカゲリの雛。119号室付近の草むらに巣があるようです。頭はまだ黒くありませんが、胸元はしっかり黒色に。

Red-warttled Lapeing at Jetwing Lagoon (5)

正面から見たインドトサカゲリ。

Red-warttled Lapeing at Jetwing Lagoon (1)

プールサイドで人の行き来を見ながら子育て中。贅沢な環境にいるインドトサカゲリでした!

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation :May2017, Negombo, Sri Lanka

Reference : Birds of Sri Lanka

ピジョン島のアオウミガメ Green Turtle(トリンコマリー、スリランカ)

Green Turtle アオウミガメ ピジョン島 スリランカ Pigeon Island (7)

スリランカの東海岸、トリンコマリーの沖にあるピジョン島。ここはピジョン島国立公園として保護されており、スリランカでも有数のサンゴ礁がある場所です。ピジョン島のサンゴ礁は2004年のスマトラ沖地震で壊滅的な破壊を受けましたが、その後立ち入り制限などの保護が行われ、サンゴ礁は回復してきています。

ピジョン島はサンゴ礁の海で、アオウミガメとツマグロという大人しいサメとシュノーケリングで泳げるのが魅力です。

Green Turtle アオウミガメ ピジョン島 スリランカ Pigeon Island (5)

アオウミガメとツーリスト

Green Turtle アオウミガメ ピジョン島 スリランカ Pigeon Island (8)

サンゴの海を泳ぐアオウミガメ

Green Turtle アオウミガメ ピジョン島 スリランカ Pigeon Island (6)

こちらは海底の岩の陰に入って休んでいるアオウミガメ

Green Turtle Pigeon Island トリンコマリー ピジョン島

ぷかぷか泳いでるアオウミガメ

Blacktip reef shark ツマグロ ピジョン島 スリランカ (2)

ツマグロ Blacktip reef sharkです。水深数メートルの浅い海に住むおとなしいサメだそうですが、海の中で突然会うとやはりびっくりします。

ピジョン島の南側はさんご礁でアオウミガメやツマグロと出会えますが、島の北側は浅瀬で地元スリランカ人が泳いでることが多く透明度が悪いのですが、少し深いところに行くと岩場にたくさんの魚を見ることができます。

ピジョン島 スリランカ (1)

お魚の群れ

ピジョン島 スリランカ (2)

なにやら大挙して移動していました。

ちなみにこのピジョン島、島の名前はカワラバト Rock Pigeonがいたことに由来しますが、今はカワラバトの姿はなく、カラスばかりです。

スリランカの東海岸、ピジョン島訪問のベストシーズンは、ベンガル湾の海況が良くなる3月下旬から9月いっぱい。今回の訪問では透明度は良いとは言えませんでしたが、日によってはとても透明度が良い時があります。

また、ウミガメやツマグロとの遭遇は観光客の少ない朝がおススメです。

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : May 2017, Pigeon Island National Park, Sri Lanka

野生のゾウ大集合、ミンネリヤ国立公園(スリランカ)

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (5)

毎年5月から夏にかけて、スリランカのシギリヤに近いミンネリヤ国立公園に野生のゾウが集まってきます。その年の降雨や公園内の水の量にも左右されるので時期や集まるゾウの数はまちまちですが、多いときは300頭以上のゾウが集まります。

今年のゴールデンウィークころには100頭近く集まっていました。あいにくの小雨の中でしたが野生のゾウを見るためにたくさんのサファリカーが集まっていました。

スリランカゾウについて

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (7)

数家族が集まって草を食べています。

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (8)

お母さんゾウの下にいる子ゾウ。

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (3)

「タスカー(牙あり)」ゾウです。スリランカでは、牙を持つ象は少なく、オスの7%にも満たないと言われています。牙のある象は神聖視されていて、普通の象は「エレファント」、牙ありのゾウは「タスカー(牙あり)」と呼ばれます。スリランカの最も有な祭り「ペラヘラ祭り」で仏歯を運ぶ象はもちろんタスカーです。

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (9)

草を食べるスリランカゾウの回りには、いつもアマサギ (Cattle Egret)たちがいて、ゾウが草をむしってたたきつける時に出てくる「虫」を狙っています。アマサギたちはゾウや牛などの動物だけでなく、畑で鍬を持って働くオジさんやトラクターも追いかけます。

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (6)

アマサギが狙っています。

アマサギ Cattle Egret ミンネリヤ国立公園

ちゃんとキャッチしました!

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (4)

遊ぶ子供たちのそばにもアマサギくん。

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (10)

夕方、ミンネリヤの湖で水浴びするスリランカゾウ。

アジアゾウ スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (1)

水浴びからあがってきたスリランカゾウ。ミンネリヤ国立公園の夕方サファリでした!

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : May 2017, Minneriya National Park, Sri Lanka

 

セイロンガマグチヨタカ (1) Sri Lanka Frogmouth (シンハラジャ、スリランカ)

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth (9)

“フロッグマウス(Frogmouth)”見たことある?とNature Explore Lankaのアヌラダさんに聞かれたとき、”Frogmouth”が何かもわかりませんでした。調べたら「ガマグチヨタカ」。口が大きいことから「ガマグチ」という和名の由来に。そんな不思議な鳥が本当にいるのだろうか、と思いました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouthは比較的広く分布していますが、森の深い場所にいたり、夜行性であることから、見ることは容易ではありません。

シンハラジャ森林保護区付近のお茶畑に近い森でセイロンガマグチヨタカを見るチャンスがありました。雨上がりの茶畑を抜け、茂みを歩き、ヒルを足につけながらたどりついた茂み・・・なんとアイレベルの高さにペアで並んでいました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth (3)

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth。夜行性で日中の止まり木にはペアでいることが多いそうです。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth (2)

オスは少しグレーっぽくて、メスはより茶色っぽく、胸の模様がありません。写真の左がオス、右がメスです。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth (1)

大きさは23センチほど。メスの口が開きました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth (7)

たてアングル。素的なペアです。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth (4)

セイロンガマグチヨタカ、真正面。

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : May 2017, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka

Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide), Wikipedia(EN)

Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha

セイロンサンジャク Sri Lanka Blue Magpie (シンハラジャ、スリランカ)

Sri Lanka Blue Magpie セイロンサンジャク (5)

スリランカを代表する固有種の野鳥。スリランカの野鳥ガイドブック “Birds of Sri Lanka” (Helm Field Guides)の表紙にもなっている鳥です。

Sri Lanka Blue Magpie セイロンサンジャク (1)

スリランカ南部の森の限定された地域に生息し、シンハラジャ森林保護区とその周辺で観察できます。茶色と青のコントラスト、赤いくちばしとアイリング。

Sri Lanka Blue Magpie セイロンサンジャク (4)

そして白と紺のきれいな尾羽。

Sri Lanka Blue Magpie セイロンサンジャク (2)

なかなかアイレベルで見ることはできませんでしたが、スリランカの貴重な固有種に出会えて感謝。

Sri Lanka Blue Magpie セイロンサンジャク 8

夕方、シンハラジャ国立公園の入り口付近にあるゴミ捨て場にやってきたセイロンサンジャク。ようやくアイレベルで観察はできたのですが、やはり森の中で出会いたいです。

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : May 2017, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka

Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide), Wikipedia(EN)

Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha

セレンディブコノハズク (1) Serendib Scops Owl (シンハラジャ、スリランカ)

セレンディブコノハズク Serendib Scops Owl (1)

スリランカで最も最近に「発見」された鳥・・・Serendib Scop Owl。
図鑑をひいても和名がでてこない・・・Serendib Scop Owl セレンディブコノハズク(ということに)は1995年ごろからスリランカの鳥類学者 Deepal Warakagoda氏(Birds of Sri Lankaの著者の一人)によって観察され、2001年にシンハラージャで確認された、新種のふくろうです(正式には2004年に新種として紹介されたそうです)。

当時スリランカの固有種は32種確認されており、セレンディブコノハズクは33種目に。ちなみにその後2012年にGreater Sri Lanka Flameback(和名不明)が34番目の固有種で最新です。

セレンディブコノハズク Serendib Scops Owl (4)

セレンディブコノハズク Serendib Scops Owlはスリランカ南西部の森の狭い地域で観察され、今回の観察場所はシンハラジャ森林保護区外の森でした。

スリランカの固有所の中でもかなりレアな存在です。そして何よりもアイレベルの高さの木にいるので、本当に目の前にいるのです。ラッキーにも2羽一緒にいましたが、望遠レンズだと近すぎて2羽をフレームに入れるのが大変なくらい近くに。

セレンディブコノハズク Serendib Scops Owl (2)

体長17センチほどの小さなふくろうで淡いオレンジ色っぽい体です。

セレンディブコノハズク Serendib Scops Owl (3)

個体数は非常に少ないと考えられているセレンディブコノハズク Serendib Scops Owl。
森の中で至近距離で観察したペア・・・雨が降る中、じっと、本当に動かずにこちらを見ていました。

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : May 2017, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka

Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide), Wikipedia(EN)

Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha