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添乗員ツアーレポート  南アジア

ザンスカール・トレッキングパートⅠ

  • インド

2011.07.01 update

荒涼とした大地が広がる北部インドのザンスカール地方。
古いチベット仏教の教えや伝説が生きづく大地を7日間かけて歩きました。

トレッキングの終着地、川原のザンラのキャンプ地
川原のザンラのキャンプ地

フォトクサールのキャンプ地から

フォトクサールのキャンプ地から歩き始め、早速目に飛び込んできたのは対岸の崖にへばり付くように建てられた村の光景です。ザンスカールの天候は雨が少なく乾燥しており、土砂崩れなどの心配がないので、このような斜面に建てることが可能だそうです。冬は雪で閉ざされてしまうザンスカールの過酷な環境。
そんな場所で暮らす人々の生活に思いを馳せながらトレッキングは始まりました。
風の音以外は何も聞こえてこないような静かな大地を歩いていきます。ボウミツェ・ラ(4,400m)を超え、続いて待ち受けているのがシンギ・ラ(5,000m)です。ゆるやかに、しかし確実に標高を上げます。シンギ・ラから臨む気の遠くなるほどの山の連なりは息を呑む光景です。こうして、草地のキャンプ地マルリン、小さな村のスキューパタを経てリンシェへ。
自然の造り出した大きな起伏のある道を連日歩くので簡単なトレッキングではありません。しかし峠を越える度に変化する風景、躍動感あふれる台地が常に私たちの目を楽しませてくれます。

リンシェ村

リンシェ村のリンシェ僧院では偶然お祭りに参加することができました。これは生きた「チベット仏教」を私たち外国人にも感じさせてくれるものでした。このお祭りでは僧院に納められている経典を高僧が4日間程かけて完読します。
私たちが僧院に到着した時は、既にお祭りが始まっており、読経の最中でした。読経が行われている中、勧められ席に着くと、参加者一人ひとりにバター茶などが振る舞われました。最後には着飾った男性と女性が混同で踊り、なんとも賑やかな光景です。トレッキングの最中、こうした僧院を巡り、宗教行事を体験できるのはザンスカールトレッキングの楽しみの一つです。

 

シンギ・ラより山々を眺めながら下る
シンギ・ラより山々を眺めながら下る
リンシェ僧院のお祭りにて読経する僧侶たち
リンシェ僧院のお祭りにて読経する僧侶たち
荒涼とした大地の中に力強く花々が咲き誇る
荒涼とした大地の中に力強く花々が咲き誇る

高山植物の宝庫

「ザンスカール」という名前を聞いてどんな場所か想像できる人は少ないと思いますが、ザンスカールが実は高山植物の宝庫だということを知っている人は、きっとここを歩いたことのある人だけでしょう。この7,8月の時期はちょうど野花の季節です。
荒涼とした大地の中で健気に咲き誇る小さな花々を目にすると、まるでここで生きる人々の力強さを表しているようでもあります。

自然の意外な一面を間近で感じ、古き良きチベット仏教の世界と関わることのできる「ザンスカール・トレッキング」は特別な思い出となりました。そして旅の終わりには、この行程を歩きつくした充実感で身も心も満たされました!

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