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添乗員ツアーレポート  ヨーロッパ・コーカサス

北欧 旅で出会った味覚③ ノルウェー編

  • ノルウェー

2020.08.13 update

みなさん、モンモン(ノルウェー語のオスロ方言でこんにちは)!

3回目は自然が作った雄大なフィヨルドと海がみられるノルウェーです。各地の見どころとともに、海の幸を中心としたご馳走の数々を紹介します。

 

首都オスロ
オスロの名前は神の住む丘という意味からきていて、バイキングの王が建設したのが始まりです。

オスロの北西にあるフログネル彫刻公園
作品は見る人が判断するという彫刻家ヴィーゲランの意向から、解説は一切ない

ヘラジカのハンバーグ

ノールカップ岬
ノルウェー北部マーゲロイ島にあり、交通機関がある場所ではヨーロッパ最北の地(北緯71度10分21秒)です。ここは北極海の地平線をのぞむ絶景ポイントでもあります。高さ307 mの断崖で、1873年にスウェーデン・ノルウェー国王のオスカル二世が断崖を登ったことで一躍有名になった場所です。

靄のかかるヨーロッパ最北端ノールカップ

ホーニングスボーグのタラバガニ
バレンツ海で大繁殖しているという

バカラオ(塩鱈)のサラダ

アルタ
ノルウェーの最北の町の一つユネスコ世界遺産に登録された岩絵を始め、1899年に世界最古のオーロラ観測所が設けられたことで有名です。

8000年前に描かれた世界遺産アルタの岩絵
細かくもダイナミックな絵のタッチは古代人の当時の生活を活き活きと思い起こさせてくれる

身厚のサーモングリル

「北欧のパリ」トロムソ
北極圏では第2の規模の都市で、メキシコ湾流の影響で同じ緯度の他の地域と比べれば気候は穏やかです。水産業の街であるとともに学術都市でもあり、白夜やオーロラといった北極圏特有の自然を体験できる観光地でもあります。

トロムソのシンボル的存在である北極教会
内部のステンドグラスはオーロラをイメージしている

北極博物館では北極圏開拓が始まった当時の生活の様子が、本物の剥製を使って展示されています。また、非常に長い歴史がある北極探検の過去には、多くの犠牲を出しながらも各国が競いあうように開拓をすすめてきた歴史があり、アムンゼン含め貴重な資料が展示されています。

帆立とエビとムール貝のクリームスープ

アンコウの唐揚げ

レモンのパンナコッタ

フッティルーテン(ノルウェー沿岸急行船)
ノルウェーの北大西洋沿岸にある、ベルゲンからキルケネス間を12日かけて往復している定期運航船です。その始まりは古く、100年以上も昔、厳しい自然環境にある沿岸の諸都市に生活用品を送り届ける為に運航が始まった定期航路です。
航路の約半分が北極圏にあり、緯度的には北海道の遥か北を航海する「世界最北の定期航路」としても有名です。

沿岸急行船フッティルーテンでラフテスンデ海峡を通過する
「絵葉書の中に入っていくよう」と形容され、世界中のカメラマンを魅了している

ロフォーテン諸島
フッティルーテンが寄港していく風光明媚なロフォーテンは切り立った岩山とカラフルなロルブー(漁師小屋)、そして時を止めたような凪いだ海が広がる光景がとても美しい、世界的にも有名な景勝地です。

ロフォーテン諸島の絶景
氷河の侵食により形成された屹立する山々の風景は「アルプスを海に沈めたよう」と表現される

ロフォーテン諸島はタラ漁の一大拠点
干し鱈の輸出はノルウェーの貿易収入の約18%を占める

グロテスクな鱈の顔
この顔からは想像できないほど味は最高である

歴史あるノルウェーのタラ漁と保存食の干し鱈
干し鱈はタンパクが豊富な健康食品のため、かつてバイキングの遠征の際にも役立ったといいます。14世紀、船乗りのクリニーニはロフォーテンから持ち帰った干し鱈を法王に見せたところ、肉は金曜には食べない習慣だった為、肉に代わる食材として大層気に入られ、それから最高級の干し鱈はイタリアに輸出されるようになったという説があります。また10〜15年間保存でき、食べるときは1週間かけて水を取り替えながら戻すと生の状態に戻りますが、もちろん乾燥状態をハンマーで潰して破片をツマミとして食べても最高においしいです。

シーフードシチュー

希少部位タラの舌のフライ
冬場には獲れたタラの舌をカットするアルバイトがあり、子どもの良いお小遣い稼ぎとなる

ノルウェー含め北ゲルマン民族と呼ばれていますが、このうち800年から1050年頃海外に進出していった人々を特にバイキングと呼びます。バイキングの中には、ノルウェーバイキングのように、船でヨーロッパ各地を侵略するものもいましたが多くはスウェーデンバイキングのように通商を目的として海を渡った人たちでした。中にはギリシャやエジプトと貿易をしたり、アイスランドやグリーンランドに到達し開拓をした者もいました。

ボルグにあるバイキング住居を再現したロングハウスとよばれる建物

スタバンガー
北海油田の町、大学町、そしてリーセフィヨルドへの玄関口の港町として栄えています。17世紀の白い旧市街が落ち着いたたたずまいで、小規模ながら北海油田の影響で外国人が多く、インターナショナルな雰囲気もあります。
このスタバンガーから日帰りで出かけるプレーケストーレンはリーセフィヨルドの崖の一つで、ノルウェーの主な観光地のひとつです。水面からの高さは垂直で600mになる一枚岩、崖の頂上はおよそ25m四方の正方形になっており、「教会の演説台」を意味します。

プレーケストーレン
絶壁からの眺めはまさに大迫力の景観ですが、下を覗き込んで見る勇気はとてもありません

ムール貝のクリームスープ

タラ料理も種類が豊富

フィヨルド観光の玄関口ベルゲン
カラフルな家並が特徴で、首都オスロに続く第2の都市でフィヨルドの山に囲まれた港湾都市です。近年では映画「アナと雪の女王」のモデルとなったことで注目され人気のスポットになっています。世界遺産の街並みや活気のある魚市場などバラエティーに富んだ魅力があります。

世界遺産のブリッゲン地区
カラフルで可愛らしい木造家屋が迷路のように並ぶ

新鮮な食材を使った料理が並ぶ

地元の人から観光客までが集う魚市場

タラバガニなども近年ベルゲンあたりの南の海域でも獲れるようになったという

いかがでしたか。次回は最終回。デンマークの首都コペンハーゲンとグリーンランドで出会った食事を紹介します。

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