(動画)世界遺産ロータスフォート – シェール・シャーの遺産

パキスタンにある6つの世界遺産のひとつ、ロータスフォートRohtas Fort。

ムガル帝国時代の初期に短命ながらもその後の帝国の基礎となる税制や交通網を作りあげたスール朝のシェール・シャー Sher Shah Suri が建築した要塞です。スール朝は1539年から1555年、わずか16年の間に現在のアフガニスタンとパンジャーブ平野を結ぶグランドトランクロード Grand Trunk Roadを整備し、その「大幹線」上にロータスフォートを建設しました。

ドローン空撮による、ロータスフォートの景色です。

 

Video & Text : Mariko SAWADA

Visit : Feb 2020, Rohtas Fort, Punjab

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パキスタン最大の都市カラチの市場「エンプレスマーケット」へ

カラチは首都ではありませんがパキスタン最大の都市でその人口は1600万人、非公式には2000万人以上と言われています。一時のカラチは民族対立や犯罪で治安の悪い時期もありましたが、近年落ち着いてきました。

実際のカラチは、汚い、貧しい、目をおおいたくなるような場所から、おしゃれなエリート街まで多くの表情を持つ町です。また、イスラマバードなど他の都市に比べ人々はより開放的で、庶民物価が安いことからフンザなど地方に住む人もイスラマバードではなくカラチへ就学・労働にいくほうが多いようです。

 

カラチの、歴史あるエキゾチックなバザールがエンプレスマーケットです。

 

Empress=皇后の名を持つこの市場は英国領インド帝国時代の1884年から1889年の間に建設され、英国領インド帝国皇后ヴィクトリア女王を記念して命名されました。
サダル地区 Saddarにあり、開けた場所につくられた建物と時計台は遠くからでもよく見えます。

この歴史ある建物の市場で見たヒトコマです。

 

ココナッツ、ひまわりなどいろんなものから油をしぼり販売する職人さん。

 

野菜市場の少年。

 

市場の奥にあるチャイハナからお茶をデリバリーする少年。

 

子猫に肉を切って与える男性。肉売り場のまわりはたくさんの猫がいます。

そういえばこの市場では2015年まで野生動物の違法販売が行われていたという記事を見ました。
先日もバロチスタンの海岸で猛禽類を違法に捕まえアラブのお金持ちに販売する人をみたばかり。パキスタンのWildlife Departmentにはもっときちんと活動してもらいたいものです。

 

市場の周辺、サダルの雑踏。たくさんの人が往来します。

以前に比べて治安が良くなったと言っても貴重品や携帯電話の管理は気をつけましょう。

Photo & Text : Mariko SAWADA
Visit :Nov 2019, Empress Market, Karachi, Sind

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「船の墓場」ガダニの船舶解体ヤード

船の最後はどうなるのでしょう・・・昔は海に沈めたりもしていたそうですが、現在は解体し再利用できる部品を取り出しています。造船ラッシュのあった戦後の日本でも各国で不要になった軍艦などが解体されていたそうですが、こういった船舶の解体の現場は南アジアへと移りました。

 

ガダニではビーチング方式という海岸での解体が行われています。満潮時に船を浜に乗り上げさせ、転売できる部品、鉄をはぎとってリサイクルへと出荷します。資料によるとガダニの海岸は10キロにも及び1980年代には世界最大規模で3万人が働いていたといいます。2016年に大事故があり死傷者がでたことで安全基準の見直しが行われたこと、そして新政権下で新しい税金や保険の導入が行われたため、私たちが訪問した時には数カ所の解体ヤードしか営業していませんでした。

 

14時、昼食休憩の後の作業開始です。

 

海岸のオイルタンカーや客船が手作業で切り刻まれていきます。

 

作業の迷惑にならないように、離れて見学させていただきました。

 

ガダニの海岸・・・疲弊した海岸に数隻の船舶が。

 

私たちが訪問した解体ヤードの労働者は地元のバローチ人だけではなく、スワート渓谷など遠くからやってきた、特にパシュトゥーン人が多いようでした。過酷な労働の現場にいるパシュトゥーンの人たちの強さ、明るさ、男らしさはあっぱれです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA
Visit :Nov 2019, Ship breaking yard of Gadani, Balochistan

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モヘンジョダロ Mohenjodaro (1)

インダス文明の都市遺跡モヘンジョダロ Moenjodaro

 

インダス文明最大の都市遺跡で、最盛期は紀元前2500年~1800年の間。最大4万人の人が暮らしたと想像される都市遺跡で、東の城砦区(ガンダーラ時代の仏塔がある。沐浴地など、宗教や政治にかかわる場所と考えられる場所)と西の市街地(貴族の館、商店、平民の家など)にわかれています。まだ全体の10パーセントしか発掘されておらず、未発掘のマウンドが点在しています。

 

地元の言葉で 「死者の丘」 を意味し、古い時代の死者が眠る丘として地元民は恐れて近よらない場所でした。1921年にインド人の考古学者が「2~3世紀のガンダーラ遺跡」だと思い発掘を行ったところなんとインダス文明の都市遺跡が現れたのです。

1947年までの英国領インド時代にインド考古局により精力的な発掘調査が行われました。1980年には世界遺産に指定されています。この都市遺跡が衰退した理由はわかっていません。また、出土した印章に刻まれたインダス文字が解読されていないため、本当の町の名前はわかっていません。

 

モヘンジョダロの城砦区SDエリアにある紀元後2~3世紀のガンダーラ時代の仏塔。周囲は僧院があり、このガンダーラ遺跡自体がインダス文明時代のレンガを使って作られました。

 

有名な沐浴場は12m×7m、深さ2.5mの大きさで、レンガを密着させて精巧に造られた壁にはタールを塗って防水していた跡があります。ここに水を溜めて何らかの宗教的儀式が行われていたと考えられます。水面に降りていく階段状のガート(テラス)は、のちのヒンドゥー教の特徴につながるものではないかと想像されます。

 

SDエリアにある下水システム。石灰岩の石でカバーされていました。市街地のDKエリアでは完全に地中に作られているものもあります。

 

SDエリアの下水システム。沐浴池やそのほかの住居から流れてきた水がこの水路を通ってインダス川へとつながっていました。この時代、インダス川はモヘンジョダロの町のそばを流れてました。

 

市街地DKエリアの貴族の家の片隅にある「ゴミ箱」。「ゴミ箱」はもちろんSDエリアにもあります。このゴミに関する考え方が現代パキスタン人に引き継がれなかったことは残念です。

 

市街地DKエリアの貴族の家は2階建てで、井戸の水を2階からもとれるようになっていました。

 

「死者の大通り」とも呼ばれるメインストリート。両サイドには商店が並んでいました。

 

最近はパキスタンの国内観光客の姿もずいぶん増えました。日没時には多くの人がやってきます。訪問したときはあいにくの曇りでサンセット・モヘンジョダロは見れませんでしたが、次回に期待です。
でも、個人的なお勧めは、朝一番の「だれもいないモヘンジョダロ」です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA
Visit :Nov 2019, Mohenjo-daro(moenjodaro), Sind

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マクランコーストの泥火山、神秘の光景 – バロチスタン

 

クンドマリールに近いマクランコーストの海岸にある泥火山のひとつ。2019年の冬は活発な活動があり、見ごたえ十分でした。これまで大きな泥火山を見てきましたが、足元で噴き出す泥の造形<ミニ泥火山群>はまた異なる魅力です。

 

Video & Text : Mariko SAWADA
Visit :Nov 2019, Makran Coast, Balochistan

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プリンセスオブホープ、ブズィ峠の絶景 – バロチスタン

 

マクランコースタルハイウェイをクンドマリールからオルマラへと向かう途中にあるブズィ峠。そのクンドマリール側のふもとには有名な”Princess of Hope”があります。私にはプリンセスには見えないのですが、週末の午後には大勢の国内観光客がプリンセスを取り巻いています。

 

ブズィ峠からは浸食によって作られた壮大な景観が・・・。

 

Video & Text : Mariko SAWADA
Visit :Nov 2019, Makran Coastal Highway, Balochistan

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絶景バロチスタン・ヒンゴル国立公園最深部へ!

絶景バロチスタン・ヒンゴル国立公園最深部へ!

 

ヒンゴル国立公園最深部、究極のオフロードで訪れる泥火山世界。

 

2018年の冬からバロチスタンに通い3回目に初めて到達することができた、Mars Point=火星ポイント(スタッフと勝手に命名)。実際の火星がどんなのか知りませんが、「地球じゃないみたい」というイメージです。

 

2019年シーズンも雨の後で壊れた道を開拓しながら、濡れた泥におびえながらのアドベンチャーでした。写真家の中西敏貴さん、ビデオ出演ありがとうございます。許可さえでれば、本当はキャンプしたい場所です!

 

Video & Text : Mariko SAWADA

Visit :Nov 2019, Hingol National Park, Balochistan

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(動画)秋の北部パキスタン、黄金の桃源郷フンザへ

秋の北部パキスタン

 

かつてはパキスタン北部の旅といえば「夏」が中心でしたが、今は春のあんずの花の季節、秋の紅葉・黄葉の季節にいらっしゃる方が多くなりました。

そして本当に美しいのです。ドローン撮影を多用した映像ですが、実際にホテルのテラスから望む山岳風景と果樹園の景色は「桃源郷」の言葉を越える絶景です。

パキスタンでも異常気象が観察され、毎年木々が色づくのが遅くなってきました。が、フンザ・上部フンザではそれぞれの村の高度や日当たりが異なるので、いずれかの村で美しい景色と出会うことでしょう。

村人も冬支度。じゃがいもが出荷され、高地の放牧地で過ごした家畜たちが村へ戻ってきます。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2018, Hunza, Upper Hunza,  Gilgit-Baltistan

 

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秋のカラーシャの谷

数年ぶりにカラーシャ族の暮らす谷、ボンボレット村を訪問しました。10月の半ばは色づく木々、トウモロコシの収穫の光景、大変美しい季節です。

 

2019年10月16日にRoyal Couple、英国のウィリアム王子夫妻がカラーシャの谷を訪問し伝統舞踊を楽しむ姿がニュースやSNSに流れ、一般のパキスタン人の会話に「ロイヤルカップル」「カラーシャ」という言葉が溢れました。

 

カラーシャ族について カラーシャ族の宗教について

 

幹線道路から橋を渡り、アユンの村へ。昔と変わりません。細い路地、昔ながらのパキスタンの村の景色を残すアユンの村を通過します。そして、ボンボレット村とランブール村の分岐点へ。

 

ボンボレット村への未舗装の道も昔と変わりません。相変わらず2台の小型の車がすれ違える場所も限られた道です。

 

ボンボレット村に入ってくと、その変化にちょっと驚きました。カラーシャ族の民族衣装を着た女性たちと同じくらいの数のシャルワールカミースを着た女性たち。そして、ゲストハウスの数の多さ。伝統的な建物はどこにいったの?

パキスタン国内観光客の増加に伴い宿泊施設が不足し、この数年でゲストハウスが突然増えました。経営者の多くは谷の外部の人だといいます。建築スタイルがカラーシャの谷の雰囲気に合うようなゲストハウスだったらいいのに、と思いました。

 

トウモロコシ畑の間の道を歩き知人の家を訪ねました。カラーシャ族の子供たち。

 

カラーシャ族の女子の制服姿です。以前に比べ、スカーフをまとう女の子が増えていました。

 

一歩メインロードから入ると、カラーシャ族の美しい姿と出会うことができました。

 

トウモロコシ畑で収穫する両親のまわりで遊ぶ子供たち。

 

変化は誰にも止めることはできませんが、この美しい光景が、ずっと続くことを願います。

 

カラーシャの谷からの帰り、アユンの村を見渡す場所から望むティリチミール Tirich Mir。ヒンドゥークシュ最高峰ティリチミール 7,708m が夕日を浴びていました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit : Oct 2019, Bumburet Village, Kalash Valley, Khyber Pakhtunkhwa

カテゴリ:■カイバル・パクトゥンクワ州 > カラーシャの谷 > ティリチミール
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豊漁!クンドマリールの漁港にて(バロチスタン)

クンドマリールの海岸でキャンプをしていると、波・風のない日は沖に漁火が見えます。そんな夜の翌日、漁港へ行ってみました。

 

クンドマリールは小さな漁港。採れた魚は小舟で母船からビーチに運ぶシステムです。この日は港の沖にたくさんの船が集まっていました。

 

漁船です。魚がたくさんあがっています。長い白っぽい魚はなんだろう・・・と思っていたら、なんと太刀魚でした。太刀魚の成魚は朝夕に海面近くにやってくるといいます。

 

魚が母船から小舟でビーチに運ばれてきます。

 

魚を担いでカラチ行きのトラックへ。この小さな漁村にも「製氷工場」があり氷づめにしてすぐにカラチへと運ばれて行きます。

 

地元の人が総出で手伝う浜辺。今日の収穫を見せてもらいました。

 

太刀魚です。見てしまったからには買わずにはいられなくなりました。採れたてです。アイスボックスに入れてキャンプへ。コックのヌールさんと一緒に太刀魚15匹でお刺身と炭火塩焼きと南蛮漬けを作りました。日本米を焚いて、太刀魚尽くしのディナー。

 

クンドマリールのビーチのキャンプでいただく、太刀魚のお刺身、自前のビールとワインとともに。

 

この太刀魚の炭火塩焼きの美味なこと・・・。この晩、15匹の太刀魚は日本人7名の胃袋に余すところなく吸収されていきました。長い間パキスタンを旅していていますが、本当に一番のディナーでした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit :Nov 2019, Kund Malir, Balochistan

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