ゴーラクヒル Gorakh Hill (シンド州)

シンド州で国内観光客に人気があるゴーラクヒル Gorakh Hill。N55、通称インダスハイウェイから西へキルタール山脈に入った場所にある、標高1,700mの高原です。バロチスタンとの州境にあり、途中の景色もバロチスタンと一緒で、道路沿いにキャンプを張って暮らす人々もバローチ族です。

ゴーラク Gorakhの名前はシヴァ神を信仰するヒンドゥ行者に由来するといいます。そう、シンド州はパキスタンのヒンドゥ教徒の94%が暮らす州なのです。

 

シンド州の平原から一気に標高を上げ、下には雲海が広がりました。4WDでないと来ることはできず、思いのほか時間がかかり、この日は夕焼けを見ることができませんでした。

 

あれだけの悪路にも関わらず、週末はカラチなど都市部からやってくるツーリストで大変賑わう場所です。私たちが訪問したのは平日だったため、数組のパキスタン人のグループがいただけですが、多い時には1000人を越えることもあるとか。暑いカラチやハイデラバードからやってきて、涼しい高原で夕日・朝日をながめ、夜はキャンプファイヤー・・・そういう旅が人気があるようです。

 

朝日を見にベナズィールビューポイントへ行ってみました。

 

夜明けのゴーラクヒルステーションからの景色。

 

高原の見晴らしのいい場所に、ヴィラ風の建物が作られていました。いずれはイスラマバード郊外のマリーのようになってしまうのでしょうか。キルタール山脈の雄大な景色を残してほしいと思いました。

 

ゴーラクヒルのビューポイントです。高原の切り立った崖の上に位置しています。

 

朝日の後の気持ちの良い朝食。シンド州とは思えない景色と出会えたゴーラクヒルの訪問でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA *一部の写真はドローンによる撮影です。

Visit : Nov 2019,Gorakh Hill Station, Dadu, Sindh

 

カテゴリ:ゴーラクヒル > ■シンド州
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ヒンゴル国立公園・バロチスタンの泥火山世界-5

バロチスタン、ヒンゴル国立公園のチャンドラグプ泥火山です。

 

泥火山(でいかざん)とは地下深くの泥が地下水・ガスとともに地表に噴出し堆積したものです。「火山」とついていますが火山活動と必ずしも関係があるわけではありません。バロチスタンの沿岸部はアラビアプレートがユーラシアプレートに沈み込みんでいます。多くの場合、こういう場所では火山活動が活発なのですが、バロチスタンの場合は泥やガスが噴き出す「泥火山地帯」が出現しました。

 

チャンドラグプ泥火山は3つあり、資料によっては「チャンドラグプ1」、「チャンドラグプ2」、「チャンドラグプ3」と記述があるのですが、一番高いヒンドゥの巡礼地になっている泥火山が「チャンドラグプ1」というのは確かなようですが、残りの2つについてはどちらが2か3かわかりません。高い順番かな、と勝手に解釈しています。

 

ヒンゴル国立公園の泥火山についての記事:    

 

2番目に高い泥火山、「チャンドラグプ2」のクレーターです。前シーズンは活動がなく乾いていましたが、今年は泥が噴き出てクレーターにたまり始めていました。

 

「チャンドラグプ2」は傾斜が緩やかな泥火山で、泥の流れが作り出した景観が大変美しい泥火山です。

 

真上から見た「チャンドラグプ泥火山2」。泥の作り出した造形美。

 

「チャンドラグプ泥火山2」から望む夕日と、「チャンドラグプ泥火山1」。美しい夕焼けに恵まれた日でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA *一部の写真はドローン撮影です。

Special Thanks :Yoko Kadonaga for photograph  from Crater edge

Visit : Nov 2019, Chandragup Mud Volcano、Hingol National Park , Makran Coast, Balochistan

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ヒンゴル国立公園・泥火山世界-4

マクランコースタルハイウェイをクンドマリールに向けて走っていると、道路から見えるヒンゴル国立公園の山並みの中に泥火山 Mud Volcano をいくつか見ることができます。この泥火山もそのひとつ。

 

泥火山(でいかざん)とは地下深くの泥が地下水・ガスとともに地表に噴出し堆積したものです。「火山」とついていますが火山活動と必ずしも関係があるわけではありません。バロチスタンの沿岸部はアラビアプレートがユーラシアプレートに沈み込んでいます。多くの場合、こういう場所では火山活動が活発なのですが、バロチスタンの場合は泥やガスが噴き出す「泥火山地帯」が出現しました。

 

ヒンゴル国立公園の泥火山について 

 

 

その横にも大きな泥火山があります。同じ泥火山ですが、その様相はかなり異なるものです。

 

歩いてこの泥火山の麓へアプローチ。

11月上旬、今年の1本目のバロチスタンツアーの皆さんと泥火山地帯を歩きました。柔らかい箇所があったりして場所を選んで歩かなくてはならないので時間がかかりますが、泥が作り出した景観は見事なものです。

 

ところどころに陥没した場所が。まさに泥の氷河のクレパス。

 

この日は気温が高く、10時を過ぎるともう歩くのが大変でした。とはいっても11月のバロチスタンは季節の変わり目でもあり、朝晩は気温が下がり過ごしやすくなります。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA *一部の写真はドローン撮影です。

Visit : Nov 2019, Hingol National Park, Makran Coast, Balochistan

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ナニ・マンディール パキスタンのヒンドウ寺院(ヒンゴル国立公園、バロチスタン)

イスラム教徒のために作られた国、パキスタン。でもパキスタンにもヒンドゥ教徒がおり、ヒンドゥ寺院があるのです。シャルワールカミースを着た普通のパキスタン人に「え、私ヒンドゥ教徒ですよ」と言われると、最初は不思議に感じたものです。

 

バロチスタンのヒンゴル国立公園内にあるナニ・マンディール Nani Mandir (またはヒングラージ・マタHinglaj Mata)ヒンドゥ寺院は、パキスタンに暮らすヒンドウ教徒の間で人気の巡礼地です。毎年4月の巡礼シーズンには4万人の巡礼者がやってくるといいます。

 

1947年のパキスタンとインドの分離独立前まで、現パキスタン領の人口の14%がヒンドゥ教徒とシク教徒だったと言います。それが分離独立を機にインドへ移住し、1.6%まで減りました。

Pakistan Hindu Council によると現在、パキスタンには800万人のヒンドゥ教徒がいます。パキスタンの総人口2億人の4%で、パキスタンで2番目に大きな宗教集団です。そしてその94%がシンド州に暮らしています。

 

ナニ・マンディールを訪問すると、ヒンドゥの信仰、寺院の歴史や春の大巡礼の話を聞かせてくれました。パキスタンのヒンドゥ教・・・新しい発見でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Visit : Nov 2018, Nani Mandir / Hinglaj Mata – Hingol National park , Balochistan

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