■ツアー報告 日本海から歩いて瀬戸内海へ。歴史あふれるロマンの萩往還53km

日本海の歴史の町、萩から山口市を抜け、瀬戸内海の玄関口防府への参勤交代の古道、萩往還を歩きました。

この道は二つの歴史が交差する歩く道。江戸時代に入り萩に追いやられた毛利家は二年に一度、参勤交代のため江戸に向かう必要がありました。そのため毛利家が作り上げた防府の三田尻の港までの道です。道中には多くの茶屋が作られ、史跡が残っています。

そして幕末。萩で育ち教育を受けた吉田松陰とその松下村塾の高杉晋作などの幕末の志士。彼らが行き来した道でもあります。28歳の吉田松陰が江戸に呼び出され投獄された道中の悲哀がこの道に込められています。坂本龍馬も歩いた道でもあります。

重い荷物はあづけて身軽に歩くことができます。変化のある石畳の道や田舎道。車道歩きも多いですが、案外、地方の街歩きも楽しいものです。

ツアーではその53kmの道を2泊3日の行程で歩きました。一日目は萩から国選定重要伝統的建造物群保存地区でもある佐々並の宿場まで。歴史のある宿場の宿に宿泊しました。二日目はその田園風景の中を歩き、見事な石畳残る六軒茶屋や四十二曲がりなどを通り、山口市内の湯田温泉へ。山口市内の国宝瑠璃光寺は見事な五重塔でした。種田山頭火のゆかりの土地も歩きました。そして3日目は国境を越え、防府天満宮へ。そしてかつて港のあった三田尻まで歩き切りました。

今回の充実した旅には萩往還語り部の会の方々がサポートしてくださり、日替わりで個性あり知識豊富なガイドさんが一緒に歩いてくれました。そのおかげで荷物も軽く、さまざまなお話を交えながら、飽きることなく歩くことができました。

美しい竹林も多い山口県ならではのウォーキング。

流石に最後の防府ではこれ以上歩きたくない!という疲労度でしたが、充実の達成感とよく頑張った足を褒めてあげたくなりました。それでも当時の参勤交代では一日で歩く距離。いやはや昔の人はすごいなと改めて感じることができました。

美しい田園地帯を歩きます。懐かしい日本の原風景のような景色が続きます。車ではあっという間に通りすぎる風景の中を自分の足で歩いてみましょう!

ツアーはこれから10月、11月と設定をされています。紅葉も良くなり、季節も歩きやすくなる季節。ぜひ歴史のみならず、歩くのが好きな皆様には大変オススメです!歴史を思いながらぜひトライしてみてはいかがでしょうか!

10/25,10/30,11/3,11/8発 古道・萩往還完歩53km

必見の国宝、瑠璃光寺。美しい五重塔は法隆寺、醍醐寺と並んで、日本三名塔の一つです。

改めて時代劇や参勤交代をテーマにした映画をみたり、江戸時代そして幕末の小説なども読みたくなりました。旅すれば好奇心が広がりますねー。やっぱり日本の旅はいいなーと改めて感じる旅でした。