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インド・ウッタラカンド州の旅
母なるガンジス川の源流 四大聖地を巡って

文・写真西遊旅行 東京本社 南アジア担当
毎夜プジャが行われるバドリナート
毎夜プジャが行われるバドリナート

北端を中国・チベット自治区と接する、インド北部ウッタラカンド州。チベット高原、ヒマラヤ山脈などに抱かれた奥深い山岳地帯が東西に広がり、ナンダ・デヴィ(7,817m)をはじめとする名高い山々が聳え立っている。

インド人の約80%を占めるヒンドゥー教徒にとって、この地は別の重要な意味を持っている。母なる特別な存在「ガンジス川」の源流があり、聖地と呼ばれる場所が数多く存在するのだ。その中でもヒンドゥー教徒が死ぬまでに一度は巡礼したいと願う「四大聖地」を昨年夏訪れた。デリーから北へ向かう。首都の混沌を抜け、ウッタラカンド州に入ると少し雰囲気がかわる。ヒンドゥー教徒は不殺生を旨とし、そのため肉食を忌避するので菜食主義の人が多い。昼食を取りに地元の食堂に入ると、肉類は一切置いていないという。いよいよ聖地に向かうという気分が否が応でも高まってくる。数種類の野菜カレーを食べ、さらに北へと向かう。

ガンジス川はここウッタラカンド州からはじまり、果てはベンガル湾にそそぐ、全長約2,500mる大河。いくつかの川が交わりガンジス川となる。様々な支流を集めながら山岳部から流れてくるガンジス川が、はじめて平野に躍り出る場所・ハリドワールも聖地のひとつだ。「神の門」という意味を持つこの町は四大聖地への玄関口で、紛れも無く聖地のひとつである。ガンジス川にかかる沐浴場では溢れかえるほどの巡礼者たちが熱心に体を清めていて、活気づいている。ガンジス川に入ってみると水はひんやり冷たく、流れは激しい。ヨガで有名なリシケシで一泊。その後、四大聖地のひとつヤムノートリーへ向かった。ヤヤムノートリーは、太陽神スーリヤの娘といわれるヤムナー川がバンダルプンチ峰(6,317m)から川として流れ出す場所だ。ヤムナー川はデリーやアグラを通り、アラハバードでガンジス川と合流する。標高3,185mにある寺院にはヤムナー女神が祀られていて、巡礼者が次々とやってくる。難病に効くとされる神聖な温泉も湧いていて、籠に担がれてでも訪れたいと願う巡礼者もたくさん見受けられた。

四大聖地の二つ目はガンゴトリ。ガンガ女神がシヴァ神の髪を伝いこの地に降臨したとされる場所だ。寺院の直ぐ横には、やがてガンジス川と名前を変えるバギラティ川が流れている。氷河が融けたなんとも言えない美しい色をしていて、はるか下流のベナレスなどで見たガンジス川と同じ川だとは思えない。ここでも巡礼者たちは熱心に沐浴をしている。「ケララ州から2週間、歩いてきたんだ」ひとりの老人と話をする機会があった。自分の命が長くないことを悟り、最後の巡礼にきたのだという。「この巡礼の途中で自分の身がなくなっても構わない覚悟だったが、もう少し生きたい…そう思うようになった」そうつぶやくと彼はケララ州で待つ家族の為に、川の水をポリタンクに汲み始めた。なるほど、これが聖地か。老人の姿に「聖地とは何か」を見せつけられた気がした。

ケダルナートは、四大聖地の中で一番標高が高い3,581mにあるシヴァ神の聖地。巡礼路を馬に乗って進む。すれ違う巡礼者との挨拶で励まされながら、ケダルナート寺院に着いた頃には日が暮れかけていた。重厚な石造りの寺院は他の聖地とは雰囲気が違い、荘厳たる堂々とした姿をしている。シヴァ神との一体化を願い、黙々と祈りを続けるサドゥー(修行者)、たちこめる香木の煙、深い雪に包まれたインドヒマラヤの山々が、寺院の後ろに力強く聳え立っていた。

最後の聖地はヴィシュヌ神の聖地バドリナートだ。巡礼者が多く、四大聖地の中で最も活気付いている印象を受けた。寺院付近のバザールには参拝に必要な品物やヴィシュヌ神に関するお土産が並び、やはりサドゥー達が黙々と祈りを奉げていた。バドリナート寺院で毎晩行われているプジャ(ヒンドゥー教徒の礼拝儀式)を見学した。煌びやかな外観とは異なった、粛々と行われたプジャには力強さも感じられ、四大聖地をすべて巡礼したあとの清々しささえ感じた。神を信じ、黙々と祈りを奉げるヒンドゥー巡礼者たちの姿は私の心に深く刻まれている。「ひとつの信念を貫き、生きているか。」この四大聖地巡礼は私にそう問いかけ続けている。



ガンジス川に祈りを捧げる人々
ガンジス川に祈りを捧げる人々

ケダルナートへの道中、巡礼者とすれ違う
ケダルナートへの道中、巡礼者とすれ違う

参拝に必要な品々が並ぶ
参拝に必要な品々が並ぶ

最奥の聖地ケダルナート
最奥の聖地ケダルナート


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